[ウェルビーイング・アイテム研究編]フィットタイミング・コンセプトがウェルビーイングを加速する
HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
今回もウェルビーイングの一つの切り口について考えます。
特集: ウェルビーイング・アイテム研究編
※Fit-timing(フィットタイミング)とは:
我々の造語で、フィットネス活動するタイミングのことです。
1月号ではウェルビーイング推進を牽引するネイティブ層に注目しようという内容をお伝えしました。
これは世代ごとに存在する争うことが難しい空気圧と価値観の存在を認識して、ウェルビーイングな世の中実現に向けた警告でもありました。
ウェルビーイングを語るとき、その構成要素として今年からGALLUP社が体系化したウェルビーイングを高める5つの要素を基準に進めていくことにします。
●キャリア・ウェルビーイング
●人間関係ウェルビーイング
●経済的ウェルビーイング
●身体的ウェルビーイング
●コミュニティ・ウェルビーイング
の5つになります。
今回のテーマは、身体的ウェルビーイングに紐づく内容となります。
いきなり造語をタイトルにしてしまいましたが、コロナ禍を経て、デジタルがもたらすベネフィットを享受しながら我々は生活者として、それぞれの変化を経験してきました。
その中で注目したいのは、フィットネス行動はフィットネスクラブ施設内だけのものではないということです。
オンラインフィットネスがもたらしたもの
ネット会議が日常になった昨今、オンラインで可能なアクティビティが加速度的に増加してきました。オンラインフィットネスもその筆頭と思われます。
リアル施設に行くことが不可能な状態で、どうやって個人のフィットネスを維持向上できるか?それをサポートするサービスのあり方がネットを介して紆余曲折しながらも進化してきました。
リアル空間を介さないコミュニケーションの可能性は、時空を超越した利便性と同時にリアルの重要性の再確認でもあったと思うのです。
デジタル空間とリアル空間は繋がっていると考えるのが今後のスタンダードです。
でも、リアル空間での具体がもたらす価値貢献は計り知れないパワーを持つと思うのです。
大川が住む祖師ヶ谷大蔵(東京都世田谷区で小田急線沿線)にはウルトラマン商店街があります。
約1kmちょっとの商店街には25の整骨鍼灸マッサージ施設があり、小規模フィットネス施設はなんと12ヶ所に増えました。半分以上の7ヶ所がコロナ禍前後の新設です。
※ウルトラマン商店街
https://soshigaya.com/ultraman/
※ウルトラマン商店街ウェルビーイング系施設自作マップ(手書き)
これは何を意味しているのでしょうか?
本当のフィットネス民主化は自由なタイミングでのアクション可能な環境
フィットネスクラブのハード施設として今までの経済合理性での大きさや施設機能は必要ないことが分かってきています。
小規模施設でも十二分に顧客への価値提供が可能です。
もちろん自宅のヨガマットで成立するパーソナルジムでもフィットネスは十分に享受できます。
さらに直近で大注目のchocoZAP(チョコザップ)の登場は、とてもとても必然と感じているのは大川だけではないはずです。
いつでも、フィットネスアクションを自由に!ということが可能になりました。
Fit-timing(フィットタイミング)がいつでもOKな環境が訪れたのです。
※chocoZAP:ライザップがプロデュースする小規模フィットネス施設で普段着のままちょこっとフィットネスできる、簡単・便利・楽しい!「コンビニジム」です。
https://chocozap.jp/
誰もがFit-timingを楽しむ社会へ
再度表現すると、自身のウェルビーイングをキープ継続していく上で身体的コンディショニングを自然かつ頻繁(自分に合ったタイミング)に扱える環境が整ったのだと思います。
この流れにどう乗っていくか?
ウェルビーイング担当者の方へ
大川と20分のディスカッションをしませんか?
フィットタイミングをどう位置付け、活用していくかをテーマとします。
2月22日(水)14:00~18:00
開始時間を指定してお申込みください!
先着対応としますので変更をお願いする場合もあることをご了承ください。
日時が決定次第zoomアクセス情報をお知らせします。
※締切は2月16日(木)になります。
▼お申し込み
希望開始時間を入力してご連絡ください。
https://healthbizwatch.com/contact
▼お問い合わせ
大川へのお問い合わせやご質問などがあればこちらへ(直接届きます)。
ディスカッションも大歓迎です!
https://healthbizwatch.com/consultation?athr=12
健康ビジネスキーワード
「顧客との持続的関係性技術としてコミュニティデザイン発想が必須_8/8」
「ヘルスケアビジネス」力 8 の8つ目になります。
顧客との持続的関係性づくりの装置として、コミュニティを活用していくことについて共有させてください。
●コミュニティをデザインし、ドライブしていく
コミュニティに参加している構成員が、お互いに積極的に関与して高め合ういい関係性を継続していくには何が重要なのでしょうか?
予測不可能な出来事は避けられないものの、ある程度のシナリオを用意し、実際に起こったこととのギャップを受け入れ、チューニングしていくスタンスがベターだと考えています。
今まで我々は、様々なビジネスコミュニティ運営に関わってきました。
規模は様々でしたが、参加者とコミュニティの関係性の変数は、基本には「温度」「方向性」「距離」であり、この指標で構成員の活動と関係性を見れば活性状態なのか、課題があるのかが分かります。
そして結論を申し上げると、成功しているコミュニティには下記の4つの要素が必ず存在し健全に相互機能しています。
■Peer & Together:仲間意識と一緒感覚(適合)
■Contribution & Respect:貢献と尊敬
■リーダーの交代
■コミュニティミッションの共有
コミュニティテーマによって各ファクターをどう経験してもらい実践していくよう導くかはかなり個別性がありますが、この4つのファクターを目指せば間違いはないはずです。
例えば、仲間意識をどう創るかで言えば
- 一緒感覚やそこに適合できている自分を感じてもらう
- コミュニティやメンバーへの貢献したい気持ちやその喜びを感じてもらう
- コミュニティやメンバーへの尊敬の念がとってもいい空気感を生む事実を共有する
- リーダーの自然なタイミングでの交代(ボス化しない構造)
- コミュニティ活動内のルールやミッションが共有されている→やらないことが明確化
コミュニティ運営によって生まれる効果としては、LTV(顧客生涯価値)の向上(離脱率の低下、見込み客の誘引)や新商品サービス開発の起点、新たなアライアンス先の発見や新規チャネルの発掘などあります。
しかし、これらは二次的な効果と見るべきです。
コミュニティにダイレクトに商売を持ち込まないことも重要なマナーとなります。
コミュニティが盛り上がることで一時売り上げも同時に伸びることがあります。
熱意ある参加者はいっぱい購入するという見方をしないことが重要です。
そしてネットコミュニティ活動を充実したものにしていくために、成功しているコミュニティが大切にしていることが3つあります。
・アウトプット(情報発信の頻度)
→参加者にとって共有できる価値情報の明確化や共同作業でのアウトプット
・文脈の管理
→コミュニティ内の発言のマナーなどの管理
・オフライン
→盛り上がっているネットコミュニティのほとんどがリアルも大切にしています
※関連資料として「コミュニティデザイン&ドライブ事例」解説メモを用意しています。
・ラーニングコミュニティ
・顧客キャスティング
・ウェイトウォッチャーズ
https://healthbizwatch.com/member/hbw2302
ダウンロード期間:2023年2月17日(金)まで
今週の注目記事クリップ
[1]セガ エックスディー、野菜を食べるとゲームがはかどる?カゴメとゲーミフィケーションを活用したサービス『おやさい村~8丁目31番地~』実証実験を開始
https://segaxd.co.jp/news/newsrelease/aee991a2490d09802252835165269743971d0873.html
箱庭ゲーム『おやさい村~8丁目31番地~』を開発し、楽しみながら野菜摂取意欲を高め、野菜摂取の習慣づけを目的とした実証実験を1月31日(愛菜の日)より開始。(2023/01/31)
+++★追加解説音声:70秒(編集主幹 大川耕平)★+++
食育ゲーミフィケーションの一例です。
https://youtu.be/fV6QA-GIkCo
[2]キリンホールディングス、プラズマ乳酸菌の発見・研究・事業化が「第11回技術経営・イノベーション大賞」において文部科学大臣賞を受賞
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2023/0125_05.html
評価のポイントは、乳酸菌という安全な食品素材でありながら、免疫の司令塔「プラズマサイトイド樹状細胞」に直接働きかけ、免疫を維持する「プラズマ乳酸菌」を世界で初めて発見したこと、など。(2023/01/25)
[3]CureApp、完全オンライン禁煙プログラム「ascure卒煙」~健康組合保健・自治体・企業など300法人導入到達~
https://cureapp.blogspot.com/2023/01/ascure300.html
民間法人向け「ascure卒煙プログラム」は、従来の禁煙外来・禁煙プログラムが持つ課題に対し「医師開発アプリ×オンライン指導×OTC禁煙補助薬の自宅配送」を組み合わせた全く新しい禁煙ソリューションを提供しています。(2023/01/25)
[4]インテージヘルスケア、第32回 生活健康基礎調査~高齢層にも意外と広がる!スマホアプリ・ウェアラブルデバイスでの健康管理~
https://www.intage-healthcare.co.jp/news/release/d20230125/
京浜・京阪神の16-79歳の男女2,527人を対象に「健康」に関する意識と実態の把握を目的とした自主企画調査を実施。今回はその中から、一般生活者が身体や健康に関するどのような情報を、どのような方法で記録をしているかを分析。(2023/01/25)
[5]オムロン ヘルスケア、CES2023で健康管理アプリ“OMRON connect”が“TWICE Picks Awards”を受賞
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2023/0125.html
“OMRON connect”とは、同社の通信機能付き健康医療機器で測定したバイタルデータを管理できるスマートフォンアプリ。CES2023では、“OMRON connect(欧米版)”で新たに搭載される新機能を紹介。(2023/01/25)
[6]はくばく、こっそり入れても分からない「白米好きのためのもち麦」新発売
https://www.hakubaku.co.jp/news/519/
原料のもち麦は世界中の何十種類もの品種の中から最も白米らしい、白米に馴染む品種を選定。栄養面においても白米のような見た目と食感でありながら、白米と比較して食物繊維は6.6倍。(2023/01/25)
[7]東北大学、スマートフォンでアトピー性皮膚炎の経過観察が可能に~AI(AD-AI)を用いた次世代型医療への挑戦~
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/01/press20230126-02-skin.html
スマートフォン等で撮影した画像を用いた病変部抽出システムを開発、など。デジタル環境で育ったZ世代の医学部生の目線から作成された皮膚科関連AI研究。(2023/01/26)
[8]慶應義塾大学など、ヒト腸内細菌の1種が持久運動パフォーマンスの向上に貢献~腸内フローラと運動能力の関係が明らかに~
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20230126-3/
日本人長距離ランナーの腸内にはBscteroides uniformisが多く、走行タイムと関連があることが明らかとなった。(2023/01/26)
[9]トータルブレインケア、脳体力トレーナーCogEvo(R)がSOMPOスマイル・エイジングプログラムの評価ツールとして活用(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000068511.html
脳体力トレーナーCogEvo(R)は、12種類のゲームを通じ、楽しみながら手軽に認知機能別トレーニングと認知機能チェックができるクラウドサービス。(2023/01/26)
[10]リウェル、再休職を防ぐリワーク(復職)支援サービスをスタート
https://www.mstage-corp.jp/2023/01/26/3175
メンタルヘルス不調者の復職支援、就労移行支援サービスを提供するリウェルは、4月1日に法人向けリワーク(復職)支援サービス「オンラインリワーク支援」を、3月1日に個人向けリワーク支援サービス「リウェルリワークセンター」を開始する。(2023/01/26)
[11]エクサウィザーズ、第一三共の掲げるトータルケアエコシステム・プラットフォームの構築、Healthcare as a serviceの実現に向けたコアパートナー企業として参画
https://exawizards.com/archives/22498
エクサウィザーズは、トータルケアエコシステムの実現に向けた各種企画・設計の支援から、デジタルヘルスプロダクトの開発やトータルケアプラットフォームの構築に向けたデータ統合活用基盤の整備や検証を行います。(2023/01/26)
[12]Beyond Healthレポート:明日のヘルスケアを拓くアイデア、ここにあり(Beyond Healthより)
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00004/012600389/
今年度で8回目を迎える経済産業省主催「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト」。1月12日に最終審査会が開かれ、ビジネスコンテスト部門の最終プレゼン審査とアイデアコンテスト部門の受賞者プレゼンテーションが行われた。(2023/01/27)
[13]ミルウス、パーソナル・データ・ストア貯健箱(R)の2023年度製品・サービス仕様および将来展開方針を発表します(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000057464.html
新製品・サービス名は「貯健箱(R) MX」。昨年度開発した「サービス都度本人同意」「AI仮想センサ MIRUWS(R) MX」等の最新機能を組み込むことにより、自治体・企業健康支援のプライバシーを保護したDX化や企業・研究機関のパーソナル・データ収集を強力に後押しします。(2023/01/27)
[14]トップアナリストに聞く「2030年のヘルスケアビジネス」:2023年、投資のプロ注目のヘルスケア企業(Beyond Healthより)
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00019/012300033/
主力製薬企業からスタートアップまで、幅広いヘルスケア銘柄をウオッチしている経済アナリスト、日本金融経済研究所代表理事の馬渕磨理子氏に、2023年の注目企業と2030年に伸びるテーマの探し方を聞いた。(2023/01/30)
[15]バヅクリ、社内コミュニケーション/エンゲージメントの「バヅクリ」サービス開始約2年半で導入企業700社突破(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000058147.html
「バヅクリ」には、組織学や心理学アプローチで開発した100種類を超えるプログラムがあり、エンタテインメント要素を取り入れることで、メンバーの意欲的な参加を促し、参加者同士のつながりを深めます。(2023/01/31)
[16]QuickWork、正月太りは運動で解消!売上500億以上のジム・フィットネス企業9社を紹介/SalesNow DBレポート(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000263.000049221.html
日本最大級のデータベースを誇る「SalesNow DB」において、売上500億以上(2021年度)のジム・フィットネス企業について調査。(2023/01/31)
[17]ウェルネス・コミュニケーションズ、大企業を中心に1,000社以上での導入実績を持つ健康管理SaaSのプロダクトブランドを刷新【PDF】
https://wellcoms.jp/data/news/210/news.pdf
https://wellcoms.jp/
新ブランド名称を「Growbase(グロウベース)」とし、新たに中堅・中小企業向けにもシンプルなUI/UXを重視したプロダクトをGrowbaseシリーズに追加。(2023/01/31)
[18]MSM BOX-THE PREMIUM GYM、GYMのタイムシェアリングの提案。従来のパーソナルジムの枠を越えて、もっと柔軟でフレキシブルに!
https://msmbox.jp/info/timesharing/
MSMBOXジムは、これからの多様なジム活用のあり方を積極的に支援し、個人のコンディショニングはもちろん、健康領域におけるビジネスのイノベーションを促進するような、新しいパーソナルジムの価値を提案してまいります。(2023/02/04)
[19]パブリックヘルスリサーチセンター、2022年度ストレス科学シンポジウム「うつにならない第12弾」開催【PDF】
https://www.phrf.jp/files/infoFiles-85-1.pdf
https://www.phrf.jp/
開催日は3月25日(土)。本シンポジウムでは、うつ病臨床の第一人者の先生方からうつ病予防について最新の知見をお話いただきます。
[20]『mHealth Watch』注目ニュース:オンラインカウンセリング『Smart相談室』が新たにコーチングサービスをリリース
https://mhealthwatch.jp/japan/news20230206
メンタル不調になる前に従業員をサポートするオンラインカウンセリングサービス『Smart相談室』は、より広いメンタルヘルス状況の相談者様へのサービス拡大を目的としてコーチングサービスの提供を開始。(2023/02/06)