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[モバイルヘルス&アプリ動向編]2016年11月8日号
            ≫≫≫Author:渡辺武友
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モバイルヘルス担当の渡辺武友です。
今週は「モバイルヘルス&アプリ動向」編をお届けします。
 
今年もあと2ヶ月になりましたので、今月と来月でこの1年のモバイルヘルス動向を振り返っていきたいと思います。まずは、モバイルヘルス専門ニュースサイトmHealth Watchで、今年どのような「調査」がニュースとして取り上げられてきたのか見ていきたいと思います。
 
 
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【1】特集:モバイルヘルス&アプリ動向編
---「今年のモバイルヘルス調査から見える傾向」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「デジタル・エンゲージメント」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 神奈川県の動向、海外 スマート自転車など、9本
 
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【1】特集:モバイルヘルス&アプリ動向編
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テーマ:今年のモバイルヘルス調査から見える傾向
 
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1.今年のモバイルヘルスに関する調査
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今年もモバイルヘルスに関するニュースを多く取り上げてきました。その中で「調査」に関するニュースは23記事ありました。今年紹介された「調査」からどのような傾向や動向があったのか、3テーマに分けて見ていきましょう。
 
 
◇1-1 ウェアラブル市場 -----
 
最も多かった調査テーマです。ウェアラブルの出荷台数は今年も順調に伸びており、年末までに1億190万台に達すると見込まれています。このまま推移すれば、2020年には2億台を突破するとも予測されています。
今年も首位はFitbitで、Xiaomi、Garminが上位に入っていました。
一方、昨年から今年頭あたりまでは、スマートウォッチがFitbitなどのフィットネストラッカーを脅かすと予測されてきましたが、今年第3四半期に前年同期と比べ51.6%も下落させるなど、低迷が続いています。
ウェアラブルを使っている人についての調査(米国)もありました。特徴として「テクノロジーに精通する人」「社交的な人」「スタイリッシュな人」などが挙げられていました。
 
昨年のメルマガにて、
「スマートウォッチはまだスタートしたばかりで、ヘルスケア機能も、既存のフィットネストラッカーと変わりがありません。しかし、健康行動に興味がなかったユーザーを取り込めるチャンスなので、スマートウォッチならではのサービス(アプリ)開発が望まれます」
と記載しましたが、残念ながらスマートウォッチならではのサービスを見ることはできませんでした。今年後半の動きを見ていると、アプリ開発者の興味はVRアプリに移行しているように感じられます。
 
<参考>
調査:ウェアラブルの出荷台数が2020年に2億台を突破する
 
調査:世界のスマートウォッチ出荷台数が激減、Appleは首位を維持
 
調査:フィットネストラッカーの出荷台数、前年比67%増加
 
『mHealth Watch』注目ニュース:誰がウェアラブルデバイスを使っているのか?
 
 
◇1-2 ヘルスケアアプリ動向 -----
 
モバイルアプリ市場の収益総額は、昨年から24%増加して5.7兆円と拡大しています。牽引しているのはもちろんゲームです。
ヘルスケアアプリに関しては、昨年までの「8,000万ユーザー突破!」といった、衝撃的な話題は聞かれない1年でした。
ヘルスケアアプリの場合、アプリ単体の機能で使うものだけでなく、サービスと組み合わせたもの、ウェアラブルと組み合わせたものなども多くあります。ウェアラブルには必ずコンパニオンアプリが存在しますが、ウェアラブル購入者の中には、ウェアラブルには満足しなかったが、コンパニオンアプリには満足しているケースも見られました。
 
ヘルスケアアプリに関しては、アプリなら何でも試す時代は終わり、日常的に使いたいと思える価値をどう出せるかが求められる段階にきたのではないでしょうか。
 
<参考>
『mHealth Watch』注目ニュース:App Annie、2020年モバイルアプリ市場は約11.3兆円
 
『mHealth Watch』注目ニュース:デバイスとアプリの満足度の違い
 
 
◇1-3 BtoB市場 -----
 
従業員向けのウェルネスプログラムを率先して取り入れている企業が増加しています。米国では、従業員数1,000-10,000人の会社経営者への聞き取り調査で、88%が何らかのウェルネスプログラムを実施しているとの回答を得ました。
昨年から法人向けサービスをはじめたFitbitが、新たに「Fitbit Group Health」をスタートし、企業での導入がしやすくなっています。
Fitbitの法人向けサービスの成果として、従業員2万人以上の企業で、自発的にプログラムに参加した従業員866人の内、46%の医療費が減少したと発表しました。
 
国内でも健康経営に取組む企業が、複数年ウェルネスプログラムに取組んだことで、企業収益への効果の分析がはじまっています。来年には健康経営による効果が随時発表されてくると思われます。
国内も米国も、依然として課題となっているのは、「従業員にどう興味を持ってもらい、使ってもらうか?」です。機器がある、成果が出る仕組みがあるだけでは本当にアプローチしたい従業員は動いてくれません。「健康になれます」では振り向かない従業員を動かせるサービスが引き続き求められます。
 
<参考>
調査:経営者の88%は従業員向けウェルネスプログラムを導入
 
Fitbit、企業内健康サービスを集約する『Fitbit Group Health』を発表
 
Fitbit、Fitbaseと行った企業の健康調査結果を発表
 
 
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2.来年の注力ポイント
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モバイルヘルスにおいては、ウェアラブルが今年も順調に推移したようです。しかし、市場規模で見ていくと、今年2月に発表された国内の昨年のヘルスケア機器は1,069億円なのに対し、サービス/システムは3,305億円と3倍に上ります。
 
ヘルスケアにおいて求められるのは計測できることではなく、課題の解決です。モバイルヘルスにおいても、デバイスの売り切りに留まらず、サービスの価値化にポイントを置いたビジネス検討が求められます。
またBtoB市場への参入もさらに増加することが見込まれます。BtoB市場の課題はすでに明確になっています。「課題解決のためのテクノロジー」の視点にてビジネスを検討することが大きなアドバンテージになるでしょう。
 
<参考>
富士キメラ総研、『ウェアラブル/ヘルスケアビッグデータビジネス総調査 2016』発表
 
 
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3.見た目の調査資料ではない、実践型のビジネス事例調査
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ウェアラブルやサービスの市場シェアも大切ですが、ビジネスを検討する上では、なぜそれだけのシェアを獲れたのか、どのように継続利用につなげているのかが重要なポイントになります。
スポルツでは、一般的な調査では見えにくいこれらのテーマを、海外で先行するビジネス事例調査、市場動向調査、ユーザーニーズ調査を行い、ヘルスケアビジネス検討に即役立つ資料を解説、アドバイスと共に提供します。
 
 
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次回は、毎週mHealth Watchに私と里見が掲載している「注目ニュース」の中から、再度チェックして欲しい記事をピックアップしてご紹介します。
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「デジタル・エンゲージメント」
 
リアルコミュニケーション中心のサービスがデジタル・エンゲージメントを強化するタイミングに来ています。あなたはデジタル・エンゲージメント策をお持ちですか?
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <9クリップ>
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[1]神奈川県、「かながわME-BYO見える化センター」がオープン
今年8月にサービスの提供を開始した「医療法人 みなとみらい」に続き「公益財団法人 神奈川県予防医学協会」がサービス「ME-BYOライフスタイルチェック」の提供を開始。(2016/10/28)
 
[2]ドコモ・ヘルスケア、ウェアラブル活動量計「ムーヴバンド3」の早歩き歩数データを分析
「ムーヴバンド3」の利用者データを基に、早歩き率を都道府県ごとにランキング化した。第1位は神奈川県で早歩き率は平均29.2%。2位以下は、東京都、埼玉県、千葉県と続き、上位を関東地方の都と県が占めた。(2016/10/27)
 
[3]ファミリーマート、「栄養ケア・ステーション」の設置を開始【POF】
「栄養ケア・ステーション」設置第1号店となる日生薬局との一体型店舗「ファミリーマート+日生薬局御成門店」では、調剤薬局エリア内に栄養相談専用スペースを設け、管理栄養士が無料の栄養相談に応じる。(2016/10/31)
 
[4]ティップネスとHJホールディングス、Hulu「ティップネスチャンネル」新設
オンライン動画配信サービス Hulu で初となる“フィットネスジャンル”のコンテンツ。厳選したティップネスの最新エクササイズや人気プログラム、テレビ番組で放送しているレッスンなどをベースにオリジナルVTRを制作。(2016/11/01)
 
[5]おしゃれをしながら体調管理ができるスマートイヤリング『Ear-O-smart』
ファッション性の高いウェアラブルが次々に登場する中、装着することで心拍数や消費カロリーなどのモニターが可能になるイヤリングEar-O-smartが人気。スマホと接続することで、消費カロリー、心拍数、活動レベルなどのフィットネスデータをモニターすることが可能。(2016/10/26)
 
[6]肌の状態を自動解析するスマートな鏡『Hi Mirror』
スマートビューティーミラーHi Mirrorは、それ自体が鏡の役割を果たし、デバイス上部に取り付けたカメラでユーザーの顔を撮影し、その日の肌状態を分析する。分析評価対象は、顔色、小じわ、くま、斑点や毛穴など多数。(2016/10/27)
 
[7]賢すぎ! ナビ、タッチパネル、GPS機能搭載のスマート自転車『Volata』
Volataには、LEDライトからタッチパネルディスプレイ、GPSトラッカー、バッテリーと発電機、盗難防止システムが搭載されている。バッテリーへの充電はダイナモを利用。自転車に乗り走行すれば、AC電源からの充電は不要になる。(2016/10/28)
 
[8]iPhoneを使って99%の精度でガンを検知することが可能に
ワシントン州立大学のLei Li助教授のチームが開発したのは、乳がんなどのバイオマーカーとして知られているインターロイキン-6をiPhoneで分光分析できる分光計。がんの検知はスマートフォンのカメラセンサーを使って行われる様子。(2016/11/01)
 
[9]『mHealth Watch』注目ニュース:マピオン、位置情報ゲームのノウハウを活用した『aruku&(あるくと)』を開発
既存の歩数計アプリの多くは「健康」という入り口での提供が多いが『aruku&』はポケモンGOと同様に、アプリを楽しむために「歩く」という入口はあくまでも「楽しむ」ことがメインで「結果的に健康へ」ということのように見える。(2016/11/07)
 
 
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