■■■■■■■■■ 健康ビジネス活性化キーワード ■■■■■■■■Vol.20 HBW編集委員の里見です。 昨年11月24日からスタートした「健康ビジネス活性化キーワード」も 今号で20回目を迎えました。 今号までに20個のキーワードをお届けしてまいりましたが、 みなさんに役立つキーワードは何個あったでしょうか? 弊社がいままで国内外の健康ビジネスを見てきた中で、 まだまだお伝えしたい「キーワード」が山ほどあります。 今後も「健康ビジネス活性化キーワード」にご期待ください! さて、今週ご紹介するキーワードは、 「コミュニケーション・モード」です。 最近、ソーシャルメディアを上手に活用して顧客との新たな コミュニケーション機会を創出している企業もあり、 健康ビジネスにおいてもソーシャルメディアの活用が注目されています。 今回ご紹介する「コミュニケーション・モード」は、 ソーシャルメディアを運営していく上でのポイントとも言えると思います。 是非参考にしてください。                             (里見 将史) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 健康ビジネス活性化キーワード:「コミュニケーション・モード」                              大川 耕平 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 健康サービスはコミュニケーションビジネスといって間違いないですよね。 多くの読者のみなさまもこれには同意しつつも、ご自分のビジネス領域では どうスタンスすべきかを模索している方もいるのではないでしょうか!? たとえば製造メーカーの立場で「モノ+サービス」発想で健康ビジネスに アプローチして展開していく場合、モノは流通を通じて顧客に提供されます。 自社で運営するサポートサイトなどで顧客とコミュニケーションする場面では 顧客との間に階層を設けるにせよ、直線的に対峙する構造となり、失礼無い ようにというスタンスになると同時に個別の対応を極力減らす事に効率という フォーカスを当ててしまいます。 ここで言いたいことは多くの場合、顧客とのコミュニケーション方法にかなり 制約を設定してしまうことが多いということです。 この制約が、顧客の思いを明確にくみ取りながら自らのサービスの内容品質を 進化向上させていくコミュニケーションループ形成の障害であることに気づき ません。 なぜそうなるのか?の一つの原因に「コミュニケーションに対するタフさ」 訓練の不足があると思います。 日本は文脈社会であり、阿吽の呼吸が成立しますし、多くの一流企業がコミュ ニティ運営にアレルギーを持っています。 でも、今後の健康サービスビジネスで成長構造を拡大させていく企業はコミュ ニケーション・モードに対する深い理解と努力を惜しまないところだと思い ます。 コミュニケーション・モードとは言わば「交流の型」いわゆる柔道や踊りなど の型のようなものを理解し、習得して演技(活動)してこそ、その道の正しい パフォーマンスを得る事が出来るようになります。 このコミュニケーション・モードは3つあります。 アイモード(I-mode)・ユーモード(You-mode)・ウィーモード(We-mode) アイモードは自分について語るときのモードですが自分をどう位置づけるかに よって相手に対する説得性や共感性が変化します。 ユーモードはあなた(相手)のことを語るモードです。傾聴により意見を引き 出すというアプローチもこのモードです。 そして3つめがウィーモードです。私たちについて語るモードです。 マスコミュニケーションの時代はアイモードでの主張・パワーが重要でした。 そして十人十色な生活者ニーズを取り込むマーケティング2.0ではユーモード が上手い会社が人気を博しました。ここまでが旧来型マーケティングの中心的 価値観の流れと同じなことに気づかれていると思います。 ウィーモードこそが今後我々健康サービス主体として大切に使って行きたい モードです。このウィーモードではサービス提供側と顧客が対峙するのでは なく共通する目標(サービス成果)を相互作用しながら追求するというカタチ があります。 全部のモードが必要であることは言うまでもありません。使い分けも必要 です。ですが、ウィーモードが成立する前提のアイモードとユーモードはより 強力なコミュニケーションになっているはずです。 このウィーモードコミュニケーションをどうやって自社サービスの中に構築 していくか?が健康サービスビジネス拡大の鍵を握っていると言っても過言 ではないです。ウィーモードこそが価値創造の場(顧客接点)での自律的な 共感醸成とその拡大現象をおこすキーです。 We-modeコミュニケーションボリュームがそのビジネスボリュームと言っても いいかもしれません。 自社の健康サービスのコミュニケーションにWe-modeがどれだけあるか 一度分析してみてください!!! ※前回のピア・プレッシャーを上手く使っているサービスビジネスモデルが 拡大しているという事例を提示しました。このWe-modeも同期していると言え ます。