こんにちは、里見です。
ヘルスコーチングのコミュケーションは、「プラス」の領域を意識したり、働き掛けが重要な要素になっています。

そこで、今回は「プラス」の領域にある「出来ること」とその反対の側面にある「出来ないこと」へのアプローチ、活用について、お話ししたいと思います。

特集:ヘルスコーチングの視線編

ヘルスコーチングの可能性を探る:マイナスよりプラス領域へのアプローチが効果を倍増させる

1、「プラス領域」へのアプローチが基本

ヘルスコーチングのコミュニケーションで扱うテーマでは、問題点、課題点をみつけて取り除くといった「マイナス」を「ゼロ」地点に戻すスタンスではなく、目標、目的の達成に向けて「ゼロ」から「プラス」に導くアプローチが中心になります。

また、コミュニケーションの中でも、特に「プラス」領域を意識した働き掛けを重要視しているポイントがあります。

例えば、
1)目標と目標達成イメージへの意識
2)PDCA、振り返りの仕組み
3)出来ていることに目を向ける
4)課題をスタート地点にしない

などなど

上記の中で、3)と4)についての中心は「出来ていること」に目を向けて取り組むことになります。

2、出来ていることに目を向けた方が行動は加速する

スタートする時などでゴールや目的に向かって具体的な行動に落としこむ際、現在の課題、問題行動がどうしても明確になってきてしまいます。
このような場合、課題、問題行動にフォーカスして、その改善にアプローチする流れになりがちです。

しかし、この課題、問題行動を改善するといったアプローチは、マイナス起点の発想なのです。

そのため、ヘルスコーチングのアプローチでは、現在の課題、問題行動を前提にするのではなく、現時点で出来ていることに目を向けて行動を開始することの方が大切です。

理由としては、現在の課題、問題行動をもとにした解決方法となると「我慢」や「無理」が付きまといます。
生活習慣や行動は、「我慢」や「無理」で一時的に改善できたとしても、やはり継続、定着化がすることが難しくなるからです。

また、次に行動への取り組みを開始してからですが、この継続的取り組みの最中には、「出来る行動」「出来ない行動」がハッキリ見えてきます。

ここでも注意したいのが、行動に真剣に向き合えば向き合うほど、行動への意識、行動のクリアという意識が強くなってきます。

そうなってくると、出来ない行動(マイナス)に意識が向かってしまいがちで、上記のスタート時と同様に、「我慢」や「無理」で克服しようという意識が強くなってきたりします。

たしかに、出来ない行動(マイナス)をどうにか克服しようという意識も大切なのですが、この時に必要なのは「我慢」や「無理」で克服することではなく、取り組み方の工夫や変化など、自身に合うような柔軟なアプローチなのです。

例えば、間食をどうにかしたいという時に、単純に間食を我慢するのではなく、間食をしないためのご自身に合った工夫を入れてみてトライするなどです。

しかし、基本的なアプローチとしては、出来ていること(プラス面)に目を向けて早めに見つけ、その出来ている部分をより習慣化、定着化に向けて工夫していくことが大切なのです。

また、「出来ていること」を自ら発見するプロセスこそが重要なポイントになります。
自らの気づきによって実感できた「出来る」といった自信こそが、自己効力を高めるためには重要で、自ら発見して高められた自己効力こそが、行動の加速へとつながって、目的やゴールに近づいていくのです。

このように、ヘルスコーチングでは、目的やゴールに向けた行動の継続にフォーカスしていくため、出来ない行動(マイナス)の克服よりもプラス面へのアプローチにして、人の行動をサポートしていくのです。
また、対象者も出来ていることに向き合う方が、「我慢」や「無理」に向き合うよりも前向きに取り組み動いてくれるのです。

3、「出来ないこと」にも目を向ける

それでは、「プラス」へのアプローチである「出来ること」に目を向けて自ら発見するプロセスの中では、「マイナス」の領域である「出来ないこと」には一切触れないで、そのままにして良いかというと、そんなことはありません。

「出来ている行動」にフォーカスして習慣化、定着化に向かうヘルスコーチングのプロセスの中で、「出来ない行動」に対して立ちはだかっている障害やハードルが何なのかを認識することも大切なことになります。

しっかりと、自身の行動や取り組み、生活習慣などを見つめる、棚卸しする作業が重要になるのです。

この「出来る行動」「出来ない行動」を明確にして、対比してみることで、自身に合う「出来る行動」の特徴や取り入れ方、取り組み方がはっきりと見えてくるのです。

そのためにも、「出来る行動」「出来ない行動」の違いや自身の取り組みをしっかりと比較して把握する、見つめてみるアプローチが活きてくるのです。

「出来る行動」の習慣化、定着化に向けて、「出来ない行動」にも目を向けるアプローチも効果的に活用して、対象者自身の気づきや選択をサポートしていくのが、ヘルスコーチングのアプローチの1つなのです。

ヘルスコーチングは、コミュニケーションが基本ですが、今後のデジタルヘルスの中では、自動化、仕組み化が求められてきます。

そこでこれから求められるデジタルヘルスは、ユーザーの気持ちに寄り添える存在になることだと私は考えています。

今回開催するセミナーのテーマは、
「患者の服薬支援や生活習慣の改善のためにヘルスでの継続支援成功から学び、サービス自動化を目指す」です。

まさに、これからのデジタルヘルスを目指すために必要な要素になります。

このセミナーの中で、ヘルスコーチングの自動化について、私から解説させていただきます。

みなさんのご参加お待ちしております。

<<患者利用度を高めるサポート自動化の仕組み作り>>

少人数制無料セミナー

日時:3月16日(火)受付17:45/セミナー18:00-19:30
会場:Zoomミーティング(アプリのご用意は各自でお願いします。)
定員:10名

詳細・お申込みはこちら
https://healthbizwatch.com/seminar/hbw-022

お申込み後、担当者よりご連絡いたします。
参加は同一部門(企業)から1名とさせていただきます。
同一部門で別の方が参加の際は、別の日程をご案内させていただきます。

健康ビジネスキーワード

「ビジネスに通じる4つの磨くべきもの」

素材を磨く=材料を使いやすい状態に準備する
着想を磨く=複数の発想、切り口をいくつか持つ
技を磨く=技術的なプロセスを修練する
言葉を磨く=コミュニケーション品質向上

今週の注目記事クリップ

[1]asken、著しく成長したアプリを選ぶ「App Ape Award 2020」で、あすけんがアプリ部門 人気投票 優秀賞を受賞しました!
https://www.asken.inc/news/2021/2/17/app-ape-award-2020-
フラーが主催する「App Ape Award」は、アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップ・エイプ)」で蓄積するスマホアプリの実利用データなどを元に、2020年で最も人気や話題を集めたアプリディベロッパーを表彰するアプリの祭典で、今回で5回目を迎える。(2021/02/17)

[2]CAN EAT、食物アレルギーに関する外食実態調査
https://about.caneat.jp/news/20210217/
今回の調査結果から、食物アレルギーのある人が飲食店を利用する際には、アレルギー一覧表やメニューのアレルギー表示などにより「自分の目でアレルギー表示を確かめられる」ことを重要視していることがわかった。(2021/02/17)

[3]富士経済、機能志向食品(サプリメント)の国内市場調査結果【PDF】
https://www.fuji-keizai.co.jp/file.html?dir=press&file=21019.pdf&nocache
https://www.fuji-keizai.co.jp/
生活習慣病予防や免疫賦活作用などで特需がみられ、市場拡大。調査では機能志向食品を滋養・強壮、スポーツサポート、骨・関節・筋肉サポート、生活習慣病予防などの訴求効能別や、成分別に分類し市場を調査・分析した。(2021/02/17)

[4]花王、「TWANY」フェムテック分野で女性に寄り添い応援する活動を開始
https://www.kao.com/jp/corporate/news/products/2021/20210218-001/
花王は、化粧品ブランド「TWANY」(トワニー)において、女性が抱える健康課題をテクノロジーの力で解決するフェムテック分野での取り組みを開始。第一弾として、エムティーアイが運営する女性の健康情報サービス「ルナルナ」アプリ内に、肌状態や肌悩みに応じた美容アドバイスを提供するコンテンツを設置。(2021/02/18)

[5]電通、OMO時代のリテール領域に新たな購買体験を創出する「dentsu SX」を発足
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/0218-010336.html
dentsu SXでは、PDMなど電通独自の顧客行動データや、AI・DX・D2C・BOPISなどの最新テクノロジーを活用し、顧客インサイトを掴むクリエイティビティと掛け合わせることで、顧客視点に立ったブランド独自の購買体験を創出。(2021/02/18)

[6]東北大学、酒量が増える脳内メカニズムの解明
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/02/press20210218-02-alc.html
研究では、「アルコールの反復摂取により、報酬を伝達するドーパミン受容体の量が増える」「ドーパミン受容体の増大がさらなるアルコール摂取を促進する」ことなどがわかった。(2021/02/18)

[7]ファンデリー、健康状態に合わせて選べる「ミールタイムスイーツコレクション」発売
https://www.fundely.co.jp/release/detail/257
「ミールタイムスイーツコレクション」は、糖尿病・腎臓病など食事療法が必要な方向けの新スイーツブランド。3月1日より、3か月毎に10種類の新商品を発売する。(2021/02/19)

[8]経済産業省、METIジャーナル 経産省がなぜフードテックの旗を振るのか
https://meti-journal.jp/p/14198/
フードテックを新たな成長産業として育成しようと活動するのが経済産業省の若手有志チーム。リーダーの中舘尚人さんは「日本らしいフードテックを追求するところに可能性を感じる」と展望を語る。その声に耳を傾けてみよう。(2021/02/19)

[9]グローバルニュートリショングループ、国連が宣言する「健康的に歳を重ねる10年」を考える
https://global-nutrition.co.jp/blog/2021-02-19/
ウェルネスフード・ワールド第89回。今回のウェルネスフード・ワールドでは、国連総会による「健康的に歳を重ねる10年(The Decade of Healthy Ageing)」を受けて、世界と日本の健康寿命と平均寿命について考えてみた。(2021/02/19)

[10]じぶんde、総額40億円の資金調達を完了(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000040196.html
じぶんdeは、業界初・No.1のセルフエステ「じぶんdeエステ」とエステマシンのレンタル「自宅deエステ」を運営。調達した資金をもとにサービスの認知拡大及び新規顧客の獲得のため、マーケティングの強化や人材の新規採用、出店加速などを中心に事業拡大。(2021/02/19)

[11]味の素、睡眠の質低下は普段の生活だけでなく、認知機能にも影響あり!?【PDF】
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/top/pdf/2021_02_22.pdf
https://www.ajinomoto.co.jp/
認知機能と睡眠の関係、そして睡眠の質アップのための重要なポイントについて説明。食と健康の課題解決企業を目指す、味の素が提唱する睡眠の質アップの大切さとは。(2021/02/22)

[12]矢野経済研究所、米国の最新事情からみえるデジタルヘルスの未来
https://www.yano.co.jp/seminar/whats/2021/0318.html
開催日は3月18日(木)。本セミナーは、2019年11月に行われた矢野経済研究所主催の「米国デジタル医療セミナー・視察ツアー」の第2弾として企画。IT先進国アメリカにおけるデジタルヘルスの最新動向と日米間ビジネス支援システム・未来型メディカルシティの紹介。

[13]お肌の定期検診?皮膚科学に基づいたほくろチェックアプリ『Miiskin』
https://mhealthwatch.jp/global/news20210219
ほくろチェックアプリ『Miiskin』は、手軽に健康チェックが行えるスマホアプリ。写真に基づいてほくろの健康状態を診断し、定期的に肌のチェックと変化を記録することで、皮膚ガンや合併症などの早期発見に期待できるという。(2021/02/19)

[14]NASAが宇宙飛行士や従業員の新型コロナ感染予防にFitbitデバイスを活用
https://mhealthwatch.jp/global/news20210222-2
NASAは150人の宇宙飛行士を含む1000人の従業員に、主要な宇宙ミッションに先立ってミッションクリティカルな人員の健康を保つ取り組みを補完できるかどうか確認するパイロットプログラムとして、Fitbitデバイスを提供する。(2021/02/22)

[15]『mHealth Watch』注目ニュース:口腔内カメラを活用した『デンタルオンライン』提供開始
https://mhealthwatch.jp/japan/news20210301
今回提供が開始した『デンタルオンライン』のサービスは、昨年2020年4月に新型コロナウイルスの感染に伴い、初回の診療からオンラインや電話で医師の診断などを受けられる仕組みであるオンライン診療に関して、厚生労働省が歯科診療にも適用することを決めた制度に合わせたサービスです。(2021/03/01)