HealthBizWatch Authorの大川耕平です。

今回も異業種からの学びを共有させてください。そしてピンときたらぜひセッションしましょう!

特集:サービスデザインと健康の関係編

ソムリエに学ぶ健康サービス・デザイン!

日本特有の企業文化として縦割りがあります。
健康ビジネスププレイヤーにおいても、特に物づくりでの成功体験がある企業にその縦割り指向は未だに強く残っていると思います。

自社のプロダクト・サービスをいかにマーケットに売り込むか?だけを縦割り構造の中で追求するマーケティング展開がまだまだ多いと感じているのは私だけではないはずです。ここが多くの日本企業の課題です。

この縦割り文化をブチ壊さない限り健康ビジネスはスケール&活性化しないのです。

<今回特に読んでいただきたい企業やプレイヤー>
・ものづくりで成功体験がある企業のビジネスパーソン
・効率や生産性を絶えず要求される文化を変えたいと思っているビジネスパーソン
・短い期間で評価される文化を変えたいと思っているビジネスパーソン
・サラリーマン経営者の企業幹部
・サービスのスケール化で悩んでいるプレイヤー

縦割り文化が阻害するサービス事業成長への対策としてソムリエに学んでみましょう!

ソムリエとは?

ソムリエとは、レストラン等にてお客の要望に応じてワインをセレクトして提案するワイン専門の給仕人のことです。
フランスやイタリアでは国家資格があるのですが、日本では日本ソムリエ協会・全日本ソムリエ連盟による認定があります。

日本のソムリエを個人的に数人存じ上げています。
彼(彼女)らとの会食時に食事とワインの組み合わせ提案からの食事体験はいつも納得感が高く、その専門性の可能性をずーっと感じていました。
とても多くの食メニューのチョイスを前提として、それらの味や傾向も知りながら、相手の好みに合った提案をしてくれるのです。すごいです!

顧客ジャーニーにとってのソムリエ

様々なワイン(産地・ブランド・生産年度・年度の気候)の味の把握と料理とのマッチング(マリアージュ)を提案するには、自らが試食試飲にその味わいを経験している必要があります。そうでなければソムリエは務まりません。
世界のあらゆるワインを知り経験することで様々なその嗜好性からのチョイスが可能になります。相当な飲食体験(模索や研究)が必要です。

つまり、自社だけの縦割り指向ではソムリエは成立しないことになります。
ここが今回の主題となります。

顧客は自分に合うサービスやプロダクトを自らの課題解決のために模索サーチします。でも、なかなか分かりません。

もし、健康サービスのソムリエがいたとしたら(顧客ジャーニーを想定して)
・自分の課題(目前の料理)
・望む解決方向(味の嗜好性)
を考慮し、自らの経験と知識をベースに選択肢を提案できるのではないでしょうか?
そして、それぞれの選択のベネフィットイメージの提案もできるのではないでしょうか?

関係性デザインが近未来的なビジネスの基本に

ソムリエは食事を美味しくするワインの提案をします。
そこには、顧客の嗜好やチョイスした料理という前提があります。

つまり、縦割り構造を飛び越えた、プロダクト・サービスの経験や評価がないと顧客のニーズに対応できないのです。
顧客が選択の対象としている商品・サービスを、例えライバルのものであろうとも経験・知り尽くす努力が必要なのです。

自社プロダクト・サービスをより売るためにも他社も含めたプロダクト・サービスを熟知するソムリエ的なタレントの育成に可能性を感じませんか?

・競合他社との関係性の中での自社製品サービスの魅力の明確化
・見込み客が経験する模索経路の理解

自社プロダクト・サービスの解説しかできないスタッフはマーケティング貢献できない時代になっていることを認識しましょう!

縦割り打開のキーマンはソムリエかもしれませんよ。

スポルツは貴社内の健康ビジネスサービス・ソムリエ育成をサポートしていきます!!

また、直接お問い合わせや質問などがあればこちらへ
https://healthbizwatch.com/contact

NoteにHealthBizWatchのサブ読本的なコンテンツアーカイブを始めました。
併せて読んでいただくとさらにアイデア開発に役立つと思います。
https://note.com/kouheio

健康ビジネスキーワード

「コトとモノを繋ぐ熱量で勝負が決まる時代へ」

サービス経済が拡大していくことでモノが価値を失くしたり必要なくなることはありません。モノの役割は顧客の目的遂行やウェルビーイング実現のためにシフトしていきます。コトとモノを繋ぐ熱量あるアプローチはApple NIKE Fitbitから学べます。

今週の注目記事クリップ

[1]味の素、子どもの「朝食欠食」には要注意!?【PDF】
https://www.ajinomoto.co.jp/company/jp/top/pdf/2021_02_24.pdf
https://www.ajinomoto.co.jp/
日中の作業効率などにも影響する朝食!子どもの頃からの習慣化が重要。食と健康の課題解決企業を目指す味の素がご提案!朝食習慣改善に向けた3STEPとは。(2021/02/24)

[2]サントリービール、「パーフェクトサントリービール」新発売
https://www.suntory.co.jp/news/article/13864.html
「パーフェクトサントリービール」は、ビールど真ん中のおいしさと糖質ゼロを両立した“パーフェクト”を冠する、これからの時代のニーズに合ったビール。(2021/02/24)

[3]シード・プランニング、2021年版 スマート端末、ホームIoT、健康、安心・安全関連IoTサービス市場動向
http://store.seedplanning.co.jp/item/10941.html
市場調査レポート。スマート端末/スマートフォン、スマートスピーカー、ウェアラブル機器などスマート端末利用によるホームIoT、健康、セキュリティ関連サービスの広がりなどについて。(2021/02/24)

[4]ロシュ・ダイアグノスティックス、「かかりつけ医」に関する調査を実施
https://www.roche-diagnostics.jp/ja/media/releases/2021_2_25.html
調査では、「全体の5割以上が、『婦人科系の疾患について相談できるかかりつけ医』の必要性を感じているが、実際に相談できるかかりつけ医をもっている人は1割に留まる。」などがわかった。(2021/02/25)

[5]コーセー、世界初 未来のシワを予測する数理モデルを開発【PDF】
https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2021/02/2021022502.pdf
https://www.kose.co.jp/company/ja/
本研究では、コーセー研究所が7年間にわたり蓄積した膨大な肌情報データベースをもとに、最新のデータサイエンス技術を駆使して予測モデルを構築、一人ひとりの現在の状態から、将来のシワの進行リスクを数値で可視化・評価する技術を開発。(2021/02/25)

[6]富山大学、子供の睡眠不足に関して、メディア利用時間が長いことや母親の生活習慣が関わる
https://www.u-toyama.ac.jp/education/news/2021/0225.html
調査の結果、「3時間以上メディアを利用する」子供は、遅寝遅起きで生活リズムが夜型化していた。また、睡眠不足の子供の特徴として、「母親の生活習慣が良くない」、「母親が仕事を持っている」という特徴があり、睡眠習慣の悪い子供は、朝食の欠食や運動不足を伴いやすいことも分かった。(2021/02/25)

[7]プラネット、お風呂時間に関する意識調査
https://www.planet-van.co.jp/shiru/from_planet/vol151.html
調査では、「入浴行動はコロナ前後で変化なし」「ぼーっとする?集中する?入浴中の過ごし方は両極端」「経営者・役員は湯上がりビール率高し」などがわかった。(2021/02/25)

[8]養命酒、自粛期間中に食生活が乱れている人が急増!春先の不調を軽減する「免疫力アップ食事術」
https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/
元気通信3月号より。季節の変わり目である春先は免疫力が下がり、感染症などにかかりやすくなるので、乱れた食生活を改善することが必須。「春先の不調を吹き飛ばす!『免疫力アップ食事術』3つのPOINT」などを紹介。(2021/02/26)

[9]FiNC Technologies、旭松食品「オートミール」×FiNC タイアップ企画
https://company.finc.com/news/14858
FiNC Technologiesは、旭松食品から新発売された即席カップタイプの「オートミール」とのタイアップ企画をヘルスケアプラットフォームアプリ「FiNC(R)」にて開始。(2021/03/01)

[10]富士薬品、メドレーの「Pharms」を活用した「オンライン服薬指導」・「処方箋ネット受付」を開始
https://www.fujiyakuhin.co.jp/news/7291
富士薬品グループ全体の取り組みとして、「セイムス」をはじめとする調剤併設型ドラッグストアと調剤薬局の全415店において、メドレーが提供する調剤薬局窓口支援システム「Pharms(ファームス)」を活用した「オンライン服薬指導」・「処方箋ネット受付」を本格的に開始。オンライン・対面の両方で患者様の利便性向上を目指す。(2021/03/01)

[11]バックテックとオムロン ヘルスケア、在宅勤務により急増中の慢性腰痛に対する投資対効果・アプローチ効果の結果報告
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2021/0302.html
2社は、バックテックの生産性向上を目的とした肩こり・腰痛対策サービス「ポケットセラピスト」と、オムロン ヘルスケアの「低周波治療器」を使用し、3ヶ月以上の慢性腰痛に対する連携サービスの効果検証を行った。(2021/03/02)

[12]ウェルネスフード推進協会、睡眠の質とメンタルパフォーマンスの関係性、対応する食品開発のトレンド
https://www.nihon-kenko.jp/index.php/event/archives/75
開催日は3月17日(水)。常磐植物化学研究所共催。本セミナーでは、睡眠が及ぼす影響力や研究事例の紹介、睡眠改善におけるトレンドフードなど、第一線でご活躍される先生方を講師に迎え睡眠の質とパフォーマンスの関係性を深堀。

[13]新社会システム総合研究所、ヘルスケア分野のデータ利活用における最新の施策動向とビジネス戦略
https://www.ssk21.co.jp/S0000103.php?gpage=21126
開催日は4月26日(月)。本セミナーでは、次世代医療基盤法を中心としたヘルスケア分野におけるデータ利活用の制度の現状について解説するとともに、現状の課題、及び今後のデータ利活用ビジネスの可能性について解説する。

[14]Fitbit、スマホアプリで血糖値のトラッキングが可能に。米国で提供開始
https://mhealthwatch.jp/global/news20210223
Fitbitは、Fitbitアプリで血糖値の管理機能を提供開始した。いまのところ米国内でのみ利用可能。Fitbitアプリ上で血糖値を管理することで、日々の運動や睡眠、食事などが血糖値にどのように影響するかを把握しやすくなるとのこと。(2021/02/24)

[15]Facebook、健康とウェルネス機能を備えた消費者向けスマートウォッチを提供か?
https://mhealthwatch.jp/global/news20210226-2
Facebookは間もなく、健康とウェルネスのウェアラブル分野に参入する可能性がある。4人の匿名情報源を引用したThe Informationの2月12日のレポートによると、テック企業は消費者向けに健康とウェルネスなどの機能を搭載したスマートウォッチの開発に取り組んでいるという。(2021/02/26)

[16]『mHealth Watch』注目ニュース:Teladocの収益から見る4つのポイント
https://mhealthwatch.jp/global/news20210308-2
以前から米国ではテレヘルス(遠隔医療)の市場導入が進んでいましたが、COVID-19により需要が急増大しました。その代表的な企業の1つがTeladocです。注目は2つあります。1つは昨年大型買収したLivongoをどう活かすのか?もう1つがメンタルヘルスへのアプローチです。(2021/03/08)