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●海外サイト事例【健康サイトの信頼性向上方法(2)】
NCAHF(National Council Against Health Fraud)~
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今回は前号に引き続き、健康サイトの信頼性向上方法について考えます。
前号では、サイトの倫理基準を認証する公的サイトを特集しましたが、
本号では健康コンテンツを監視する民間サイト「NCAHF(National Council
AgainstHealth Fraud)」からヒントを探します。


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【NCAHFの概要】
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NCAHFの概要は以下のとおりです。

■サイト名:National Council Against Health Fraud
■サイトアドレス: http://www.ncahf.org/
■設立:1984年
■運営:Stephen Barrett博士ほか健康・医療・法律の専門家、公衆衛生行政
機関の職員などのボランティア・メンバー
■収益源:非営利組織
■ターゲット:健康に関心の強い人
■サイトコンセプト:詐欺的な健康情報に警告を与え、信頼できる情報を提供
■主なコンテンツ:
・Position Papers(詐欺的な医療に対する調査報告)
・Occasional Papers(委員会報告)
・Legal and Regulatory Matters(消費者保護の法的情報)
・Consumer health Digest(無料ニュースレター)
・Discussion Board(メーリングリスト)


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【「詐欺的な健康情報」の定義】
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NCAHFでは、「詐欺的な健康情報」を以下のように定義しています。

■Health Fraud(詐欺的な健康情報)
「商品販売促進や広告を目的として、安全性や有効性が『科学的』に証明
されていない健康情報や医療行為を提供すること」と定義。Quack&Quackery
(インチキ治療)やMisinformation(誤った情報)、Promote(誇大広告)
なども含む。

※詐欺的な健康情報に関する定義
http://www.ncahf.org/pp/definitions.html

【健康情報監視のしくみ】

NCAHFは、同じような民間監視サイトとのネットワークや300名以上の専門家が
登録するメーリングリストを通じて「疑わしい健康情報」を収集します。
さらに、独自に科学的な調査を実施して情報発信の当事者に説明を求め、
その結果をサイトで公開しています。

■Position Papers・Occasional Papers(調査報告)
詐欺的な健康情報に対して、科学的検証の実施結果を掲載しています。
例えば、はり治療・ハーブ療法など代替医療の実証しにくい効果をレポート
したり、老化防止薬の誇大広告について詳しく報告しています。

※老化防止に関する健康情報の調査報告の例
http://www.quackwatch.com/01QuackeryRelatedTopics/Hearing/baratz.html

■Consumer health Digest(無料ニュースレター)
最新調査報告や健康ニュースを提供する毎週発行のニュースレターです。
バックナンバーも公開しています。

※ニュースレターのアーカイブ
http://www.ncahf.org/digest/index.html

■Legal and Regulatory Matters(法的な情報)
消費者保護の法律に関する情報源を提供しています。被害にあったユーザは、
eメールで無料相談もできます。
http://www.ncahf.org/legal/victims.html


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【まとめ】
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■日本では、今のところNCAHFのような健康情報監視サイトはまだ存在して
いませんが、健康情報の信頼性を評価するサイトはニーズがあるでしょう。
ただし、評価情報の収集と評価者の獲得が課題と考えられ、専門家・専門機関
との提携がポイントになります。

※参考サイト:健康情報の読み方
医師である小内亨氏のサイトで健康情報選別のヒントを提供している。
http://www.page.sannet.ne.jp/onai/main.html

■NCAHFから得られる健康サイトの信頼性向上のヒントは、以下の2点です。

ヒント1:科学的データの掲載

NCAHFは、疑わしい健康情報(商品・サービスの宣伝)を科学的データにより
検証しています。また、多くの米国の健康食品サイトは、食品の安全性を
検査する第三者機関(consumerlab.comや supplementwatch.comなど)を
積極的に利用し、サイトの信頼性向上に努めています。特に、健康食品系
サイトにおいては科学的データの掲載は効果があるといえます。

ヒント2:クレーム処理情報の提供

NCAHFでは、問題点の指摘を受けた健康サイトの弁明・説明を公開しています。
健康サイトでは、できるだけクレーム処理の過程をオープンにすることが、
サイトの信頼性につながります。

※参考サイト:California Healthcare Foundation
ネットの健康情報の信頼性に関するリサーチ
http://ehealth.chcf.org/view.cfm?section=Industry&itemID=3973

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