こんにちは、渡辺武友です。

ヘルスケアビジネス、特に予防領域では、「作るのは簡単。売るのに苦労する」とよく言われます。
ビジネスである以上、せっかくチャレンジするなら大きな売上を目指したいものです。

今回は法人市場における売上拡大のヒントをお伝えします!

特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編

ヘルスケアビジネスの売上拡大に必要な視点(法人編)

国内のヘルスケア法人市場(企業従業員向けや健康保険組合向けなど)は、最も競合企業が多い市場と言えます。

この市場には、健康管理、疾患の重篤化予防、ストレス改善、肩こり腰痛改善など幅広いテーマがあり、自社サービスの競合はそれほど多くないように見えるかもしれません。

しかし、例えば義務化されている特定保健指導を導入している企業の中には、1,000以上の事業者と契約している場合があります。

こうなると「大手企業に採用されたので対象者は2,000人いる!」と思ったとしても、同じように採用された競合が1,000社いたら「自社を利用するのは5、6人しかいなかった」なんてことは普通に起きます。

あなたの提供サービスが、特定保健指導ほど競合がいないからといって、他社との違いを伝えれば順調に契約が獲得できるでしょうか?

あなたにとって見込み客となる企業には、少なくとも100社程度が順次アプローチしていることになりますので、他社との多少の違い程度では、1~2ヶ月先まで担当者の記憶にとどめてもらうのはなかなか難しいでしょう。

今回は、そんな法人市場で勝ち抜くヒントをお伝えしていきます。

顧客の本当の課題を見つける


見込み客に営業に行くと、課題を聞き出し、その課題を解決する提案(自社サービス)をすることで、契約に結びつけようと考えることが多いと思います。

この場合の「聞き出す課題」とは、自社サービスに結びつくところを探すためではないでしょうか?

このやり方が通用するのは、見込み客が導入することを決めていて、業者を選んでいる段階です。
それ以外となる、まだどんなものがあるか調べている段階、すでに導入している段階の企業は対象外となってしまいます。

確かに業者を選んでいる段階の企業であれば、選ぶか選ばないかがはっきりするので効率はよいでしょう。
しかし10社コンペとなっていれば、確率は1/10です。
確率だけでいえば9割は選ばれないことになります。


また、業者を選んでいる段階の企業ばかりが都合よく見つけられれば効率は上がるでしょうが、そううまくいくとは限りません。
まだどんなものがあるか調べている段階、すでに導入している段階の企業も見込み客としてアプローチできることが営業効率を上げることに貢献するのです。

そのためには、こちらにとって都合のよい課題を見つける(言わせる)のではなく、見込み客が本当に困っていて、解決策が見つからない課題を明確にすることが重要なのです。


「本当の課題を見つけられても、自社サービスで解決できなければ、聞いても意味がないのでは?」

こう考えるかもしれません。
ご安心ください。
自社サービスから距離感がある“本当の課題”が自社サービス採用の糸口となるのです。

本当の課題を自社ビジネスに結びつける


上記で、「自社サービスから距離感がある“本当の課題”が自社サービス採用の糸口となる」とお伝えしました。

“本当の課題”とは、例えば健康経営の担当者の場合、健康管理系サービスを採用することで、従業員の健康課題の解決はできるとしても、本来の健康経営の課題解決にまで結びついていないことが多くあります。

よく言われる「健康経営で生産性を向上する」とした場合、従業員の健康度を上げたことで、どのように生産性向上にまで結びつけるかは簡単には言えないのです。

本当は、「健康経営により生産性が向上した」と言えることが担当者の望むことであるのに、まずは従業員の健康課題を無くすことにばかり注力してしまい、本来の目的が何年も放置されているなんてことがあります。


このような何年も悩んでいる“本当の課題”を解決するために、相談に乗ってくれる人が現れたらどうでしょう?
いろいろ話を聞きたくなるのではないでしょうか!?

たとえ自社では解決できるサービスがなくても、その部分に関して貢献できるパートナーをつなぐなどできれば、そのパートナーから提案されるものに貴社サービスを組み合わせることはできます。

こうなれば競合とのコンペをせずとも採用につながる可能性が出てくるでしょう。

法人市場における開発のヒント


これから法人市場でのビジネスを考える方もいることでしょう。
そんな方々に、これからの法人市場で何を解決すべきかをお伝えします。

すでにお伝えしたように、競合が非常に多い市場ですので、競合との多少の違いを打ち出しても、常に競合が訪問してきている見込み客(担当者)がすべての提案を覚えて、優位性を整理することはできません。
実際には、話を聞いた順に忘れていきます。


何かを作る前に、市場の中にいる見込み客の“本当の課題”を見つけに行ってください。
そして“本当の課題”の解決に貢献するものをビジネスとするのです。

そのとき、すべて1から作る必要はありません。
なぜなら、この市場は歴史が長く、どこかの誰かがすでに製品開発をしているからです。
まずはそのようなものを仕入れたり、代理店として取り扱えばよいのです。

そして“本当の課題”の解決がビジネスになることがわかってから、代理店としての導入経験を活かして自社商品サービスを開発すればよいのです。

このやり方が、最もリスクを抑えて、妄想で終わらない売上数値を作ることができるのです。

担当者の“本当の課題”とは?


営業に来た人には伝えられないこととして、企業担当者も、実は“本当の課題”がよくわかっていないことがあります。

例えば、複数年健康経営に取り組んできたとしましょう。
従業員の健康課題は順調に解決してきて、プレゼンティーイズムも減少傾向にありました。
これはとても喜ばしい成果ですが、経営者からすると、経営に貢献しているのかどうかが見えにくいと思われることがあります。

担当者としては、世間で言われる健康経営に取り組んできたはずが、経営者にとっては
「健康経営は悪くないけど、さらに力を入れるべきことかがわかりにくい」
このような評価をされることがあります。

今回のようなケースでの課題はなんでしょうか?
担当者としては従業員の健康課題を見つけ解決してきたはずです。担当者としては課題は解決していることになってしまいますね。

このような悩みを抱えている担当者、さらにはそのような担当者をサポートする、サポートサービスを提供している企業向けに役立つ勉強会をリアル開催します。


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