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[海外注目企業の継続支援編]2016年7月19日号
          ≫≫≫Author:脇本和洋
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こんにちは。脇本です。
 
どんな成長企業でも低迷期が訪れることがあります。
その時、どう手を打つか。
 
そのヒントを今回はつかんでいただきます。
 
 
■□■□■□■ I N D E X ■□■□■□■
 
【1】特集:海外注目企業の継続支援編
---低迷脱却から学ぶ「Nutrisystem」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「生活品質」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 新サービス、海外 デバイス動向など、6本
 
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【1】特集:海外注目企業の継続支援編
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テーマ:低迷脱却から学ぶ「Nutrisystem」
 
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「ニュートリシステム」の売上の軌跡
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今回注目する事例は、
ダイエットミールリプレイスメント(食事代替食)を販売する
「Nutrisystem(ニュートリシステム)社」。
 
●30秒で「ニュートリシステム」をつかむにはこの動画で
 
 
本メルマガでNutrisystemを最初にとりあげたのは、2008年のこと。
当時は、食事代替型ダイエットが最盛期であり、同社もその波にのって大きく成長しました。
 
・参考(2008年)>3年で売上37億円から776億円に急成長
 
 
ただ、どんな成功企業であっても、事業環境の変化により、低迷期を迎えることがあります。
 
同社の場合、
 
・競合の安い商品の出現
・スマホでの無料ダイエットアプリの出現
 
という事業環境変化により、
 
2007年売上:776億円
2013年売上:358億円
 
まで落ち込みました。
 
そこに、2013年から女性新社長(Dawn M.Zier氏)が現れ、手腕を発揮しはじめ、
 
・2014年売上:403億円
・2015年売上:462億円
 
と再び上昇しています。
 
 
新社長がきて、3年の間で、
 
●コンセプトをどう変え実行したか?
 
●継続支援をどう手厚くしたか?
 
この2点を分析することで、
 
商品企画、継続支援サービス企画のヒントをお届けします。
 
 
【ニュートリシステム社】
・企業名:Nutrisystem, Inc
※日本からのアクセスはスマホのみ可能
 
・設立:1972年
・商品:ダイエットミールリプレイスメント(食事代替食品)の販売
・売上:462億円(2015年、1ドル100円換算)
・営業利益:40億円(2015年)
 
 
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大胆かつスピーディな「コンセプトの見直し」
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具体的には、コンセプトをどう見直したのでしょうか?
 
それを知るために、
 
・ターゲット
・価値
・メソッド(価値を実現する方法)
・商品
・継続支援サービス
 
という、各要素で、低迷期(2009年-2013年)と脱却期(2014年-2015年)を簡潔に比較してみましょう。(以下は弊社の解釈を含みます)
 
 
■ターゲット
 
(低迷期)
・ダイエットしたいが調理する時間があまりない女性
・主に働く忙しい女性で45-55歳
・早くやせたいと思っている
・20キロ程度痩せたいと思っている
 
(脱却期)
低迷期と同じ
 
 
■価値
 
(低迷期)
・短期間で痩せる
 
(脱却期)
・最初の1か月で5キロ確実に痩せ、その後も体重を減らし、最終的には体重を維持する
 
 
■メソッド(新しい価値を実現する方法)
 
(低迷期)
・単に1日6食同社の商品を食べるだけ
 
(脱却期)
・ダイエットを減量期、移行期、維持期というフェイズに分ける
・減量期は1日6食だが、4食は同社の商品、2食は果物・野菜などを自分でとり、1か月で約5キロ痩せる。(Turbo10プログラムと呼ぶ)
・移行期と維持期は、減量期を達成した後に個別に提示される(詳細は公開なし)
 
■商品
 
(低迷期)
・レトルト、粉末スープなど150近いアイテム(低GI、高たんぱく、満腹感に配慮)
・価格は、1か月約300ドル程度
 
(脱却期)
・レトルト、粉末スープなど150アイテム(低GI、高たんぱく、満腹感に配慮するだけでなく、良質な油、プロバイオティクスを含む)
・「おいしさ」を徹底的に見直す
・価格は、1か月約300ドル程度
 
 
■サービス
 
(低迷期)
・無料電話カウンセリングが中心
 
(脱却期)
・無料スマホアプリを開発
(外出時で同社商品を摂れない時に何を食べたら良いかわかる)
・1か月で結果を出す様々な知恵の提供(商品同梱ツール類)
 
 
以上、低迷期(2009年-2013年)と脱却期(2014年-2015年)
を比較しました。
 
ターゲットは変えず「体重を維持できる」という新しい価値を考え、
メソッドを開発。その後、商品、サービスまでを大幅強化しています。
 
 
 
【ヒントにしたいこと】
 
コンセプト見直しの中核にあるのは、価値の見直しです。
体重を減らすだけでなく、「維持できる」ところまでを価値としました。
 
新社長であるDawn M.Zier氏は50歳。
元、リーダーズダイジェストという出版社の関係会社で、社長として忙しく働く女性でした。
そして、ダイエットにも悩む体形だったようです。
 
新社長自身が同社のターゲットとほぼ同じ属性の人であり、自らの体験も含め、顧客の
 
・「当たり前の不満」
 
を徹底的に分析したといってもよいでしょう。
 
 
・参考>新社長Dawn M.Zier氏、顧客心理が大事と語る
 
これだけの見直しを、同社は3年でやりきり、
低迷を脱却しようとしています。
 
 
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ニュートリシステムにみる継続支援サービスのポイント
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本メルマガでは、注目事例のコンセプトを紹介するだけでなく、
健康ビジネス成功のカギとなる
 
・「継続支援」のヒント
 
もお届けしています。
 
サービスの見直しは継続利用に直結します。
同社の継続支援サービスを少し詳しくみましょう。
 
 
●スマホアプリ「NuMi」
 
会員でなくても、無料で利用できるアプリです。
単に食べたものが記録でき、fitbitなどの活動量計の
データを同期できるだけでなく、
 
・外食時に何を選んでいいかわからない
・運動を続けたいが「日々の生活」の中でどう取り入れる
とよいかわからない
 
という継続できない理由に対応し
 
・外食メニュー(3万5千以上)や
・運動法
 
を提案しています。
 
 
●「初期実感にフォーカス」した同梱ツールでのナレッジ提供
 
同社の減量期プログラムでは、初期の「不安」を先取りし、的確な情報を提供し、初期に確実に成果を出すことが継続のために重要としています。
 
そのため、最初に送られてくる商品には、スタートの注意点、食品購入のガイドライン、外食のガイドライン、食事日記などのツール類など充実した情報が同梱されています。
 
 
●カウンセリング強化
 
カウンセラーのレベルをあげています。単に栄養のことがわかるだけでなく、心理学・社会学がわかるカウンセラーを採用し、「モチベーションを高める方法」についての研修を行い、短時間の電話の中で、継続利用を促します。
 
 
【ヒントにしたいこと】
 
同社の場合のターゲットは、
 
・忙しく働く女性
・短期間で結果を出したい人
 
です。
 
なので、
 
・スマホアプリで「外出時」も的確な食生活を継続できるようにする
・カウンセリングは「外出先」からすぐにできるよう、電話で対応する
・同梱ツールは、開けたらすぐできるようにする
 
といったことに注力しています。
 
なので、
 
・ミーティングやSNSといった「交流」はありません
・他人と競争するということもありません
 
つまり、継続支援サービスは、むやみに考えるのでなく
 
「ターゲットをよくみて企画する」
 
という大切さが改めてよくわかりますね。
 
 
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本事例からの学び
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今回の事例いかがでしたか?
どんな成長企業でも、低迷期はいつくるかわかりません。
 
・その際、スピーディにコンセプトを見直せるか
・様々な技術変化を生かし、継続支援を充実できるか
 
それを考える際のヒントになりましたでしょうか。
 
尚、同社は、2016年になってサウスビーチダイエットを買収すると発表しました。同社の次の一手です。
 
・既存のダイエット法とどうすみ分けるか
・認知度の高いこのダイエット法をどうビジネスに結び付けるか
 
含めて、今後も注目したいですね。
 
【脇本】
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「生活品質」
 
すべての健康サービス事業者は、お客様の生活品質に働きかけ、それを向上させる視点を持って運営されなければならない。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <6クリップ>
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