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[モバイルヘルス&アプリ動向編]2018年8月7日号
   ≫≫≫Author:渡辺 武友
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モバイルヘルス担当の渡辺武友です。
 
iPhoneが日本に提供され、すでに10年になります。
スマホ・アプリもいつの間にか当たり前のものとなり、アプリというだけで特別扱いされた時代が今では懐かしいです。。。
 
今回は“ヘルスケアアプリは時代と共に変化してきたのか?”
を見ていきます。
 
 
 
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【1】特集:モバイルヘルス&アプリ動向編
---「ランキングから見るヘルスケアアプリの変化」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「古くても輝ける」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 ヘルシーエイジング、プライマリケアアプリなど、13本
 
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【1】特集:モバイルヘルス&アプリ動向編
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<テーマ>ランキングから見るヘルスケアアプリの変化
 
 
ヘルスケアアプリを紹介するHealth App Labは、2012年4月から6年間、iTunes、Google Playのヘルスケアアプリのチャート動向を毎週チェックしてきました。
 
今回、iTunes、Google Playそれぞれの無料、有料ランキングを、2018年7月末時点と5年前の2013年7月末時点を比較して変化を見ていきます。
 
 
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2013年7月25日のヘルスケアランキング
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まずは5年前のランキングの傾向を見ていきましょう。
 
ヘルスケア&フィットネス ランキング iOS 無料
 
ヘルスケア&フィットネス ランキング iOS 有料
 
健康&フィット ランキング Android 無料
 
健康&フィット ランキング Android 有料
 
 
情報が古いので、すでにリンク先情報がなく、アイコンなどが表示されない箇所がありますがご了承ください。
 
Health App Labでは、ヘルスケアカテゴリーの中を、さらにいくつかのカテゴリーに分けて、どのような種類のアプリがあるのかわかるようにしています。
「ダイエット」「運動」「睡眠・リラクゼーション」「女性のからだ」「美容」「視力」など、現在メディカルカテゴリーも含めて79に分類しています。
 
<iOS 無料の傾向>
10位中5種が「ダイエット」カテゴリーです。
「ダイエット」も含みますが『どこでもミラー』『ルナルナ』など、女性を対象にしたアプリが上位を占めています。
 
<iOS 有料の傾向>
10位中5種が「睡眠・リラクゼーション」カテゴリーです。
Android有料と共通ですが、当時は必ずランニングサポートの『Runtastic PROランニング』が上位の常連でした。
また「目(現在の視力)」カテゴリーのアプリも上位に入っていました。
 
<Android 無料の傾向>
10位中に「ダイエット」「女性のからだ」「運動」カテゴリーがそれぞれ3種あります。
中でも上位は「女性のからだ」カテゴリーの『ルナルナ』、『女性のリズム手帳』です。
 
<Android 有料の傾向>
10位中5種が「運動」カテゴリーです。
海外勢の『Runtastic PRO』『Endomondo』などランニングサポート系が上位常連でした。(8週にわたり変動なし)
 
 
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2018年7月26日のヘルスケアランキング
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続いて直近のランキングの傾向を見ていきましょう。
 
ヘルスケア&フィットネス ランキング iOS 無料
 
ヘルスケア&フィットネス ランキング iOS 有料
 
健康&フィット ランキング Android 無料
 
健康&フィット ランキング Android 有料
 
<iOS 無料の傾向>
カテゴリー的には「運動」が4種と多いですが、8週にわたり上位にいるのは『FiNC』(「健康管理」)、『Sleep Meister』(「睡眠・リラクゼーション」)、『ルナルナ』(「女性のからだ」)、『あすけん』(「ダイエット」)とカテゴリーがバラけています。
 
<iOS 有料の傾向>
10位中4種が「睡眠・リラクゼーション」カテゴリーです。
5年前に近いカテゴリーバランスですが、『AutoSleep Watch』(「睡眠・リラクゼーション」)、『メンタルリープ』(「育児」)など、後発のアプリが8週にわたり上位に居続けています。
 
<Android 無料の傾向>
10位中に「ダイエット」「運動」カテゴリーがそれぞれ3種ありますが、ダイエットの中でも「運動」に寄ったものもあるので、全体的には「運動」カテゴリーが強いです。
iOSと同じく、『FiNC』(「健康管理」)、『ルナルナ』(「女性のからだ」)、『あすけん』(「ダイエット」)は定番の上位アプリと言えます。
 
<Android 有料の傾向>
相変わらず「運動」カテゴリーが強く、5種あります。
『Runtastic』シリーズはAndroid 有料では特に強く、5種が上位を占めています。
 
 
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上位にいるアプリの特長
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5年間変わらず上位に居続けているのは『ルナルナ』(「女性のからだ」)、『Runtastic』シリーズ(「運動」)、iOSのみ提供の『睡眠アプリ』(「睡眠・リラクゼーション」)です。
 
特に『ルナルナ』、『Runtastic』は、それぞれのジャンルの先駆者であり、その先駆者優位性に奢らず、時代ごとのユーザーニーズを踏まえて進化させていることからも、上位に居続けるだけの価値を提供していると言えます。
 
後発ながらiOS、Android共に上位に居続けている『FiNC』(「健康管理」)、『あすけん』(「ダイエット」)ですが、それぞれのアプリを提供する2社に共通するのは、B2C向けだけでなく、B2B向けにもサービス提供していることです。
 
B2B向けに提供する企業は、
 
・B2B向けにしかサービス提供しない
・B2Cへの展開が伸びなかったのでB2Bにシフトした
 
といったケースが多く見受けられます。
 
しかし、企業や医療機関向けにB2B提供した場合、利用者は従業員や患者になってくるので、B2B2Cの提供になってきます。
つまり、Cユーザーに魅力的と思ってもらえなければ利用してもらえません。
 
今後、B2B向けにビジネスを考えているなら、尚のことB2Cで利用率を上げるための工夫、独自性を磨いていくことがポイントになってきます。
そのような点から、『FiNC』や『あすけん』から学べることも多いと言えるでしょう。
 
 
アプリを使ったヘルスケアビジネスをもっと知りたい!
などありましたら、いつでもご連絡ください。
 
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「古くても輝ける」
 
フィットネス業界のベテランが増えています。30-40年前に大卒で業界に身を投じて来た彼らも50-60代であり本当の勝負が始まっています。劣化していくのか?磨き輝くのか?それはお客様の笑顔を第一に考え行動しているか?が分岐点です。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <13クリップ>
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[1]スポーツセンシング、スポーツのコミュニケーションを再定義する新製品「SPOCOMM」をしくみデザイン社と共同開発、今秋販売
SPOCOMMはコンパクトな専用サーバーと付属する複数台のスマートフォンからなる新基軸のスポーツコミュニケーションシステム。スポーツ競技向けタイマー、チーム全員が計測可能な心拍センサなど、スポーツにおける様々な機器との連携も可能。(2018/07/25)
 
[2]RIZAP、第24回日本心臓リハビリテーション学術集会にてRIZAPの共同研究事例を発表
主な講演内容は、森永卓郎さんのRIZAPでの食事・運動指導による血液検査結果の改善や健康年齢の大幅な若返りの実例、糖質制限による特に短期の減量効果、糖、脂質代謝改善効果やそのメカニズム、また高齢者や心疾患患者の運動療法としてのレジスタンス運動の安全性や有用性などを紹介。(2018/07/25)
 
[3]フィッツプラス、ダイエットプラスのオンラインやグループワークで管理栄養士から食生活カウンセリングが受けられる新サービスをリリース
店舗における対面カウンセリングをベースとした従来のコースに加えて、テレビ電話でオンラインカウンセリングが受けられる「ダイエットプラスコール」と、グループでダイエットに励むことができる「グループワークダイエット」を開始。(2018/07/26)
 
[4]沖電気工業、ZEROBILLBANK JAPAN、no new folk studioが連携
3社は加速度センサーや角速度センサー、無線通信機能を組み込んだ靴を活用して歩行時の足の運び方の分析から行動変容につなげる仕組みを共同開発。歩行やスポーツ時のフォーム分析により適正なフォームへの誘導や、歩行異常から糖尿病や認知症などの早期発見や未病/予防に効果的な行動促進などへの応用を目指す。(2018/07/26)
 
[5]ウーマンズラボ、ヘルスケア商品の市場動向をチェック 2018年上半期まとめ
ウーマンズラボ編集部視点で、特に注目したい商品をピックアップ。「ヘルステック」「医療・介護・保険」「食・運動・睡眠」領域などについて。(2018/07/30)
 
[6]ソフトブレーン・フィールド、《働く女性》時短料理でも健康的な食生活を心がける方が約8割
サステナブル∞ワークスタイルプロジェクトVOL.3 健康と食についての意識調査。健康を意識して取り入れている「食べ物」や「食事の方法」について、牛乳やヨーグルトなどの「乳製品を摂る」が66.5%でもっとも多かった。(2018/07/31)
 
[7]ドコモ・ヘルスケア、500万人のヘルスケアデータを解析「健康に関する解析データ」を一斉公開
2014年9月から約4年にわたり蓄積してきた120件以上の解析データおよび調査データ記事をまとめ、自社コーポレートサイトにて公開。(2018/07/31)
 
[8]第65回 日本栄養改善学会学術総会
開催日は2018年9月3日(月)から5日(水)、朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターにて開催。テーマは「栄養学の新たな展開への異分野融合」。
 
[9]クラブビジネスジャパン、フィットネスビジネスパーソン向けマーケティング塾開講「起業または新規事業創出 成長のためのマーケティング第1期」
開催日は9月6日、13日、20日、27日(連続4週1回3時間×4回)。現在のフィットネス領域および周辺領域の現状と未来、事業構想と事業分析、事業戦略からブランディングとイシューイング、マーケティングとターゲティングなど、講義&課題方式で学びを深める。
 
[10]バイエル薬品、人生100年時代の生き方・老い方会議ーシニアが考える「ヘルシーエイジング」とはー参加者募集【PDF】
開催日は9月18日(火)。バイエル ヘルシーエイジング 人生100年時代の「健康と幸せ力」プログラム。慶應義塾大学医学部百寿総合研究センター専任講師 新井康通先生や83歳現役デジタル・クリエイター 若宮正子氏による講演など。
 
[11]AI診断で迅速な血液検査を可能にするマシーン『Sight Diagnostics』
「Sight Diagnostics」は、OLOと呼ばれるデスクトップ式のコンパクトマシーンで、患者の血液を使い捨てのカートリッジにセットして分析する。一般的な血液検査を直接クリニックなどの現場で行えるようになる。(2018/07/26)
 
[12]K Health、AIを活用したプライマリケアアプリ『K』
「K」にはAIが搭載されており、診断履歴や治療履歴を参照してユーザーに症状がでたときにどんな治療となるかを提示する。K Healthは、ヘルスケアの消費者にビッグデータの恩恵を受ける機会を提供することを目指している。(2018/07/27)
 
[13]mHealthWatch注目ニュース:SNS睡眠アプリ『Somnus』に睡眠負債バロメーター機能登場!
今回の「睡眠負債」の見える化では、睡眠時間や質はこれまで通りかもしれないが、行動に紐付いて「睡眠負債」が増えたり減ったりするので、自らの行動と「睡眠負債」という指標が連動し、睡眠に向けて行動を起こす、継続する一つの動機にはなりそうな気がします。(2018/08/06)
 
 
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