[ヘルスコーチングの視線編]ヘルスコーチングの可能性を探る:「フィードバック」とは自分を映す「鏡」
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[ヘルスコーチングの視線編]2019年1月29日号
≫≫≫Author:里見 将史
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こんにちは、里見です。
ヘルスコーチングのコミュニケーションの中で重要な要素の1つが「フィードバック」です。
このフィードバックは、ヘルスコーチングでは「システム化」「仕組み化」が難しい要素に見えますが、フィードバックを分解することで「AIとの組み合わせ」や「システム化」「仕組み化」が成立する可能性が十分あります。
そこで、今号と次号の2回に分けて「フィードバック」と「AIとの組み合わせ」や「システム化」「仕組み化」の可能性についてお話したいと思います。
まず今号では、「フィードバック」の基本についてお伝えします。
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---ヘルスコーチングの可能性を探る:「フィードバック」とは自分を映す「鏡」
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「小さなつまづき」
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 健康自治体調査、海外 CES2019動向など、12本
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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<テーマ>
ヘルスコーチングの可能性を探る:「フィードバック」とは自分を映す「鏡」
以前この[ヘルスコーチングの視線編]の中で、「フィードバック」とは自分を映す「鏡」のようなものだとお伝えしました。
鏡はありのままの姿を映し出し、その姿を見て顔色や髪型、肌などを自分の中で気づいて対応していきます。
鏡を見ることによって状況を確認し、改善するポイントを見つけて、それを修正して、再度修正した結果を確認するといったサイクルを、ありのままを映してフィードバックしてくれる鏡を利用して、常に「確認」→「改善」→「確認」するサイクルで良くなるように活用しているのです。
人は自分自身のことはあまり客観的に見えていないものです。
逆に、自分自身のことが客観的に見えると、「良い方向にしたい!」という意識が自然と働くのです。「鏡」の前での行動こそが、「良い方向にしたい!」という意識そのものなのです。
逆に、「鏡」のような客観的なフィードバックを受けることがないと、状況を確認することができないため、自分自身で改善に向けた具体的なことに気づくこともできず、その結果行動に結びつきません。
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「フィードバック」が難しいと言われる理由
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ヘルスコーチングで良く質問を受けるのが、「フィードバック」についてです。
特に、多くの質問を受けるポイントは「効果的なフィードバック」に関してで、やり方やどんな言葉を選ぶべきかなどです。
「フィードバック」には対象者が存在します。
その対象者に向けて“なにか良いことを伝えなくては!”“承認、共感を伝えなくては!”など意識をし過ぎてしまったり、フィードバックしようにも対象者のマイナス面、負の部分しか見当たらずフィードバックの言葉選びに困ってしまうということを良く聞きます。
上記のようなことは、フィードバックに対して誤解している、過剰反応してしまっているから出てくることです。
また、健康専門家は“なにか格好良いことを言わなくては!”“気の利いたアドバイスをしなくては!”といった対象者を上からの目線で見ているといったことも背景にあるようです。
そもそも前述したように「鏡のようなフィードバック」が本来のフィードバックの基本形で、まずは客観的事実を伝えるといったスタンスが抜けているのです。
また、人は自分自身の客観的な事実がわかると自らさらに良い方向に動き出すといった対象者の「力」を信じず、専門家自身の言葉で対象者を動かそうと誤解しちゃっているのです。
これらのフィードバックの基本がすっかり抜け落ちてしまっているのが、フィードバックは難しいコミュニケーションだと誤解されている根本的な原因なのです。
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「フィードバック」には受け手がいる
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本来、客観的事実のみを伝えるのがフィードバックの基本なのに、伝える側として“良いことを伝えなくては!”“承認、共感を伝えなくては!”と考えて、客観的事実以外の感情や、改善してほしいマイナス面へのアドバイスなどをフィードバックに含めて伝えると、受け手側は客観的事実以外の部分に目が向いてしまいます。
受け手側にとって「違和感を感じる言葉」が客観的事実以外を含んだ「フィードバック」に入っていると、フィードバックそのものが自分ごと化されないため、フィードバックのサイクルである改善行動につながっていかなくなるのです。
ヘルスコーチングでの「フィードバック」は、フィードバックを受けた側が、そのフィードバックから自ら気づいて、次の行動につなげることです。
そのため、フィードバック自体が改善行動を阻害する要因になってしまっては意味がないのです。フィードバックが難しいと言われる理由が、このあたりも関係しているのだと思います。
「フィードバック」は対象者への影響が強い要素です。
だからこそフィードバックを行う上では、対象者の状況をしっかり把握することはもちろんですが、対象者の「感情を理解する」ことも実際には重要になってきます。
このように、フィードバックの基本を理解しないで「AIとの組み合わせ」や「システム化」「仕組み化」はあり得ません。
「システム化」だけされた「フィードバック」は、対象者が価値として認識しないケースや、ただ伝えるだけして何も機能していないことになります。
そのため、フィードバックの基本を抑えた上で、この「フィードバック」を分解していくと、「AI」との連動、連携や「システム化」「仕組み化」の可能性が見えてきます。
また、「人」に対する「フィードバック」の中で、「人」が担う部分と「AI」や「システム化」が適している部分も見えてきます。
フィードバックの「AI」との連動連携や「システム化」「仕組み化」の具体的な方法については、次回の[ヘルスコーチングの視線編]で解説したいと思います。
楽しみにしていてください。
今回紹介した「フィードバック」を含めて、ヘルスコーチングではたくさんの要素を組み合わせてアプローチしていきます。
そのヘルスコーチングの要素の一部を28個のキーワードにして毎日お送りする「『ヘルスコーチング』早わかりガイド」も用意しております。
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「小さなつまづき」
サービス品質アップの最初の一歩は、お客様の小さなつまづきの発見と解決からです!
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【3】今週の注目デジクリップ! <12クリップ>
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[1]オレンジページくらし予報、「運動やスポーツ」について調査を実施【PDF】
お正月太りが気になる時期を前に女性を対象に調査。93.3%が「運動やスポーツが必要」と感じているが、週に1回以上している人は44.0%。そんな中「今より筋力アップしたい」と思う人は81.9%、「筋力トレーニング」に69.6%が興味あると回答。(2019/01/16)
[2]日本生協連、食卓から健康をサポートする新たな取り組み「ヘルシーコープ」2019年より全国の生協で本格展開
「ヘルシーコープ」は、健康サポート食品の開発や、ライフステージに合わせた健康課題に対応するレシピ提案など、コープ商品を通じて食卓から健康をサポートする新たな取り組み。(2019/01/18)
[3]日経デジタルヘルスより、デジタルヘルス・インサイド:内視鏡画像からAIが腫瘍を識別、その実力は?国内初承認の診断支援プログラムが年内発売へ
情報システム大手のサイバネットシステムは、昭和大学や名古屋大学と共同で、大腸内視鏡画像からAIを用いて腫瘍かどうかを判断するシステム「EndoBRAIN」を開発。日本でAIを用いた診断支援システムが承認されるのは初めてとみられる。(2019/01/18)
[4]甲南大学、[知能情報学部]漫才ロボットによる笑いの実証研究を医療現場で実施
大阪国際がんセンターにおいて、漫才ロボット(あいちゃんとゴン太)による笑いの実証研究を実施。漫才ロボットは「お題」を与えると、人工知能によりインターネットから様々な知識を取得して漫才台本を数分で自動生成し、漫才を演じることができる。(2019/01/22)
[5]日経デジタルヘルスより、インタビュー:エイベックスが“線虫でがん診断”を支援するワケ
AVEX&HIROTSU BIO EMPOWER 代表 保屋松靖人氏。音楽活動やテレビ出演、書籍の執筆などを通じて、アーティストの価値を最大限にする仕事をしてきた保屋松氏が、なぜ“線虫でがん診断”に目を付けたのか。(2019/01/22)
[6]日経BP、特集・「健康自治体」実態調査
「新・公民連携最前線」では、全国の1741自治体(市区町村)を対象に「健康づくりと介護や病気予防に関する取り組み度調査」を実施。398団体から回答を得た。健康づくりや介護・病気予防への取り組み度が明らかに。(2019/01/23)
[7]厚生労働省、「平成30年度職場のメンタルヘルスシンポジウムーワーク・エンゲイジメントに注目した職場と個人の活性化ー」を開催
大阪開催2月22日(金)、東京開催2月27日(水)。今回のシンポジウムでは、事業場におけるメンタルヘルス対策が職場や個人に与える効果についての基調講演や、企業の担当者を迎え取組事例の紹介、パネルディスカッションなどを行う。
[8]CES2019:体脂肪や水分量を計測できるApple Watch向け『Smart Strap』
Apple Wachのバンドを交換して装着する「Smart Strap」は、電極に5秒間触れることで体脂肪、筋肉量、体内の水分量を計測するデバイス。第2四半期に89ドルで発売予定。(2019/01/17)
[9]Medtronic、IBM Watson糖尿病アプリが低血糖予測が可能に
Medtronic社とIBM Watsonが共同でサポートするGuardian Connectのユーザー向けのデジタル糖尿病アシスタント「Sugar.IQ」に、人工知能を利用して低グルコースの発生を予測する新たな機能が搭載された。(2019/01/17)
[10]GPSも心拍測定もバッテリー不要! 体温発電のスマートウォッチ『PowerWatch』が進化
Matrixの「PowerWatch」は、体温で発電して電気を賄うというものだが、ここに光発電も加わった新バージョンが登場。(2019/01/18)
[11]CES2019:リラックスや集中を促進する振動するだけのウェアラブルバンド『Doppel』
「Doppel」は、ちょっと変わった腕時計のようにも見えるが、装着向きは手首の内側で、時刻表示や歩数や距離のカウント、スマートフォンからの通知などは行えず、機能は振動するだけというシンプルなもの。(2019/01/18)
[12]『mHealth Watch』注目ニュース:カーブスジャパン、サーキットトレーニングの習慣化で2型糖尿病発症率が最大で約40%低下
今回のニュースで特に注目したい点は、有酸素運動と筋力運動を組み合わせたサーキットトレーニングの頻度が高いほど、2型糖尿病には予防効果が高いということで、まさに「健康運動教室」として全国に1,946店舗、約83万人の会員を誇るカーブスの魅力がもう一つ追加されたことです。(2019/01/28)
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