こんにちは、渡辺武友です。
本年もよろしくお願いします。

多くの企業が人材不足を課題としています。
その解決のための手段の1つが「健康経営」です。
現在の「健康経営」とは?考えていきます。

特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編

現在の健康経営で求められることとは?

ここ数年、企業の人材確保が難しくなってきていると言われてきましたが、2023年は今までになく大手企業からも声が上がっていた印象です。

少子高齢化対策の1つに位置づけられる「健康経営」ですが、従業員の健康寿命延伸だけでなく、人材獲得のための「健康経営」として、益々必要性が高まっています。

今回は、現在の「健康経営」に求められることについて考えていきます。

以前の健康経営の課題

2023年3月に公表された「健康経営優良法人2023」の認定数は16,688法人(大規模2,676法人、中小規模14,012法人)となり、過去最多を更新しています。

健康経営優良法人認定を得ているかが、就職活動を行う新卒者の1つの目安ともなってきていますので、企業が認定を得ることは当たり前にもなってきました。

数年前までの課題は、「どうやったら健康経営優良法人認定が得られるか?」に終始してしまう企業が多くいたことです。

健康経営優良法人認定を得ることだけを重要視してしまうと、健康経営度調査項目をクリアする視点になってしまう場合もあり、適した健康経営運用が行われてこなかった企業もありました。

これだと、健康経営優良法人企業だからと安心して就職してみたが、実態が伴っていなかったりすると、早期退職につながってしまうこともあります(もちろん、これだけが退職理由とは限りません)。

せっかく取得した健康経営優良法人認定を効果的に活かすためにも、健康経営活動を自社従業員にしっかり浸透させることも重要な要素となります。

現在の健康経営で必要とされること

数年前までの課題は、「どうやったら健康経営優良法人認定が得られるか?」でしたが、健康経営に複数年取り組む企業が増えたことで、「どうやったら健康経営の効果をより高めるか?」に移行してきています。

健康経営に取り組んだことで、従業員のプラスな変化を感じ取れた経営者は、次年度の健康経営にさらなる期待を寄せることとなります。

ただ、多くの場合、2年目3年目の方が「歩留まり」を起こしやすくなります。
健康経営に限ったことではありませんが、回数、年数を積み重ねてきたものは、同じ工数をかけたからと、同じような改善効果が得られるわけではありません。

また健康経営で課題改善したことで、すでに課題ではなくなっている可能性もあります。
今に適した課題を浮き彫りにして取り組むことが望まれます。

2年目以降の健康経営戦略マップ

健康経営を実践するために、「健康経営戦略マップ」を作成します。
「健康経営戦略マップ」は健康経営を実現するための計画書と言われています。

「健康経営戦略マップ」は多くの企業が公開しているので、見本には事欠かないのですが、実は先程の2年目、3年目をより良くするための見本となるものがないのです!

もちろん、複数年健康経営に取り組んでいる企業も「健康経営戦略マップ」を公開していますので見本と言えなくはないのですが、その「健康経営戦略マップ」を見ても、どのようなことを検討し、現在のものになったのかはわかりません。

ではどうやって2年目、3年目に適した「健康経営戦略マップ」が作れるのか?

健康経営の取り組みを2年目、3年目と検討していくために必要なことは、企業が本来取り組んできた「経営戦略」と紐づけて考えることが望ましいのです。

健康経営をより効果的にするために

健康経営は本来、健康を経営的視点から考え、戦略的に実践することです。

自社の「経営的視点」が抜けたまま、他社が健康経営戦略マップに記載している取り組みをそのまま自社に当てはめようとすると、特に2年目、3年目と進んでいくと違和感が出てくるのです。

ですので、他社を見本にする前に、まず自社の経営戦略を確認し、経営目的の弊害となる課題に健康が解決に貢献するものを見つけ出し、健康経営戦略マップに記載していくと、腹落ちしやすい健康経営戦略マップが作成できます。

腹落ちしやすい健康経営戦略マップ作成のために役立つツールとして、私が理事を務めています一般社団法人 社会的健康戦略研究所では、「コミュニケーションシート」というものを研究開発し、公開しています。

この「コミュニケーションシート」、1枚で経営戦略と健康経営を紐づけることができ、健康経営担当者と経営者、また自社内の関係者との全体像把握に役立てることができます。
「コミュニケーションシート」は使い勝手がいいので、ぜひ活用いただきたいです。

ただし、1枚で把握できるようシンプルな作りにしているため、使い方は一度、レクチャーを受けておいた方がよいです。

「コミュニケーションシート」自体は誰にでも提供可能ですので、健康経営に取り組む企業はもちろん、今後、健康経営を行う企業をサポートしたい企業にも提供しています。

ご興味ある方は私、渡辺までご連絡ください。
https://healthbizwatch.com/consultation?athr=13

ビッグサイトで健康経営計画ワークショップを開催

健康経営の計画作りから運用に関する情報を、経営者と関係者で共有することに苦慮されるケースが多数あることを伺っております。

今回、健康経営を社会実装するため社会的健康戦略研究所で研究してきた「コミュニケーションシート」を使い、健康経営に関する悩みを持つ参加企業担当者同士で共有できるワークショップを開催します。


経営者とわかりやすく共有したい!
ウェルビーイング・健康経営計画&運用


日時:2月22日(木)13:00~14:15
会場:東京ビッグサイト 東4ホール 第3会場
演者:佐藤光弘(株式会社富士通ゼネラル)他多数
参加費:無料
主催:インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社

2月20日(火)~22日(木)までの3日間開催される「ウェルビーイングエキスポ 2024(Care Show Japan)」内イベントとなります。
参加希望の方は来場登録およびワークショップ参加登録を事前に行ってください。

詳細、お申込はこちら
https://www.care-show.com/well-being/

健康ビジネスキーワード

「2つの感謝」

感謝には2つあることをアルメンタ博士(米国)に学んだ。
一つ目は、自分にとって都合が良いと感じたときや、好ましい成果を得た時の感謝。
二つ目は、今あることへの感謝。日々の何気ない全てへの感謝。

前者を恩恵的感謝(doing感謝)
後者を普遍的感謝(being感謝)

と呼びたい。

being感謝にはdoing感謝が含まれている。

ここでみなさんは気づくはずである。
doing感謝だけでは独りよがりになってしまう可能性を。
being感謝は結果として幸福感が高まっていくと言われています。
さて、どうする?

今週の注目記事クリップ

+++★注目ニュース解説動画(解説:脇本和洋)★+++

【今回の注目】

「“推しと私”の1泊2日オトメステイ」オトメジムが池袋サンシャインシティプリンスホテルとコラボレーション!(2023/12/25)
https://otomegym.com/news/745/

→解説はコチラ
「推しとフィットネス」に見る、ヘルスケアサービス継続のポイント(7分40秒)

https://youtu.be/7ipigID348k



+++★注目記事クリップ★+++

[1]ジョンソン・エンド・ジョンソン、「My Health, Myself ー 私の健康のために、私ができること。」プロジェクト
https://www.jnj.co.jp/media-center/press-releases/20231227
プロジェクトサイトにて、医療情報との向き合い方に関する情報提供コンテンツを公開。本プロジェクトは、より多くの方がヘルスリテラシーを身につけ、主体的に医療・健康に関われるようサポートすることを目的としています。(2023/12/27)

[2]NTT PARAVITA、公式YouTubeチャンネルでショート動画の配信を開始
https://nttparavita.com/news/231227/
より多くの方に睡眠に対する正しい知識をお伝えし、メンタルヘルス不調の予防につなげていただく機会を創出できればと考え、YouTubeショート動画の配信を開始。(2023/12/27)

[3]ミュゼプラチナム、過去4年間の継続的なアクションにより、月経における労働損失や仕事への支障率・欠勤率が改善(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000479.000008905.html
ミュゼプラチナム×JECIE『女性活躍・健康経営プロジェクト』調査結果公開。月経痛による仕事への支障率は調査開始時から約13%減少!欠勤率も約4%減少!継続的なアクションの重要性が判明、など。(2023/12/28)

[4]Play Life Studio、100人の習慣チャレンジャーの話から生まれた「おすすめ習慣紹介機能」がリリース!ゲーミフィケーションアプリ「プレハビ」がさらに進化(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000119071.html
「おすすめ習慣紹介機能」は、100人の「習慣化に取り組んでいる人」から聞いた、「習慣化したいこと」をchatGPTで分析して生まれた新機能。(2023/12/28)

[5]SHING、新しい寝具体験!クラウドファンディングに成功した「SHING ORDER MAKURA」の通常販売が開始!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000129340.html
個別の体型に合わせて製造されるオーダーメイド枕「SHING ORDEER PILLOW」は、自宅でスマートフォンを使って簡単に体型を計測できるAI技術と枕の老舗まくら株式会社への製造委託によりお客様に最適な寝具を提供します。(2023/12/28)

[6]ジーズニューコンセプト、地球が浮かぶアッティーボジム、スマートバスマットとのコラボイベントを開催(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000114596.html
株式会社issinの協賛により、テレビで話題の無意識のうちに体重管理が出来るバスマット「スマートバスマット」を特別価格で購入できる限定クーポンを提供。(2023/12/28)

[7]remental、2023年版 Z世代の抱える心の悩み TOP5(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000109754.html
オンラインカウンセリング「Kimochi」の対象とするZ世代(20歳-28歳前後)を対象に、心の悩みに関する調査を実施。健康やメンタルヘルスへの関心が高まる中で2023年のZ世代が抱える悩みとは。(2023/12/31)

[8]インフォコム、北海道大学との共同研究で心不全患者におけるフレイル自動判定AIアプリを開発
https://www.infocom.co.jp/ja/news/news2024010401.html
今後は、フレイル判定人工知能(AI)アプリのプログラムを医療機器に実装することにより、心不全患者におけるフレイルの早期診断、治療選択、そしてリハビリテーションの効果判定など、様々な臨床応用が期待されます。(2024/01/04)

[9]RIZAPグループ×ウエルスアドバイザー、特別対談の動画公開のお知らせ
https://www.rizapgroup.com/news/information/rizap%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%97%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e4%bc%9a%e7%a4%bex%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%82%a6%e3%82%a8%e3%83%ab%e3%82%b9%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%90%e3%82%a4%e3%82%b6/
『会員数100万人を突破し日本一位を達成!「ChocoZAP」の急成長と今後の戦略』。「chocoZAP」の成功要因と今後の成長戦略についての特別対談。(2024/01/09)

[10]塩野義製薬など、デジタル治療用サービスの普及に向けたDTx流通プラットフォーム構築開始について
https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2024/01/20240109.html
塩野義製薬とNTTデータ、NTTデータ関西、クニエは、モバイルアプリケーションなどを通じて治療を行うデジタル治療サービスの普及に向け、「DTx流通プラットフォーム」の協同構築を開始する。(2024/01/09)

[11]ネミエル、スリープテック「Nemielu」2024年度の新入社員を対象にした睡眠研修の提供開始!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000080927.html
睡眠状態の現状把握と対策方法提供などを取り入れた睡眠研修を実施することで、社員の健康だけでなく、生産性の向上やメンタルヘルスの予防に繋げます。(2024/01/09)

[12]バイデン政権、医療AIへの新たな自発的コミットメントを公表
https://mhealthwatch.jp/global/news20240105
バイデン政権は、より広範なコミットメントの最新版として、AIが安全かつ責任を持って医療に導入されることを保証するための新たな取り組みを発表した。(2024/01/05)

[13]『Healthtech/SUM 2023』レポート3:ピッチコンテスト結果発表
https://mhealthwatch.jp/feature/news20231227-3
レポート3では、ピッチコンテスト各受賞者とその受賞したビジネスのプレゼンをレポートします。(2023/12/27)

[14]『mHealth Watch』注目ニュース:岡山大学、歯の数が多く、嚥下機能が良好だと、2年後の栄養状態が良好!
https://mhealthwatch.jp/japan/news20240115-2
最近は、口腔衛生、口腔ケア、嚥下機能、咀嚼力などが健康寿命はもちろん、生活習慣病にも大きく関係していることが明らかになってきており、口腔からの身体へのアプローチがヘルケアの領域でも多くなってきている印象です。(2024/01/15)



+++★デジタルヘルス解説動画(解説:渡辺武友)★+++

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