■■■■■■■■■ 健康ビジネス活性化キーワード ■■■■■■■■Vol.24

HBW編集委員の里見です。

さて、今回ご紹介するキーワード「場のデザイン」は、健康サービス事業で
ある程度の事業規模を狙う場合、先行事例から見えてくる共通要因だと思い
ます。

事業規模拡大を狙う方々、必見のキーワードです。

是非参考にしてください。
                          (里見 将史)


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健康ビジネス活性化キーワード
                「場のデザイン」 : 大川 耕平
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健康サービス事業への参入を模索検討している企業が増加してきています。

今後の日本経済にとって成長構造を描けるであろう内需の要のひとつが健康
サービスだと思われているからだと思います。

こういったトレンドの中で我が社も様々な問いかけを受けています。

「健康サービス事業で100億円以上のボリュームを創出したい!」
このような主旨のオファーは未だに多いです。

「どうすれば100億円以上の健康サービス事業が構築できるか?」
この問いに対するひとつのヒント(切り口)を今回は提示します。


健康サービスビジネス事業で世界最大規模は、ウェイトウォッチャーズ
(以下WW)の約1800億円だと思います。(2011年)ミーティング拠点は
45,000カ所。

日本においてはカーブス(以下CV)が1100店、42万人以上の会員数で250億を
超えるパフォーマンスを実現しています。


この2つに共通するものは何だと思いますか?

1)サービス現場の規模が小さい
WWの主要商品サービスであるグループミーティングはショッピングセンターの
ミーティングルームや公民館的な場所で開催されますし、CVはご存知の通り
日本では元コンビニなどの小さい店舗などの転用です。

2)拠点が多い
これは多くの理由があります。ニーズが多い。小規模で成立する経済合理性を
有する。などが中心となります。

3)主要対象を女性としている
CVは女性専用です。WWは女性のウェイトは高いですが近年男性も増加していま
す。ここも注目ですね。

4)ローテク
どちらもサービス現場で用いるものはローテクです。CVは油圧式簡易フィット
ネス機器であり、WWにいたっては教室と教材のみです。ただ、WWのウェブサイ
トプログラムは急激な伸びを示しているのでハイテクやICTに無関心であるの
ではなくむしろ熱心です。

5)サービス現場は人海戦術対応
「人」が介入してサービスを創出することを前提にフローやビジネス全体が
設計されています。多くの企業が「人」が介入することを極力減らし効率化を
最初から狙いサービスを設計するアプローチとは真逆だということにお気づき
ください。

そして最大の肝である6番目は

6)顧客にサービスプロセスの中で役割を持って参加してもらうこと
これを両社は見事に高いレベルで実践しています。
極端な表現をすると
●顧客がサポートしてくれる仕組み
●顧客が顧客を呼んできてくれる仕掛け
●顧客同士でサービス満足を相互につくって楽しんでいくプロセス設計


これを具現するコンセプトは
「Peer & together」

ピアプレッシャーと一緒の感覚で、ともに成長しようというマインド空間を
現場進行プロセスの中に顧客参加を前提として構築するということになり
ます。

サービス現場での参加者を含めた「場」をデザインしてしまうビジネスなの
ですね!

このビジネスモデルを構築し成功するには徹底的に「顧客を信じる」という
スタンスが必須となります。もちろん一筋縄では実現できないものです。


日本においても、健康サービスビジネスモデルで事業規模を拡大し、顧客との
関係性をどんどん発展進化させて行くプレイヤーがきっと生まれていくと
僕たちは信じていますし、今後も応援して行くつもりです。


■ピア・プレッシャーに関する過去記事
 


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