[健康サービス・デザイン編]ヘルスケア&キャラバンのヒント
健康ビジネス問題解決サポートメディアHealthBizWatch
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[健康サービス・デザイン編]2016年6月7日号
≫≫≫Author:大川耕平
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HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
今回はヘルスケアはキャラバンで展開できるはず!
というテーマを考えていきます。
顧客とのタッチポイントをどうつくっていくか?のヒントになればと思います。
2015年7月に4人のディレクターが各自のテーマを持ち、
Autherを担当する方式のメルマガにチェンジしてちょうど1年になりますが、
読者のみなさまにとってはいかがでしょうか?ぜひご意見ください。
それでは今月も宜しくお願いします。
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
---「ヘルスケア&キャラバンのヒント」
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「最善より最速でつくる」
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 より良い暮らし指標、海外 ヘルスケアアプリ動向など、7本
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
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テーマ:ヘルスケア&キャラバンのヒント
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1.健康づくり接点をどうつくるか?
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予防領域のヘルスケアサービスは、キャラバンスタイルで展開するのがベターだと何度も提案してきています。健康を考え行動するきっかけをいかに無理のない時間行動軸に織り込んでいくかのヒントを考えてみます。
◆深い理解局面
ヘルスケアサービスは、顧客の望む健康状態に向けて行動変容してもらうことが必要になります。それにはその行動実践への納得。そして行動の持続に対して顧客とのコミュニケーション品質が極めて重要です。これはデジタルのみの画面コミュニケーションより FACE to FACE のダイレクトな接触がベターであることは明白です。
今も米国で順調に成長している企業単位で予防行動を指導支援しているHealth Fitness社も基本はキャラバンスタイルでの健康づくりプログラムの運用をベースとしています。
◆ライフスタイルに寄り添う発想
行動変容にはインパクト×回数が重要です。
ある程度の強さを初動インパクトとして確保するにも直接コミュニケーションがいいということになります。
そしてタッチポイント回数をタイムリーに確保していくためにICTを駆使するというコンビネーションが今後の主流になっていきます。
様々なアプリが顧客とのインタラクティブ交流を可能にしています。
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2.自然な組み合わせとつながりデザイン
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シェアを基本コンセプトに民泊世界ネットワークで圧巻しているAirbnbとTSUTAYAを運営するCCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ)がホームシェアリングサービスの普及と拡大を目的としたマーケティング・パートナー契約を締結したニュースをご存知の方もいると思います。
これが意味することは「場の意味」を新たな視点で新たな可能性として再編成していくことがビジネスになるということを世界で証明してきたAirbnbと「場の編集達人」CCCとが手を組んでいこうということです。
ぼくにはこのパートナーシップが極めて自然な組み合わせでありデザインに思えるのです。代官山にあるT-SITEのようなオシャレな空間がヘルスケアキャラバンの場として活用されることがあっても不思議ではないです。
◆全部自分だけでやらない
場にあったヘルスケアをデザインしていくという発想になれば「人の集まり」単位でのヘルスケアコンテンツが創造できるのではないでしょうか?
・職域、学校
・街、商店街
・イベント
・カフェ
・書店
・ショッピングモール
・観光地、宿泊施設
・サービス施設
各「場」からのヘルスケア発想が必要性に応じて繋がれる環境は実はすでにあります。
◆カレンダーを楽しむ
ヘルスケアとカフェ、ヘルスケアと花、ヘルスケアと季節、ヘルスケアと映画、ヘルスケアと本、ヘルスケアと芸術、ヘルスケアとスポーツ、ヘルスケアと音楽、コンサート。
ヘルスケアをヘルスケアだけの閉じた世界で語ると長続きしません。これは国内でも真面目な健康情報サイトが苦戦していることでも分かります。
好ましいライフスタイルとの組み合わせで持続的なコミュニケーションが描けるはずです!
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3.コミュニティデザイン&ドライブ
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ヘルスケアへの気づきと初動がかなう「場」の演出が各スペースでなされることができればそれがコミュニティヘルスケアの原型となります。
かつて、カーブスもショッピングモールの空きスペースをみて「こんな自宅から近いスペースでおしゃべりしながら運動できたらいいわね!」という創業者の発想がスタートだったとされています。
◆行動スタイルと価値観からのコミュニティ化
鹿屋アスリート食堂をご存知でしょうか?
2013年に鹿屋体育大学とバルニバービ社が手を組み「食と健康を担う食堂とアスリートサポート」を展開すべく食堂をスタートさせました。一汁一飯三主菜がコンセプトのバランス定食はスポーツを意識的に行うビジネスパーソンたちの熱い支持を受けています。
“運動と食事”という極めて密接な関係性の好ましい有り様を体験し学べる場を提供していると言えます。
ウィークエンドアスリートやファンアスリートの行動にフィットした健康行動価値観の共有と展開です。
好きで続けるコミュニティに健康を編み込んでいくイメージです。
◆健康づくりデザインはイベントプランニング
こう考えてくると健康づくりサービスはイベント業として捉えると可能性が開けると思いませんか?
健康サービスデザインをもっと自由にチャレンジすることによって生まれるノウハウが今後のビジネススケールの鍵となります。
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「最善より最速でつくる」
最善への道は実はあるのではなく、オリジナルで創っていくと考えた方がいい。ベターイズベスト発想の方がいいもの・サービス開発に成功しやすい。
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【3】今週の注目デジクリップ! <7クリップ>
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[1]経済協力開発機構、健康と良い仕事が幸福への道「より良い暮らし指標」
健康であることと良い仕事に就いていることは、主観的幸福に関わる2大要素であることが最新データから明らかになった。生活満足度が総じて最も高いのはデンマーク、ノルウェー、その他北欧諸国など。(2016/05/31)
[2]吉野家、「麦とろ牛皿御膳」販売開始
滋養強壮効果の高い「とろろ」と食物繊維・βグルカン豊富な「麦めし」を定番の「牛皿」と一緒にがっつりヘルシーに食べられる吉野家夏の新定番商品。(2016/05/30)
[3]クラブビジネスジャパン、最新トレンドまるわかり!「注目商品ガイド 2016」特設サイト開設
日本最大級のスポーツ・健康産業の総合展示会「SPORTEC2016」との連動企画として開設。特設サイトには、スポーツクラブやフィットネスジム、スタジオ向けの最新設備やマシン、プログラム・サービスなどを掲載。(2016/05/26)
[4]潜在的脅威を早期発見するアプリ『YouShield』
このアプリは、広く一般のユーザーに対し、健康のために良い基準となる知識を身に付けてもらい、彼らに健康状態の推移を自己管理できる場を提供するために作られたもの。(2016/05/31)
[5]『mHealth Watch』注目ニュース:普通の腕時計がスマートウォッチに変える『LINK』
「LINK」は、普通の腕時計のバンドに取り付けるだけで腕時計をスマートウォッチ化できるもの。スマホとペアリングするとBluetoothで連携し、ノーティフィケーションやメッセージなどを「LINK」で確認できるようになる。(2016/05/30)
[6]Fitbit、Coin社を買収し、NFC支払いの技術を獲得
Fitbitは、アメリカのスタートアップ企業Coinが持つウェアラブル支払技術を獲得することで、NFCの持つ能力を未来のデバイスへ注ぎ込む力を加速させるだろう、と発表した。(2016/05/26)
[7]Pebble、ヘルスケアアプリ『PebbleHealth』に機能を追加
新たに改良された「PebbleHealth」は、スタンフォード大学の研究者たちとの共同開発。ユーザーの活動をトラッキングし、彼らの睡眠フェーズを自動的に検知する、など。(2016/05/25)
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