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[健康サービス・デザイン編]2017年8月1日号
   ≫≫≫Author:大川耕平
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HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
 
上野の不忍池の蓮の花が見頃です。先日ラン友と堪能してきました。
是非、皆様もいかがでしょうか。
 
 
 
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
---「ワークスタイル変化とヘルスケアサービス進化」
 
【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
---「アマゾン・エフェクト」
 
【3】今週の注目デジクリップ!
---国内 IoT動向、海外 デジタル健康ツールなど、14本
 
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【1】特集:健康サービス・デザイン編
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<テーマ>
ワークスタイル変化とヘルスケアサービス進化
 
 
働き方改革というフレーズがメディアに出現しない日はありません。
 
「“働き方改革”は、一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジであり、日本の企業や暮らし方の文化を変えるものです。
厚生労働省では、女性も男性も、高齢者も若者も、障害や難病のある方も、一人ひとりのニーズにあった、納得のいく働き方を実現するため、“働き方改革”の実現に向けて取組を進めていきます」(厚生労働省HPより)
 
今後起こっていくワークスタイル変化と同時にヘルスケアサービスも大きく進化していく可能性があります。
 
 
■新しい文脈「今までの課題がチャンスに!」
 
クラウドでいつでもどこからでもワーク可能なテレワーク環境は単純で物理的な移動の負担を限りなくゼロに近づけます。
 
IoT環境の拡大はあらゆるデータ流通を加速させます。
※IoT環境の範囲イメージ
・スマートハウス化された様々な生活データや身体活動データの取得と活用
・モバイルヘルス(個人保有デバイスとアプリの連動や集合知化)の促進
・自動車や建築物・設備などのコネクテッドな状況の拡大
・医療・ヘルスケア機関におけるコネクテッドな状況の拡大
 
<進化の方向性>
●繋がっていることの常態化
●豊富なタッチポイント活用技術の進化(AIも活躍)
●科学的なコミュニケーション品質の向上
 
そして様々な新しい文脈が生まれていきます。
 
 
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(1)健康管理サイクルの進化
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今までは、企業に属していれば、企業の会計年度の区切りで健康づくりや健診・改善指導が行われてきましが、
 
・健康チェックを年に一度で一年分の変化に対応していたスタイルから日頃の変化をチェックしながら早期に課題発見をして改善指導を行うという寄り添い型の個人対応のヘルスケアアドバイザーが登場します。(AIも活用され、アドバイザーも進化していきます)
 
・年度事業が通年化し、業務や生活スタイルに溶け込んでいきます。
 
・職場において個別に発生する健康課題の出現はゼロにはなりませんが、仕事と健康と個人の生活を区別しない新しい価値観が生まれるはずです。
 
・健康に関して多くの従業員が受け身で過ごしていた状態から、ICTによる適切なタイミングでのコミュニケーションデザインにより、自分にとっての健康との関係性に能動的に向き合うようになります。
 
 
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(2)コミュニケーションと健康価値観の進化とエコシステム
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コミュニケーションを前提とした物理的な壁のほとんどが無くなり、必要に応じたタイミングでの有益なコミュニケーションが成立するようになります。
 
・ICTを駆使したタッチポイント技術が健康行動や思考の比率を無理なくアップしていきます。
 
・ワークプレイスで行われる健康意識行動が業務としても正しく強化され、コンディショニングと業績の連動効果が明確になります。
 
・自分の健康と仲間の健康はつながっているというソーシャルな発想での貢献意識が芽生えます。
 
・お互いの価値観に共感できる健康づくりの仲間と一緒に楽しみながら、課題の早期発見や目標行動の継続相互支援ができるようになります。そのような仲間と出会えるコミュニティが存在し、その活動はリアル・バーチャル両方で展開し、課題出現のタイミングで必要なソリューションやリソースと紐付けるエコシステムが成立しているはずです。
 
そしてそのコミュニティの範囲はグローバルになっていく可能性があります。
 
・自分の健康も社会的な存在として位置付ける概念が生まれていきます。
 
 
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(3)ワークスタイルとコンディショニングの融合
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より自由でクリエイティブなワークスタイルと自分の健康づくりやチェック・メンテナンスが融合していくと思われます。
 
・クラウドをフル活用したどこでもリフレッシュ&オフィス構想が現実のものになります。
例)塔ノ岳山頂よりテレビ会議出席
  京都寺巡りしながら企画構想進行etc
 
人間生活の根源である健康が一つのコアとなる経済圏が成立していくのだと我々は予測しています。
 
 
ピンときた方ご連絡お待ちしております、是非ブレストしましょう!!!
 
 
●問い合わせメール
 
 
 
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【2】健康ビジネスの現場で使えるキーワード
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≫≫≫「アマゾン・エフェクト」
 
なんでもかんでもアマゾン化現象のことをアマゾン・エフェクトと言うらしい。米国ではアマゾンPrime会員は8,500万人に達している。実に顧客の2/3である。あなたのビジネスはアマゾンと組んで何ができるだろうか?考えておく意義がありそうだ。
 
 
 
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【3】今週の注目デジクリップ! <14クリップ>
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[1]NECパーソナルコンピューターとキュレーションズ、IoTオープンイノベーションプラットフォーム「plusbenlly」ベータ版を無料公開
plusbenllyはクラウド上のバックエンドサービスで、ネットワーク機能を備えたIoT家電やウエアラブルデバイス、SNSなどのインターネットサービス等を相互に接続させ、自由に組合わせる機能を提供。50以上の企業・団体がパートナーとして参加を表明。(2017/07/19)
 
[2]メディプラス研究所、オフラボ「ココロの体力測定2017」から低ストレス・高ストレス女性の行動を曜日別で調査
20-69歳の女性7万人を対象に調査。ストレスオフの鍵は「週初め」と「週半ば」の時間の使い方にあり。似たような日常行動でも「入浴」は変わらず「睡眠」でストレスレベルに差。(2017/07/20)
 
[3]日本生産性本部、「レジャー白書2017」を発刊
余暇活動調査等をもとに、わが国における余暇の実態を需給双方の視点から総合的・時系列的に分析・記録している唯一のもので、1977年の創刊以来通算41号目。2016年の余暇市場は70兆9,940億円、前年比2.0%減少。(2017/07/20)
 
[4]情報処理推進機構、「AI白書 2017」を発刊
AIにおける産学の第一線の有識者7名で構成される編集委員会や多くの執筆委員の協力を得て刊行。本書では、AIの技術動向の現在と未来、利活用事例、AI関連の制度的課題など、AIに関連した多様な動向を総合的に解説。(2017/07/20)
 
[5]メドピア、医師10万人の声でつくるヘルスケアメディア「イシコメ」が「Forbes JAPAN」と提携
forbesjapan.com内に「イシコメ」専用ページをオープン。Forbes JAPANユーザー向けにイシコメ編集部がオリジナルで企画し、医師の「集合知」から成る医療・ヘルスケア情報を継続的に配信・アーカイブしていく。(2017/07/21)
 
[6]日経デジタルヘルス、デジタルヘルス事例:“AIと自動運転の雄”が医療へ、NVIDIAに聞く
NVIDIA社が、産業・自動車分野と並んで存在感を高めつつあるのが医療分野。米国内外で医療・ライフサイエンス分野の事業開発チームを発足。医療機器メーカーや医療機関、研究機関への働きかけを本格化させた。(2017/07/24)
 
[7]東京急行電鉄など、「コネクティッドホーム アライアンス」設立【PDF】
ジャパンクオリティの全く新しいIoTの世界を創造することを目指し、業界の垣根を越え、新たなライフスタイルを実現するIoT連携の取り組みを開始する。(2017/07/25)
 
[8]エムスリー、がんに特化した「マルチオピニオンサービス」を開始
専任スタッフがパートナーとして患者に寄り添い、オンライン上で複数の専門医に同時に医療相談ができるサービス。第一弾は「乳がんマルチオピニオンサービス」。(2017/07/25)
 
[9]ディップ、人工知能キュレーションメディアAINOWが「AIサービスマップ」2017年上半期版をリリース
公開されている人工知能を活用したサービスをカテゴリ毎に分類。昨年8月リリースの2016年版から9カテゴリ132サービスが追加され、合計32カテゴリ221サービスに増加。※7/18に211サービスから5サービス増加、全216サービスに更新。
 
[10]Philips、育児プラットフォームアプリHealth&Parentingを買収
この買収は、Philips Aventスマートベビーモニターを含む広範なスマートベビー製品と接続可能な妊娠・乳児追跡アプリを特色とし、Philipsの「uGrow」デジタル育児プラットフォームの強化に貢献する。(2017/07/19)
 
[11]歯を一気に磨いて10秒で終わり!『Amabrush』がハミガキ習慣を変える
「Amabrush」は、ブラシ部分をマウスピースの要領で口に加え、あとは充電ポートの底についたボタンを押すだけ。高速振動が始まり、全ての歯を一度に洗浄。わずか10秒で磨き上がる。(2017/07/20)
 
[12]Inhealthcare、NHSのデジタルの取り組みにおいて他社を支援するツールキットを発売
Inhealthcareは、6月末にデジタルヘルス介入を開発するための新たなプログラミング言語、あるいはツールキットを発売して、これをNHSシステムにもたらそうとしている。(2017/07/20)
 
[13]NHSとオックスフォード大学、IoT企業Drayson Technologiesと連携してデジタル健康ツールを開発
ヘルスケアIoT企業Drayson Technologiesは、オックスフォード大学とオックスフォード大学病院NHSファンデーショントラストのためにデジタルヘルスツールの構築と商業化を支援する業務や資金調達で注目を集めている。(2017/07/21)
 
[14]mHealthWatch注目ニュース:皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功
今回の皮膚呼吸が可能な皮膚貼り付け型ナノメッシュセンサーの開発に成功したことは、これまでの肌への影響に関しての課題のクリアにつながっていくと思う。今後の応用・展開が楽しみです。(2017/07/31)
 
 
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