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[ヘルスコーチングの視線編]2018年7月24日号
   ≫≫≫Author:里見 将史
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ヘルスコーチングのコミュニケーションは、残念ながら全ての人に効果的なコミュニケーションではありません。
では、どんな人に向いているコミュニケーションなのか??
 
そこで今回は、ヘルスコーチングのコミュニケーションの特長から、ヘルスコーチングが対応している範囲について解説したいと思います。
 
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---「ヘルスコーチングの可能性を探る:プラスへのアプローチが行動を加速させる」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「まずはコンテンツ」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 アウトドアフィットネス施設、スマート包帯など、12本
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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<テーマ>
ヘルスコーチングの可能性を探る:
プラスへのアプローチが行動を加速させる
 
 
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1.対象者自らへの働きかけ
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ヘルスコーチングは、対象者自らの「行動」にフォーカスしてコミュニケーションを行います。
ここでポイントなのが、「対象者自ら」という点です。
 
対象者が自らの選択や気づきを行動に結び付けていくことです。
そのためヘルスコーチングでは対象者自らの行動変容を支援、サポートしていくのです。
 
 
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2.ヘルスコーチング「ゼロ」から「プラス」へのアプローチ
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ヘルスケア領域には、ヘルスコーチングの他に以下のようなコミュニケーションが存在します。
 
例えば、
・ティーチング
・カウンセリング
・メンタリング
・コンシェルジュ
など
 
上記の中で、一般的なのが「ティーチング」だと思います。
「ティーチング」では専門家からの「指導」「アドバイス」が主体で、多くの方々が小さい頃から慣れ親しんだコミュニケーションスタイルとも言えます。
 
しかし、教えてもらうこのスタイルのコミュニケーションは、受動的であって自問自答ということに結びつかず、自らいろんなことを見つけたり、発見したりというスタイルになり辛いコミュニケーションとも言えます。
 
また、上記のヘルスコミュニケーションの中で、対象者自らの「行動」に特にフォーカスしてコミュニケーションするのは、ヘルスコーチング以外ではありませんし、これらのコミュニケーションの中で、唯一「対象者」が会話の中心になるのもヘルスコーチングなのです。
 
では、対象者の「行動」にフォーカスするということは、対象者はどんな段階かというと、やはり目標、目的が対象者の内側に存在している状態です。
その対象者の目標、目的の達成に向けて継続的な行動にアプローチするのがヘルスコーチングなのです。
 
逆に、上記のヘルスコミュニケーションの中の「カウンセリング」では、専門知識を持ったカウンセラーが対象者の「問題点」にフォーカスして、その問題点を取り除くアプローチが中心になります。
 
そのため、ヘルスコーチングとカウンセリングでは、アプローチする領域はもちろん、導くための地点が以下のように異なっているのです。
 
●ヘルスコーチング
目標、目的の達成に向けて「ゼロ」から「プラス」に導くアプローチ
 
●カウンセリング
問題点を取り除いて「マイナス」から「ゼロ地点」に戻すアプローチ
 
 
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3.プラスへの具体的なアプローチ
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ヘルスコーチングのコミュケーションの中には、特に「プラス」領域を意識した働き掛けを重要視しているポイントがあるので、いくつか紹介したいと思います。
 
1)目標と目標達成イメージへの意識
 
目的、そして目標と具体的な達成イメージがモチベーションの源泉でもあります。
特に目標を達成した先にいる自分の具体的なイメージこそが、原動力になったりします。
そのため、ワクワクするような目標と具体的な達成イメージの設定、そしてそのワクワクした気持ちで達成したイメージを持ち続けるようなプラス面への仕掛け、フォローをヘルスコーチングでは行います。
 
 
2)PDCA、振り返りの仕組み
 
ヘルスコーチングでは、目標を設定し、その目標に向けて細かいPDCAを回しながら進めていくのが基本的な進め方です。そのPDCAの中でポイントになってくるのが「振り返り」です。取り組みの振り返りや進捗の振り返りなどを定期的に行いながら振り返りを起点に次のアプローチを明確にしていくステップになるのです。
 
この振り返りの中では、出来ている部分だけではなく、出来ていない部分(マイナス面)も含めて整理していきますが、出来ていない部分をしっかり認識したり、出来ないことを自ら発見して行動に役立てて、目標、目的の達成により近づくために活かしていくなど、プラスを高めるためにPDCAサイクルを回していきます。
 
 
3)出来ていることに目を向ける
 
ヘルスコーチングでは、具体的な行動に目を向けて継続的にサポートしていきます。その中で、「出来る行動」「出来ない行動」がハッキリ見えてきます。
通常、出来ない行動(マイナス)に意識が向かってしまいがちですが、出来ていること(プラス面)に目を向けて早めに見つけ、その出来ている部分をより習慣化、定着化に向けて工夫していくことが大切なのです。
 
 
4)課題がスタート地点とは限らない
 
目的に向かって具体的な行動に落としこむ際、現在の課題、問題行動を見つけて、その改善にアプローチしたやり方は、マイナスをプラスにする、マイナス起点の発想なのです。
 
しかし、ヘルスコーチングのアプローチでは、現在の課題、問題行動を前提にするのではなく、現時点で出来ていることにも目を向けて行動を加速させます。
 
ここでの課題とは生活習慣や行動に関することが中心で、その解決方法となると「我慢」や「無理」が付きまといます。生活習慣や行動は、「我慢」や「無理」で一時的に改善できたとしても、やはり継続する、定着化するのは難しいのです。
 
それよりも、「我慢」や「無理」といった意識や意思だけの解決方法ではなく、自らの「行動」に置き換える解決方法が必要になるのです。
 
しかし、これまでのライフスタイルの中に新たに行動を追加して継続するのは、そんなに簡単なことではありません。
だから、生活習慣を変えるのは難しいのです。
 
そのため、例えば現在出来ている健康行動がある場合には、その出来ている健康行動の前後に別の健康行動を組み合わせたほうが健康行動は追加しやすかったりします。また、出来ている健康行動をより効果を高めるような変化に目を向けるなど、出来ている健康行動を起点に行動を追加したり効果を高めたほうが取り入れやすいのです。
 
 
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4.ヘルスコーチングに適した対象者は??
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「ヘルスコーチング」は目標、目的の達成に向けたコミュニケーションであって、問題、課題を取り除いて解決に導くためのコミュニケーションとは異なっています。
 
そのため、ある程度行動を起こそうとしている「0地点」から上のプラスの領域の人達に向けたコミュニケーションに適していると言えます。
 
しかし、健康的な行動変容を支援するのが、ヘルスコーチングの特徴的なコミュニケーションであるため、少しでも変えたい、今よりちょっと良くなりたいという人であれば、メンタル的に課題、問題を抱えていなければ対象者になります。
 
「0地点」にいる人達をよりプラスの方向に「自らの行動」で近づけるように導くための継続的なコミュニケーション、寄り添い方としては、他のヘルスコミュニケーションよりもヘルスコーチングが効果的だと言えるのです。
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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【3】今週の注目デジクリップ! <12クリップ>
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[1]リクルートライフスタイル、予約者数No.1サイト「人間ドックのここカラダ」2017年度の受診動向発表
人間ドックの受診費用は全体平均で4万656円。(「人間ドックのここカラダ」予約データより)。未受診者に聞いた受診費用のイメージは全体平均4万9,339円で、イメージより8,683円低い結果に。(2018/07/10)
 
[2]日立製作所、人それぞれに合わせた働き方改革を支援するクラウドサービス「ハピネスプラネット」(ベータ版)を開発
本サービスでは、スマートフォンのアプリケーション上で、働く人が自身の個性や状況に合わせた働き方の目標(働き方チャレンジ)を毎朝登録し、その効果を組織活性度(ハピネス度)としてフィードバックする。(2018/07/11)
 
[3]睡眠研究の第一人者が説く、良い眠りの「真常識」(日経トレンディネットより)
大人の快眠最前線(1)。国立精神・神経医療研究センターの三島和夫先生に聞いた、睡眠にまつわるさまざまな“真常識”について。注目すべきは夜の症状ではなく、日中の体調やパフォーマンスがいいかどうか。(2018/07/11)
 
[4]FiNC、ヘルスリテラシーの向上と行動変容を促進する「FiNCウェルネスラーニング」を開発
FiNCウェルネスラーニングは、FiNC for BUSINESSに新しく機能追加されたeラーニング。健康に役に立つ知識をクイズ形式で楽しみながら学習し、学んだ健康知識をすぐに活かすことができるように開発している。(2018/07/12)
 
[5]NTTデータ経営研究所、働き方改革2018 テクノロジーの活用と労働時間に対する意識
NTTコム リサーチ登録モニターを対象に「働き方に関する調査」を実施。働き方改革に取り組む企業は年々上昇し38.9%。働き方改革に取り組んでいる企業の従業員は、エンゲイジメントされている環境で働きがいを高めている。(2018/07/12)
 
[6]Mediplat、オンライン健康相談サービス「first call」において管理栄養士によるチャット相談を追加
法人向けの展開から開始し、まず初めにフジクラ健康保険組合の加入者約1万2,700人に対して導入。管理栄養士への相談が加わることにより、日々の体調管理に関する疑問や悩みに、医療と食事の両側面からアドバイス可能となる。(2018/07/13)
 
[7]大和リース、全国6都市の商業施設にアウトドアフィットネス施設「Community Park」をオープン【PDF】
アウトドアフィットネスとは株式会社BEACHTOWNが提唱する、自然資源を活用した屋外型フィットネスの総称。「Community Park」は、グリーンヨガスタジオ・ボルダリングジム・地域の公園・地域の自然を融合させたまったく新しい会員制のアウトドアフィットネスクラブ。(2018/07/13)
 
[8]科学技術・学術政策研究所、AI におけるサイエンスとイノベーションの共起化:米国における論文・特許データベースを用いた分析
分析の結果、特許からみたサイエンスリンケージは増加傾向にあることが分かった。AI分野にフォーカスした分析では、企業著者による論文シェアの低下傾向がある一方、特許発明者による論文数では企業シェアの低下は見られなかった。(2018/07/13)
 
[9]市民ランナーが4年で100万人も減った謎(PRESIDENT Onlineより)
2007年の「東京マラソン」をきっかけにランニング人口は増え続けていたが「地方在住の40-50代男性」を中心に、このブームが一段落。「ランニング離れ」は“真剣派ランナー”ではなく“お試し派ランナー”で起きていると推察。(2018/07/14)
 
[10]Amazon、バーチャル薬局PillPackを買収
PillPackは、ニューイングランドに本拠を置き2013年に設立されたスタートアップ。毎日複数の処方箋を必要とする人を対象として、詰替え管理などを行うサービスを提供している。(2018/07/11)
 
[11]患部の状態を検知して薬を出す「スマート包帯」
米タフツ大学の研究者らは、慢性創傷を監視し、薬物治療を施して治癒を促進することのできるスマート包帯の試作品を披露。(2018/07/13)
 
[12]mHealthWatch注目ニュース:OKIと早稲田大学、「健康増進プロンプトシステム」を開発
「健康増進プロンプトシステム」は、これまでの健康行動の可視化ではなく、健康行動の改善のその先にある習慣化、定着化を目的としている。健康改善の取り組みでは、一時的な改善よりも、いかに健康行動を継続するか、習慣化できるかがポイントになってきている。(2018/07/23)
 
 
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