こんにちは、渡辺武友です。
「法人企業向け健康ビジネス」に関する特集、今回で最終回となります。
顧客企業に喜ばれる視点の持ち方、戦略のヒントをお伝えしていきます!

特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編

健康施策の目的は企業文化として根付かすこと

健康施策を提供するとき、どうしても提供した商品サービスを使った人に、どれだけ効果があったか?に目が行きがちですね!?
提供した健康施策で健康効果を出すことは大切ですが、それは企業にとって、ただの通過点と言えます。
企業がわざわざ健康施策に取り込むことのゴールとは何か?共有していきます。

健康効果に目を向け過ぎたことによる誤算

健康効果に着目し過ぎて、本質を見失うことがあります。
例えば、サービス提供しているときや終了時には効果があっても、半年後、1年後に元の状態に戻ったのでは、その費用を負担した企業としては何も得られなかったのと同じになってしまいます。

米国を中心に展開するVirginPulseの過去(VirginHealthMilesの時代)に提供していたサービスは、歩数や体重を記録することでポイントがもらえ、そのポイントを商品と交換できるインセンティブサービスでした。
同社のサービスは利用率も高かったことから、多くの企業に導入されましたが、残念ながら導入企業の評価はけっして高いものではありませんでした。

それは、サービスに参加した従業員が、サービス提供期間しか活動してくれなかったためです。
従業員にとって健康行動する価値が、モノがもらえることになってしまったのです。
サービス終了後は、どんなに頑張っても何も貰えなければ、やる意義を見出せなくさせてしまったのです。
これでは導入企業からすれば、このサービスをやり続けないと、従業員の健康効果は望めないものになってしまいます。

健康施策、本当の狙いとは?

企業が従業員に提供する健康施策は、多くの健康経営や福利厚生では自由選択です。
提供されるものは、主に健康行動のきっかけとなるものです。

健康セミナーや運動教室など、年間通したプログラムよりも、単発や数回で完結するものが多いと思います。
内容的にも、ご自身の生活の中に取り込むためのヒントを提供しているものです。

できれば、1回のセミナーで教えたら、あとは健康的に活動し続けて欲しいものですが、教わったことが自分にフィットすれば、それだけでできる人もいますが、多くは時間と共に教わった行動をしなくなりやすいです。

それでも参加してくれる人はよいのですが、そもそも会社が提供する健康施策には参加したくない人もいます。
その参加したがらない人の中に、健康課題を抱えていて、企業としてはぜひ動かしたい対象者が多くいます。

では、動いてくれない健康課題のある従業員、どうやったら動かすことができるでしょうか?

健康施策に参加をゴールにしない

健康行動は、対象者本人が自分ごととして取り組んでくれない限り、成果を出すことができません。
やりたくない人を無理にやらそうとすると、最初は渋々参加するけど、気づいたらフェードアウトしているなんてよくあることです。
健康施策は仕事ではないので、本人がやりたいと思ってくれない限り、機能してくれません。

ですので、無理に動かそうとするのはやめましょう。
無理に動かすのではなく、気づいたら行動してしまうように仕掛けることです。

健康施策に参加することがゴールではなく、健康行動して、定着することがゴールと考えると、無理に参加させる必要はないのです。
企業という、コミュニティの特性を活かした仕掛けをします。同じ部署内や隣の席同士などのコミュニケーションで口コミさせることを狙います。

業務ではなく他愛のない会話をする機会は、同じ部署やチームであればあるはずです。
例えば、テレビで観た「食事中に取り入れると効果的なダイエットのヒント」など、同僚に話したことないでしょうか?
自身でやってみて、多少でも効果を感じていることを聞かされれば、親しい信頼感のある同僚の話しなら信ぴょう性も与えられ、簡単ならマネしてみる可能性も高まります。

信頼関係のないよく知らない専門家にススメられるより、ダイエットのプロではないけど、効果を出している同僚の方が意外と納得しやすいものではないでしょうか。

目的は健康施策に参加させることではなく、健康行動が継続し、健康施策に興味を持たない従業員が巻き込まれ、定着することです。

提供するサービスを皮切りに健康行動することが当たり前になるよう、その企業に定着するよう戦略を組み立てていくようにしてください。
きっと導入企業の評価も変わります!

市場の真実教えます!

法人企業向けの健康ビジネスは鬼門です。
やり方を間違うと、まったく利益を得ることができなくなります!

でもその実態は誰も教えてくれませんでした。
知らないと罠にハマりやすい市場ですので、注意が必要です。

本当のところを赤裸々にお伝えするクローズドウェビナーを開催します。
ポイントをおさえて、自社に適したビジネスモデルを作り上げてください。
このテーマ、今年は最後になりますので、このチャンスをぜひご活用ください。

参加者には、大好評のアフターサービスも提供していきます。
(こちらがメインかもしれません!)
ご期待ください。

<<法人企業向け健康ビジネスの市場特性(年内最終!)>>
ー誰も教えない市場の実態を知り、収益化するビジネスを構築するー

少人数制 オンラインセミナー&ディスカッション

日時:8月24日(火)17:00-18:30
   9月10日(金)16:00-17:30
会場:Zoomミーティング
定員:各回5名(満席になり次第締め切り)

特典:
・セミナー本編資料PDFをプレゼント! 数値データ等活用ください。
・フォローメール配信 セミナーで終わらない濃厚なアフターサービスです!

詳しくはこちらを御覧ください。
https://healthbizwatch.com/seminar/hbw-034

健康ビジネスキーワード

「時間と質」

時間の評価は、質であるべきだと思います。
何も考えずに繰り返されている
企業における会議は
昨今オンライン会議に置き換わったとしても
本来は時間の長さでも参加者の数でもなくて、
そこから生まれたアウトプットの質で
評価されるべきです。

つまり、時間品質。
時間品質は言葉から創られ、
言葉から劣化していきます。
今こそ、言葉を大切にしたいですね!

今週の注目記事クリップ

[1]筑波大学、悪玉(LDL)コレステロール高値は認知症のリスク
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20210727140100.html
日英の医師・研究者による本研究では、約180万人を最大23年間追跡した英国の医療ビッグデータを解析し、LDLコレステロール高値が認知症のリスクを上昇させる可能性を示した。(2021/07/27)

[2]マッキャンヘルスケア ワールドワイド ジャパン、世界初「日常会話の音声データを使った認知症予測モデル」のエビデンス取得【PDF】
https://jpn.cms.mccannwg.co.jp/wp-content/uploads/2021/08/PressRelease_JP_IPG-Health_07072021-1.pdf
https://www.mccannwg.co.jp/
日常会話の音声データを用いた認知症リスク予測の試みは、世界で前例のないアプローチ。この予測モデルを組み込んだサービスを、電話という誰もが利用可能な身近なデバイスから提供したいと考えている。(2021/07/29)

[3]フェムテックの未来予測(1)ーグローバル市場の成長要因ー(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-trend-1-210729-1
コンサルティング・市場リサーチのフロスト&サリバン(米)は今年5月、フェムテックのグローバル市場の分析レポートを公開した。同レポートに記載の内容を参考に、今回は市場の成長要因を見ていく。(2021/07/29)

[4]フェムテックの未来予測(2)ーグローバル市場の成長“阻害”要因ー(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-trend-1-210730-1
今回は市場の成長“阻害”要因を見ていく。フェムテック市場の成長の阻害要因としてまず挙げられているのが、スケールできるビジネスモデルがフェムテック業界に少ないこと。(2021/07/30)

[5]九州大学、将来の認知症発症リスクを予測するツールを開発:久山町研究
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/626
本研究成果は、将来の認知症発症リスクが高い人を早期に見つけ出し、適切な介入につなぐツールとなる重要な知見。今後、実用化に向けた取り組みを進めていく。(2021/07/30)

[6]asken、「kawaii dietーサンリオキャラクターと一緒に栄養管理ー」Android版をリリース
https://www.asken.inc/news/2021/7/29/kawaii-dietandroid
iOSとAndroidの両OSで本アプリが利用可能となったことを受け、今後はさらに楽しく食事管理ができる機能を追加予定。ふりかえり機能や、キャラクターからの好感度機能など。(2021/07/30)

[7]ベースフード、首都圏のファミリーマートとナチュラルローソン合計約1,450店舗で「BASE Cookies」を順次販売開始
https://basefood.co.jp/news/534
「BASE Cookies」は、1食4袋で1日に必要な栄養素の1/3がとれる完全栄養クッキー。ファミリーマートでは、完全栄養パン「BASE BREAD」も同時に販売を開始する。(2021/07/30)

[8]ロック・フィールド、東京駅・東京ギフトパレットに「ベジテリア」をオープン
https://www.rockfield.co.jp/newsrelese/198.html
今回オープンする東京ギフトパレット店では、不足しがちな野菜を手軽にチャージできるジュースとともに、植物性ミルクと野菜などを使った新感覚ラテ「ベジラッテ」を提供。(2021/08/02)

[9]バリューHR、「VCバリューパック」・「VCバリューパック-Lite-」を提供開始
https://www.valuehr.com/docs/archives/1603
中小規模法人が行う健康経営をサポートするパッケージ型サービス。「VCバリューパック」は、健診予約から健診結果、ストレスチェック管理に加え、これから健康経営を本格的に実践したい企業を支援する、健康経営実践支援サービス。(2021/08/02)

[10]グローバルニュートリショングループ、GNGニューズレター8月2日号
https://global-nutrition.co.jp/gngnl/gng-newsletter-20210802/
味の素、持続可能な食資源を活用した次世代ベジタブルドリンク「Mankai(R)」新発売ほか。冒頭の巻頭言にて武田代表がキッズニュートリションについて取り上げ、など。(2021/08/02)

[11]ベスプラ、家族の健康サポートサービス「家族サイト」正式ローンチ(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000007987.html
脳と体の健康アプリ「脳にいいアプリ」に体温や体重(BMI)、血圧・血糖などの健康数値を入力できる機能を追加し、これらの情報を家族が見れて健康リスクがすぐにわかる「家族サイト」をローンチした。(2021/08/02)

[12]Rockley Photonicsが採血なしで血糖値を測定できる非侵襲センサーシステム発表
https://mhealthwatch.jp/global/news20210730
Rockleyの発表によると、完全なフルスタック(複数種類)の「clinic-on-the-wrist」デジタル健康センサーシステムを開発したとのこと。(2021/07/30)

[13]アスリート用デバイスが巻き起こすテクノロジードーピングの議論
https://mhealthwatch.jp/global/news20210804
アスリートが市場で合法的に提供されている技術を活用するのは当然の権利であるという意見の一方で、高度なスポーツテクノロジーの利用が、資金力のある国のチームと発展途上国のチームとの不平等を悪化させているという見方もある。(2021/08/03)

[14]『mHealth Watch』注目ニュース:アールビーズスポーツ財団、日本最大級のオンラインスポーツイベント『オクトーバー・ラン&ウォーク2021』開催
https://mhealthwatch.jp/japan/news20210809
今回のコロナ禍によって、これまでリアル一辺倒であった大会、イベントが、オンラインを取り入れた開催や両方を組み入れたハイブリッドな大会やイベントへと変化していくのではないかと感じています。(2021/08/09)