うつ病サイト「REAL MEN REAL DEPRESSION」 ~ 「体験者の声」に工夫したコンテンツとは? ~
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【今回の注目事例】:うつ病サイト「REAL MEN REAL DEPRESSION」
~ 「体験者の声」に工夫したコンテンツとは? ~
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【ストレスに起因する中年世代の「心の病」】
日本の上場企業の労組を対象とした調査によると、「従業員の心の病が、
過去3年間で増加傾向」と67%が回答。もっとも多い疾患として「うつ病」
をあげる回答が全体の8割をこえています。
うつ病の定義ですが、単なる気分の落ち込みでなく「自己否定を極めている
状態」といってよいでしょう。症状は睡眠障害、体のだるさ、頭痛などに現
れます。まじめで責任感の強い人がさまざまな日常生活のストレスに耐えき
れない結果起きると言われており、広く解釈すれば生活習慣病の一つとも言
えます。
うつ病を治療する機関としては、心療内科、精神科などがありますが、一時
的な気分の落ち込みと区別が難しいため、「病院に行く」という選択肢が頭
に浮かばず、症状を悪化させる人も少なくないといわれています。
今回は、米国国立精神保健研究所が4月に開設した「うつ病の理解促進」サ
イトを紹介。「体験者の声」を利用した早期受診を促すコンテンツに注目し
ます。
参考)
・「産業人メンタルヘルス白書」(社会経済生産性本部/2003年8月)
https://www2.jpc-sed.or.jp/files00.nsf/276697182031a3fd4925672c001a56da/26f3486894102e6e49256d8a002b49ff?OpenDocument
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【注目事例:REAL MEN REAL DEPRESSION】 体験談を前面に出す
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■サイト概要:
REAL MEN REAL DEPRESSIONは、国立精神保健研究所の「男性のうつ病の理解
促進」サイト。目的は、女性にくらべて他人に悩みを相談することに抵抗が
あり、仕事に追われて忙しい男性のうつ病患者の増加に歯止めをかけること
です。
・サイトURL: http://menanddepression.nimh.nih.gov/
・運営:National Institute of Mental Health (NIMH)
・主なコンテンツ:病気の基礎知識、治療方法、医療機関データベース、
体験談など。
■注目コンテンツ:
このサイトの注目コンテンツは、中年男性の「うつ病体験談」です。
40才以上の男性5人の体験談を、プロフィール、写真と音声つきで提供
しています。さまざまな職業・環境の男性患者が、以下のような体験談を
述べています。
・初期の症状はどんなだったか。
・どのような日々を送っていたのか。
・なぜすぐに病院へ行かなかったのか。
・睡眠についてはどうだったか。
・どうやって克服したのか。
・うつ病体験談(Personal Stories):
http://menanddepression.nimh.nih.gov/personal.asp
心の病を持つ患者同士が集うコミュニティサイトは、数多くあります。ただ
、この事例のように写真や音声つきでの「克服体験談」は、あまり見られま
せん。数パターンの充実した体験談を用意することで、うつ病が特別の病気
ではなく、誰にでも可能性があり、治療で完治することが容易に理解できま
す。
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【HBMチームの視点】 「体験者の声」の位置づけを再考する
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■上記事例は、「うつ病」の理解を「体験者の声」を使って促進するもので
す。
■健康関連の商品・サービス販売において「体験者の声」を掲載するサイト
は豊富にあります。ただ、商品のよかった点や効果について少々誇張気味に
述べているものを多く見かけます。消費者もその点を感じ、体験者の声を読
む段階で、「この人はサクラじゃないか」と感じている人も多いのではない
でしょうか。
■「体験者の声」においては、商品・サービスのよさを語ってもらうという
より、「どう悩んでこの商品・サービスを利用することになったのか」とい
った『きっかけ情報』や、「なぜこの商品・サービスに決めたのか」といっ
た『比較情報』、さらにはその商品・サービスを何と組み合わせて自分は健
康課題を解決したのかといった『組み合わせ情報』などの提供が重要とは考
えられないでしょうか。その点でも、上記サイトのコンテンツは参考になり
ます。
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【今回の注目事例】:うつ病サイト「REAL MEN REAL DEPRESSION」
~ 「体験者の声」に工夫したコンテンツとは? ~
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【ストレスに起因する中年世代の「心の病」】
日本の上場企業の労組を対象とした調査によると、「従業員の心の病が、
過去3年間で増加傾向」と67%が回答。もっとも多い疾患として「うつ病」
をあげる回答が全体の8割をこえています。
うつ病の定義ですが、単なる気分の落ち込みでなく「自己否定を極めている
状態」といってよいでしょう。症状は睡眠障害、体のだるさ、頭痛などに現
れます。まじめで責任感の強い人がさまざまな日常生活のストレスに耐えき
れない結果起きると言われており、広く解釈すれば生活習慣病の一つとも言
えます。
うつ病を治療する機関としては、心療内科、精神科などがありますが、一時
的な気分の落ち込みと区別が難しいため、「病院に行く」という選択肢が頭
に浮かばず、症状を悪化させる人も少なくないといわれています。
今回は、米国国立精神保健研究所が4月に開設した「うつ病の理解促進」サ
イトを紹介。「体験者の声」を利用した早期受診を促すコンテンツに注目し
ます。
参考)
・「産業人メンタルヘルス白書」(社会経済生産性本部/2003年8月)
https://www2.jpc-sed.or.jp/files00.nsf/276697182031a3fd4925672c001a56da/26f3486894102e6e49256d8a002b49ff?OpenDocument
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【注目事例:REAL MEN REAL DEPRESSION】 体験談を前面に出す
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■サイト概要:
REAL MEN REAL DEPRESSIONは、国立精神保健研究所の「男性のうつ病の理解
促進」サイト。目的は、女性にくらべて他人に悩みを相談することに抵抗が
あり、仕事に追われて忙しい男性のうつ病患者の増加に歯止めをかけること
です。
・サイトURL: http://menanddepression.nimh.nih.gov/
・運営:National Institute of Mental Health (NIMH)
・主なコンテンツ:病気の基礎知識、治療方法、医療機関データベース、
体験談など。
■注目コンテンツ:
このサイトの注目コンテンツは、中年男性の「うつ病体験談」です。
40才以上の男性5人の体験談を、プロフィール、写真と音声つきで提供
しています。さまざまな職業・環境の男性患者が、以下のような体験談を
述べています。
・初期の症状はどんなだったか。
・どのような日々を送っていたのか。
・なぜすぐに病院へ行かなかったのか。
・睡眠についてはどうだったか。
・どうやって克服したのか。
・うつ病体験談(Personal Stories):
http://menanddepression.nimh.nih.gov/personal.asp
心の病を持つ患者同士が集うコミュニティサイトは、数多くあります。ただ
、この事例のように写真や音声つきでの「克服体験談」は、あまり見られま
せん。数パターンの充実した体験談を用意することで、うつ病が特別の病気
ではなく、誰にでも可能性があり、治療で完治することが容易に理解できま
す。
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【HBMチームの視点】 「体験者の声」の位置づけを再考する
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■上記事例は、「うつ病」の理解を「体験者の声」を使って促進するもので
す。
■健康関連の商品・サービス販売において「体験者の声」を掲載するサイト
は豊富にあります。ただ、商品のよかった点や効果について少々誇張気味に
述べているものを多く見かけます。消費者もその点を感じ、体験者の声を読
む段階で、「この人はサクラじゃないか」と感じている人も多いのではない
でしょうか。
■「体験者の声」においては、商品・サービスのよさを語ってもらうという
より、「どう悩んでこの商品・サービスを利用することになったのか」とい
った『きっかけ情報』や、「なぜこの商品・サービスに決めたのか」といっ
た『比較情報』、さらにはその商品・サービスを何と組み合わせて自分は健
康課題を解決したのかといった『組み合わせ情報』などの提供が重要とは考
えられないでしょうか。その点でも、上記サイトのコンテンツは参考になり
ます。
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