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[ヘルスコーチングの視線編]2017年1月31日号
          ≫≫≫Author:里見将史
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この「ヘルスコーチングの視線」では、ヘルスコーチングのアプローチについて現場の方々の生の声をインタビュー形式でご紹介しています。
 
さて、今号では、オンラインでのパーソナルトレーニングでこれまでに10,000人以上への個別カウンセリングやパーソナルトレーニング指導を行っている株式会社ボディクエストの代表でボディデザイナーの森俊憲さんにインタビューさせていただいたのでご紹介します。
 
オンライン完結型のパーソナルトレーニングプログラムの提供で、一人ひとりの目的に合わせてオンライン上でどのように達成に導くためのコミュニケーションをとっているのか、またオンライン上のコミュニケーションのポイントなどについて、ヘルスコーチングの視点でお聞きしました。
 
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
---ヘルスコーチングの可能性を探る:「オンラインコミュニケーション」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「敷居を下げて値段を上げる!」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 健康食品市場調査、海外 AIチャットアプリなど、8本
 
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【1】特集:ヘルスコーチングの視線編
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テーマ:ヘルスコーチングの可能性を探る:「オンラインコミュニケーション」
 
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1、ボディクエスト社についてお聞かせください。
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(森氏)
2007年設立。開業当初から一貫してオンライン方式のフィットネスに取り組み、ユーザー毎の個別指導をベースにしたオーダーメイドの運動メニューで美しいカラダづくりをサポートする健康応援企業です。
個人の健康増進・体形マネジメント支援事業の他、法人・健保様向けの健康指導や各種運動プログラム開発、出版・メディア企画での監修など幅広い活動を行っています。
 
 
 
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2、ボディデザインプログラムについてお聞かせください。
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(森氏)
本プログラムは、忙しい方の在宅シーンにフォーカスし、時間・場所を問わないオンライン運動実践プログラムとなっています。いわば、「自宅をパーソナルジムに!」というアプローチです。
(※PCやタブレット、または専用スマホアプリにてご利用いただけます)
 
事前の詳細なカウンセリングに基き、一人ひとりの体力レベルや理想とするボディデザインに応じて、実績豊富な担当トレーナーがオリジナル運動メニューを個別設計します。このカスタマイズされたメニューにより、目標や運動レベルに合わせて、マイペースで無理なく成果を引き出せる運動が実践でき、習慣化にもつながります。
 
 
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3、オンライン完結型のパーソナルトレーニングで意識されていることをお聞かせください。
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(森氏)
実践の継続をユーザー任せにするのではなく、トレーナー自身も覚悟を持ってとことん「伴走応援」する体制を作るため、サポートを無制限で実施している点です。
 
質問・相談はもちろんのこと、メニューの組み替えについてもプログラム期間中は何度でも対応しています。
これにより、密なコミュニケーションと相互信頼感を醸成でき、質問以外の近況報告のやりとりも活発に行うなど、良いカタチでの関係性が構築できていると考えています。
 
 
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4、対面でのパーソナルトレーニングとオンライン上でのパーソナルトレーニングでの違いや、その違う点をどう意識してサポートされていますか?
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(森氏)
オンライン形式の場合、ユーザーの運動実施を目の前でチェックすることができません。言い換えれば、オンラインでは運動の実践を強制することはできないということです。
 
ですので、確実な行動変容につなげるためには、「やらせるのではなく、合わせること」が不可欠で、ユーザーの状況を見極めた上で、モチベーションを高めたりポテンシャルを最大限に引き出すための問いかけや提案が大切になります。
 
 
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5、オンラインのコミュニケーションで特に意識されていることは、どんな点ですか?
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(森氏)
第一に真摯かつ丁寧に対応していくことです。
納得性や共感性を持って気持ちよくトレーニングに向き合っていただくため、ユーザーの期待値や想像を超える返答やアドバイスができるよう心がけています。
 
お客様が何かに悩んでいたり、心が折れそうになったとき、目標を見失いそうになったときには、トレーナーも一緒に打開策を考えます。
一人で悩むよりも、きっとたくさんのヒントが得られると思います。
 
 
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6、オンライン上のコミュニケーションで利用者とのギャップや意識がズレてしまったエピソードなどあれば、教えてください
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(森氏)
基本的には、無制限でのサポート対応を行っていますので、ユーザーサイドの疑問や不安などについては、その都度対応することで、大きなズレというのはないと思っています。
 
ただ、「トレーナーの言う通りに頑張っているけど効果が出ない」というようなケースも稀にあります。
もちろん、始めて間もない段階では、効果が出るまではまだもう少し時間がかかりますということになりますが、中には正しいフォームで行えていない、という場合があります。
 
オンラインですと、目の前でユーザーのフォームをチェックすることができませんので、その場合は写真やスマホ動画を送っていただいたりすることがありますが、やはり確認してみるとフォームが崩れてしまっているということがあります。
このあたりは、オンラインサービスにおけるこれからの課題だと認識しています。
 
 
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7、最近はメールを含めたオンライン上でのコミュニケーションスキルがトレーナーや健康分野の専門家にも求められてきていますが、オンラインでのコミュニケーションで気をつけなければいけないポイントなどを教えてください。
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(森氏)
同じような内容の文章でも、受け取る側(読み手)によって印象や感情に差が出てきます。
私もこの仕事を始めてから10年が経ちますし、数多くの皆さんとやり取りをさせていただいてきましたが、わかりやすく言うとモチベーションを上げられるか反感を買うかは紙一重だと思っています。
 
言葉だけのやり取りになりますので、社会人として当たり前な礼儀やマナーはもちろんのこと、ユーザーコメントの行間を読み、細かなサインを見逃さない繊細さや洞察力、的確に伝えるための表現力・文章力など極めて高度なコミュニケーション能力が求められると思います。
 
現在、社外で活躍していただいているボディクエスト公認トレーナーの皆さんには、この点を最重要視して仕事にあたってもらっています。
 
 
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8、オンライン上でのコミュニケーションで、利用者の目標達成に向けて「行動の継続」へのアプローチとして、どんなことが必要だと思いますか?
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(森氏)
ユーザー一人ひとりの目的やレベルに合ったメニューをタイムリーに提供し続けることが大切です。
「現在の自分にあったベストな頑張り方」を知っていると、リラックスして前向きに日々の運動にも取り組め、何よりも楽しみながら成果を出す=自己成長することができます。
 
1つ1つやるべきことがわかっていれば、ごく自然に最適なルートで、確実にゴールに向かっていけるわけです。ムダな努力もなくなりますし、初心者の方でも安心して自分が持っている潜在能力を出し切れます。
 
 
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9、今後ヘルスケアサービスでは「人」の存在が益々注目されていくと思いますが、今後コミュニケーションはどのように変わっていくと思いますか?
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(森氏)
これはフィットネス業界全体でもよく言われることだと思いますが、実際に運動を行っている瞬間以外の過ごし方、時間の使い方など、その人の生活習慣=ライフスタイル全般におけるアドバイスが不可欠になってくると思います。
 
運動だけ頑張っていても、それを帳消しにするような食生活では意味がありませんし、トレーニングの内容や負荷に応じて、適切な栄養や睡眠(休養)が足りなければ健全に効果を出し続けることはできません。
 
ユーザーの日々のメンタル面のサポートを含め、積極的に良い方向に導けるような提案型のコミュニケーションが大切で、そういう意味で、さらに一歩踏み込んだ「人の介在」がますます必要になってくると思います。
 
 
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10、行動の継続にフォーカスした「ヘルスコーチング」のアプローチはトレーニングの現場で活躍するトレーナーにどのように役立てると感じますか?
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(森氏)
行動を継続してもらえるようにするためには、やはりわかりやすく効果を感じていただけるようなアウトプットをユーザーに提供していくことが必要です。
もちろん、トレーニングの効果というものは、極めて物理的な作用ですので、行動を継続し続けられれば必ず効果は得られます。ただし、人間にとって孤独に努力をし続けるというのは難しい作業になりますので、運動環境だけ提供しても持続的な行動変容が約束されるわけではありません。
 
無理強いしても長続きはしませんので、大前提として、持続可能な形で、トレーニングのインプットをしていかなくてはいけないのです。そういう意味では、キーワードは“必要十分”。そのユーザー自身が維持できるレベルと、求めるアウトプットレベルのクロスポイントを見出すことが大切です。
 
そういう意味でも、ヘルスコーチのような存在はとても重要だと思います。コーチやトレーナーが先導役になって、ユーザーの行動心理を予測・理解しながら内発的なやる気を高め、行動につなげる(維持する)という指導姿勢が不可欠な時代になってきたという実感を日々の現場でも強く感じているところです。
 
 
 
以上が、森氏にインタビューさせていただいた内容です。
 
今回の森氏へのインタビューもすべてメールベースでさせていただきましたが、随所でオンラインコミュニケーションのノウハウや経験豊富な部分を垣間見ることができました。
 
今回のインタビューのコメントの中で、オンラインのコミュニケーションで特に意識されていることとして「真摯かつ丁寧に対応していくこと」とあります。
 
私がヘルスコーチで森氏がトレーナーとしてタッグを組んでダイエットをサポートする中で、森氏に寄せられる質問に対する回答を見ていると、まさにそのことを実践されており、質問した人の予想をはるかに上回る回答のコメントを毎回出しています。
 
この「真摯かつ丁寧に対応していくこと」は、顔が見えない分オンラインだからこそ意識すべきポイントなのだと思います。
 
オンラインコミュニケーション、特にモバイルを使ったコミュニケーションでは、文章は完結に短くとよく耳にしますが、伝えるべき時にはしっかりと伝えることが必要で、それも予想を超えるくらいの内容、情報を提供することは、受け取る側のモチベーションに作用することを森氏のオンラインコミュニケーションを通して実感しています。
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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【3】今週の注目デジクリップ! <8クリップ>
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[1]矢野経済研究所、健康食品市場に関する調査を実施(2017年)
2016年度の健康食品市場規模は前年度比100.9%の7,500億円を見込む。2015年度に市場の押し上げ効果があったインバウンド(訪日外国人客)需要が2016年度は沈静化したが、2015年4月から開始された機能性表示食品制度において届出が受理された健康食品が拡大し市場の底上げに寄与した。(2017/01/23)
 
[2]FiNC、「キレイになれる」新アプリ「FiNC」が登場
2017年初春にローンチ予定の「キレイになれる」パーソナルコーチAIアプリ「FiNC」の事前登録及び招待コードを持ったユーザーへの限定公開を開始。イメージキャラクターにマギーさんを起用したWEB CM「Start with FiNC」を公開。(2017/01/23)
 
[3]テルモ、「がん就労支援ルール」を新設
このルールは、がんに罹患した社員が治療しながら働き続けられるように、休暇や時差勤務などの制度を整備し、多様な働き方を支援するもの。(2017/01/24)
 
[4]シード・プランニング、IoT、ベンチャー、映像サービス関連セミナー
開催日は3月2日(木)。近年IoTが話題になり、部品、ロボット、生活関連などあらゆる分野の可能性があると言われている。今回は注目のベンチャ-企業2社が具体的なビジネス展開について講演。IoT歯磨きモニタリング「シャカシャカぶらしキット」ビジネス立ち上げの話など。
 
[5]日本家族計画協会、第26回 栄養指導を結果につなげるセミナー
開催日は3月12日(日)。講師は、クオリティライフサービス代表取締役の小島美和子氏。テーマは「きちんと食べてベスト体重&ベスト体調をつくる」。時間栄養学に着目した効果的な保健指導ができるようになるプログラム。
 
[6]デジタルヘルス事例、“Amazon.com”を医療相談の世界にもーメドピア、「first call」で描くヘルスケア事業ー(日経デジタルヘルス)
first callは、パソコンなどのテレビ電話機能を使い、オンラインで15分間の医療相談を行えるサービス。first callでゆくゆく目指すのは「eコマースにおけるAmazon.comのような存在」だという。(2017/01/19)
 
[7]あなたの症状を診察するAIチャットアプリ、英NHSが試験開始
6カ月間行われる予定のトライアルでは、人々が症状をアプリに打ち込むと、アプリはその内容に応じて返答する。人間が対応するよりも素早く、正確に、症状に関するアドバイスを与えてくれることができるという。(2017/01/19)
 
[8]mHealthWatch注目ニュース、企業従業員の健康とエンゲージメントにおける優先事項
Virgin Pulse社が行なった人事・総務の管理職を対象とした調査。従業員エンゲージメントの向上プログラムを計画する際には、企業は従業員の健康、職場文化、従業員エンゲージメントの3つが相互に影響し合っていることをまず認識する必要がある、と結論づけている。(2017/01/30)
 
 
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