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【海外ユニーク事例編】
健康行動の理解・実行を支援する「インフォグラフィクス」とは
 
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こんにちは。株式会社スポルツの脇本和洋です。
 
健康商品・サービスが、よく理解され、実行に移され、継続してもらうために
何が重要になるでしょうか?
 
今回は、そのための有効な手段として
 
「インフォグラフィクス」という表現技術に着目し、活用事例を紹介します。
 
 
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インフォグラフィクスとは?
 
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■一般定義
 
複雑な内容やイメージしづらい物事の仕組みなどを、把握・整理し、
視覚的な表現で、情報をわかりやすく伝えるグラフィックデザインのこと。
 
 
■なぜインフォグラフィクスが注目されているか?
 
近年注目されるようになった背景としては、インターネットの普及により、
膨大な情報量の中から、短時間で必要な情報を選択し、理解することへの要求度が
高まったことが挙げられます。
 
さらに、国際化した社会において、異なる言語や文化の人にも
わかりやすく情報を伝える必要が生じるようになったことも大きな理由です。
 
 
■インフォグラフィクスを作る時のポイント
 
インフォグラフィクスを作る時には、要素と表現方法が
ポイントになります。
 
1)要素
 
・Attractive:思わず目を奪われたり、心を引き付けられるような仕掛けやデザイン
・Clear:何を伝えたいのかがはっきりしており、首尾一貫している
・Simple:伝えたい情報に直結したデータだけを含めるよう、情報を絞りきる
・Flow:左上から右下など、感覚的な人の目の動きに合わせた情報の整理
・Wordless:文章による説明は極力省き、絵そのもので情報を伝える
 
 
2)表現方法
 
・ダイアグラム(図解):仕組みを図で表わしているもの
・チャート&テーブル:フローチャート(流れ)や系統図、年表など
・グラフ:棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなど
・マップ:案内図、タウンマップや路線図など
・ピクトグラム:イラスト(アイコン)で描いたもの
 
 
※出所(参考):
木村博之著「インフォグラフィックス-情報をデザインする視点と表現」
(誠文堂新光社)
 
 
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健康ビジネスにおけるインフォグラフィクスの活用例
 
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健康ビジネスにインフォグラフィクスを応用すると、
「健康知識をわかりやすく伝え、さらには実行・継続を促す表現方法」
と言えます。
 
健康ビジネスにおいて、インフォグラフィクスはコミュニケーションツールとして
今後ますます注目される手法となっていくはずです。
 
現在、海外では健康ビジネスにおいてインフォグラフィクスの活用は
以下の3つの分野で進んでいます。
 
・A:特定のダイエット法の理解と実行の促進
 
・B:有効な治療法を示す(集合知)
 
・C:ソーシャルメソッドの理解と実行の促進
 
 
これらのうち今回は
 
“A.特定のダイエット法の理解と実行の促進”に
 
注目してみます。
 
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A. 特定のダイエット法の理解と実行の促進
 
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特定のダイエットを普及させるには、
まずそのダイエット法を“理解”してもらわなければなりません。
 
それがスタートです。
 
次いで、「面白そう!これなら自分もやってみたい」
という“興味”を感じてもらう必要があります。
 
そして最後に、“実行・継続”というゴールがあるわけです。
 
これらの各フェーズにおいて、
インフォグラフィクスは活用されています。
 
つまり、
 
1.理解:ナレッジを伝え、ダイエット法を知ってもらう
2.興味:理解や実行支援を含め、様々な切り口でダイエット法を魅力的に
     表現し「なるほど!自分もやってみたい!」と興味を感じてもらう
3.実行:ダイエットの具体的な実行支援
 
となります。
 
今回は、「理解」、「興味」、「実行」の各フェーズにおける
それぞれの活用事例を挙げてみたいと思います。
 
 
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1.「理解」の活用事例:DrVita's Blog
 
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■企業名:DrVita.com
 
■運営サイト名:DrVita's Blog
 
■企業概要:サプリメントや美容製品の製造/販売メーカー。
同社の運営する書き込みサイト、“DrVita's Blog”では、
ダイエットや健康に関する、専門家の書いたブログ記事を掲載している
 
■インフォグラフィクスの活用例:パレオダイエット法の理解
 
このインフォグラフィクスは、
パレオダイエット法を知ってもらうためのもので、
下記の4部で構成され、様々な表現法が用いられています。
 
※パレオダイエット:原始人ダイエットとも呼ばれ、旧石器時代の原始人の食生活を
模倣するというもの。砂糖、穀類、加工食品などは避け、肉、魚、野菜/フルーツと
いった“ありのままの食材”を食べる。
 
1.パレオダイエットとは?
ここでは、食べられるものと食べられないものを
ピクトグラムで表示しています。
 
2.なぜパレオダイエットなのか?
ここでは、農業の出現による食生活の変化が
男女のイラストで説明され、ダイアグラムが用いられています。
 
3.なぜパレオダイエットだと痩せるのか?
ここでは炭水化物中心の食べ物が血糖値を上げ、
燃焼しきれなかったものが脂肪になっていくことを
ピクトグラムとチャートで表現しています。
 
4.ビギナー向けのショッピングリスト
ショッピングリストの食材がカテゴリー別に
ピクトグラムで表示されています。
 
 
■活用の工夫
 
同社ではインフォグラフィクスによる記事を多数掲載しており、
情報量の多いコンテンツを一目でわかるように工夫しています。
 
このように、「理解」を促進するためには、
豊富な情報や専門的な知識を「面白そう」と思わせ、
かつ「わかりやすく」発信する必要があります。
 
それで、このインフォグラフィクスでは特に
“Attractive”“Clear”といった要素が見られます。
 
 
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2.「興味」の活用事例:The Ultimate Paleo Diet Guide
 
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■運営サイト名:The Ultimate Paleo Diet Guide
 
■サイト概要:パレオダイエット専門のコーチが運営しているサイト。
パレオダイエットの概要、フードリスト、レシピやフォーラムなど。
 
■インフォグラフィクスの活用例:パレオダイエット式パンケーキの作り方
 
ここでは、作り方の説明と共に、バナナ、卵、ココナッツオイル、
アーモンドバター、ベリー類という材料と完成品の画像を
チャート&テーブルで表現しています。
 
同ダイエットでは、炭水化物のパンは食べられませんが、
工夫すればパンケーキ風の朝食が食べられるということを、
材料&完成品を視覚的に見せることで、読者を納得させています。
 
■活用の工夫
 
パレオダイエットではパンやシリアルが食べられないため、
朝食に何を食べればよいか不安に感じる場合があります。
 
それで、このインフォグラフィクスでは
炭水化物が含まれない材料とパンケーキ風の完成品を画像で見せることで、
不安や疑問を解消し、「これならできるかも」といった興味を感じてもらっています。
 
同サイトでは他にも、
 
・パレオダイエットでのアルコールの飲み方
・初級-中級-上級のパレオダイエット
など、いずれも情報を絞って“Simple”に
パレオダイエット特有の疑問に回答しています。
 
 
 
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3.「実行」の活用事例:Weight Watchers
 
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■企業名:Weight Watchers
 
■企業概要:アメリカ有数のダイエットセンター
 
■インフォグラフィクスの活用例:Cheat Sheet(お助けメモ)
 
※Cheat Sheetとは、もともとカンニングペーパーという意味。
ここでは“いざという時のため、お助けメモ”的な用法で使われている。
 
このインフォグラフィクスは、
 
ホット飲料の自販機のイラストです。
そして、チャート&テーブル、ピクトグラムといった表現で
コーヒー、紅茶などの飲み物が表示されています。
 
そこから好きな飲み物をクリックし、サイズを決定します。
すると同社の食べ物指標(ポイント)で、その飲み物がダイエットに
どれだけ適しているかが数値でわかるようになっています。
 
 
■活用の工夫
 
同社のCheat Sheet(お助けメモ)は多数あり、
いずれも外食時に無駄食いしないよう実践を支援するツールです。
 
それで同社のインフォグラフィクスでは、
瞬間的に、また感覚的に好きな食べ物を選択できるよう、
“Flow”“Wordless”といった要素を特に加えています。
 
さらに、インタラクティブな設定になっており、
利用者が単に「見る」のではなく、
「使う」ことのできるツールとなっています。
 
 
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今後注目したい「インフォグラフィクス」
 
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健康行動は継続してもらうことで初めて成功といえます。
 
インフォグラフィクスという表現技術は、
健康行動の継続につながる可能性が高く、米国ではその活用が始まっています。
 
今後も、ヘルスビズウォッチではインフォグラフィクスに注目していきます。
 
 
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<編集人:脇本 和洋(わきもと かずひろ)>
 
・株式会社スポルツ ディレクター
・メールマガジン「ヘルスビズウォッチ」の編集を14年行う
・成功事例を研究し、それをヒントに新しいアイデアを生みだすことを
 健康業界の企画部門の方を中心に行っている。
 
 
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