栄養バー 機能性食品
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●健康ビジネス事例 【米国成長市場レポート(その1)】
~「栄養バー(Nutritional Bar)」市場のトレンド~
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「栄養バー(Nutritional Bar)」とは、「機能性食品(Functional
Foods)*」の一つで、米国での2001年の市場規模は約13億ドル(1,600億円)、
2006年までに約40%拡大すると予測されています(Mintel International
Group、2001年発表)。
一方、米国の代表的栄養バーメーカーである「パワーバー*」が今年日本市
場に本格参入するなど、日本においても「栄養バー」市場は注目されていま
す。
今回は米国の「栄養バー」の分類を行い、最新トレンドをレポートします。
※機能性食品(Functional Foods)
米国医学・医薬研究所によると、機能性食品(Functional Foods)とは従来
の機能を超えた健康効用を提供する可能性のあるすべての加工食品または加
工食品食材を言います。具体的には、シリアル・パン類、栄養バー・スナッ
ク類・キャンディなどからヨーグルトをはじめとする乳製品、その他加工食
品まで広範囲で、健康によい成分を付加した食品全体を指します。
※パワーバージャパン
http://www.powerbar.jp/index2.html
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【米国「栄養バー」の分類】
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米国の「栄養バー」は、呼び名も様々で明確な定義・分類はありませんが、
手軽に持ち運びができるサイズであること、栄養価が高く消化吸収に優れて
いることが前提となり、利用シーン別に以下の4つに大きく分けることがで
きます。
1)スポーツ選手向けのエネルギー補給用バー
エナジーバー(Enegy Bar)・プロテインバー(Protein Bar)。
2)食事(朝食)代わり、間食としての用いるバー
バランスバー(balance bar)
ミールリプレイスメントバー(meal-replacement bar)。
3)減量中に使う低カロリー、もしくは空腹感を抑える効果のあるバー
ダイエットバー(Diet bar)
4)特定の疾患の治療・予防のための食品系バー
ニュートラシューティカルバー(nutraceutical bar)
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【米国の商品トレンド】
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次に、米国「栄養バー」の商品トレンドと代表的な商品事例(企業)を紹介
します。
■その1:「天然素材」を原料にしたバー
消費者の健康志向の高まりによって、シリアル・果物・野菜・大豆など「自
然食材」を原料にした栄養バーの人気が高まっています。特に大豆は、1999年
に心臓疾患リスク軽減の効能表示(ヘルスクレーム)がFDAによって許可
されて以来、商品アイテムが増加中。「日常的・伝統的な食材」の健康効果
が、見直されている点が要因として考えられます。
●商品事例:Superfood Bar
・企業名:Odwalla, Inc.(1980年設立)
・URL:http://www.odwalla.com/obar2/obar2.html
・商品の特徴
有機オートミールとバナナ・レーズン・マンゴー・クランベリーなど豊富
な果物を原料とする栄養バー。チョコレート・にんじん・ナッツなど計7
種類。100%果物ジュースを主力製品とする同社の新製品。
●商品事例:Flax & Soy Bars
・企業名:Zoe Foods(2000年設立)
・URL:http://www.zoefoods.com/zoe_info/products/flax_soy_bars.htm
・商品の特徴
亜麻(植物の一種)に含まれている必須脂肪酸オメガ3と大豆プロテイン
を原料とする栄養バー。
■その2:スポーツマン向けから「女性向け」へ
エナジーバーの大手3社(Power Bar社・BALANCE Bar社・Clif Bar社)では
、スポーツ選手向けだけでなく、「女性」をターゲットとした商品開発にも
注力しています。ベビーブーマー世代4,100万人のミドル女性が、今後更年
期を迎えることを背景に、骨そしょう症の予防目的をはじめ、女性の健康に
絞った食品は、飲料(豆乳からジュースまで)・パン・キャンディ・ガムの
分野でも幅広く販売されており、今後も拡大が予想できます。
●商品事例:OASIS
・企業名:BALANCE Bar(1992年設立)
・サイトURL:http://www.balance.com/products/default.asp
・商品の特徴
ストロベリー・チーズケーキ、レモン、チョコ・ラズベリーなど女性好み
の6種類のテイストを用意。企業コンセプトの「40‐30‐30(エネルギー
・たんぱく質・脂肪)」栄養バランスに配慮。2001年発売の新シリーズ。
●商品事例:Luna Nutrition Bar
・企業名:Clif Bar
・サイトURL:http://www.clifbar.com/clifproducts/clifluna.html
・商品の特徴
女性に不足しがちなカルシウム・ビタミンを強化しているほか、天然の甘
味料を使うなど自然派志向も打ち出している。各種ユーザー調査でも人気
の高い代表的な女性向け栄養バー。
■その3:「ダイエット」達成をサポート
低カロリーで栄養バランスのよい栄養バーは、美容や肥満予防を目的とした
「ダイエット」をサポートしています。米国では飲料やシリアルと組み合わ
せて、パッケージ食として販売されている点も特徴です。
●商品事例:Slim・Fast Nutritional Snack Bars
・企業名:Unilever United States, Inc.,
・URL:http://www.slim-fast.com/products/products.asp
・商品の特徴
ダイエットを目的とした朝食用・昼食用・間食用の各種栄養バー。主に
チョコレートやナッツ、ヌガーを原料とした全14種類。ダイエット飲料や
シリアルと組み合わせた、減量プログラムも提供している。
●商品事例:GoLEAN Bars
・企業名:Kashi Company(1984年)
・サイトURL:http://www.kashi.com/
・商品の特徴
チョコ・バニラ・ストロベリーヨーグルト・オートミール&レーズンなど
8種。商品を使ったダイエットレシピも紹介。
■その4:生活習慣病患者向けの商品
医療系食品メーカーが中心となり、生活習慣病患者向け栄養バーを発売して
います。この分野には、「生活習慣病患者の治療目的」だけでなく、「健康
な人の予防目的の食品」という2つの方向性が考えられます。
●商品事例:Choice DM Bars
・企業名:Mead Johnson Nutritionals
・サイトURL:http://www.choicedm.com/nutrition_bars.htm
・商品の特徴
低脂肪・低コレステロールで血糖値の上昇を抑える成分を配合。ビタミン
糖尿病患者が、職場や家庭での間食として楽しめる栄養バー。
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【まとめ】
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■「栄養バー(Nutrition Bar)」は、日本の健康食品の分類では、「栄養
調整食品」に位置づけられます。上記トレンド(その4:生活習慣病患者向
けの商品以外)は日本でも似たコンセプトをもつ商品が発売されています。
また、商品の差別化の一つ方向性として「特定保健用食品」や「栄養機能食
品」の表示を行う事例もあります。
・特定保健用食品表示
「ヘルシーバランス」山之内製薬(株)
・栄養機能食品表示
「Balance Power しっとりショコラ」ハマダコンフェルト(株)
■今後の商品開発の課題としては下記2点が考えられます。
1)「ライフスタイル別提案」
栄養バーのラベルの多くには、「食事代わりに・間食として・忙しい人の栄
養補給」などと表示されていますが、提案シーンがやや不明確な印象を受け
ます。「外食が多く食事が不安定な人向け」「3食きちんと食事をする人向
け」などの具体的なライフスタイル別提案がほしいところです。
2)「どの商品が自分に最適か」
消費者は商品ラベルをみて、バランスよく栄養素を補給できることは理解で
きても、具体的に「自分にとって最適な商品はどれか」に悩む場合が多いと
考えられます。これはサイトとの連動により、普段の食生活で足らない栄養
素を理解できるしくみの提供が可能となります。
次回は、米国「栄養バー」サイトのコンテンツに注目し、具体的な「オンラ
イン活用のしくみ」を紹介します。
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●健康ビジネス事例 【米国成長市場レポート(その1)】
~「栄養バー(Nutritional Bar)」市場のトレンド~
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「栄養バー(Nutritional Bar)」とは、「機能性食品(Functional
Foods)*」の一つで、米国での2001年の市場規模は約13億ドル(1,600億円)、
2006年までに約40%拡大すると予測されています(Mintel International
Group、2001年発表)。
一方、米国の代表的栄養バーメーカーである「パワーバー*」が今年日本市
場に本格参入するなど、日本においても「栄養バー」市場は注目されていま
す。
今回は米国の「栄養バー」の分類を行い、最新トレンドをレポートします。
※機能性食品(Functional Foods)
米国医学・医薬研究所によると、機能性食品(Functional Foods)とは従来
の機能を超えた健康効用を提供する可能性のあるすべての加工食品または加
工食品食材を言います。具体的には、シリアル・パン類、栄養バー・スナッ
ク類・キャンディなどからヨーグルトをはじめとする乳製品、その他加工食
品まで広範囲で、健康によい成分を付加した食品全体を指します。
※パワーバージャパン
http://www.powerbar.jp/index2.html
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【米国「栄養バー」の分類】
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米国の「栄養バー」は、呼び名も様々で明確な定義・分類はありませんが、
手軽に持ち運びができるサイズであること、栄養価が高く消化吸収に優れて
いることが前提となり、利用シーン別に以下の4つに大きく分けることがで
きます。
1)スポーツ選手向けのエネルギー補給用バー
エナジーバー(Enegy Bar)・プロテインバー(Protein Bar)。
2)食事(朝食)代わり、間食としての用いるバー
バランスバー(balance bar)
ミールリプレイスメントバー(meal-replacement bar)。
3)減量中に使う低カロリー、もしくは空腹感を抑える効果のあるバー
ダイエットバー(Diet bar)
4)特定の疾患の治療・予防のための食品系バー
ニュートラシューティカルバー(nutraceutical bar)
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【米国の商品トレンド】
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次に、米国「栄養バー」の商品トレンドと代表的な商品事例(企業)を紹介
します。
■その1:「天然素材」を原料にしたバー
消費者の健康志向の高まりによって、シリアル・果物・野菜・大豆など「自
然食材」を原料にした栄養バーの人気が高まっています。特に大豆は、1999年
に心臓疾患リスク軽減の効能表示(ヘルスクレーム)がFDAによって許可
されて以来、商品アイテムが増加中。「日常的・伝統的な食材」の健康効果
が、見直されている点が要因として考えられます。
●商品事例:Superfood Bar
・企業名:Odwalla, Inc.(1980年設立)
・URL:http://www.odwalla.com/obar2/obar2.html
・商品の特徴
有機オートミールとバナナ・レーズン・マンゴー・クランベリーなど豊富
な果物を原料とする栄養バー。チョコレート・にんじん・ナッツなど計7
種類。100%果物ジュースを主力製品とする同社の新製品。
●商品事例:Flax & Soy Bars
・企業名:Zoe Foods(2000年設立)
・URL:http://www.zoefoods.com/zoe_info/products/flax_soy_bars.htm
・商品の特徴
亜麻(植物の一種)に含まれている必須脂肪酸オメガ3と大豆プロテイン
を原料とする栄養バー。
■その2:スポーツマン向けから「女性向け」へ
エナジーバーの大手3社(Power Bar社・BALANCE Bar社・Clif Bar社)では
、スポーツ選手向けだけでなく、「女性」をターゲットとした商品開発にも
注力しています。ベビーブーマー世代4,100万人のミドル女性が、今後更年
期を迎えることを背景に、骨そしょう症の予防目的をはじめ、女性の健康に
絞った食品は、飲料(豆乳からジュースまで)・パン・キャンディ・ガムの
分野でも幅広く販売されており、今後も拡大が予想できます。
●商品事例:OASIS
・企業名:BALANCE Bar(1992年設立)
・サイトURL:http://www.balance.com/products/default.asp
・商品の特徴
ストロベリー・チーズケーキ、レモン、チョコ・ラズベリーなど女性好み
の6種類のテイストを用意。企業コンセプトの「40‐30‐30(エネルギー
・たんぱく質・脂肪)」栄養バランスに配慮。2001年発売の新シリーズ。
●商品事例:Luna Nutrition Bar
・企業名:Clif Bar
・サイトURL:http://www.clifbar.com/clifproducts/clifluna.html
・商品の特徴
女性に不足しがちなカルシウム・ビタミンを強化しているほか、天然の甘
味料を使うなど自然派志向も打ち出している。各種ユーザー調査でも人気
の高い代表的な女性向け栄養バー。
■その3:「ダイエット」達成をサポート
低カロリーで栄養バランスのよい栄養バーは、美容や肥満予防を目的とした
「ダイエット」をサポートしています。米国では飲料やシリアルと組み合わ
せて、パッケージ食として販売されている点も特徴です。
●商品事例:Slim・Fast Nutritional Snack Bars
・企業名:Unilever United States, Inc.,
・URL:http://www.slim-fast.com/products/products.asp
・商品の特徴
ダイエットを目的とした朝食用・昼食用・間食用の各種栄養バー。主に
チョコレートやナッツ、ヌガーを原料とした全14種類。ダイエット飲料や
シリアルと組み合わせた、減量プログラムも提供している。
●商品事例:GoLEAN Bars
・企業名:Kashi Company(1984年)
・サイトURL:http://www.kashi.com/
・商品の特徴
チョコ・バニラ・ストロベリーヨーグルト・オートミール&レーズンなど
8種。商品を使ったダイエットレシピも紹介。
■その4:生活習慣病患者向けの商品
医療系食品メーカーが中心となり、生活習慣病患者向け栄養バーを発売して
います。この分野には、「生活習慣病患者の治療目的」だけでなく、「健康
な人の予防目的の食品」という2つの方向性が考えられます。
●商品事例:Choice DM Bars
・企業名:Mead Johnson Nutritionals
・サイトURL:http://www.choicedm.com/nutrition_bars.htm
・商品の特徴
低脂肪・低コレステロールで血糖値の上昇を抑える成分を配合。ビタミン
糖尿病患者が、職場や家庭での間食として楽しめる栄養バー。
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【まとめ】
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■「栄養バー(Nutrition Bar)」は、日本の健康食品の分類では、「栄養
調整食品」に位置づけられます。上記トレンド(その4:生活習慣病患者向
けの商品以外)は日本でも似たコンセプトをもつ商品が発売されています。
また、商品の差別化の一つ方向性として「特定保健用食品」や「栄養機能食
品」の表示を行う事例もあります。
・特定保健用食品表示
「ヘルシーバランス」山之内製薬(株)
・栄養機能食品表示
「Balance Power しっとりショコラ」ハマダコンフェルト(株)
■今後の商品開発の課題としては下記2点が考えられます。
1)「ライフスタイル別提案」
栄養バーのラベルの多くには、「食事代わりに・間食として・忙しい人の栄
養補給」などと表示されていますが、提案シーンがやや不明確な印象を受け
ます。「外食が多く食事が不安定な人向け」「3食きちんと食事をする人向
け」などの具体的なライフスタイル別提案がほしいところです。
2)「どの商品が自分に最適か」
消費者は商品ラベルをみて、バランスよく栄養素を補給できることは理解で
きても、具体的に「自分にとって最適な商品はどれか」に悩む場合が多いと
考えられます。これはサイトとの連動により、普段の食生活で足らない栄養
素を理解できるしくみの提供が可能となります。
次回は、米国「栄養バー」サイトのコンテンツに注目し、具体的な「オンラ
イン活用のしくみ」を紹介します。
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