「メイク&テイク」サービスに見る「中間型サービス」
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「メイク&テイク」サービスに見る「中間型サービス」
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【米国の「メイク&テイク(Make&Take)」サービスとは?】
「メイク&テイク(Make&Take)」サービスとは、忙しいワーキングマザー
や専業主婦、シニアの間で人気の高い食のサービス。顧客がキッチンスペー
スのある店舗に立ち寄り、仲間と一緒に料理し、数日分をまとめて自宅に持
ち帰って食べることができるものです。
このサービスは、従来の「テイクアウト」と「食材を購入して自炊する」と
いう夕食準備スタイルの「中間型サービス」と位置づけることができます。
今回は、「メイク&テイクサービス」の代表企業で、設立以来、順調に店舗
数を増やしているDream Dinners社を紹介し、健康ビジネスにおける「中間
型サービス」を考えます。
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【事例紹介】Dream Dinners
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■企業概要
・運営企業名:Dream Dinners
・URL: http://www.dreamdinners.com/
・設立:2002年
・店舗数:138店舗(2005年現在)
いずれも、グループで調理できるキッチン施設を持ち、調理・片付けを手
伝ってくれる専任アシスタントが用意されている。
・ヒストリー:子供を通じた友人である2人の主婦が「家族みんなで食べる
夕食時間をもっと大切にする」コンセプトで起業。
・料金:約180ドル(約2万円)/4-6回の夕食分
約15ドル(約1.7千円)/1食分
・メニュー例(下部に栄養成分表示あり)
http://dreamdinners.com/main.php?page=ms_previewcurrentmenu
■サービスの流れ
同社のメイク&テイクサービスの流れは、下記のとおりです。
1)顧客は、月替わりメニューから複数メニュー(メインディッシュ)を選
んで予約。
↓
2)自宅近くのキッチンへ行く。
↓
3)準備された食材で、アシスタントのもと、グループの仲間と一緒に数日
分(5、6日分)の料理を作る。(所要時間:約1~2時間)
↓
4)できた料理をフリーザーバッグにつめて持ち帰る。片付けはアシスタン
トが担当してくれる。
↓
5)自宅で冷凍保存。夕食時に適宜、温めて食べる。
■注目点:「テイクアウト」と「自炊」の中間型サービス
今回の注目点は、同社のサービスが、既存サービスの中間を狙ったサービス
であるという点です。具体的には、下記のとおりです。
<既存サービス>
A)テイクアウト
メリット :時間がかからない
デメリット:後ろめたさがある
B)食材購入&自炊
メリット :手作りした満足感がある
デメリット:時間がかかる
↓↓↓
<中間のサービス>
C)テイク&メイクサービス
「時間がかからない」&「手作りした満足感を得られる」
参考)
日本の料理教室では、作った料理をそのまま自宅に持ち帰ることは、食品衛
生上の問題から一般的ではありません。数日分を持ち帰って保存する衛生技
術面が進むと「持ち帰りのできる料理教室」というサービスのニーズはある
と思われます。
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【スポルツの視点】
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■今回のような「中間型サービス」展開のポイントのひとつは、既存サービ
スにある顧客の不満を解決しつつ「メリットを結びつけること」にあります
。例えば、健康分野でも既存サービスの「中間型サービス」として、下記の
ようなものが考えらます。
■その1:健康料理の講師派遣サービス
<既存サービス>
A)健康料理教室
メリット :健康レシピを学べる
デメリット:通う時間がない
B)健康レシピをみて自宅調理
メリット :自宅のキッチンで作れる
デメリット:素材選びや調理が面倒
↓↓↓
<中間型サービス>
C)健康料理の講師派遣サービス
「健康レシピを学べる」&「自宅のキッチンで実践できる」
■その2:「内臓疾患で長期入院後、退院した人向けの回復食」デリバリー
<既存サービス>
A)病院での治療食
メリット :安心できるメニュー
デメリット:入院中のみ提供される
B)退院後の自宅での自炊
メリット :自宅で食べられる
デメリット:レシピ情報が少ない
↓↓↓
<中間型サービス>
C)「退院した人向け回復食」デリバリー
「安心できる回復食メニュー」&「自宅で食べられる」
■その3:運動指導をしてくれる「フィットネスパートナー」派遣サービス
<既存サービス>
A)フィットネスクラブのパーソナルトレーナー
メリット :個別指導が受けられる
デメリット:フットネスクラブへ通う時間がない
B)家庭向け運動機器
メリット :自宅で運動ができる
デメリット:継続が難しい
↓↓↓
<中間型サービス>
C)「フィットネスパートナー」の派遣サービス
「個別指導が受けられる」&「自宅で運動ができる」
■その4:気軽に相談できる「コンビニカウンセリング施設」
※「コンビニカウンセリング施設」とは、短時間・低価格でストレスに関し
ての相談にのってもらえる施設のこと。
<既存サービス>
A)心療内科へ相談
メリット :専門家に相談できる
デメリット:敷居が高い
B)本などを読みメンタル改善する
メリット :費用があまりかからない
デメリット:行き詰まりを感じやすい
↓↓↓
<中間型サービス>
C)「コンビニカウンセリング」施設
「専門家に悩みを聞いてもらえる」&「費用があまりかからない」
■ふと見回してみると、健康ビジネスでも中間型サービスが多いことに気づ
きます。改めて自社の商品・サービスの位置づけをチェックしてみると、新
たな発見があるかもしれません。
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「メイク&テイク」サービスに見る「中間型サービス」
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【米国の「メイク&テイク(Make&Take)」サービスとは?】
「メイク&テイク(Make&Take)」サービスとは、忙しいワーキングマザー
や専業主婦、シニアの間で人気の高い食のサービス。顧客がキッチンスペー
スのある店舗に立ち寄り、仲間と一緒に料理し、数日分をまとめて自宅に持
ち帰って食べることができるものです。
このサービスは、従来の「テイクアウト」と「食材を購入して自炊する」と
いう夕食準備スタイルの「中間型サービス」と位置づけることができます。
今回は、「メイク&テイクサービス」の代表企業で、設立以来、順調に店舗
数を増やしているDream Dinners社を紹介し、健康ビジネスにおける「中間
型サービス」を考えます。
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【事例紹介】Dream Dinners
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■企業概要
・運営企業名:Dream Dinners
・URL: http://www.dreamdinners.com/
・設立:2002年
・店舗数:138店舗(2005年現在)
いずれも、グループで調理できるキッチン施設を持ち、調理・片付けを手
伝ってくれる専任アシスタントが用意されている。
・ヒストリー:子供を通じた友人である2人の主婦が「家族みんなで食べる
夕食時間をもっと大切にする」コンセプトで起業。
・料金:約180ドル(約2万円)/4-6回の夕食分
約15ドル(約1.7千円)/1食分
・メニュー例(下部に栄養成分表示あり)
http://dreamdinners.com/main.php?page=ms_previewcurrentmenu
■サービスの流れ
同社のメイク&テイクサービスの流れは、下記のとおりです。
1)顧客は、月替わりメニューから複数メニュー(メインディッシュ)を選
んで予約。
↓
2)自宅近くのキッチンへ行く。
↓
3)準備された食材で、アシスタントのもと、グループの仲間と一緒に数日
分(5、6日分)の料理を作る。(所要時間:約1~2時間)
↓
4)できた料理をフリーザーバッグにつめて持ち帰る。片付けはアシスタン
トが担当してくれる。
↓
5)自宅で冷凍保存。夕食時に適宜、温めて食べる。
■注目点:「テイクアウト」と「自炊」の中間型サービス
今回の注目点は、同社のサービスが、既存サービスの中間を狙ったサービス
であるという点です。具体的には、下記のとおりです。
<既存サービス>
A)テイクアウト
メリット :時間がかからない
デメリット:後ろめたさがある
B)食材購入&自炊
メリット :手作りした満足感がある
デメリット:時間がかかる
↓↓↓
<中間のサービス>
C)テイク&メイクサービス
「時間がかからない」&「手作りした満足感を得られる」
参考)
日本の料理教室では、作った料理をそのまま自宅に持ち帰ることは、食品衛
生上の問題から一般的ではありません。数日分を持ち帰って保存する衛生技
術面が進むと「持ち帰りのできる料理教室」というサービスのニーズはある
と思われます。
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【スポルツの視点】
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■今回のような「中間型サービス」展開のポイントのひとつは、既存サービ
スにある顧客の不満を解決しつつ「メリットを結びつけること」にあります
。例えば、健康分野でも既存サービスの「中間型サービス」として、下記の
ようなものが考えらます。
■その1:健康料理の講師派遣サービス
<既存サービス>
A)健康料理教室
メリット :健康レシピを学べる
デメリット:通う時間がない
B)健康レシピをみて自宅調理
メリット :自宅のキッチンで作れる
デメリット:素材選びや調理が面倒
↓↓↓
<中間型サービス>
C)健康料理の講師派遣サービス
「健康レシピを学べる」&「自宅のキッチンで実践できる」
■その2:「内臓疾患で長期入院後、退院した人向けの回復食」デリバリー
<既存サービス>
A)病院での治療食
メリット :安心できるメニュー
デメリット:入院中のみ提供される
B)退院後の自宅での自炊
メリット :自宅で食べられる
デメリット:レシピ情報が少ない
↓↓↓
<中間型サービス>
C)「退院した人向け回復食」デリバリー
「安心できる回復食メニュー」&「自宅で食べられる」
■その3:運動指導をしてくれる「フィットネスパートナー」派遣サービス
<既存サービス>
A)フィットネスクラブのパーソナルトレーナー
メリット :個別指導が受けられる
デメリット:フットネスクラブへ通う時間がない
B)家庭向け運動機器
メリット :自宅で運動ができる
デメリット:継続が難しい
↓↓↓
<中間型サービス>
C)「フィットネスパートナー」の派遣サービス
「個別指導が受けられる」&「自宅で運動ができる」
■その4:気軽に相談できる「コンビニカウンセリング施設」
※「コンビニカウンセリング施設」とは、短時間・低価格でストレスに関し
ての相談にのってもらえる施設のこと。
<既存サービス>
A)心療内科へ相談
メリット :専門家に相談できる
デメリット:敷居が高い
B)本などを読みメンタル改善する
メリット :費用があまりかからない
デメリット:行き詰まりを感じやすい
↓↓↓
<中間型サービス>
C)「コンビニカウンセリング」施設
「専門家に悩みを聞いてもらえる」&「費用があまりかからない」
■ふと見回してみると、健康ビジネスでも中間型サービスが多いことに気づ
きます。改めて自社の商品・サービスの位置づけをチェックしてみると、新
たな発見があるかもしれません。
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