「食育」ビジネスの可能性
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●ビジネスモデル事例【健康B-Bビジネスモデル紹介(その3)】
~ 「食育」ビジネスの可能性 ~
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「食育 (nutrition education)」とは主に小・中学校で行われる授業
の一つで、肥満や将来の生活習慣病予防のために正しい食生活習慣を学び、
低年齢から自分の健康管理ができるようにする教育のことを指します。
米国では、幼年肥満や生活習慣病の増加を背景に、国をあげて子供の健康
教育に取り組んでいますが、その中でも「食育」は学童期の健康教育に
欠かせない重要なテーマとして位置づけられています。
一方、日本でも子供の外食率増加による食の偏りなど、「子供の食生活の
あり方」に関心が高まっており、「食育」の必要性が言われています。
今回は、米国の「食育ビジネス参入企業」をヒントに日本における「食育
ビジネス」の可能性を探ります。
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【食育ビジネスの全体像】
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米国の「食育ビジネス」に関連するプレーヤーは、大きく3つに分ける
ことができます。
1)政府・大学・公的機関
農務省、各州の大学、国立がん研究所など。子供の食のあり方に関わる
方向性を示すガイドライン(指針)を作成しています。
2)企業
食品会社(健康食品会社)、健康教育関連ソフト販売会社など。1)の
ガイドラインに沿った「食育」コンテンツを作成・販売しています。
3)学校・教師
「食育」の授業を多く取り入れており、さまざまな企業のコンテンツを
活用しています。
今回は2)の「企業」の取り組み事例として、食品会社(Dole社)を紹介
します。
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【事例紹介】
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■Dole社 ~「5 A Day Program」の提供~
http://www.dole5aday.com/
Dole社が提供する「食育コンテンツ」は「5 A Day Program」。
「5 A Day Program」とは、健康づくりのため野菜や果物を1日5種類以上
食べることを目標とする健康プログラムのことです。
具体的な提供コンテンツとしては、CD-ROMなどの各種教材、オンライン
ツール(オンライン百科事典)などの他に「体験型イベント」として、
「5 A Day Supermarket Tours」があります。
この体験型イベントは、近くのスーパーマーケットに見学に行き、現場
の担当者から「野菜や果物」の栄養と健康について話を聞きます。年間
約350万人の子供が、この見学ツアーを体験すると言われており、学校・
地元のスーパーなどの店舗で、定着しているプログラムと言えそうです。
・5 A Day Supermarket Tours(見学ツアーの様子がわかる写真)
http://www.dole5aday.com/Teachers/ClassroomResources/Materials/T_5ADSupermarketTours.html
Dole社としては、これらの「食育」コンテンツを無料で学校(教師)に
使ってもらうことで、ブランド認知率を高め長期的視点での売上向上を
狙っています。
尚、「5 A Day Program」はDole社が単独で開発したものではなく、
米国立がん研究所及び食品メーカー、流通業者などが参加し共同で作成
したものがベースとなっています。またこのプログラムには、多くの流通
業者が参加しているため、各店舗での説明・案内などの受け入れ体制は
万全で、参画団体は約1,800団体にのぼります。
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【「食育」ビジネスの可能性】
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日本でも、「ドール・ジャパン」が今回紹介した米国の「5 A DAYプロ
グラム」の推進に取り組み始めていますが、「食育」に特化したコンテ
ンツを積極的に開発している企業はまだ少ないのが現状でしょう。
・ドール・ジャパン「5 A DAY プログラム」
http://www.dole.co.jp/5aday/index2.html
一方、教育関係者や健康専門家が集まる「食育を考える意見交流サイト」
では、食育に対する大きな関心と期待を見ることができます。
・ほねぶとネット(子供の食と育を考える意見交流サイト)
http://homepage2.nifty.com/shokuiku/subsougou.htm
文部科学省では平成14年度からの新教育課程で、学校給食を中心とした
「食の指導」の実施を盛り込んでいます。また今年度から公立小学校での
「総合学習」の授業がはじまり、体験型の「食育」の実践もはじまってい
ます。
「食育」マーケットには大きな可能性があり、今後さまざまな食品・教育・
健康関連企業の参入が予想されます。特に、「総合学習」の授業では教師
がその内容を決めることができ、テーマの候補として「食育」が挙げられ
る機会も増えてくるでしょう。食に詳しくない教師にどれだけわかりやす
く「食と健康」を伝えることができるかもポイントになりそうです。
【参考情報(海外)】
その他の食育ビジネス参入企業事例として、「健康教育関連ソフト販売
企業」と「健康食品会社」の事例も紹介しておきます。
●ToucanEd Publications ~「食育授業カリキュラム」開発企業~
http://www.toucaned.com/
ToucanEd Publicationsは健康教育書籍の出版社ですが、オンラインでは、
健康教育コンテンツの開発・販売をしています。製品コンテンツの特徴は、
「カリキュラム幅広さ」にあります。
●FreshStarts ~健康食品企業が「ビタミン」学習サイトを提供~
http://www.freshstarts.com/home.html
運営企業のBASF社は、大手の健康食品・医薬品の原料メーカー。ビタミン
に特化した教育コンテンツを無料で公開。ビタミンの知識を提供すること
で、長期的に見た売上の向上を狙っている。
【参考情報(国内)】
・食に関する指導の実践事例集―総合的な学習の時間に向けて―
文部省体育局学校健康教育課
http://www.monbu.go.jp/special/shoku/00000001/index.htm
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●ビジネスモデル事例【健康B-Bビジネスモデル紹介(その3)】
~ 「食育」ビジネスの可能性 ~
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「食育 (nutrition education)」とは主に小・中学校で行われる授業
の一つで、肥満や将来の生活習慣病予防のために正しい食生活習慣を学び、
低年齢から自分の健康管理ができるようにする教育のことを指します。
米国では、幼年肥満や生活習慣病の増加を背景に、国をあげて子供の健康
教育に取り組んでいますが、その中でも「食育」は学童期の健康教育に
欠かせない重要なテーマとして位置づけられています。
一方、日本でも子供の外食率増加による食の偏りなど、「子供の食生活の
あり方」に関心が高まっており、「食育」の必要性が言われています。
今回は、米国の「食育ビジネス参入企業」をヒントに日本における「食育
ビジネス」の可能性を探ります。
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【食育ビジネスの全体像】
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米国の「食育ビジネス」に関連するプレーヤーは、大きく3つに分ける
ことができます。
1)政府・大学・公的機関
農務省、各州の大学、国立がん研究所など。子供の食のあり方に関わる
方向性を示すガイドライン(指針)を作成しています。
2)企業
食品会社(健康食品会社)、健康教育関連ソフト販売会社など。1)の
ガイドラインに沿った「食育」コンテンツを作成・販売しています。
3)学校・教師
「食育」の授業を多く取り入れており、さまざまな企業のコンテンツを
活用しています。
今回は2)の「企業」の取り組み事例として、食品会社(Dole社)を紹介
します。
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【事例紹介】
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■Dole社 ~「5 A Day Program」の提供~
http://www.dole5aday.com/
Dole社が提供する「食育コンテンツ」は「5 A Day Program」。
「5 A Day Program」とは、健康づくりのため野菜や果物を1日5種類以上
食べることを目標とする健康プログラムのことです。
具体的な提供コンテンツとしては、CD-ROMなどの各種教材、オンライン
ツール(オンライン百科事典)などの他に「体験型イベント」として、
「5 A Day Supermarket Tours」があります。
この体験型イベントは、近くのスーパーマーケットに見学に行き、現場
の担当者から「野菜や果物」の栄養と健康について話を聞きます。年間
約350万人の子供が、この見学ツアーを体験すると言われており、学校・
地元のスーパーなどの店舗で、定着しているプログラムと言えそうです。
・5 A Day Supermarket Tours(見学ツアーの様子がわかる写真)
http://www.dole5aday.com/Teachers/ClassroomResources/Materials/T_5ADSupermarketTours.html
Dole社としては、これらの「食育」コンテンツを無料で学校(教師)に
使ってもらうことで、ブランド認知率を高め長期的視点での売上向上を
狙っています。
尚、「5 A Day Program」はDole社が単独で開発したものではなく、
米国立がん研究所及び食品メーカー、流通業者などが参加し共同で作成
したものがベースとなっています。またこのプログラムには、多くの流通
業者が参加しているため、各店舗での説明・案内などの受け入れ体制は
万全で、参画団体は約1,800団体にのぼります。
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【「食育」ビジネスの可能性】
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日本でも、「ドール・ジャパン」が今回紹介した米国の「5 A DAYプロ
グラム」の推進に取り組み始めていますが、「食育」に特化したコンテ
ンツを積極的に開発している企業はまだ少ないのが現状でしょう。
・ドール・ジャパン「5 A DAY プログラム」
http://www.dole.co.jp/5aday/index2.html
一方、教育関係者や健康専門家が集まる「食育を考える意見交流サイト」
では、食育に対する大きな関心と期待を見ることができます。
・ほねぶとネット(子供の食と育を考える意見交流サイト)
http://homepage2.nifty.com/shokuiku/subsougou.htm
文部科学省では平成14年度からの新教育課程で、学校給食を中心とした
「食の指導」の実施を盛り込んでいます。また今年度から公立小学校での
「総合学習」の授業がはじまり、体験型の「食育」の実践もはじまってい
ます。
「食育」マーケットには大きな可能性があり、今後さまざまな食品・教育・
健康関連企業の参入が予想されます。特に、「総合学習」の授業では教師
がその内容を決めることができ、テーマの候補として「食育」が挙げられ
る機会も増えてくるでしょう。食に詳しくない教師にどれだけわかりやす
く「食と健康」を伝えることができるかもポイントになりそうです。
【参考情報(海外)】
その他の食育ビジネス参入企業事例として、「健康教育関連ソフト販売
企業」と「健康食品会社」の事例も紹介しておきます。
●ToucanEd Publications ~「食育授業カリキュラム」開発企業~
http://www.toucaned.com/
ToucanEd Publicationsは健康教育書籍の出版社ですが、オンラインでは、
健康教育コンテンツの開発・販売をしています。製品コンテンツの特徴は、
「カリキュラム幅広さ」にあります。
●FreshStarts ~健康食品企業が「ビタミン」学習サイトを提供~
http://www.freshstarts.com/home.html
運営企業のBASF社は、大手の健康食品・医薬品の原料メーカー。ビタミン
に特化した教育コンテンツを無料で公開。ビタミンの知識を提供すること
で、長期的に見た売上の向上を狙っている。
【参考情報(国内)】
・食に関する指導の実践事例集―総合的な学習の時間に向けて―
文部省体育局学校健康教育課
http://www.monbu.go.jp/special/shoku/00000001/index.htm
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