HealthBizWatch Authorの大川耕平です。

今回より、本ビジネスコラムのタイトルを変更いたします。
その理由と新しいアプローチの説明をさせていただきます。

特集:well-beingアイテム研究編

well-beingアイテム研究事始め

前回で77号となった[サービスデザインと健康の関係編]を今回より[well-beingアイテム研究編]に切り替えます。

その理由は、サービスデザインの目的をどこに置くべきか?その目的達成のためのメカニズムをどう理解していくか?というもう一歩踏み込んだアプローチをすべきだと判断したからです。

健康ビジネスにとって重要な価値創造領域が変化してきていることは、関与するほぼ全ての事業者が感じていると思います。
もし、感じていなかったとすれば、「かなり危険」です(笑)

極論かもしれませんが、「全てのサービス・ビジネスモデルはウェルネスやwell-beingへと向かっていく」というのが大川耕平担当のビジネスコラムの新たな仮説です。
そして、well-beingに寄与するプロダクトやサービスにどんなものがあり、そのビジネス的な可能性はどうなっていくのか?が問いになります。

ウェルネスとwell-beingともに精神的、身体的、社会的に良好な状態を指します。
ほぼ同意として本コラムでは扱っていきます。

何がwell-beingに寄与するのか?

諸説はあるのですが、本人にとっての「やりがい」と「他者とのつながり」が欠く事のできないキーファクターになります。

そして、

  • 敬意ある接触があった
  • 貢献できる感覚を得た
  • 笑った
  • 学びを感じた
  • とても興味を持てる対象と出会った
  • よく眠れた
  • 歓びを感じた

などの経験をすることによってwell-beingが高まると言われています。 ※1

well-beingとニアなもので幸福学というアプローチがあります。
その権威である慶應義塾大学の前野隆司教授の研究では、幸福になる4つの因子が明確になっています。

幸せの要因はたくさんある中で、心的要因を因子分析する4つです。

第一因子:「やってみよう!」因子=自己実現と成長の因子
第二因子:「ありがとう!」因子=繋がりと感謝の因子
第三因子:「なんとかなる!」因子=前向きと楽観の因子
第四因子:「あなたらしく!」因子=独立とマイペースの因子

この4つはそれぞれを推進する目安とされていますが、この4つを知る知らないでは大きな差を生むと思うのです。

そして、前野教授は「幸福はダイエットに似ている」と言います。
ダイエットは気合いで痩せることではなくて、最初にメカニズムを理解することが大切と言います。
ここでの幸福をwell-beingに置き換えてもいいと思います。

少し長くなりますが引用します。 ※2

「筋肉を作れば代謝が増えるという体の特性の理解
人間はつい食べすぎるという脳の特性の理解
急に痩せるとリバウンドしやすいという体と脳の相互作用の理解
炭水化物は脂肪に変わるという科学的事実の理解
システムとしてダイエットの全体像を理解してから実践すれば痩せることができます。

しかし、一部しか理解していなかったり、表面的にしか理解していなかったりすると挫折したり、不適切なダイエットになり、精神的ストレスが溜まり、疲れたりします。
もちろん、知識だけではダメで、実践が極めて重要です。
体質はそれぞれ違うので、ダイエットの方法の向き不向きもあります。
だから試してみないとどれが自分に合うか分からない。」

私は、well-beingもダイエットに似ていると推察します。
知識と実践のバランスが生み出す経験値が重要になると思います。

どんなマーケットがあるのか?

世界のウェルネス市場は2020年の発表で477兆円と言われています。

  • ウェルネス不動産:14.1兆円
  • メンタルウェルネス:12.7兆円
  • ウェルネスツーリズム:67.1兆円
  • パーソナルケア、ビューティ&アンチエージング:13.7兆円
  • フィットネス&ボディ:86.9兆円
  • 食事栄養とダイエット:73.7兆円
  • 温浴・温熱・温泉:5.9兆円
  • スパ:12.5兆円
  • 職場環境の健康:5.0兆円
  • 代替医療:37.8兆円
  • 予防医療、オーダーメイド医療、公衆衛生:60.3兆円

※3   $=105円

冒頭に申し上げた私の仮説「全てのサービス・ビジネスモデルはウェルネスやwell-beingへと向かっていく」はあながちハズレていなさそうです。

上記それぞれのジャンルからアイテムをピックアップしてwell-being共通フレームワークで可視化し、その可能性を分析していきます。
さまざまな事例を学んでいくことによって、自社サービスやプロダクトに何を足して、何を除けば、よりwell-being寄与が可能か?が分かるようになっていくことが目標です。

well-being共通フレームワークは最初、極めて単純な項目からスタートする予定です。


※1 予防医学者 石川善樹さん セミナーから(日時不明)
※2 「幸せのメカニズム」実践・幸福学入門 前野隆司著 講談社新書より
※3 グローバルウェルネスインスティチュートより
https://globalwellnessinstitute.org/


直接お問い合わせや質問などがあればこちらへ。
ディスカッションも大歓迎です!
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健康ビジネスキーワード

「ビジネスとしてのウェルビーイング」

生活の中にある経験やコンテンツとどう向き合うことがビジネスに必要か?
今後のトレンドはウェルビーイングとの結び付けです。

  • 敬意ある接触があった
  • 貢献できる感覚を持った
  • 笑った
  • 学びを感じた
  • とても興味を持てる対象と出会った
  • よく眠れた
  • 喜びを感じた

自己効力感を感じやすい自分をキープするためのアプローチです。
あなたのビジネスのウェルビーイング技術にはどんなものがありますか?
真剣に考えていいテーマだと思います。

今週の注目記事クリップ

[1]キリンホールディングスなど、笑う門には福来る!産官学連携で「笑い」による集中力向上とストレス反応の改善効果を解明
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2021/1124_04.html
キリン、吉本興業、浜松市、近畿大学の4者が連携し「笑い」が脳や心の健康に及ぼす効果を検証。本研究の結果、笑い動画を鑑賞した場合は対照動画を鑑賞した場合と比べて、集中力を要する課題の回答速度が改善した。(2021/11/24)

[2]博報堂生活総合研究所、生活者にきいた“2022年 生活気分”を発表
https://www.hakuhodo.co.jp/news/newsrelease/94524/
今年の景気が「悪かった」ことの反動で、来年の景気予想は「良くなる」が過去最高。2022年に始めたいことは「運動・体操・筋トレ」、やめたいことは「無理しての人付き合い」、など。(2021/11/24)

[3]asken、サンリオ デイリー アップス「kawaii diet」との相互利用が可能になりました
https://www.asken.inc/news/2021/11/18/-kawaii-diet
「kawaii diet」は、サンリオキャラクターが食生活を応援してくれるアプリ。同じアカウントでアプリを利用すると、記録した各種記録を「kawaii diet」と「あすけん」で共有することができる。(2021/11/24)

[4]シード・プランニング、市場調査レポート:2022年版オンライン診療サービスの現状と将来展望
http://www.seedplanning.co.jp/press/2021/2021112401.html
オンライン診療サービス市場の全体像が掴める1冊。市場規模予測では、自由診療・保険診療・システム利用料・遠隔健康相談の4分野の合計市場は、2023年に500億円を超え、2035年には900億円に達すると予測。(2021/11/24)

[5]花王、65歳以上の人において内臓脂肪と認知機能が関係していることを発見
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2021/20211125-001/
弘前大学COIが実施する「弘前市いきいき健診」で得られた健康ビッグデータを活用して、内臓脂肪と認知機能および脳の構造の関係性について検討。その結果、65歳以上で内臓脂肪が多い人は認知機能が有意に低下しており、脳の構造異常も発生していることを発見した。(2021/11/25)

[6]筑波大学、ランニングが快適気分と認知機能を高める脳機構を解明
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20211125140000.html
本研究で、少しきつめのランニングを行うことで快適気分と実行機能が向上すること、その際に気分調節や実行機能に重要な脳部分(両半球の前頭前野外側部)の活動が活発になっていることが初めて明らかになった。(2021/11/25)

[7]東京大学と科学技術振興機構、脳は記憶を力で刻む
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20211125/
長期記憶が形成される際、大脳のシナプスにおいて樹状突起スパインが増大することが知られていたが、このスパインの動きが筋肉収縮と同程度の力でシナプス前部を押すことにより、伝達物質放出を増強する効果(圧感覚)を持つことを見いだした。(2021/11/25)

[8]日本イーライリリー、片頭痛に関する「大規模横断的疫学調査」17,071例の調査結果から頭痛に耐える・我慢する日本人の実態が明らかに【PDF】
https://news.lilly.co.jp/PDFFiles/2021/21-70_co.jp.pdf
https://www.lilly.co.jp/
調査の結果、片頭痛の負担は頭痛頻度が高い患者のみならず、低い患者においても日常生活への支障をもたらしており、労働生産性の損失やQOLの低下といった影響があることがわかった。(2021/11/25)

[9]イーデザイン損害保険、Apple Watchで取得するヘルスケアデータを活用した実証実験の開始
https://www.edsp.co.jp/company/company_010/2021/2021_11_25.html
Apple Watchから収集されるヘルスケアデータと総合自動車保険「&e(アンディー)」から取得するお客さまの運転データを分析し、体調と安全運転との相関関係を明らかにする実証実験を行う。(2021/11/25)

[10]矢野経済研究所、健診・人間ドック市場に関する調査を実施(2021年)
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2824
2021年度の国内健診・人間ドック市場規模は、前年度比5.4%増の8,940億円と予測。新型コロナウイルス感染拡大による影響からの回復の兆しがみられる。(2021/11/25)

[11]笹川スポーツ財団、成人の散歩・ウォーキング実施状況(2020年)【PDF】
https://www.ssf.or.jp/files/SSF_Release_20211125.pdf
https://www.ssf.or.jp/
2020年の年1回以上散歩・ウォーキング実施率は47.5%、推計実施人口は4,913万人。新型コロナウイルス感染症が拡大し在宅勤務など働き方が変わる中、20-50歳代で散歩・ウォーキング実施率が前回調査より増加。特に20-30歳代の年1回以上の実施率は41.7%と調査以来過去最高だった。(2021/11/25)

[12]電気通信大学、人の感情の振る舞いを数値で表すことに成功
https://www.uec.ac.jp/news/announcement/2021/20211126_3927.html
人間が意思決定をする際の感情的な振る舞いを数値計算で表すことが可能に。心理学における情動(感情)の定義に基づいて動的な感情モデルを作り、人の非合理的な意思決定を再現するモデルを提案したことにより実現。(2021/11/26)

[13]日本総研、効果的な保健医療の実施に対する提言ー肥満症を対象とした考察ー
https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=101577
新型コロナウイルス感染症の流行によって、外出控えやオンラインの活用など我々の日常生活は大きく変化し、それに伴う食事や運動などの生活習慣の変化から、これまで以上に肥満への対応が必要となる。(2021/11/26)

[14]男女の違いVol.43:男女で異なるオンライン診療の利用実態(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-marketing-research-211126-1
オンライン診療における利用実態の特徴として第一に挙げられるのが、年齢差・性差。ユーザーは若年世代に多く、かつ、男性より女性に多い。(2021/11/26)

[15]スポーツゲイン、Wellbeing事業「SelfHackプロジェクト」開始
http://www.sportsgain.jp/release/9803.html
企業の「健康経営からウェルビーイング経営へのシフト」を補助する、社員の幸せ感を誘引するEdutainmentプログラム集。第1弾として法人向け「社員参加型Session」の受付をスタート。(2021/11/30)

[16]順天堂大学、「少食で運動不足」の若くてやせている女性に高い糖尿病リスク!将来の健康のために今から意識してほしいポイントを動画で紹介
https://www.juntendo.ac.jp/news/20211130-01.html
今回の動画「順天堂大学の医師が伝える健康のハナシ」では、本学の研究で得られた知見をもとに少食・運動不足による「やせ」がはらむ健康リスクと健康的な体づくりについて、わかりやすく訴求する。(2021/11/30)

[17]ハウステンボスとポラリス、世界初のリゾート滞在型ヘルスケアツーリズム【PDF】
https://www.huistenbosch.co.jp/aboutus/pdf/211130_htb04.pdf
https://www.huistenbosch.co.jp/
ホテルの客室を使用したリハビリ施設で専任のスタッフがマンツーマンでケアする自立支援プログラム。滞在期間中のハウステンボスへの入場はもちろん、対象者とお連れの方2名分の年間パスポートをプレゼント。(2021/11/30)

[18]シーエーシー、リクルートスタッフィングと開発した笑顔トレーニングのスマホアプリを提供開始
https://www.cac.co.jp/news/topics_211130.html
共同で開発した感情認識AIを活用した表情トレーニングアプリ「心sensor for Training」のスマートフォン版「心sensor for Recruit Staffing」を開発。好きな時間・場所で笑顔のトレーニングが可能に。(2021/11/30)

[19]東日本旅客鉄道と西武鉄道、JR東日本「駅からハイキング」・西武鉄道「ウォーキング&ハイキング」の共同開催コース実施について【PDF】
https://www.jreast.co.jp/press/2021/20211130_ho03.pdf
https://www.jreast.co.jp/
2022年3月27日(日)に、開業150周年を迎える品川駅から高輪ゲートウェイ駅までの各スポットを巡る共同開催コース「品川駅開業150周年!品川エリア今昔探訪」を実施する。(2021/11/30)

[20]Garmin、女性ダイエットチャレンジャー募集「ガーミンでランニングダイエット」が2022年にスタート
https://www.garmin.co.jp/news/pressroom/news2021-1117-garmin-diet-challenge/
ランニングと食事の専門家とタッグを組み、楽しく健康的にダイエットに取組む「ガーミンでランニングダイエット」を2022年1月中旬から実施。チャレンジャーは4カ月間無料で専門家の指導を受けることができる。(2021/12/01)

[21]オムロン ヘルスケア、「イノベーションの創出も支える健康経営」開催
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/topics/2021/1125.html
開催日は12月16日(木)。企業の健康経営担当者向けセミナー。有識者による基調講演と同社が10月に提供を開始したコーポレートウェルネスサービス紹介の2部構成。

[22]FDA、医療機器ソフトウェアへの新しい指針案を公表
https://mhealthwatch.jp/global/news20211124
2005年5月に発行された現行ガイダンスと比較して、巨大な技術進歩に伴う大幅な改訂がなされている。(2021/11/24)

[23]Cardiologs、Apple Watch心電図アルゴリズムを上回る心房性不整脈検出
https://mhealthwatch.jp/global/news20211125
フランスの医療機関Institut Cardiovasculaire Paris-Sudの協力のもと、Cardiologsのディープニューラルネットワークを用いたAAの検出性能が、Apple Watchのオリジナル心電図アプリケーション(ECG 1.0 App)と比較評価された。(2021/11/25)

[24]『mHealth Watch』注目ニュース:社員の運動習慣を促進する福利厚生サービス『KIWI GO』
https://mhealthwatch.jp/japan/news20211206-2
今回注目したニュースの『KIWI GO』は、サービス内容からするとヘルスケアサービスという位置付けとして提供可能だと思いますが、あえて福利厚生サービスという位置付けで提供をされています。(2021/12/06)