毎週金曜配信のNEWSクリップ号より健康ビジネスキーワードを抜粋してご紹介。
HBW編集主幹の大川耕平が、健康&ウェルビーイングビジネス現場で見聞体験した中で見つけたビジネスヒントや発想刺激につながりそうなトレンドやキーワードをコンパクトに解説します。

健康ビジネスキーワード(3月)



---「顧客の声は最強のKPI」

ヘルスケア&ウェルビーイング事業の成否を分けるのは、顧客の声だ。
綺麗なKPIが並ぶ報告書より、「このサービスで人生が変わった」という一言のほうが未来を創る。

リピート率も売上も、顧客の納得と感動の積み重ねにすぎない。
数字の裏にある“生の声”を拾えなければ、サービスはただの自己満足で終わる。

顧客の言葉こそ、進むべき道を示すコンパスなのだ。

※KPI(重要業務評価指標:Key Performance Indicator)


---「やり方を探すな、あり方を掴め!」

成功している企業のプロセスを真似るだけでは、決して成功できない。
なぜなら、本当に重要なのは「やり方(doing)」ではなく「あり方(being)」だからだ。

「100をつくる」と決める。これこそがbeing。
この決意があるからこそ、無限のdoing(やり方)が生まれる。
逆に、やり方ばかりを求めても、土台がなければ意味がない。
いくら「やり方」だけを真似しても、それは薄っぺらいテクニックに過ぎない。

本質を見極め、“あり方”を確立すれば、やり方はいくらでも生まれる。
表面的なノウハウを追い求めるのはもう終わりにし、今こそ、自分たちの“あり方”を問う時だ!


---「動く人は、伸びる人」

ウェルビーイングの高い人は、じっとしていない。
新しい環境に触れるために移動し、刺激を受けることで心身の活力をキープしている。
ビジネスの世界でもフットワークの軽い人ほど成果を上げ、周囲にポジティブな印象を与えることと無関係ではないと思う。

これは、行動が学びを生み、視野を広げるからだ。

特にヘルスケア&ウェルビーイング事業に携わる人こそ、この姿勢が求められる。
自ら動き、体験し、現場の声を聞くことで、本当に価値のあるサービスが生まれる。
机上の議論ではなく、リアルな体験から学ぶことが、未来のウェルビーイングを創る鍵となるのだ。

あなたの次の一歩は、どこへ向かうだろうか?


---「イノベーションの本質は、破壊にある。」

いまや、どの企業も、どの業界も、「イノベーション」という言葉を日常的に口にするようになっていますね。
それはもはやスローガンというより、現代経営における前提条件のようにすら見えます。

しかし、その言葉の奥行きと本質に立ち止まる人はどれほどいるでしょうか。

ピーター・F・ドラッカーは、現在の利益を生み出している事業が、やがて組織の重荷となる未来を見据えていました。
そして彼は、こう定義していますーー「イノベーションとは創造的破壊である。」

つまり、それは単なる新規性の追求でも、技術革新の礼賛でもない。
既存の成功を問い直し、時に壊す覚悟を伴う営為であるということです。
では、私たちはいま、その文脈の中にいるのでしょうか。
「変わること」を語る一方で、「壊すこと」を避けていないだろうか。

組織の未来は、その問いにどう向き合うかにかかっています。
今こそ、自らに問うべき時かもしれません。


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