こんにちは、里見です。

ヘルスコーチングの説明をすると「認知行動療法と何が違うの?」とか、「認知行動療法と同じじゃないの?」と質問される機会が、最近多くなってきました。
そこで今回は、ヘルスコーチングと「認知行動療法」との違いをヘルスコーチングの視点で解説してみたいと思います。

特集:ヘルスコーチングの視線編

ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチングと認知行動療法は何が違うのか?

1、「認知行動療法」仕組みと伝え方がポイント

私はヘルスコーチングの専門家ですが、「認知行動療法」についてはしっかりと学んだわけではありません。
そのため、「認知行動療法」については専門家ではないため、正しい情報ではない部分があるかもしれませんが、私が捉えている、理解している「認知行動療法」ということを前提にお話させていただきます。
あらかじめご理解いただければと思います。

「認知行動療法」は、認知(考え方)に働きかけて、考え方の視野を広げるアプローチという捉え方を私はしています。
「認知行動療法」は、メンタルヘルスの現場でも活用されており、ストレスをかけてしまう考え方や固定観念を取り払ったり、考え方が変わることで前向きな状態を作り出すなどとして活用されています。

ヘルスコーチングの視点からみると、「認知行動療法」は行動に取り組む前の考え方や捉え方にアプローチして、前向きに取り組めるような状態を作り出す役割、効果があるように考えています。

そのため「認知行動療法」は、目的、ゴールに直接向かっていく際の前段階としての認知(考え方)にアプローチして、一歩を踏み出す状態を作り出す、環境を整えるといった、まずは0地点、スタートラインに引き上げるアプローチというイメージを持っています。

2、ヘルスコーチングと「認知行動療法」の違い

ヘルスコーチングと「認知行動療法」の大きな違いは、以下2点だと私は整理しています。

(1)アプローチの領域の違い
 ヘルスコーチング:0地点~プラスの領域が中心
 「認知行動療法」:マイナス領域~0地点が中心

(2)アプローチするテーマ
 ヘルスコーチング:ゴール、目標と行動、アクション
 「認知行動療法」:認知、考え方、捉え方

(1)のアプローチ領域の違いについですが、ビジネスコーチングの世界では、マイナスの領域の人やメンタル的な課題を持つ人に向けては、コーチングをしてはいけない「アンコーチャブル」と規定されています。

特にメンタル的な課題については、コーチングのアプローチではなくカウンセリングを優先すべきと言われているくらい、マイナスの領域の人にはコーチングをしても効果が得られないのと同じで、ヘルスコーチングでも同様です。

マイナスの領域の人に向けては、まずは認知(考え方)に働きかけ、考え方の視野を広げるなど環境を整えることを優先すべきで、ヘルスコーチングの0地点~プラスの領域へのアプローチは、マイナスの領域の人には機能しないケースが多いです。

また、アプローチするテーマについても、環境を整えることが必要な人にゴールに向けて行動にフォーカスしてアプローチをしても、納得感はもちろんですが、逆にストレスを与えることにつながってしまうため、やはり認知(考え方)に働きかけて、考え方の視野を広げるアプローチの方が向いているのです。

3、ヘルスコーチングと「認知行動療法」は別ものか?

このように、ヘルスコーチングと「認知行動療法」では、「アプローチの領域」だったり、「アプローチするテーマ」は大きく異なりますが、ヘルスケアサービスでは、それぞれ必要なアプローチだと私は考えています。

その理由としては、ヘルスケアサービスの対象者全てが、0地点~プラスの領域にいるゴールに向かって前向きに取り組める人ではないからです。
ヘルスコーチングだけで全ての人の健康改善、自己実現に導くことなど到底不可能なことです。

やはり、ヘルスケアサービスの対象者の中には、マイナス領域~0地点の人も多くいます。また、なかなか一歩を踏み出せない、健康改善に前向きになれない原因の一つに、認知(考え方)や考え方の視野の狭さなどが影響していることが多いのも事実なのです。

だからこそ、ヘルスケアサービスにおいてはヘルスコーチングと「認知行動療法」は別ものとして位置付けるのではなく、対象者の状況に応じてヘルスコーチングと「認知行動療法」それぞれを活用してアプローチしていくことが望ましいのではないか、と私は考えています。

4、ヘルスコーチングと「認知行動療法」のそれぞれの対象者

ここで少し具体的な話をしてみます。
行動変容ステージでいうと無関心期の人の多くは、健康改善、健康行動に対してかなり消極的で全く反応しない人達です。その背景には、やはり健康改善や健康に対しての認知(考え方)、捉え方が大きく影響していると思われます。

この健康改善や健康に対しての認知(考え方)、捉え方について「認知行動療法」のアプローチで少しだけ変化できれば、次のステージに進めることも可能になるのです。

このように、ヘルスケアサービスの入口だったり、最初の取っ掛かりの領域では「認知行動療法」のアプローチで健康改善や健康に対しての認知(考え方)、捉え方にアプローチをして、まずは環境を整えて0地点に引き上げて、0地点でスタートラインに立てた人には、目標やゴールに導くための行動にアプローチするヘルスコーチングにバトンタッチする流れが良いのでは、と考えています。

ヘルスコーチングと「認知行動療法」は、アプローチの領域、テーマも全く異なり、目的も異なります。
しかし、ヘルスコーチングと「認知行動療法」はアプローチする領域、テーマが違うからといって相反するものでもありません。

ヘルスケアサービス全体として捉えた場合には、対象者の状況、ステージに応じてヘルスコーチング、「認知行動療法」を区別して活用し提供することで、より多くの対象者、ターゲットにサービスを拡げることができるのです。

さらに最近では、「認知行動療法」は予防領域でも活用されるケースが多くなってはきていますが、そもそも「認知行動療法」の出発点が治療、医療の現場だったため、医療、治療の現場で活用されているイメージが強い印象です。

しかし、医療、治療の現場では、「認知行動療法」で認知(考え方)に働きかけ考え方の視野を広げて、まずは環境を整えるだけではなく、ヘルスコーチングの0地点~プラスの領域で、行動にフォーカスを当てて行動の継続、習慣化による本当の意味での健康改善へのアプローチの必要性が高まってきているのは事実です。

そのため、「認知行動療法」だけでは足りない領域へのアプローチとしてヘルスコーチングと組み合わせることが、今後のヘルスケアのあり方だと私は考えております。


今回はヘルスコーチングと「認知行動療法」の違いについて、私の専門領域であるヘルスコーチングの視点で解説しました。

ヘルスコーチングと「認知行動療法」を組み合わせたサービスの可能性を私は感じています。
もし「認知行動療法」についてサービス視点で詳しい方がいましたら、是非一度ディスカッションさせていただけませんか?
ご連絡お待ちしております。


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健康ビジネスキーワード

「呼吸は、自律神経を変えられる唯一のアクション」

呼吸は一日に約2万回、生命を維持しているための基礎運動です。
呼吸の主な役割は、酸素と栄養を肺や血管を通して体の隅々まで行き渡らせることです。
口や鼻から吸い込んだ空気は、気管を通って肺に入ります。
空気に含まれている酸素はそこから血液に取り込まれ、全身の細胞へと運ばれます。

実は、自分の意思でコントロールできない自律神経の機能を高められる唯一のアクションなのですが、呼吸には意思によってコントロールできる領域があるということがポイントです。
呼吸をコントロールすることによって、間接的に自律神経をよい方向へとコントロールできるようになります。

よい呼吸の正解は一択
「ゆったりとした深い呼吸」です。

引用:気がついたら自律神経が整う「期待しない」健康法
順天堂大学医学部教授 小林弘幸著 祥伝社新書より

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[1]エーテンラボ、ChatGPTを活用したAIキャラクターβ版が習慣化アプリ「みんチャレ」に登場
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[2]アヲハタ、「朝食に関する調査」結果報告 生活習慣を変える良いタイミングは「年度が変わる3~4月」
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より包括的に社会経済的要因と女性の健康の関係性について検証し、政策提言することを目的として、全国25歳から59歳までの男女10,000名を対象にインターネットでアンケート調査を実施。(2023/03/15)

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https://www.lyxis.com/news/2023/03/15/2798/
シニア世代と現役世代におけるヒット商品の購入意向に関する意識調査結果を無料公開。(2023/03/15)

[5]ヒューマネージ、2022年度「ストレスチェック×エンゲージメント・サーベイ 大規模分析結果」リリースしました【PDF】
https://www.humanage.co.jp/uploads/2023/03/230315_Co-Labo%E7%B7%8F%E6%8B%AC%E8%B3%87%E6%96%99.pdf
https://www.humanage.co.jp/
本資料は、同社が提供するストレスチェック『Co-Labo』、及びエンゲージメント・サーベイ『Qraft』を2022年に実施した約57万人、さらに3年間の経年データを対象とした計187万人もの大規模な分析調査の結果を掲載。(2023/03/15)

[6]Upmind、子供向けの寝かしつけ瞑想プログラムを開発(PR TIMESより)
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[11]クロスメディアグループ、新刊「TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術」発売決定!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000294.000080658.html
燃え尽き気味な人必読、「忙しさ」を手放すことで「成功」できる…? 世界の賢人35人の「戦略的休息術」を教える。米国Amazonベストセラーが日本に登場!(2023/03/17)

[12]SOMPOインスティチュート・プラス、Insight Plus「データ流通の新潮流 データ利用権取引市場の可能性を探る」を掲載
https://www.sompo-ri.co.jp/2023/03/17/7459/
本稿では、データ流通を促進させる枠組みとしてデータ取引市場を概説し、これとの比較を通じてデータ利用権取引市場の可能性について論じる。(2023/03/17)

[13]コード・フォー・ジャパン、有志専門家と当事者がシビックテックで睡眠のセルフモニタリングツール(睡眠記録シート)を開発(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000039198.html
睡眠不足大国日本の寝不足や睡眠にまつわる課題を研究者・臨床現場で働く医療関係者・睡眠の困りごとを抱える当事者がともに考え、ともにつくるシチズンサイエンス・シビックテックのプロジェクトとして、睡眠記録シートのデジタル版「gussuri」の開発プロジェクトに取り組んでいます。(2023/03/17)

[14]東京建物、ウェルビーイングに関する取り組みをまちづくりに実装「Well-being Lab.」発足【PDF】
https://pdf.irpocket.com/C8804/WYlc/ZXmH/OuG7.pdf
https://tatemono.com/
第一弾の施策として、ウェルビーイング研究の第一人者である予防医学研究者・石川善樹先生監修のもと、首都圏で働くビジネスパーソン1万人に調査を実施し、20個の「ウェルビーイング向上因子」を特定。(2023/03/17)

[15]Hakuhodo DY Matrix、「Well-being Matrix」スタート
https://hdy-matrix.co.jp/release-20230317/
人生100年時代の“幸せのヒント”を発信し、社会を幸せにする情報メディア。Well-beingに関するインタビューやレポートなど順次コンテンツを公開。(2023/03/17)

[16]豊中市とNEC、デジタル技術を活用したフレイル・介護予防サービスを提供開始
https://jpn.nec.com/press/202303/20230320_01.html
歩行姿勢測定システムなどを活用し、高齢者の健康状態を見える化するサービス。デジタル技術を活用した歩行姿勢測定と当日フィードバック帳票による自治体のフレイル・予防施策は関西初。(2023/03/20)

[17]富士経済、2023 医療・ヘルスケアDX関連市場の現状と将来展望
https://www.fuji-keizai.co.jp/report/detail.html?code=162211822
当レポートでは、電子カルテ標準化や全国医療情報プラットフォームの創設などの政府動向、Amazonの薬局事業参入などの海外メガテック企業の動向を踏まえて医療ITシステム・サービス市場の将来展望の考察を行います。(2023/03/20)

[18]Theranica、片頭痛予防デバイスでFDA 510(k)を取得
https://mhealthwatch.jp/global/news20230315
処方箋を要するデジタル治療器開発企業のTheranica社は、12歳以上の患者を対象とした片頭痛予防のためのデバイス『Nerivio』の使用について、FDA 510(k)認可を取得したと発表。(2023/03/15)

[19]疲れた脳を落ち着かせる睡眠デバイス『Znie Lite』
https://mhealthwatch.jp/global/news20230316
『Znie Lite』は、超低周波を発生する睡眠デバイス。寝る前に使用し脳を休め、よい睡眠を促してくれるそうだ。72ドル(9,515円)から支援購入できる。(2023/03/16)

[20]研究:電子カルテから発症5年前にアルツハイマー病を予測
https://mhealthwatch.jp/global/news20230317-2
認知機能低下につながる脳の変化は、従来考えられていたよりも早く、中年期には始まっていることが先行研究で示唆されている。(2023/03/17)

[21]『mHealth Watch』注目ニュース:糖尿病アプリ『シンクヘルス』、スマートセンサー「マリヤ(R)」とデータ連携
https://mhealthwatch.jp/japan/news20230327-2
今回のニュースは、糖尿病患者が日々行うインスリン注射の管理をデータ連携で行えると言うものです。日本国内においては「やっとここまで来たか!」と言う感想になります。それくらい国内で導入するには障壁があったと言うことです。(2023/03/27)