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【先進事例分析(Case201)】進化する米国ダイエットコミュニティ
             「Calorie Count Plus」

      ー About,Inc.が手がけ会員数が60万人を突破 ー

          「コミュニティ参加者情報の意味化」

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ダイエット行動の継続に役立つコミュニティサイト。今まで本メルマガでは、
米国のいくつかの大手ダイエットコミュニティを紹介してきました。

・PEERtrainer
・dietTV
・Gimme20
・traineo

などがその代表格です。

上記以外にもここ数年でダイエットコミュニティサイトが数多く立ち上がり、
競争が激しくなる中、後発にも関わらず会員数を伸ばしているサイトがあり
ます。

それが今回紹介する「Calorie Count Plus」。2006年9月オープンの後、
現在までに62万人の会員を獲得し、さらに拡大を続けています。


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今回の注目事例)Calorie Count Plus
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■企業概要

・運営企業:About, Inc. (New York Timesの子会社)
・サイトURL:http://caloriecount.about.com/
・サイト設立:2006年9月

・事業コンセプト(表記)
ダイエットの方法は各人違っており、何を選ぶのがよいかその判断が難しい。
また、長年の自分の食の嗜好性はそう変えることはできない。そのような中、
自分とよく似た嗜好性をもつ他人が、共通して摂っているダイエット食品情報
は、食品を選ぶ際の、ひとつの重要な情報になるはずである。その点を解決
するために、本サービスを立ち上げた。

http://caloriecount.about.com/cc/article/about_cc.html

・事業概要
ダイエットの方法は人それぞれ違うものであるという前提に基づき、単に
コミュニティがあるだけでなく、コミュニティで集めた情報を高度にカスタ
マイズし、ダイエットのパーソナライズ化をサポートする。

・会員数:62万人
Calorie-Countの約22万人に、ニューバージョン(2007年10月)の
Calorie-Count Plusの40万人を加えて、両サイトで62万人。

・利用料:無料(会員登録の必要あり)

・収益:広告収入

■ターゲット:
・何を選べばよいかわからない、悩んでいるダイエッター
・ダイエット失敗の経験のある人


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サービスの特長1)Food Suggestions
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「Food Suggestions」は自分の食事をマイページに記録すると、コミュニティ
参加者で自分と同じ食事を記録した他の複数メンバーが、できるだけ共通して
利用している食品を薦めてくれるというもの。本事例がもつ最大の特長です。

書籍販売サイトamazon.comで、自分と同じ商品を購入した人が、どのような
組み合わせで購入したかを分析し、お薦め商品として提案するしくみを応用
しています。

(例:ニュートリシステム社のダイエットフーズを購入した記録をマイページ
に記録したところ、クリフバー社の栄養バーが推奨された。似たような食事の
嗜好性をもつメンバーの選択状況を知ることで、自分の選択の幅が広がった)

・Food Suggestions(会員登録が必要)
http://caloriecount.about.com/cc/account/suggestions.php


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プログラムの特長2)ダイエット意識継続をサポート
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同サイトでは、ダイエット中の「意識」を継続してもらうため、ブラウザ用の
ツールバーを無料提供している。これをダウンロードすれば、食品データ
ベースへのアクセスがすぐにできるだけでなく、

・目標摂取カロリーの状況
・ダイエット目標との差
・参加するコミュニティの現状(自分宛てのメールの数)

をブラウザ上で常時確認でき、ダイエット中の意識継続をサポートする。

※Calorie-Countツールバー
http://caloriecount.about.com/cc/toolbar/


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プログラムの特長3)健康専門家Q&Aの充実
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About.comの健康ガイド30名によるQ&A集。数多くのコンテンツが編集
され、適宜About.comのページが別ウインドウで見えるようになっている。

※健康専門家Q&A
http://caloriecount.about.com/cc/article/experts.html


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スポルツの視点)
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■Calorie-Countは、情報を自らの意思で交換し、自分にとっての解や喜びを
発見できる活動から一歩進んで、参加者情報(ここでは食事情報)の意味化を
メンバーの行動情報とリンクさせて展開するものです。

■いろいろ試したけど自分に合ったものが見つからない、続かないといった
生活者のニーズに対して、コミュニティの最大の特長である他者の情報を生か
し、そのニーズの解決を試みているといってもよいでしょう。

■進化を続けるダイエットコミュニティ。今後もこの動きには注目です。


※参考バックナンバー:

・人数限定の小グループダイエットコミュニティ「PeerTrainer」
http://www.healthbizwatch.com/hbw/global/contents/203.html

・ダイエット専門のSNSコミュニティ「DietTelevision」
http://www.healthbizwatch.com/hbw/global/contents/202.html

・ホームフィットネスを支援するコミュニティサイト「Gimme20.com」
http://www.healthbizwatch.com/hbw/global/contents/195.html

・ダイエットフィットネスコミュニティに見る継続支援「traineo.com」
http://www.healthbizwatch.com/hbw/global/contents/191.html

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