セカンドオピニオン提供サイト
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●ビジネスモデル事例【健康B-Cビジネスモデル紹介(その2)】
~ セカンドオピニオン提供サイト ~
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米国では、患者が自分の受ける医療について選択・自己決定すると
いう社会的な慣習が確立しています。例えば、ガンなど重い病気と
診断された場合には、多くの患者が「セカンドオピニオン=自分の
主治医以外の医師の意見」を入手して、主治医との相談に役立てて
います。オンラインでも、患者のセカンドオピニオン入手をサポート
するサイトが数多く見られます。
今回は代表的な「個別疾患型」と「総合型」というふたつのセカンド
オピニオンサイトを紹介し、日本でのセカンドオピニオン普及のポイ
ントを探ります。
※本メールは、Windowsの方はMSゴシック、Macintoshの方はOsaka等幅
などの「等幅フォント」で最適にご覧いただけます。
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■その1:FindCancerExperts~個別疾患型のセカンドオピニオンサイト~
http://www.findcancerexperts.com/
(サイト設立:1999年)
FindCancerExpertsは、ガン患者とその家族を対象にセカンドオピニオン
の入手をサポートする非営利サイト。そのしくみは、
(1)FindCancerExpertsに医師が登録
(2)患者がオンラインで申込み
(3)FindCancerExpertsの専門アドバイザーが医師を3名紹介
(4)患者が医師を選び自分の検査データをその医師に郵送
(5)セカンドオピニオンが医師から郵送されてくる
という5つステップに分かれます。
┌―――――┐
│ │←――――――― ┐
│ 患者 │――――――― ┐│
└―――――┘(4)医師選び ││
検査データ郵送 ││
│ ↑ ││
(2)オンライン申込み │ │(3) ││
│ │医師3名 ││
│ ↓を紹介(無料) ││(5)
┌――――――――――┐ ││セカンド
│ │ ││オピニオン
│FindCancerExperts │ ││(郵送)
│ │ ││
│ │ ││
└――――――――――┘ ││
↑ ↑ ↑ ││
(1)登録 │ │ │ ││
┌――――――┐ ││
│ │←―――――― ┘│
│ 医師A │―――――――― ┘
└――――――┘
<医師B>
<医師C>
<医師D>
・
・
セカンドオピニオン取得費用は150ドル~300ドルですが、最初の専門医師
紹介(3名まで)は無料。紹介される医師は、専門資格と実績から厳選
されています。セカンドオピニオン入手までの期間は、検査データが
医師に到着後、3~7日となっています。
■その2:e-Cleveland Clinic ~総合型のセカンドオピニオンサイト~
http://www.eclevelandclinic.org/
(サイト設立:1999年)
Cleveland Clinicは、オハイオ州・フロリダ州を中心に展開する総合病院。
医師900名以上、年間の外来患者170万人以上、入院患者5万人以上を
抱える大手医療機関のひとつで、毎年米国の病院トップ10ランキング
に数えられています。
特徴は、大手総合病院であることを強みに「さまざまな疾患のセカンド
オピニオン」を提供している点にあります。また、患者一人一人が検査
データを病院に郵送、3~5日後に「マイページ上」でセカンドオピニオン
を取得できる点も特徴の一つといえます(上記図表の(5)が郵送ではなく
ネット上となる)。患者の負担費用は、750ドル~。直接、セカンド
オピニオンの内容について問い合わせることができ、専用フリーダイヤル
も用意されています。
・「セカンドオピニオン」のサンプル
http://www.eclevelandclinic.org/unAuthenticatedHome.jsp?display=/static-html/sampleOpinion.html
(リンクが切れる場合は、コピーペーストをお願いします)
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【日本でのセカンドオピニオン普及のポイント】
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■日本のセカンドオピニオンサービスの現状
日本では、「セカンドオピニオンを推進させる会」が米国事例に近い
サービスを展開していますが、検査データを持参する必要があったり、
対象地域が限られていたりと、サービス展開は始まったばかりと言える
でしょう。
・セカンドオピニオンを推進させる会
http://mediazone.tcp-net.ad.jp/Life/index2.html
■日本でセカンドオピニオンサービスが普及するポイント
ポイント1):患者の医療データ開示
今回紹介した事例でもわかるよう、米国では「自分の医療データ
(カルテや検査データ)を患者が簡単に入手できます。日本では、
自分の医療データを入手することは手続き上、まだ容易ではありません。
ただ、今後電子カルテなど本格的に医療情報の電子化が進む方向にあり、
セカンドオピニオンを入手できる環境に近づくと予想できます。
ポイント2):「医師を選ぶ(医師情報の収集分析)」専門家の育成
セカンドオピニオンの入手では、患者が信頼できる医師を選ぶステップ
(上記図表の(4))が重要となります。自分で医師の評価情報を本・雑誌・
ネットなどで探し判断する方法もありますが、評価情報は常に最新のもの
が必要とされたり、実績などの定性的な情報だけで判断できない場合も
あるでしょう。FindCancerExpertsでは、「医師を選ぶ専門アドバイザー」
がおり、その人がさまざまな要素で絞り込んだ専門医師を3名紹介し、
患者がその中から選択できるしくみになっています。
■また、セカンドオピニオンサービス普及のためには、医師の診療報酬
の設定など他にも課題はありますが、セカンドオピニオンは患者側に
とって重要な情報であり、早期のサービス展開が望まれます。
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●ビジネスモデル事例【健康B-Cビジネスモデル紹介(その2)】
~ セカンドオピニオン提供サイト ~
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米国では、患者が自分の受ける医療について選択・自己決定すると
いう社会的な慣習が確立しています。例えば、ガンなど重い病気と
診断された場合には、多くの患者が「セカンドオピニオン=自分の
主治医以外の医師の意見」を入手して、主治医との相談に役立てて
います。オンラインでも、患者のセカンドオピニオン入手をサポート
するサイトが数多く見られます。
今回は代表的な「個別疾患型」と「総合型」というふたつのセカンド
オピニオンサイトを紹介し、日本でのセカンドオピニオン普及のポイ
ントを探ります。
※本メールは、Windowsの方はMSゴシック、Macintoshの方はOsaka等幅
などの「等幅フォント」で最適にご覧いただけます。
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■その1:FindCancerExperts~個別疾患型のセカンドオピニオンサイト~
http://www.findcancerexperts.com/
(サイト設立:1999年)
FindCancerExpertsは、ガン患者とその家族を対象にセカンドオピニオン
の入手をサポートする非営利サイト。そのしくみは、
(1)FindCancerExpertsに医師が登録
(2)患者がオンラインで申込み
(3)FindCancerExpertsの専門アドバイザーが医師を3名紹介
(4)患者が医師を選び自分の検査データをその医師に郵送
(5)セカンドオピニオンが医師から郵送されてくる
という5つステップに分かれます。
┌―――――┐
│ │←――――――― ┐
│ 患者 │――――――― ┐│
└―――――┘(4)医師選び ││
検査データ郵送 ││
│ ↑ ││
(2)オンライン申込み │ │(3) ││
│ │医師3名 ││
│ ↓を紹介(無料) ││(5)
┌――――――――――┐ ││セカンド
│ │ ││オピニオン
│FindCancerExperts │ ││(郵送)
│ │ ││
│ │ ││
└――――――――――┘ ││
↑ ↑ ↑ ││
(1)登録 │ │ │ ││
┌――――――┐ ││
│ │←―――――― ┘│
│ 医師A │―――――――― ┘
└――――――┘
<医師B>
<医師C>
<医師D>
・
・
セカンドオピニオン取得費用は150ドル~300ドルですが、最初の専門医師
紹介(3名まで)は無料。紹介される医師は、専門資格と実績から厳選
されています。セカンドオピニオン入手までの期間は、検査データが
医師に到着後、3~7日となっています。
■その2:e-Cleveland Clinic ~総合型のセカンドオピニオンサイト~
http://www.eclevelandclinic.org/
(サイト設立:1999年)
Cleveland Clinicは、オハイオ州・フロリダ州を中心に展開する総合病院。
医師900名以上、年間の外来患者170万人以上、入院患者5万人以上を
抱える大手医療機関のひとつで、毎年米国の病院トップ10ランキング
に数えられています。
特徴は、大手総合病院であることを強みに「さまざまな疾患のセカンド
オピニオン」を提供している点にあります。また、患者一人一人が検査
データを病院に郵送、3~5日後に「マイページ上」でセカンドオピニオン
を取得できる点も特徴の一つといえます(上記図表の(5)が郵送ではなく
ネット上となる)。患者の負担費用は、750ドル~。直接、セカンド
オピニオンの内容について問い合わせることができ、専用フリーダイヤル
も用意されています。
・「セカンドオピニオン」のサンプル
http://www.eclevelandclinic.org/unAuthenticatedHome.jsp?display=/static-html/sampleOpinion.html
(リンクが切れる場合は、コピーペーストをお願いします)
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【日本でのセカンドオピニオン普及のポイント】
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■日本のセカンドオピニオンサービスの現状
日本では、「セカンドオピニオンを推進させる会」が米国事例に近い
サービスを展開していますが、検査データを持参する必要があったり、
対象地域が限られていたりと、サービス展開は始まったばかりと言える
でしょう。
・セカンドオピニオンを推進させる会
http://mediazone.tcp-net.ad.jp/Life/index2.html
■日本でセカンドオピニオンサービスが普及するポイント
ポイント1):患者の医療データ開示
今回紹介した事例でもわかるよう、米国では「自分の医療データ
(カルテや検査データ)を患者が簡単に入手できます。日本では、
自分の医療データを入手することは手続き上、まだ容易ではありません。
ただ、今後電子カルテなど本格的に医療情報の電子化が進む方向にあり、
セカンドオピニオンを入手できる環境に近づくと予想できます。
ポイント2):「医師を選ぶ(医師情報の収集分析)」専門家の育成
セカンドオピニオンの入手では、患者が信頼できる医師を選ぶステップ
(上記図表の(4))が重要となります。自分で医師の評価情報を本・雑誌・
ネットなどで探し判断する方法もありますが、評価情報は常に最新のもの
が必要とされたり、実績などの定性的な情報だけで判断できない場合も
あるでしょう。FindCancerExpertsでは、「医師を選ぶ専門アドバイザー」
がおり、その人がさまざまな要素で絞り込んだ専門医師を3名紹介し、
患者がその中から選択できるしくみになっています。
■また、セカンドオピニオンサービス普及のためには、医師の診療報酬
の設定など他にも課題はありますが、セカンドオピニオンは患者側に
とって重要な情報であり、早期のサービス展開が望まれます。
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