毎週金曜配信のNEWSクリップ号より健康ビジネスキーワードを抜粋してご紹介。
HBW編集主幹の大川耕平が、健康&ウェルビーイングビジネス現場で見聞体験した中で見つけたビジネスヒントや発想刺激につながりそうなトレンドやキーワードをコンパクトに解説します。

健康ビジネスキーワード(7月)

---「ヘルスケア・サービス企画開発のドミノ一枚目は?」

ヘルスケア・サービス動向の日米比較研究を24年続けていて、ビジネスとして有力なポジショニングを確保できる最重要ポイントを一つ挙げるとすれば「ドミノ勝負分岐の一枚」。

それは、顧客(ステイクホルダー)とのコミュニケーション・デザインということになります。

提供プロダクト&サービスのシーズが存在することが前提。
だからこそ、コミュニケーションの中でお互いの満足が育つ流れを考え、試し、磨いていくデザイン活動ということになると思うのです。

事実素晴らしい技術を持ちながら支持層を開拓できないタイプのプレイヤーは、コミュニケーション・デザインが貧弱な場合がほとんどです。

ドミノの一枚目またはボーリングのセンターピンをどこに定めるかはとても重要。
もっと言えば最も影響力を発揮する初手が何か?なのです。

貴方のサービスはコミュニケーション・デザインに注力していますか?

参考フレーズ:「東大合格のためのドミノの一枚目は計算力と読解力といった基礎学力」
観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか(SBクリエイティブ)_佐渡島庸平著から

---「カルチャー再構築の向こうに」

カルチャーとはその組織の文化・企業風土のこと。
その組織に漂う空気感のようなもので見えないけど極めて強力な圧を持っている。
多くの場合、特に大企業ではアンタッチャブル領域といってもいいかもしれない。

そこをこじ開ける勇気を持てるか?
そこに問題があることを明言できるか?
そこを変えることがもたらす可能性を語れるか?

圧に負けず変えていく行動を持続できるか?

空気による思考停止をいかに防ぐか?
当事者意識をどれだけリアルに巻き込むことができるか?

今後の組織はカルチャーを進化させていく集団のことなのだと思うのです。
言うは易く行うは難しです。

---「インサイト」

インサイトって何だろう?
よく比較されるのがニーズとの違い。
ニーズとはみんなが知っている分かりやすい問題。
それはアンケートなどで知ることが可能とされている。

しかし、顧客アンケートからヒット商品は決して生まれない。
単純なニーズアプローチでは顧客は動かないということ。

インサイトとは人を動かす隠れた心理のこと。
インサイトを刺激するアイデアの提供で、はじめて顧客が行動してくれる。

表面的なニーズではない、顧客も気づいていないインサイトを探そう。

---「やり方は答えではありません」

上手くいっている企業のプロセスを真似るだけではいけません。
beingがdoingより重要な理由がここにあります。
beingはあり方、doingはやり方です。

100をつくると決めることがbeingです。
これが決まればdoingはほぼ無限なやり方を導くことが可能です。

つまり、やり方を答えとしてそれのみを探したり、気にすることはナンセンスです。
Doingの背景にあるbeingを掴み取りましょう。
我々HealthBizWatchはbeingにこだわり続けます。


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