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[健康サービス・デザイン編]2017年10月3日号
   ≫≫≫Author:大川耕平
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HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
 
ヘルスケアサービスを活性化するヒントはいっぱいあります。
どう学べばいいかのヒントとして今号は考えてみました。
 
ぜひ、ご意見くださいね。
 
 
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
---「IoT時代は他業種から学べ!(1)」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「進化圧の必要性」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 ホルモンマネジメントサプリ
---海外 高齢者のためのスマートリストバンドなど、13本
 
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
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<テーマ>IoT時代は他業種から学べ!(1)
 
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1.タッチポイントをどうデザインするか?
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IoT時代の進化は至るところで仕掛けられています。
前回、IoTを活用したビジネスモデル進化3ステップを紹介しました。
 
◆ステップ1 繋げる
-IoTがデータレコーディング
 
◆ステップ2 スマート化
-データを使った価値創造提案
 
◆ステップ3 自律化
-顧客もパートナーも巻き込んだエコシステムの自律的価値増幅
 
このステップは一般消費財であろうと耐久消費財であろうと、ヘルスケアサービスであろうと同じです。
 
デジタルで顧客とつながっている状態のステップ1がどんどん拡大しているのが現在です。そこから顧客に対しての価値提案に発展するモデルも増え始め、エコシステムまでのストーリーを描いている事業者も出現していますが、ヘルスケアサービス以外のモデルが中心です。
 
ヘルスケアサービスにおいてスマート化プロセスを進化させるポイントは、タッチポイントをいかに創造していくかだと思っています。
 
多くのヘルスケア事業者にとってタッチポイントデザインをいかに顧客目線で顧客経験価値にフォーカスしながら提案していくか??はどうやら鬼門になっていると思われます。
 
今こそ、ヘルスケアにとってIoTやデジタルの世界は他業種に学ぶべきです!
 
 
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2.ユニークな顧客との関係性とタッチポイントデザイン
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つい最近告知が始まった「GUBIT」というサービスを紹介します。
 
毎日1杯、お疲れ様の1杯
月額980円で毎日飲める定額制乾杯アプリGUBIT
 
使い方は極めて単純で、行きたいお店を選び、飲みたいドリンクをチョイスするだけです。
 
飲食店と顧客とのマッチングとも言えます。
 
顧客側は
・定額負担でお得感ある一杯を理論上毎日確保できる
・気軽に入ることができる店のバリエーションが増える
・おそらくサービス開始後に増えていく新サービスも楽しめる
 
飲食店側は
・集客策になる
・クーポン以外の新しい顧客接点
・サービス勝負でリピーター増加へ
 
まさに今注目されているアプリを活用したサブスクリプションモデルですし、O2O(オンラインtoオフライン)モデルでもあります。
 
ある顧客の経験はこんな感じでしょう!
「夕方近くになると選んだ店で一杯用意してくれている!そんな店がいっぱいあって、今日も明日も一杯楽しめる!たった月額980円で!」
夕方にアプリを見ながらにやけているおっちゃんがイメージできますよね!!
 
 
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3.楽しい顧客経験を
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GUBITにおいてもICTやデジタルを駆使しながら新しい顧客経験を提案しているわけです。
 
実際に、楽しい経験に対して顧客は対価を支払うのです。
 
<GUBITからのヒント>
・顧客に継続的な権利を提案できないか?(定額制での提供価値)
・顧客価値の提案を協力ネットワークのマッチングでできないか?
・自社のヘルスケアサービスのどんな楽しい経験に顧客は魅力を感じるのだろうか?
・ICTやデジタルを駆使して新しいタッチポイントでそれを提案できないか?
 
既存のヘルスケアサービス事業にとって、現在提供しているサービスが顧客経験としてどうか?
・楽しいか?楽しくできるか?
・提供者論理に陥っていないか?
 
顧客経験をどうデザインしていくか?
他業種からの学びを是非活かしていってください!!!!
 
 
●問い合わせメール
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「進化圧の必要性」
 
進化するための圧のことを進化圧と言います。
「危機」が進化のチャンスなのです。
進化を進めるには反作用が必要です。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <13クリップ>
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[1]アンファー、ヘルスケア新ブランド「Dou」ファミリーマート・サークルK・サンクスで先行発売
ホルモンマネジメントに着目したヘルスケア新ブランド。手軽にホルモンマネジメントができるよう、1日分の容量が入ったサプリメント5品目とドリンク3品目の計8品目。(2017/09/20)
 
[2]ライオン、機能性表示食品「歩むチカラ」改良新発売
日本初、「筋肉」と「関節」両方への機能をダブルで表示する機能性表示食品。年齢とともに衰える足の筋力や膝関節の曲げ伸ばしが気になる人に適する2つの機能性関与成分が力強くスムーズな歩みをサポート。(2017/09/21)
 
[3]イーウェル、「健康経営分析サービス」の提供を開始
産業医科大学産業保健経営学研究室監修。健康経営分析サービスにより、企業の働き方や健康状態を「可視化」したうえで課題を抽出し、解決策の提案を行い「健康経営PDCA」の推進を支援する。(2017/09/21)
 
[4]ランタスティック、食生活をサポートするアプリ「Balance」をリリース
フィットネスアプリのランタスティックが、ヘルスケア&フィットネスサービスの事業範囲を、栄養管理の分野へ拡大。栄養管理に重点を置いた食事記録アプリ。(2017/09/21)
 
[5]横浜市立大学先端医科学研究センター、新しい血圧コントロールの仕組みを解明
血圧が昼夜で変動する新たな仕組みを明らかにした。本成果は、従来の治療法では血圧のコントロールが困難な高血圧症や、それに伴う心疾患、腎疾患の新しい治療法につながることが期待される。(2017/09/25)
 
[6]カナミックネットワーク・パナソニック・学研ココファン、サ高住でIoT連携による介護サービス向上のプロジェクトを開始
学研ココファンの「ココファン藤沢SST」で、パナソニック「エアコンみまもりサービス」が取得する生活データなどを「カナミッククラウドサービス情報共有プラットフォーム」と連携させることで、サービス向上とスタッフの負担軽減を図る実証プロジェクト。(2017/09/25)
 
[7]RIZAPイノベーションズ、ボディメイク・ホットヨガ「LIPTY」スタート
LIPTYは、RIZAPのボディメイク理論に基づいた「効かせるヨガ」を提供する女性専用のボディメイク・ホットヨガスタジオ。詳細は9月25日プレスリリース参照。(2017/09/26)
 
[8]ソニーモバイルコミュニケーションズ、日常の活動記録と体力測定による健康管理プラットフォームを開発
PDCAサイクルにより健康的な生活を促進する健康管理プラットフォームを開発し、パーソナルヘルスケアサービスFit with AI Trainer「FAIT(ファイト)」として法人向けに導入を開始。(2017/09/26)
 
[9]日立ハイテクノロジーズ、米国MagArray社への資本参加により診断検査サービス事業へ参入
日立ハイテクは、MagArray社が開始するがん診断検査サービスの立ち上げ・運用に投資するとともに、将来的にはMagArray社の高感度測定技術を活用した次世代の高処理能力装置や消耗品などの開発を行っていく。(2017/09/27)
 
[10]日本総研、経済産業省主催「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2018」
本ビジネスコンテストは、今回で第3回目の開催。エントリー及び、サポート企業の募集を開始。募集締切は2017年10月27日(金)正午。
 
[11]高齢者の徘徊、転倒、転落、不正な食事や睡眠等々の健康状態がすべてリモートで分かるリストバンド『Aifloo』
「Aifloo」は、高齢者の生活の質を良くするためのeヘルスシステムを作り、家族や介護者にも安心を提供している。ハードウェアはたくさんのセンサーを搭載したリストバンドで、AIが着用者の行動をモニタし、問題があれば介護者に通報する。(2017/09/25)
 
[12]研究:東京大学研究チーム、『Pokemon GO』は労働者の心の健康の保持・増進に有効
「Pokemon GO」を1ヶ月以上継続してプレイした労働者は、そうでない労働者に比べ、1年後の心理的ストレス反応が有意に減少した。(2017/09/26)
 
[13]mHealthWatch注目ニュース:オンライン完結の特定保健指導
内容の横並びで費用だけが採用の決め手だったこれまでの特定保健指導は、効果、実績での比較はもちろん、ICTの活用によって参加する側の「便利さ」も今後は保険者側の採用の決め手に必らずなってくると思います。(2017/10/02)
 
 
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