HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
これもウェルビーイング・アイテムだ!というお話です。

特集: ウェルビーイング・アイテム研究編

メンズコスメ

ウェルビーイング・アイテムとしてのメンズコスメに注目してみたいと思います。
2022年のメンズコスメ市場規模は昨年比2.1%増(富士経済調べ)であり、ここ数年成長トレンドが続いています。

リモートワークでのオンライン会議画面

一説によると、コロナ禍でのオンライン会議画面で自分の顔が映し出され、それを見る機会が増えたことによって、自分の印象を気にする男性が激増したとのこと。

リモートワークは、身だしなみをあまり気にしていなかった多くの男性に、ケアを考えるきっかけを与えたことだけは間違いなさそうです。

10-20代の若者の美意識ケアはコロナ禍以前からすでに大きな消費ボリュームになっていて、コロナ禍をきっかけに30-40代、そしてその上世代(中高年層)までもが見た目を整えるケアに目覚めたことが、現在そして今後のメンズコスメ市場を動かしていくと我々は考えています。

ここでポイントは、女性は幾つになってもケアを継続します。
それに対して、あまりケアしていなかった男性は、若年から中高年まで大きなボリュームがそこに存在しているということです。

考えようによってはなんと魅力なマーケットでしょうか!?
そう考えているのは我々だけではないはずです。

すばり!メンズコスメはウェルビーイング・アイテムです

きっかけは何にせよ、スキンケアによる自己肯定感アップは抜群の効果があります。
見た目、印象が気になり始めて、身だしなみを整え始めることによって自己肯定感が上がり、ウェルビーイングを感じるという流れが明確にみて取れます。

そして、世の女性の多くが身だしなみに気を遣っている男性に対して好感を持つことが、様々なアンケート調査から明らかになっています。

また、エポックとして、先のWBCが生んだヒーローである大谷翔平のスポンサーであるコーセー「コスメデコルテ」の美容液が大谷選手のスタジアムのロッカーに置いてある動画が流れたり、「自分が整う」というフレーズの大谷選手のコマーシャルが流れたりと注目が集まりました。

この商品、あっという間に売り上げ4倍だそうです。
当然女性向けの商品と思いきや、男性購入者も爆増が起きているとのことなのです。

4月2日(日)の10:30頃、玉川高島屋IF化粧品カウンターに視察に行くと、コーセーのカウンターに座って接客を受けているのは30代の男性、そしてウェイティングしている3名のうちひとりは、なんとまた男性という状況でした。

何が起こっているのでしょか?

キーワードは「整える」

以前、サウナもウェルビーイング・アイテムの一つであり、その価値の一つが「自ら整う」プロセスを実感できることだと紹介したことがあります。
スキンケアもこの「整える」アプローチと同根になります。

また、スキンケアに関しては毎日のルーチン的動きになるのでウェルビーイング・スイッチとしても機能していくのではないかと我々はみています。

コーセーのキャンペーンとほぼ同時期にサントリーウエルネスから“40代以上の男性の肌を、生き生きと若々しい印象に”大人の男性むけオールインワンスキンケア商品「VARON(ヴァロン)」が発表されました。

メンズコスメ・マーケット拡大を狙ったアプローチをマーケティング上手のサントリーウエルネスが強度をグッと上げました。

このマーケットの魅力は単純に「整える」日常ルーチンということだけではなく、様々なアクティビティとの組み合わせ提案が可能だということです。

ウェルビーイング・アイテムとしてのメンズコスメのウォッチングを今後も続けていきたいと思います。


<参考サイト>
・コスメデコルテ
https://maison.kose.co.jp/site/cosmedecorte/c/c15/
・VARON(ヴァロン)
https://www.suntory.co.jp/news/article/14106.html
・人気のメンズコスメブランド
https://bestpresent.jp/cosme_m/cosme_m_brand/


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健康ビジネスキーワード

「企業筋力」

企業にも筋力があると思うのです。
それは組織機能の早さ、強さ、可動域の広さ(フレキシビリティ)と持久力、
そして調整改善力を備えた筋力のことが企業筋力です。

筋力は知力を組織として具体化するときに力を発揮します。
鍛えていない筋力が弱化するのは人間の筋肉と同じです。

また、いつからでも鍛え強化できることも一緒です。
可動域と調整改善力が肝です。
貴社の企業筋力はどんな状態ですか?

今週の注目記事クリップ

[1]Smart相談室、法人向けオンラインカウンセリングサービス「Smart相談室」、導入企業累計100社突破(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000089158.html
利用者数は3万名を突破。導入企業累計100社突破を記念し、特別キャンペーンを実施します。(2023/04/25)

+++★追加解説音声:120秒(編集主幹 大川耕平)★+++
予見先行するメンタル不調予防の試みです!
https://youtu.be/EAgCDahhRxM

[2]矢野経済研究所、ニュートリション市場に関する調査を実施(2023年)
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3257
0歳から100歳に至る全世代を対象としたニュートリション(栄養)市場に着目。高齢者の栄養補給と若年・中年層の栄養改善に寄与する食品市場が伸長。(2023/04/19)

[3]グローバルニュートリショングループ、Natural Products Expo West 2023 ダイジェスト|ウェルネスフード・ワールド第108回
https://global-nutrition.co.jp/blog/2023-04-20/
NPEWは「ナチュラルプロダクト業界のスーパーボウル」と呼ばれ、食品、飲料、サプリメントから美容、生活雑貨に至るまで、ナチュラル&オーガニック関連の最新製品が一挙に集結し、また、世界各国から幅広い業種の企業や団体が集まる大掛かりなイベントです。(2023/04/20)

[4]メタジェンセラピューティクス、「腸内細菌ドナー」志願者募集を開始
https://www.metagentx.com/news/230420_crowdfunding/
本取り組みは、メタジェンセラピューティクスが構築を進める「腸内細菌叢バンク」の運用方法の検討と、腸内細菌を用いた医療や医薬品開発の研究促進を主な目的としています。(2023/04/20)

[5]東京都健康長寿医療センター研究所、肉類摂取が高齢期のフレイル予防の栄養ケアとして有効である可能性
https://www.tmghig.jp/research/release/2023/0420.html
日本ハムとの共同研究。お達者健診に参加した512名の地域在住高齢者を対象に食肉の摂取量とさまざまなフレイル関連指標との関わりを横断的に検討した結果、食肉を多く摂取している高齢者は最大歩行速度が速いことを確認。(2023/04/20)

[6]大塚製薬とクオン、より健康的な生活の実現を支援するファンコミュニティ「New Lifestyle! Supported by NatureMade」を開設
https://www.q-o-n.com/news/community/8572/
栄養や食事、サプリメントの摂り方などをテーマに情報発信するほか、コミュニティを通じて家族のために栄養がプラスになるちょっとうれしいことなどを知り、語る場を設けることで、より健康的な生活を送れるよう支援します。(2023/04/20)

[7]江崎グリコ、「ビストロSUNAO」がキッチンカーで登場!
https://www.glico.com/jp/newscenter/pressrelease/43569/
おいしさと適正糖質を両立するブランド「SUNAO」のおいしさをより多くの方に体感いただくため、2023年5月から6月にかけ、全国5か所をめぐる“SUNAO「適正糖質な食生活」キャラバン”を実施。(2023/04/20)

[8]ポピンズ、『教えて、ドクター!』ポピンズ医療セミナー:認知症介護 家族の重い負担はどう減らす?
https://www.poppins.co.jp/news/990/
開催日は2023年5月29日(月)。「家族が感じる介護負担感を認識することの重要性とその軽減方法について~認知症患者の介護を想定して~」。(2023/04/20)

[9]超高齢化で本当に必要になる金融サービスとは?(Beyond Healthより)
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00019/041700035/
トップアナリストに聞く「2030年のヘルスケアビジネス」。2030年に向け注目したい金融リテールビジネスのトレンドや金融機関の取り組みの中間評価などについて、“金融のご意見番”、ベテランFPの深野康彦氏に聞いた。(2023/04/21)

[10]産業編集センター、「老いと腸 名医が教える老けない人の腸活術」好評発売中(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000021463.html
様々な“老い”の悩みを改善する腸活術、教えます!著書累計88万部突破。メディアで大人気の消化器専門医が、シニアにも取り組みやすい腸活テクニックをご紹介。(2023/04/21)

[11]エムティーアイ、東京都の「デジタル技術を活用した運動部活動の推進における コンディショニングアプリの活用業務委託」の委託先に2年連続で採択!
https://www.mti.co.jp/?p=32560
東京都教育委員会が指定する都立学校を対象に、スポーツチームをサポートするアプリ「Atleta」の提供を通じて、生徒や指導者のニーズに合わせたスポーツの効果をより一層高めるためのデジタル利活用の支援を行います。(2023/04/24)

[12]セイコーエプソン、手首以外での計測にも対応可能な「Epson Wellness SDK」をリリース- 頭部や上腕、胴体、足での生体センシング、活動量計測に対応 -
https://corporate.epson/ja/news/2023/230425.html
本SDKは、いままで主流であった手首での計測に加え、頭部や上腕、胴体、足などでの生体センシングや活動量計測に対応。脈波データを基に、各種生体情報や活動量情報の出力ができます。(2023/04/25)

[13]ブレインスリープとユーグレナ、ミレニアル世代を対象とした「睡眠」に着目した健康経営の検証サポート開始!
https://brain-sleep.com/uncategorized/9084/
本取組みは、ブレインスリープの事業パートナーであるNTT東日本グループが中心となって立ち上げた睡眠共創コミュニティ「ZAKONE」での3社の出会いをきっかけに実施するものです。(2023/04/25)

[14]新社会システム総合研究所、デジタル時代のヘルスケアビジネスの立ち上げ方~いま必ず押えておくべきトピックとDTx、医療AI、医療DX、オンライン診療の実践~
https://www.ssk21.co.jp/S0000103.php?gpage=23279
開催日は2023年6月7日(水)。毎年多くの受講者が殺到する人気セミナーを2023年度最新版としてお届けします。ヘルスケアビジネスに参入を検討している方から、この領域に精通する方までおすすめするセミナーです。

[15]『mHealth Watch』注目ニュース:cotreeとLetterMe、『わたしを大切にする時間 セルフケアプラン』を期間限定で提供
https://mhealthwatch.jp/japan/news20230508-2
今回注目するのは、オンラインカウンセリングと未来の自分宛てに書く自分のための手紙を組み合わせたセルフケアに関するニュースです。(2023/05/08)