[健康サービス・デザイン編]施設型ビジネスのサービス・デザイン
健康ビジネス問題解決サポートメディアHealthBizWatch
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[健康サービス・デザイン編]2016年12月6日号
≫≫≫Author:大川耕平
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HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
2016年も最終月となりました。
今年を振り返ると弊社4名ディレクターのデジタル・ヘルスの
サービス現場率が極めて高くなってきています。
サービス現場率が極めて高くなってきています。
これは我々が目指すスタイルですし、進化させていきます!
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
---施設型ビジネスのサービス・デザイン
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「プチ・ソリューション」
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 うまみダイエット研究所、海外 遠隔患者モニタリングなど、11本
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
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テーマ:施設型ビジネスのサービス・デザイン
健康サービス領域の施設型ビジネス(リラクセーション施設、フィットネス施設、ビューティー施設など)にとってIoT時代の到来は何を意味するのか?自ら進化の道を選ぶのか、もしくは転身変化を余儀なくされるのかを考えてみたい。
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1、Out of Service品質が問われる時代へ
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今までの施設型ビジネスの最大の特徴は、設備装置提供型サービスが中心となり、お客様が来場し滞在している時間がサービス機会であり、待ちのスタンスが基本でした。
接客時のみがサービス機会であり、いかに多くの集客を実現するかがビジネスの中心的課題でした。
しかし、スマートフォンを代表する様々なモバイルデバイスによって24時間お客様と繋がっていることが常態化しています。
来場時以外(Out of Service)にどのような価値創造を提供し顧客満足にライフスタイルサポートとして貢献するかが極めて重要になっていきます。
ここをサービス品質アップ機会としてアプローチするか否か?
例えば、
フィットネス→普段生活動作の快適さサポート
リラクセーション→普段生活行動の負荷ケア
ビューティー→普段生活でのスタイル維持アドバイス
デジタル時代の最大のメリットはタッチポイントの自由性の拡大です。
<活用すべき顧客接点例>
・ウェブサイト
・モバイルアプリ
・モバイルデバイス
・ブログ
・ソーシャルメディア
・ライブチャット
・コミュニティ
・eコマース
・ユーザークラブ(サークル)
・イベント
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2、デジタルサービス・デリバリーの可能性
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来場時以外でのサービス提供技術は、貴社サービスのデジタルでのデリバリーの可能性でもあります。
自社の場所に限らないサービス提供を考えチャレンジすべきです。
例えば、
フィットネス→自宅&通勤時間フィットネスプログラムサービス
リラクセーション→自宅コンディショニングサービス
ビューティー→自宅スタイルアップアドバイスサービス
自社提供サービスのデジタル化は時代の潮流であり、抗うことは難しいと考えた方がいいです。この領域は自社が着手せずとも他社が業界の際を超えて貴社顧客へのアプローチが始まるはずです。
この領域にスタンスすることが重要であり、全てを自社のみでやることも一つですが、パートナーと組む方法も当然考えられます。
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3、LTV志向
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施設型ビジネスがIoT時代に取り組むべき3つ目は、LTV(顧客生涯価値)志向な様々な施策です。
お客様のライフスタイルの生活時間のどこにポジションするかを明確にし、貢献機会を様々なタッチポイントを活用しながら増やしていくというイメージです。
お客様のライフスタイルの健康消費生活に長期スパンで関係性を育んでいくという発想を持つと自社提供サービスだけにとらわれない広範囲な顧客貢献機会が見えてきます。
そしてそれらは新たなマネタイズポイントとも言えるのです。
デジタルで繋がることで様々なパートナーとお客様ともネットワークすることが可能になります。
例えば、
フィットネス・リラクセーション・ビューティー施設が連動して顧客体験をデザインして提案していくということも可能ですし、このネットワークに健診機関とレストランが絡んで、食からリラクセーションや健康までのライフスタイルサポートを提供していくという世界観が始まろうとしています。
施設型ビジネスにとって今後のサービス・デザインのポイントは
●Out of Service品質というチャンス
●デジタルサービス・デリバリーという新たなポテンシャル
●LTV志向による新たなマネタイズポイントの発見
となります。
施設型ビジネスはどうしてもハード志向になりがちです。そこに生まれるコモディティ・トラップという同質化を回避するにはサービス・デザインしかありません!
今、貴方の施設ではこの可能性は見えていますか?
2017年1月17日に今回の号に関連するセミナーでお話しします!
フィットネスIoTセミナー
●問い合わせメール
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「プチ・ソリューション」
ちょっとした改善やちょっとだけ違う提案をプチ・ソリューションと呼んでいます。この小さい繰り返しがソリューション体質をつくります。
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【3】今週の注目デジクリップ! <11クリップ>
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[1]オイシックス、予防医学研究者の石川善樹氏、シェフの松嶋啓介氏と「うまみダイエット研究所」を開設【PDF】
12月より、石川氏、松嶋氏と共に「うまみ」を感じられる味覚変更プログラムの開発をスタート。2017年3月に行われる全米最大ビジネスイベント「SXSW(サウスバイサウスウェスト)」カンファレンスにて研究成果を発表予定。フードテックファンドの一環として今後も積極的に「フード&ヘルスケア」に関する研究・サービスに特化した投資、提携を行っていく。(2016/11/10)
[2]RIZAPとファミリーマート、共同開発商品「RIZAP ブランロール」など9種を新発売【PDF】
「糖質を抑えながらもおいしさにコミット」した共同開発商品第1弾。パンに関しては、オリーブオイルを使用しトランス脂肪酸フリーを実現。デザートは、糖質の原料にこだわり天然由来の甘味料エリスリトールなどを使用。(2016/11/18)
[3]シード・プランニング、「人工知能が変える医療・ヘルスケアーAIの活用事例ー」を発刊
医療・ヘルスケア分野で、どのような企業・機関がAIを活用し始めているのかをまとめた最新レポート。この一冊で、創薬・診断・治療・健康管理・病院業務等におけるAIの応用事例を俯瞰できる。(2016/11/18)
[4]ドコモ・ヘルスケア、ウェアラブル活動量計「ムーヴバンド3」の歩行データを分析
年収が高い人ほど歩行速度が速く、歩行総数に占める早歩きの割合(早歩き率)が高いことが判明。年収1,000万円以上の人は、平均年収の人の約1.2倍の歩行速度であることもわかった。(2016/11/18)
[5]大阪府立大学、絆創膏のように柔らかい添付型ウェアラブルデバイスの誕生
世界初、印刷技術の開発によって活動量を計測するフィルム上のセンサを実現。このウェアラブルデバイスは、人の活動量や簡単な健康状態(心拍、皮膚温度)、紫外線量を計測することが可能。(2016/11/24)
[6]SBI生命とFiNC、健康管理や生活習慣改善のための「FiNC アプリ」を提供開始【PDF】
「FiNC アプリ」の提供により、保険加入者の健康管理・健康増進を促し、さらにアプリを通じて取得した健康状態・ライフログと保険加入者の保険データを紐付けることで、その時々の健康状態や生活習慣改善の取組みを考慮して保険料が設計される「パーソナル保険」の開発を進めていく。(2016/11/29)
[7]マックスヒルズ、国内スポーツクラブ 集客の現状と課題レポート2016
スポーツクラブ集客で成果を上げるための方程式、チラシ依存の現状とその脱却について。国内スポーツクラブで利用されている広告媒体と、課題、入会広告費についての調査。
[8]日経BP社、「日経デジタルヘルス年鑑2017」発刊
医療・医療情報・健康・介護の技術革新「デジタルヘルス」の分野におけるこの1年の動きを様々な角度から網羅。第1章と第2章では、2016年のデジタルヘルス全体動向を振り返ると同時に、2017年を展望。6つの特別レポートと10のキーワードで個別の注目トレンドを解説。
[9]AppleとAetna、iOSデバイス用健康管理アプリ開発中
Aetna独自の健康管理アプリを開発し、AppleWatchを含むiOSデバイスと組み合わせて顧客に提供することで、顧客の生活をより快適なものへと向上させるという試み。現時点では開発段階ではあるものの、すでにティム・クックCEOが全面的な協力姿勢を示している。(2016/11/17)
[10]英国NHS、遠隔患者モニタリングにReliq Healthを試験導入
英国コロンビア州バンクーバーを拠点とするReliq Health Technologies社は、コミュニティーをベースとしたモバイルヘルスや遠隔医療の製品を開発している。同社は英国のNational Health Services systemと協力し、遠隔で患者をモニタリングする実験を開始した。(2016/11/18)
[11]mHealth Watch注目ニュース:損保ジャパン日本興亜ひまわり生命、ウェアラブル端末貸与による活動データ収集
お客さまの健康増進を応援する企業への変革を目指し、フィットビット・ジャパン製のウェアラブル端末を一部の保険契約者さまに貸与し、健康を軸とした革新的な商品やサービス開発に資する活動データを収集する取組みを開始した。(2016/12/05)
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