02 ISOのビジネス活用とは?
「WTO加盟国(日本も加盟している)はTBT協定(貿易の技術的障害に関する協定)に従い、技術的な規制や国家規格を設ける際には、国際標準(ISO)を基礎とすることが義務付けられている」
いきなり硬い話しで失礼します。
上記は簡単に表現すると、
「世界貿易する上でルールを決めるので、それに従ってビジネスしてください」
というものです。
代表的なものは「ネジ」の規格です。
ご存知のようにネジは多くのプロダクトに使われています。
ネジの大きさ、太さ、巻き方などが国や地域でバラバラだと、他国や他の地域にプロダクトを売るとき、規格がバラバラだと互換性がなく、調整や修理などができなくなります。
商品ごと、メーカーごとに専用工具が必要になったら大変なことになります。
そのようなことがないように統一しましょう。
これが規格です。
利用者としては便利になるのは想像つくと思います。
規格を作ってくれてありがとう。と思うわけです。
では視点を変えて、この規格を作った人は、善意だけで行ったのでしょうか?
世界統一の規格となると、今まで使ってたネジが使えなくなるメーカーも出てきます。経済損失はかなりのものでしょう。
逆に規格化されたことで、今まで以上に売ることができる企業も出てきます。
そのような利害関係がある中、世界中の有識者に合意を得なければ規格にならないわけです。
規格を成立させるのは、とても大変な作業になります。
とても善意だけでは行なえませんね。
結論として、規格を作った人は利益を得られる人(企業)です。
そうなのです。
国際標準(ISO)化するとは、利益を得る人、損失を得る人がでますので、作るのは「利益を得る」側の人が行います。
乱暴に聞こえるかもしれませんが、これが実態であり、国際標準(ISO)を作る世界の常識なのです。
この常識に則り、自社や自国が有利になるよう提案する場になります。
続きは、また次回お届けします。
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