HealthBizWatch Authorの大川耕平です。

今回は読者の皆さんにある問題提起をしたいと思います。

特集:サービスデザインと健康の関係編

貴社事業顧客の経済生活圏をイメージするということ

私からの問題提起です!!!

今後さらに進化するコネクテッド時代には今までできなかったことが様々なデータ活用とコミュニケーションで可能になり、自社事業コンセプトを再定義する必要にどの業界業種もせまられるということをこのビジネスコラムでも何度もお伝えしてきています。

健康サービス事業では、自社の提供価値を磨くことも重要ですが、顧客目線で消費の現場がどう位置付けられているのかを探り、把握することによって得られる知見・気づきをベースとした施策や改善が事業のエンゲージメントを深めていくことになります。

ニーズを探ってニーズを満たす商品サービスをつくろう!と言ってヒット商品をつくることができた時代はあらゆる面で不足だらけだったから実現できたのです。
今、これからは違います。

今回のビジネスコラムを読んでもらいたいのは
「ニーズ調査して商品サービス開発したのに思ったように売れない事業の関係者」
になります。

ここで今回の結論的なコメントになりますが、ニーズはみんなが知っている正解のことで、それをあえて言うならば過去のことです。

関係性の未来を作る現場は顧客側にあるのです。→ここが極めて重要です。

ニーズレベルのアプローチはどうしても表面的になってしまいがちで、顧客の行動スイッチを押すことができない。そしてスケールしないという流れになります。このパターンは既存の健康サービス事業に実に多いです。

この行動スイッチは顧客側にあることを再認識しましょう!!!

ユーザーの経済生活圏の中にあるインサイトの発見へ

経済生活圏は、直訳するとユーザーの経済生活が展開される範囲(領域)ということになります。
どのような消費生活の中に自社事業やサービスが位置付けられているのかを探ることが、顧客満足を得て、関係性維持を推進するために極めて重要です。

ここでインサイトという言葉を使いました。
インサイト(insight)は洞察・直感・発見などの意味ですが、購買意欲や消費行動を促す潜在的な欲求のスイッチ(=行動スイッチ)であり、人を動かす見えていない心理のことです。

まずは、ニーズレベルでのアプローチでは行動スイッチを押せていないという事実を知りましょう。

行動スイッチを発見するには、ユーザーの経済生活圏に入り込んで観察するしかありません。

顧客インサイトをどう把握するのか?

以下の3つはアマゾンでの検索になりますが、ここから貴社にフィットしそうなメソッドをピックアップし、使い倒してみてください。

・デザイン思考
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%80%9D%E8%80%83&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&ref=nb_sb_noss_1

・カスタマージャーニーマップ
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&ref=nb_sb_noss_1

・バリュー・プロポジション
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&ref=nb_sb_noss_2

企画開発し、リリースした健康関連サービス&プロダクトが思うようにスケールしていない理由は、元々の計画や目標の根拠性が乏しい場合や、顧客の経済生活圏インサイトが無いことが原因です。

そもそものサービス&プロダクトの品質がマーケットにマッチしていないパターンである時はこの限りではありません。

あなたの事業は顧客インサイトを把握できているでしょうか?

ぜひ、このフォーカスで自社事業をチェックしてみてください。
そこで発見できた課題に対して、ぜひディスカッションしましょう!!

直接お問い合わせや質問などがあればこちらへ。ディスカッションも大歓迎です!
https://healthbizwatch.com/contact

健康ビジネスキーワード

「これもゲーミフィケーションかも?」

何度も訴求してきていることだけど
健康サービスはゲーミフィケーションから学びましょう!

これを少し深めていくと
面白くて、夢中になってしまうゲームの条件を
どう健康サービスに応用するか?
になります。
さて、それらは

・winnable=勝てること
・novel=全く新しい課題
・goals=目標
・feedback=フィードバック

この4つのファクター
あなたの健康サービスプロセスにありますか?

今週の注目記事クリップ

[1]フジッコ、「ダイズライス」を新発売【PDF】
https://www.fujicco.co.jp/upload/pr_210324.pdf
https://www.fujicco.co.jp/
フジッコは、新ブランド「Beanus(ビーナス)」より、大豆を主原料にしたお米状の食品「ダイズライス」を使用した冷凍食品5品を発売。お米よりも高タンパク質、低糖質なのに満足感が得られる食べ応え。(2021/03/24)

[2]DAIZ、植物肉「ミラクルミート」のDAIZとENEOSが資本業務提携
https://www.daiz.inc/news/1219/
この提携により、DAIZとENEOSはカーボンクレジット化に向けた共同研究や、ENEOSのアセット活用検討などの分野で協業することにより、低炭素・循環型社会の実現を目指す。(2021/03/24)

[3]東京大学、ウェブ上での簡単なテストで、アルツハイマー病の前駆状態に該当する可能性を予測するアルゴリズムを開発【PDF】
http://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20210324.pdf
http://www.m.u-tokyo.ac.jp/index.html
本研究によってアルツハイマー病前駆期に該当するかどうかについてのスクリーニング効率を高めることが期待でき、ひいてはアルツハイマー病の根本治療薬の開発促進に貢献しうるものと考えられる。(2021/03/25)

[4]ベースフード、ファミマ!! 関東41店舗でBASE BREAD販売スタート
https://basefood.co.jp/news/486
1食で1日に必要な栄養素の1/3がすべてとれる完全栄養パン「BASE BREAD」を、コンビニエンスストア「ファミマ!!」にて、現在14店舗にて販売しているが、3月29日(月)より販売店舗を拡大し、関東地区41店舗で販売スタート。(2021/03/26)

[5]江崎グリコ、“腸内年齢を科学する“ビフィズス菌BifiX関連調査
https://www.glico.com/jp/newscenter/pressrelease/33581/
1年以上にわたって腸活を実施した方は、腸内細菌の老化状態の指標である「腸内年齢」、高血圧や高脂血症などの生活習慣病と深く関わる「血管年齢」、印象に関わる「印象年齢」が、実年齢より、それぞれ若く保たれている可能性のあることが明らかになった。(2021/03/26)

[6]北海道大学病院、睡眠中の筋電図を自宅で簡単に測定し、歯ぎしりを客観的に評価するシステムの開発、実用化と保険収載【PDF】
https://www.huhp.hokudai.ac.jp/wp-content/uploads/2021/03/release_20210326.pdf
https://www.hokudai.ac.jp/
この度のウェアラブル筋電計による歯ぎしり検査の実用化、保険収載により、簡便で患者さんの負担が少ない検査による的確な歯ぎしり診断に基づいた治療が可能となった。(2021/03/26)

[7]東日本旅客鉄道、「駅からハイキングアプリ」新登場!【PDF】
https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210329_ho01.pdf
https://www.jreast.co.jp/
駅を起点とした日帰りのウォーキングイベント「駅からハイキング&ウォーキングイベント」がもっと便利に!本アプリでは、駅からハイキングへの参加受付がスマートフォン上で非対面でできるようになるほか、コースの検索、参加履歴の確認、懸賞への応募、イベント催行情報のプッシュ通知などの機能を利用できる。(2021/03/29)

[8]ルネサンス、アステラス製薬が開発した2型糖尿病患者対象の運動支援サービス「Fit-eNce(R)」の提供を開始
https://www.s-renaissance.co.jp/news/detail/?stb=tab2&y=&p=1&did=1626
Fit-eNce(R)は、患者さんが医師による指導のもと、科学的根拠のある運動プログラムを継続的に実施できるよう構築された、新たな運動支援サービス。(2021/03/29)

[9]サントリーウエルネス、「まちごとWellnessプロジェクト」始動
https://www.suntory.co.jp/news/article/13887.html
川崎フロンターレと提携し、地域のつながりを通じて笑顔と健康を提供。丈夫な脚づくりのためにご自宅でできる「かわさきご近助ロコ体操」の普及や、体操教室の運営など、地域にお住まいの方々を対象としたさまざまな活動を展開。(2021/03/29)

[10]グローバルニュートリショングループ、認知機能からパフォーマンス向上にも期待 欧米で話題の「ヌートロピック」とは?
https://global-nutrition.co.jp/blog/2021-03-26/
ウェルネスフード・ワールド第90回。欧米の一部の消費者層から人気を博しているヌートロピック(Nootropics)は健康な人の脳の機能や能力を高め、認知能力や記憶力を高めるとされる薬品や物質の総称。日本ではスマートドラッグ、向知性薬とも呼ばれている。(2021/03/29)

[11]高齢者の若返りに男女差、より若返っているのは?(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-marketing-research-210329-1
令和2年厚生労働白書によると、男女ともに65歳以上の全年齢階級において、身体機能がこの20年間で飛躍的に向上していることがわかっている。人生100年・120年時代の到来を実感させるデータだ。(2021/03/29)

[12]ヘルスケアシステムズ、バイエル薬品とコラボレーションした葉酸DNA検査「フォリチェック」新発売
https://hc-sys.com/news/press-release/210330/
「フォリチェック」は、葉酸を上手に利用できるかどうかご自身の体質をどなたも自宅で簡単に知ることできる検査キット。(2021/03/30)

[13]資生堂、“デジタル疲労”が肌に与える影響を確認
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003113
資生堂は、デジタル疲労によって、心身の疲労感の増大だけでなく、肌のバリア機能の悪化や、角層細胞の異常、酸化ダメージ要因の増大など、肌状態が変化することを発見。また、シークワーサーエキスが肌のバリア機能や保湿機能に重要な酵素カスパーゼ14の発現を高めることを見出した。(2021/03/30)

[14]製薬企業や医師にも見放された後遺症、女性の術後生活を救う大学発ベンチャー(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-trend-1-210330-1
今年1月に開催されたジャパンヘルスケアビジネスコンテスト2021(経産省)で、女性特有がんの後遺症に着目した大学発ベンチャーが優秀賞を受賞した。プロダクトを開発したのは千葉大学の研究チーム「チームトモクラウド」で、リーダーの小川氏はファイナリストによる最終プレゼン審査の中で、この後遺症を「見放された後遺症」と表現した。(2021/03/30)

[15]新社会システム総合研究所、「食」に押し寄せるデジタル化の波
https://www.ssk21.co.jp/S0000103.php?gpage=21156
開催日は4月16日(金)。講義内容は、「フードテックの最新トレンド」「研究・商品開発におけるデジタル技術・データ活用の方向性」など。

[16]Google、レーダーで睡眠を追跡する第2世代『Nest Hub』を発表
https://mhealthwatch.jp/global/news20210326-2
Googleはスマートディスプレイ『Nest Hub』の第2世代を発表し、米国などで予約受け付けを開始した。新しい『Nest Hub』は、ウェアラブル機器やスマートベッドを追加することなく睡眠を追跡する手段を提供する。(2021/03/26)

[17]『mHealth Watch』注目ニュース:Peloton、3つのM&Aを実施
https://mhealthwatch.jp/global/news20210405-2
立て続けに発表されるPelotonによるM&Aからも、快進撃を続けるPelotonによる攻勢はしばらく続くようです。今回の買収からいくつかの可能性が見えてきます。Atlas Wearablesの取得により、プログラム参加以外、それこそ外での運動支援です。(2021/04/05)