コロナ禍にあってそれまでの平和ボケが露呈された国全体に喝を入れるべきだと考えているビジネスパーソンが意外にも多いことをご存知だろうか?コロナ2年目の春にそんな志を持つ数人が集まってzoom会議をしていたときに、こんな本が出るみたい!と情報共有したのが今回のインタビューをお願いした新規事業家 守屋実さんの「起業は意志が10割」でした。守屋さんの前職時代から存じ上げていたこともあり嬉しくなって即ポチりして、読んで感動し、今回のショート・インタビューとなりました。

守屋 実(もりや みのる)氏

新規事業家

守屋 実(もりや みのる)氏

Profile

1992年ミスミ(現ミスミグループ本社)入社、新規事業開発に従事。2002年に新規事業の専門会社エムアウトをミスミ創業者の田口弘氏と創業、複数の事業の立ち上げ及び売却を実施。2010年守屋実事務所を設立。新規事業創出の専門家として活動。ラクスル、ケアプロの立ち上げに参画、副社長を歴任後、キャディ、シタテル、ガラパゴス、みらい創造機構、JCC、日本農業、サウンドファン、セイビー、フリーランス協会、みんなのコード、おうちにかえろう病院、博報堂、JAXA、JR東日本スタートアップなどの取締役など、内閣府有職者委員、山东省経済顧問を歴任。2018年にプティックス、ラクスルを2ヶ月連続で上場に導く。近著には「起業は意志が10割」(講談社)「DXスタートアップ革命」(日本経済新聞出版)がある。

19歳で初起業参画。以降30年あまり、新規事業一本。

守屋さんには自己紹介の数式があり、それは「52=17+21+14」だそうです。
それぞれの数字の意味は何を示しているのかを聞いたところ、なんと「現在52歳=17の企業内起業+21の独立起業+14の週末起業」になるとのことでした。

1992年に就職したミスミグループ本社に新卒で入社、2002年にエムアウトをミスミ創業者と一緒に創業し、2010年守屋実事務所としての独立までのあいだ2社20年に渡って17回連続で新規事業担当という辞令が出続けたとのこと。
ミスミとエムアウトの事業コンセプトを理解すればさも当然と思えるけれど、とてもユニークなキャリアと言えそうです。

「起業は意志が10割」は起業がテーマです。
そして、起業にも企業内起業と独立起業の2タイプがあり、それは似ても似つかない複雑な違いがあるのですが、守屋さんはどちらにも数多くの実績をお持ちです。そこが凄い。

守屋さんの肩書きである、新規事業家について伺うと、ご自分のキャリアを表現するとそうなるのではないかとのこと。
ここまでもまたこれからも注目されるであろうから新規事業家の育成には興味はないのですか?と向けると

「新規事業を生業としているので育成するとなると、どうしてもそれ自体を教育事業として捉えてしまいます。現時点ではその事業の立ち上げは考えておらず、強いて言えば、現在参画しているそれぞれの現場で新規事業家が育っているので、それ自体がまさに育成かと。理論や技術を教えて育てるのではなく、事業を実際に手掛けていく中で自ずと人が育っていく、というイメージです」

「ゼロイチ」をやりたくて仕方ないんだなと伝わってきました。

どちらかというと弊社メールマガジンの読者は大企業の新規事業としてヘルスケアに取り組んでいる方が多いので、読者へのメッセージとして

(1)大企業は、必ず新規事業を生み出すことができる
(2)しかし、99%同じ間違いを繰り返している
(3)もあるのですが、それは「起業は意志が10割」を読んでご自身でヒントを見つけてください。

これからも数多くのゼロイチにチャレンジしていくであろう守屋さんの活躍に注目していきたいと思います。
私もそうでしたが、メルマガ読者の皆さんにとっても、間違いなく目から鱗のコンテンツ満載の書籍ですのでぜひ、読了後感想や気づきなどを共有する場も設けてみたいと考えます。

インタビュアー:大川耕平

[取材日:2021年10月15日]