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【先進事例分析】
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        ダイエットセンター最新動向

    ー 急進するメディカルダイエットセンター ー

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今回は日本のダイエットビジネスを考える際のヒントが豊富にある
「米国ダイエットセンター」の最新動向です。

ダイエットセンターの市場規模は約3500億円で、最大手が
ウエイトウォッチャーズ(約1500億円、1963年設立)、
第2位がジェニークレイグ(330億円、1984年設立)
となっています。

今回は、売り上げでも上位に肉薄し急進する
「Center for Medical Weight Loss」に注目します。


※関連バックナンバー(過去のダイエットセンターに関する主な内容)
・WeightWatchersにみる「Lifetime Diet」という視点(2008年6月)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/221.html
・女性向け「食・運動・ストレス」の組み合わせ型ダイエットセンター
2007年03月Inches-A-Weigh
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/192.html
・日本版ダイエットセンターの可能性(1ー3)2006年 09月
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/177.html
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/178.html
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/179.html


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「Center for Medical Weight Loss」の概要
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■企業名:Center for Medical Weight Loss
http://www.centerformedicalweightloss.com/

■サービス概要:医師によるダイエット指導
ー医師による事前の個別カウンセリング
ー医師による安全で効果的なダイエット提案
ー医師が身体測定データから現実的な目標設定
ー達成まで医師による個別サポート
 
■サイト開始:2006年9月

■創業者:Dr. Michael Kaplan氏

■店舗数:全米42州、265か所
      (2009年11月)
■売上:推定53億円(2009年)

■最新動向:
2009年11月、ウエイトウォッチャーズの元副社長兼CEOの
Kevin Eberly氏をCEOに迎えた

■利用者:全体的に肥満度の高い人(肥満治療として病院にいくレベルの人)
     が利用している

 ・男女比:男性が3分の1、女性が3分の2
 ・利用者の平均的な減量数:男性は約40キロ、女性は10ー40キロ

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プログラムの内容と費用
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■プログラム内容

まず最初に個別カウンセリングを行い、下記のプログラムの中から適宜
組み合わせて提供している。(特に1から3の組み合わせが多い)

1)低カロリー食品利用中心のプログラム
ミールリプレイスメントを中心にダイエット食品を利用し、摂取カロリーを
落とす。目標体重に近づいたら、少しずつ利用を減らし日常食で体重をキープ
できるようにするプログラム。(ミールリプレイスメントは1週間平均105
ドル)

2)行動変容プログラム
食習慣、運動習慣などの行動変容を行うプログラム

3)処方薬を使うプログラム
FDAから許可されている食欲抑制剤を使うプログラム
(食欲抑制剤は1か月平均30ドル)

4)外科的手術プログラム


※プログラム概要
http://www.centerformedicalweightloss.com/Weight_Loss_Doctors


■プログラム費用

●初期カウンセリング費19ドル
●1か月のプログラム費用は、640ドル程度

※1から2週間に1回施設に行く(1回の医師との面談は15分から20分)
※費用は店舗、コースにより変わるがあくまで概算


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スポルツの視点
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■今回はダイエットセンター市場の中で、急速に成長している
「Center for Medical Weight Loss」の概要を見ました。成長要因の一つ
としては「新ポジショニング」だと思われます。

■「新ポジショニング」

予防領域での民間ビジネスからメディカル領域も含めた方向へシフトしてお
り、より高い信頼性イメージ訴求に成功しています。

「Center for Medical Weight Loss」のサービスは、一般病院での肥満治療
とウエイトウォッチャーズなどの既存ダイエットセンターとの中間に位置し、
新しい価値を提供しています。

・病院での肥満治療
(長所)医師処方の食欲抑制剤(薬)を利用でき短期的に結果を出しやすい
(課題)減量後のサポート(生活習慣改善サポート)があまりなく、
    リバンウンドしやすい

・ダイエットセンター
(長所)減量後のサポート(生活習慣改善サポート)があり、リバウンドを
    減らせる
(課題)成果を出すためにある程度の期間が必要となる、

・「新ポジショニング」としてのメディカルウエイトロスセンター
(新しい価値)医師処方の食欲抑制剤で短期間に成果を出しつつ、
       行動変容理論に基づいたプログラムで、減量後のサポート
       (生活習慣改善サポート)があり、リバウンドを減らせる。

■私たちは、ダイエットセンターはダイエットのソリューションビジネスの
最先端を行っていると考えており、今後もさらに注目していきます。


 

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