ノルディックウォーキングの大いなる可能性

株式会社元気学校代表取締役 校條諭(めんじょうさとし)

ノルディックウォーキングの歴史

ノルディックウォーキングは、2本のポール(ストック)を持って歩く運動のことです。
その源流をたどると、1930年代初頭にフィンランドのクロスカントリースキーヤーが夏場のトレーニングとして行うようになったことが始まりだと言われています。その後、1980年代から徐々に注目されだし、1997年にフィンランドのメーカーExelから一般個人向けの専用ポールが発売されたのがきっかけとなって北欧を中心にヨーロッパに広がり始めました。中でもフィンランドでは、健康増進策として国が推奨したこともあって、国民の5人に1人が習慣とするまでになりました。現在ではドイツで約300万人が参加、アメリカにもブームが飛び火しています。

ノルディックウォーキングの効果

スポルツの大川社長は自らの体験をもとにノルディックウォーキングのことを「直立四足歩行」と呼んでいます。まさに、ポールを使うことにより四足歩行となり、通常のウォーキングではあまり使わない腕や肩など上半身の筋肉が稼働して、トレーニング効果が高まります。実際、専門機関の実験によると、ノルディックウォーキングでは、通常のウォーキングに比べて酸素消費量が20%以上増加します。また、通常のウォーキングに比べて心拍数が上がりますが、本人はあまりその自覚がありません。つまり、ノルディックウォーキングは体にストレスをかけずにエネルギー消費を高める効果があります。

運動の苦手な人でも手軽に始められる全身運動として、基礎体力づくりや生活習慣病対策、ダイエット法として、さらに老人の転倒予防などのために、男女年齢を問わない幅広い層が楽しめるアウトドア・フィットネスだと言えましょう。ポールを持って背筋をピンと伸ばして颯爽と風を切って歩くスタイルは、若い人にも受ける可能性が十分にあると確信しています。

日本におけるノルディックウォーキングの現状と今後の可能性

日本で組織的にノルディックウォーキングへの取り組みが始まったのは、北海道大滝村(現伊達市大滝区)で1999年6月のことでした。その裏には、フィンランドでノルディックウォーキングに出会い惚れ込んだ日本人クロスカントリー選手の存在があり、そのおかげで、大滝をはじめ日本の各地で熱心なグループが生まれて活動を行っています。最近では健康志向のツアーの中に組み込むようなケースも出始めています。また、ドイツのメーカーLEKIのポールを輸入しているキャラバン社は、ノルディックウォーキングの日本での普及を確信して、この数年来、一般向け講習会を皇居の周りで定期的に開催したり、インストラクターを多数養成したりしてきています。とはいえ、ノルディックウォーキングの知名度はまだ低く、目下のところ静かなブームが始まったという段階です。

このノルディックウォーキングが果たして日本でどれだけ普及するかですが、私は、大普及すると予想しています。実際、ノルディックウォーキングを初めて体験した人は、ほぼ全員がそのよさを実感します。私自身は、今年(2006年)7月に飯山市主催の「森林セラピー モニターツアー」でたまたま出会って、たちまちぞっこんになり、自分がやるだけでなく、その普及拡大をライフワークにしたいとまで思いました。いま、自宅とオフィスの両方にマイポールを置いて歩いています。

元気学校の取り組み

今後の普及という点では、とにかくまず体験・実感という機会をいかに多く用意していけるかというのがひとつの条件と言えましょう。そこで、当社ではノルディックウォーキングのポータルサイトを立ち上げ、各地のグループの取り組みを取材して紹介したり、全国のイベント案内を掲載したりすることにしました。しかし、体験会や講習会といったイベントの開催には限度があります。そこで、同サイトでは、まったく未経験でも、まずポールを買ってひとりでやってみようという気運を盛り上げたいと思っています。
http://www.nordic-walking.jp/

元気学校としては、このような社会的な運動とも言えるサイト運営に共感していただけそうな企業や個人の応援を求めつつ、ポールなど関連商品の販売や担い手(健康知識を持った指導者)の育成を事業化することなどを計画しています。