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[ヘルスコーチングの視線編]2019年12月24日号
   ≫≫≫Author:里見 将史
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こんにちは、里見です。
 
前回、この[ヘルスコーチングの視線編]では、コーチの「コア・コンピテンシー」で定義されている2つのスキルである「効果的な質問」と「気づきを促す」について、基本的な狙いやアプローチをご紹介しました。
 
そこで今回は、スキルとしての「効果的な質問」と「気づきを促す」を実際にヘルスコーチングの現場で活用するための、具体的なアプローチについてご紹介したいと思います。
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---「ヘルスコーチングの可能性を探る:ルール、スキルだけでは使いこなせない(2)」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「2020年は実験志向で!」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 ヘルスリテラシ―の定義と3つの段階、海外 iFit 2億ドルを調達など、8本
 
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【2】特集:ヘルスコーチングの視線編
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<テーマ>ヘルスコーチングの可能性を探る:ルール、スキルだけでは使いこなせない(2)
 
 
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1、コーチの「コア・コンピテンシー」
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コーチの「コア・コンピテンシー」とは、コーチング・スキルとコーチングのアプローチを国際コーチ連盟が定義したものです。
一般的なコーチングでは、このコア・コンピテンシーが基本であり、ルールです。
 
そのため、コーチとして活動する上では、この「コア・コンピテンシー」は、必ずトレーニングを積んで理解しているものです。
 
詳しくは前回の「ヘルスコーチングの可能性を探る:ルール、スキルだけでは使いこなせない(1)」をご覧ください。
 
 
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2、「効果的な質問」と「気づきを促す」のスキル
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このコーチの「コア・コンピテンシー」は、4つの大きな領域に分かれ、それぞれがさらに細分化され、全部で70項目あまりが定義されています。
70項目の中の多くは、ヘルスコーチングでもしっかりと活用するスキルでもあります。
 
そして、前回、以下の2つのスキルについて、解説しました。
 
・効果的な質問をしている
・気づきを促している
 
コーチングでは、対象者が言語化する過程で、いろいろと考え、そして考えを整理します。その考えて整理し言語化するプロセスを通じて、対象者自身に「気づき」が生まれます。
 
双方向のコミュニケーションの中で「気づき」に働きかけるのが、コーチングのスキルの一つ、「質問」です。
 
コーチングでは意図的に以下のようなことを狙って「効果的な質問」を投げかけます。
 
・考えを整理する
・考えや行動を明確にする
・様々な「気づき」のポイントを見つける
・視野を広げる、視点を変える
など
 
また、コーチングでは、対象者がゴールや目的に向かう過程の、具体的な行動、アクションにフォーカスをあてて、前向きに取り組みつつ、振り返りながら行動を高めていくことがポイントです。
 
誰かに言われて行動したり、アクションに取り組むのではなく、能動的に目標、ゴールに向けて行動したり、アクションに取り組むためには、気づきを促すことを狙ったコーチからのコミュニケーションが機能します。
対象者自身が自ら気づきを見つけられる手助けこそが、コーチの役割なのです。
 
また、自らの気づきによって実感できた「出来る」という感覚などが自信につながり、さらに自己効力が高まっていくのです。
 
 
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3、具体的に連動させて、使えるコミュニケーションにする
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上記で説明したそれぞれ2つのスキルである「効果的な質問」と「気づきを促す」ですが、この2つのスキルの組み合わせは、コーチングでは様々な場面で活用します。
 
特にヘルスコーチングでは、この2つのスキルの組み合わせは、タイミングごとに目的に合わせて活用します。
 
例えば、ヘルスコーチングでは、行動、取り組みによって対象者の中に起こっている小さな変化に目を向けて、その小さな変化や成果に気づく、見つけるための働きかけをコミュニケーションを通して行います。
 
この時の小さな変化、成果とは、対象者の身体の変化だけではなく、意識や気持ち、行動などなど幅広い視点、切り口からのアプローチが必要になってきます。
 
さらに、重要なポイントは、コミュニケーションの取り方、投げかけ方です。
 
ただ漠然と「変化しているところを見つけてみてください」と伝えても、数値や見た目などの「成果」に目が向いている対象者には、それ以外の部分は自身には見えていないので、具体的に見つけられません。
 
やはり、この質問の仕方では、「効果的な質問」にはなり得ませんし、対象者自身の「気づき」にはつながらないのです。
 
そこでヘルスコーチングでは、イメージを膨らませる、視点を拡げる、そして答えやすいということを意識して働きかけ、気づきを促す問いかけをするのです。
 
具体的には、行動や取り組みによって変化しそうなポイントを具体的にして「こんな変化が出てきていませんか?」といった感じで意識や気持ち、行動などなど幅広い視点での項目、事例を挙げ、その中から選択したり考えてもらうためのアプローチをしたりします。
 
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4、コミュニケーションスタイルに合わせて「使える形に」
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先日、ダイエットサービスを提供している方と情報交換をした際、ダイエットサービス利用者は体重変化への意識が強いが、体重に変化が出るまでには時間がかかるため、なかなか変化を感じられずに、諦めてしまうケースが多いという話をされていました。
 
まさに「気づきを促す」アプローチがそっくり抜け落ちていて、利用者に考えてもらう、感じてもらう「効果的な質問」のようなアプローチが存在せず、それらのことをすべてサービス利用者に委ねてしまっているのです。
 
「効果的な質問」といっても、だれか人が介在してコミュニケーションを取る必要があるかというとそんな必要はなく、オンライン上のサービスでも利用者のタイミングや状況に合わせて「気づきを促す効果的な質問」を仕組みとして投げかけることは十分可能なのです。
 
今回冒頭でお話した国際コーチ連盟が定めるコーチの「コア・コンピテンシー」は、コーチング・スキルとコーチングのアプローチの定義、ルールですが、実際にどのような場面でどのように活用するのかまでは、各コーチに任されています。ましてや、対面でのコミュニケーションが前提になっているルール、定義です。
 
しかし、現在のコミュニケーションはオンラインでのコミュニケーションの割合が増えています。
 
ヘルスケアのサービスでも、オンラインでのサービス提供、コミュニケーションは欠かすことができない状況です。
 
今回ご紹介したようにコーチングのルールやスキルは知っているだけでは活用できません。やはり、サービスの現場で使えるレベルまで具体的に落とし込まないと対象者が主体性を持って取り組むスタイルに導くことはできないのです。
 
また、それらのコミュニケーションは、対面や電話を前提にするのではなく、オンラインの中の直接、間接を含めてコミュニケーション、アプローチが成立するようにしないと、サービスの中に組み込むことはできません。
 
ヘルスコーチングにも具体的な要素がたくさんあり、その要素をどんなタイミングでどのような意図を持って具体的に活用していくのかがポイントになってきます。
 
私はヘルスコーチングの各要素を整理し、ヘルスケアサービスごとに具体的に落としこむサポートをこれまで数多く経験してきています。
 
ヘルスコーチングの具体的な活用について、ご興味有る方は一度ご連絡ください。
 
ご連絡はこちらから>>
 
 
「HealthBizWatch」および[ヘルスコーチングの視線編]は、今号が令和元年の最後になります。
 
今年一年、ご購読いただきありがとうございました。
 
また来年も「HealthBizWatch」および[ヘルスコーチングの視線編]を引き続きよろしくお願いします。
 
 
 
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【3】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「2020年は実験志向で!」
 
テストという定義された答えを出す行為ではなく新たな可能性を探す実験志向で行きましょう!
 
 
 
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【4】今週の注目デジクリップ! <8クリップ>
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[1]スギ薬局とMediplat、歩数記録アプリ「スギサポwalk」が、リリースから約9か月で50万ダウンロードを突破!
「スギサポwalk」は、アプリを起動して歩くだけで、バーチャル・ウォーキングラリーを体験しながら「スギサポマイル」が貯まる歩数記録アプリ。スギサポマイルは、スギ薬局のスギポイントに交換して豪華景品をもらうことができる。(2019/12/11)
 
[2]LEOC、ヘルステック企業・リンクアンドコミュニケーションと健康経営促進に関する協業を開始
LEOCは企業の健康経営促進に関する協業及び健康管理アプリ「カラダかわるNavi」の代理店契約を開始。「カラダかわるNavi」を通した社員食堂利用者への情報発信やデータ活用を行い、健康な生活と、天然資源の持続可能な管理・利用の両立を目指す。(2019/12/12)
 
[3]サイマックス、総合広告代理店の大広に「スマート体調チェック」を導入
「スマート体調チェック」は、既存のトイレにセンサを取り付けるだけで、社員のおしっこ分析&体調管理ができる世界初のサービス。いつも通りトイレを使うだけで、自動的にスマートフォンに体調分析結果が届く。(2019/12/12)
 
[4]病棟の一部を実証フィールドとして提供、東北大学病院の狙いとは(日経デジタルヘルスより)
東北大学病院は、同病院におけるスマートホスピタルの実現に向け、日本の病院では初となる課題解決型研究開発実証フィールド「オープン・ベッド・ラボ」を開設する。病棟の一部をテストベッドとして企業に貸与し、医療機器や医療システム・サービスなどの研究開発実証フィールドとして活用する。(2019/12/12)
 
[5]インテージ、「健康食品・サプリメント+ヘルスケアフーズ+セルフヘルスケア市場実態把握レポート2019年度版」
2019年度、日本の健康食品・サプリメント市場規模は1兆4,813億円となり、対前年で3.5%減少。ヘルスケアフーズ市場規模においても、健康食品・サプリメント市場と同じく対前年2.3%減少している。セルフヘルスケア市場規模は、6兆5,272億円と巨大。発刊日は12月16日(月)。
 
[6]ヘルスリテラシ―の定義と3つの段階(ウーマンズラボより)
ヘルスリテラシーとは、生活の質の維持・向上のために、健康や医療に関する情報を活用する能力のこと。ヘルスリテラシーの3つの段階は、「機能的ヘルスリテラシー」「伝達的/相互作用的ヘルスリテラシー」「批判的ヘルスリテラシー」。(2019/12/16)
 
[7]スマホとスマートウォッチが血糖値管理に革命をもたらす
DexcomのCGMアプリはAppleの「HealthKit」とGoogleの「Google Fit」の両方に対応しており、これらを経由して別のヘルスケアアプリに測定値をフィードできるようになっている。(2019/12/13)
 
[8]『mHealth Watch』注目ニュース:iFit、フィットネスコンテンツストリーミングのために2億ドルを調達
米国においてPelotonの成功は、市場に大きなインパクトを与えました。バックアップ体制の整ったiFitが、Pelotonの優位性を本質的に理解して取り組めるかで、Pelotonの勢いに追いつくことができるのかが決まることになります。(2019/12/23)
 
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