外食産業の健康アプローチ 食物アレルギー
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【今回の注目事例】:外食業界の健康アプローチ
~ 「食物アレルギー」の人が安心して利用できる店とは? ~
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【加速するレストランの食物アレルギー対応】
「食物アレルギー」とは、特定の食物を摂取することで、体内の免疫系が過
敏反応して引き起こされる身体のトラブルのことを指します。具体的には、
じんましん・湿疹や呼吸困難を伴う全身のショック症状(アナフィラキシー
)などがあります。
私の周りでも、食物アレルギーの子供を持つ親は少なくありません。自宅で
料理する際には、アレルギー源となる食材を避けるのに細心の注意を払える
のですが、外食は悩みの種。料理に何を使っているかわからないので安心し
て利用できないとの声をよく聞きます。
最近のフード業界誌FoodService.comでも紹介されていましたが、米国では
食品アレルギー対応を充実させるレストランが増えています。
フレンチからファストフードまで、アレルギー客向けのメニューを用意し、
アレルギーの客の料理は必ず別鍋で調理するなど、徹底した取り組みを行っ
ています。
※シカゴのレストランアレルギー対応最新事情(2004/1/6 FoodService.com)
http://www.foodservice.com/news_homepage_expandtitle_fromhome.cfm?passid=8297
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【アレルギーの人が外食を楽しむための取り組み】
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では、米国の外食業界の食物アレルギー対応は、どうなっているのでしょう
か?米国では、全米約88万店が加盟する外食産業の団体である米国レストラ
ン協会や食物アレルギー・イニシアチブ(非営利団体)などが中心となって
、食物アレルギーを持つ人が外食を楽しむことのできる取り組みを展開して
います。
具体的には、以下の2つに注目できます。
その1)「アレルギーカード」の配布
「アレルギーカード(Food Allergy Card)」とは、テーブルについた顧客
が自分(家族)のアレルゲン食材を記載して、注文をとりにきたレストラン
スタッフに渡すことのできる用紙です。非営利団体の食物アレルギー・イニ
シアチブが作成。患者向けはもちろん外食企業関係者もオンラインでダウン
ロードすることができます。
・アレルギーカードの例(レストラン業界誌RestranEdgeの記事より)
http://www.restaurantedge.com/index.phtml?catid=841&search_word=allergy
アレルギーの子供を持つ親はレストランで注文する際、子供の食物アレルギ
ーの説明をしなければなりません。このようなサービスがあれば、アレルギ
ーを持つ子供やその家族は、面倒な説明を繰り返さなくとも、より気軽に外
食を楽しむことができるのではないでしょうか。
その2)外食企業向け「スタッフ教育ビデオ」
米国の外食業界は、従業員向けの「アレルギー教育」にも熱心に取り組んで
います。具体的には、レストラン協会、健康専門家、シェフなどが共同開発
したスタッフ教育ビデオ「Restaurant Training Program」などがあります
。
食物アレルギーの基礎知識、店内での対応の方法、ウエイターや調理人の心
得、緊急対応などの実践的な知識を提供。このような教育ビデオは、アレル
ギー患者サポート団体や米国レストラン協会でオンライン販売されています
。
スタッフ教育ビデオの例)
・Restaurant Training Program(食物アレルギー・イニシアチブ)
http://www.foodallergyinitiative.org/section_home.cfm?section_id=6&sub_section_id=4
・Food Allergy Training Guide(米国レストラン協会)
http://www.restaurant.org/store/showdetl.cfm?&Product_ID=517&DID=12
レストランのスタッフは、レセプション・ウエイター(ウエイトレス)・調
理人などさまざまです。これらのスタッフ全体が、食物アレルギーに関する
知識をもつことで、アレルギー顧客への安心感を与え、サービス向上につな
がることは言うまでもあまりません。
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【HBMの視点】
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■今回は、食物アレルギーの人が外食を楽しめる取り組みとして、米国外食
業界の「アレルギーカード」と「スタッフ向け教育」の2つを紹介しました
。
■日本では、昨年4月以降、卵・小麦・そばなど5品目を「特定原材料」に指
定しこれらを含む食品や添加物を表示するように定めた「食物アレルギー表
示制度」が施行されています。外食企業においてもホームページでアレルギ
ー情報を提供したり、メニューにアレルギー源を記載するなどの動きが活発
化しています。
■ただ、実際アレルギーの子供を持つ親がレストランに行った際に、「従業
員に食材について尋ねてもわからない」「アレルギー対応メニューが未整備
」といった声はまだまだ聞きます。日本の外食企業も早急なるアレルギー対
応の充実が求められていると言えるでしょう。
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【今回の注目事例】:外食業界の健康アプローチ
~ 「食物アレルギー」の人が安心して利用できる店とは? ~
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【加速するレストランの食物アレルギー対応】
「食物アレルギー」とは、特定の食物を摂取することで、体内の免疫系が過
敏反応して引き起こされる身体のトラブルのことを指します。具体的には、
じんましん・湿疹や呼吸困難を伴う全身のショック症状(アナフィラキシー
)などがあります。
私の周りでも、食物アレルギーの子供を持つ親は少なくありません。自宅で
料理する際には、アレルギー源となる食材を避けるのに細心の注意を払える
のですが、外食は悩みの種。料理に何を使っているかわからないので安心し
て利用できないとの声をよく聞きます。
最近のフード業界誌FoodService.comでも紹介されていましたが、米国では
食品アレルギー対応を充実させるレストランが増えています。
フレンチからファストフードまで、アレルギー客向けのメニューを用意し、
アレルギーの客の料理は必ず別鍋で調理するなど、徹底した取り組みを行っ
ています。
※シカゴのレストランアレルギー対応最新事情(2004/1/6 FoodService.com)
http://www.foodservice.com/news_homepage_expandtitle_fromhome.cfm?passid=8297
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【アレルギーの人が外食を楽しむための取り組み】
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では、米国の外食業界の食物アレルギー対応は、どうなっているのでしょう
か?米国では、全米約88万店が加盟する外食産業の団体である米国レストラ
ン協会や食物アレルギー・イニシアチブ(非営利団体)などが中心となって
、食物アレルギーを持つ人が外食を楽しむことのできる取り組みを展開して
います。
具体的には、以下の2つに注目できます。
その1)「アレルギーカード」の配布
「アレルギーカード(Food Allergy Card)」とは、テーブルについた顧客
が自分(家族)のアレルゲン食材を記載して、注文をとりにきたレストラン
スタッフに渡すことのできる用紙です。非営利団体の食物アレルギー・イニ
シアチブが作成。患者向けはもちろん外食企業関係者もオンラインでダウン
ロードすることができます。
・アレルギーカードの例(レストラン業界誌RestranEdgeの記事より)
http://www.restaurantedge.com/index.phtml?catid=841&search_word=allergy
アレルギーの子供を持つ親はレストランで注文する際、子供の食物アレルギ
ーの説明をしなければなりません。このようなサービスがあれば、アレルギ
ーを持つ子供やその家族は、面倒な説明を繰り返さなくとも、より気軽に外
食を楽しむことができるのではないでしょうか。
その2)外食企業向け「スタッフ教育ビデオ」
米国の外食業界は、従業員向けの「アレルギー教育」にも熱心に取り組んで
います。具体的には、レストラン協会、健康専門家、シェフなどが共同開発
したスタッフ教育ビデオ「Restaurant Training Program」などがあります
。
食物アレルギーの基礎知識、店内での対応の方法、ウエイターや調理人の心
得、緊急対応などの実践的な知識を提供。このような教育ビデオは、アレル
ギー患者サポート団体や米国レストラン協会でオンライン販売されています
。
スタッフ教育ビデオの例)
・Restaurant Training Program(食物アレルギー・イニシアチブ)
http://www.foodallergyinitiative.org/section_home.cfm?section_id=6&sub_section_id=4
・Food Allergy Training Guide(米国レストラン協会)
http://www.restaurant.org/store/showdetl.cfm?&Product_ID=517&DID=12
レストランのスタッフは、レセプション・ウエイター(ウエイトレス)・調
理人などさまざまです。これらのスタッフ全体が、食物アレルギーに関する
知識をもつことで、アレルギー顧客への安心感を与え、サービス向上につな
がることは言うまでもあまりません。
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【HBMの視点】
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■今回は、食物アレルギーの人が外食を楽しめる取り組みとして、米国外食
業界の「アレルギーカード」と「スタッフ向け教育」の2つを紹介しました
。
■日本では、昨年4月以降、卵・小麦・そばなど5品目を「特定原材料」に指
定しこれらを含む食品や添加物を表示するように定めた「食物アレルギー表
示制度」が施行されています。外食企業においてもホームページでアレルギ
ー情報を提供したり、メニューにアレルギー源を記載するなどの動きが活発
化しています。
■ただ、実際アレルギーの子供を持つ親がレストランに行った際に、「従業
員に食材について尋ねてもわからない」「アレルギー対応メニューが未整備
」といった声はまだまだ聞きます。日本の外食企業も早急なるアレルギー対
応の充実が求められていると言えるでしょう。
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