[健康ビジネス・マーケティング&収益化編]Fitbit、スマートウォッチ終了から見るこれから
こんにちは、渡辺武友です。
ついにFitbitの「スマートウォッチ終了」が明らかになってきました。
Fitbitブランドはなくなるのか?
今後のウェアラブルデバイスの位置付けはどうなるのか?
考えていきたいと思います。
特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編
Fitbitは2021年にGoogleに買収されました。
その後、Fitbitのノウハウを取り入れたGoogleのスマートウォッチ「Pixel Watch」が2022年10月に登場しました。
「Pixel Watch」も3代目となる「Pixel Watch 3」が今年9月に発売となりました。
しかし、Fitbitブランドは現在も存在します。
Googleに買収されたとは言え、今後もFitbit商品は存続し続けるのか?とも思えてしまいますが、実際にはそうではないようです。
Fitbitに関する情報を読み解きながら、今後のウェアラブルデバイスについて考えていきたいと思います。
Fitbitによるスマートウォッチは終了?
Fitbitの歴史を振り返って、詳しく紹介した記事を2019年1月と5月に掲載しました。
Fitbitはよく聞くけど、なんで注目されているのかわからない!と思った方はチェックしておくとよいでしょう。
時代性を捉えたFitbitの動向(2019/01/15掲載)
https://healthbizwatch.com/archive/column/548-2
時代性を捉えたFitbitの動向2(2019/05/14掲載)
https://healthbizwatch.com/archive/column/564-2
GoogleによるFitbit買収の狙いは、自社ハードウェアによりソフトウェアビジネスとの相乗効果です。
スマーフォンとしてはすでに9つ目のモデルとなる「Google Pixel」が販売されています。
価格帯はiPhoneやGalaxyなどの高額モデルとして展開しています。
Pixelシリーズとしてリリースしているのが、Googleブランドのスマートウォッチ「Pixel Watch」とFitbitのスマートウォッチ、トラッカーです。
Googleが厳密にはFitbitブランドとしてスマートウォッチの開発終了と報道しないのは、現在も「Fitbit Sense 2」「Fitbit Versa 4」の販売を続けているためです。
ただし、どちらのモデルも2022年を最後に新モデルは発表されていません(「Pixel Watch」発表後は新作がない)。
またengadgetが行ったインタビューでは、
「今後、Fitbit製品はミニマルで長持ちするトラッカーに重点を置く」
と回答しているように、Fitbitはトラッカーのみになることがはっきりしてきました。
Waiting for a new Fitbit smartwatch? Google says that’s the Pixel Watch 3(2024/08/14掲載)
https://www.engadget.com/wearables/waiting-for-a-new-fitbit-smartwatch-google-says-thats-the-pixel-watch-3-202314838.html?_fsig=eICdwHFrpDsSrRb8RN7RwA--%7EA&guccounter=1&guce_referrer=aHR0cHM6Ly93d3cuZ2l6bW9kby5qcC8&guce_referrer_sig=AQAAANJQ8Rf_dcozh4-BWuI5m3PXjlt4unZx_Dcm9g6L2p0DGDgQR99GvP6DoR_8_EsSFGiXBDNFGirrGzhugEwVOXAYTU_VEGE--2yQFcqNBtynMAu3hJO_VcbRMiyOOU7ae5LnW9DhdU9mXqaS3ODensB36HzeYAvTGSC8_TpusmgJ
本当今後のトラッカーの役割
上記インタビューにもあるように、トラッカーはFitbitとして継続することになっています。
現在最新のモデルは2023年9月に発表した「Fitbit Charge 6」です。
その他3つのトラッカーがあります。
スマートウォッチの方が健康管理に、トラッカーの方が活動管理と棲み分けているようにも見えますが、スマートウォッチとトラッカーでは、スマホと連動して使う分には機能に大きな差はないのが現状でしょう。
スマートウォッチの方がカスタマイズ性は高い、端末単体で通信できるなどありますが、トラッカーの方が小型で、バッテリーの持ちが良いのが特長と言えます。
「Pixel Watch」が1日で充電が必要なのに対し、「Fitbit Charge 6」は約1週間使い続けることができます。
私はスマートウォッチとトラッカーの一番の違いは「見た目」ではないかと思っています。
特に国内では、トラッカーはここ10年くらいの間に健保向け法人向けで導入が進んだこともあり、健康管理で使うもの。もっと言うと「メタボなおじさんが着けられているもの」とのイメージもあるのではないでしょうか?
対して、若い世代を中心にApple Watchの利用が伸びたことからも、スマートウォッチは(選択の理由は複数あれ)自ら選ばれるもの。と位置付けられているように感じます。
米国でもFitbitは数千社に導入されていることからも、少なからず近い印象を持たれているのではないかと思うのです。
現在はスマートリングも各社発表をはじめ、トラッカーの活用も次のフェーズに突入しつつあります。
そう考えると、トラッカーも法人向け健康管理、子供の健康管理、特定のスポーツのトレーニング&健康管理など、今以上に特徴を追求したモデルになっていく必要があるかもしれません。
今後のヘルスケアサービスにおけるウェアラブルデバイスの活用も、次の時代に合わせた再構築のタイミングに来たと思っています。
今後のヘルスケアサービスにおけるウェアラブルデバイスの活用がどうなるか?
ビジネス検討されている方からのディスカッション、歓迎します。
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https://hbw-sportz.com/fm/18944/lCAXOnj7
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今週の注目記事クリップ
[1]Feeling Greatの新しいセラピーアプリは、精神科医である創設者の経験をAIに変換する
https://mhealthwatch.jp/global/news20240827
精神医学の分野で40年以上の経験を持つDavid Burns医師は、自身のメソッドに基づいて『Feeling Great』というアプリを開発した。(2024/08/27)
[2]Calmの新しいストーリー風マインドフルネスエクササイズはSNSの代わりとなる(TechCrunchより)
https://techcrunch.com/2024/08/28/calms-new-story-like-mindfulness-exercises-offer-an-alternative-to-social-media/
ユーザーはInstagramのストーリーズをタップしたり、TikTokの動画をスワイプしたりすることに無限の時間を費やす傾向があるが、Calmは同様の形式を使用してユーザーに瞑想を促したいと考えている。(2024/08/28)
[3]Amazon、生成AI搭載の有料版「Alexa」を10月にリリースか(CNET Japanより)
https://japan.cnet.com/article/35223243/
AmazonはAlexaに生成AI機能を加えることで、学習済みの命令に回答する代わりに、コンテンツを生成できるようにする。例えば、Alexaはレシピを検索する代わりに、食事制限や家にある食材に合わせてカスタマイズしたレシピを作成できるようになる。(2024/08/28)
[4]フェムテック企業Clue、Headspaceと提携
https://mhealthwatch.jp/global/news20240829
この提携を通じて、Clue PlusのメンバーはHeadspaceのメンタルヘルスおよびマインドフルネスサービスにアクセスし、自分の周期のどの時点で最もストレスを感じるかをよりよく理解できるようになる。(2024/08/29)
[5]Salcit Technologies、咳に基づいて病気を検出するAI技術でGoogleと提携
https://mhealthwatch.jp/global/news20240830
インドを拠点とする呼吸器ヘルスケア企業のSalcit Technologies社は、Google Researchチームと協力し、Googleの「Health Acoustic Representations(HeAR)」がSalcit Technologiesのバイオ音響AIテクノロジー『Swaasa』の機能を拡張するのにどのように役立つかを検討している。(2024/08/30)
[6]スマートウォッチが人気の中国「SKG」、Morgan Stanleyから20億円以上調達
https://mhealthwatch.jp/global/news20240902-2
今後はMorgan Stanleyの支援のもと、グローバル展開を加速する。(2024/09/02)
[7]CureAppとサワイグループホールディングス、日本初の減酒治療アプリ 販売ライセンス契約を締結
https://cureapp.blogspot.com/2024/08/cureapp-1.html
本契約締結により、サワイグループは日本におけるアルコール依存症を適応とした本アプリの独占販売権を取得いたします。(2024/08/28)
[8]MTG、着て寝るだけで、疲労回復するSIXPAD Recovery Wear Sleepから細身デザインのウィメンズモデルや前開きパジャマなど、全10モデルを発売
https://www.mtg.gr.jp/news/detail/2024/08/article_2282.html
SIXPAD Recovery Wearは、2022年10月より新設された一般医療機器「家庭用遠赤外線血行促進用衣」の基準を満たし、製造販売の届け出をしております。(2024/08/28)
[9]Wellmira、8月31日は「野菜の日」健康アプリ利用者の野菜摂取実態をレポート
https://www.wellmira.jp/news/press/1788/
アプリ利用者の『推し野菜』ランキング第1位はトマト、2位は2026年度に国の指定野菜に加わるブロッコリー!野菜摂取量は目標に届かずも、健康アプリ利用者は“利用するほど野菜摂取量が増加する”傾向に。(2024/08/29)
[10]日本リカバリー協会、健康に対する投資意識を調査
https://www.recovery.or.jp/recobar-news/6949/
健康に【時間】投資意識のある人は3212.6万人、健康に【お金】投資意識のある人は2827.4万人。健康への投資意識で男女差が最も広がるのは30代、など。(2024/08/30)
[11]オムロン ヘルスケア、オムロン 低周波治療器 HV-F230シリーズ/HV-F013シリーズ新発売
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2024/0902.html
「肩」「腰」「ふくらはぎ」など6つの部位と「もみ」「さすり」「たたき」など6つの治療の合計12種類の治療モードを搭載したHV-F230シリーズと、持ち運びに便利なポケットサイズのHV-F013シリーズを発売。(2024/09/02)
[12]大塚製薬、米国発 栄養モニタリングサービス「Vivoo」日本での展開開始
https://www.otsuka.co.jp/company/newsreleases/2024/20240902_1.html
日本版Vivooは、尿をかけたストリップ(試験紙)を専用アプリで読み取ることで、ビボセンス社独自のテクノロジーである人工知能と画像処理技術により自身の栄養状態をその場で測定し、その測定結果に合わせて管理栄養士が監修した食や生活習慣のアドバイスを提供するサービス。(2024/09/02)
[13]ヘルスケアテクノロジーズ、フィリップス・ジャパン健康保険組合にヘルスケアアプリ「HELPO」を納入~健康保険組合と企業の連携によるコラボヘルス推進~
https://healthcare-tech.co.jp/news/20240902.html
「HELPO」は未病と呼ばれる体調が悪くなり始めたときや、ちょっとした身体の不安や不調を医師・看護師・薬剤師などの医療専門チームに24時間365日、気軽に何度でも相談できるオンラインヘルスケアサービスです。(2024/09/02)
[14]サントリーウエルネス、健康行動促進アプリ「Comado(コマド)」のコンテンツ・機能を拡充
https://www.suntory.co.jp/news/article/14659.html
「Comado」は、体の悩みに合わせた健康行動を気軽に習慣化しながらポイントが貯まる「サントリーウエルネスクラブ」会員向けの無料アプリです。本格展開1年でダウンロード数は60万人を突破。(2024/09/03)
[15]TENTIAL、株式会社サイバーエージェントと「SELFLAME(R)を用いたウェアによる従業員の睡眠改善の検証」を実施
https://corp.tential.jp/news/cyberagent/
本検証で、SELFLAME(R)を用いたウェアの利用により、睡眠の質の増加や日中の眠気の減少により、一人あたりの睡眠不足による年間損失額が、平均17万円改善することが示されました。(2024/09/03)
[16]『mHealth Watch』注目ニュース:CureApp、高血圧治療および治療アプリに関する調査データを発表
https://mhealthwatch.jp/japan/news20240909-2
CureAppは、8月21日に制定した「治療アプリの日」にちなんで、今までに実施した医師および高血圧患者さんに対する高血圧治療および治療アプリについての調査データを解析し、発表。(2024/09/09)