こんにちは、渡辺武友です。

昨年、ついに国際規格としてウェルビーイングのガイドラインが発行されました。
改めて、国際規格化されたことでビジネスにどのような影響があるのか?考えます。

特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編

健康経営の未来、ISOでガイドライン化


「ISOウェルビーイング」のガイドラインが発行されました。

「ウェルビーイングはどう規定されたのか?」
「ウェルビーイング認証は定められたのか?」

このようなこと、気になるのではないでしょうか!?
「ISOウェルビーイング」のガイドラインが発行されたことで、今後どのような影響が考えられるのか?見ていきましょう。

ISOウェルビーイングとは


各国が高齢(化)社会になることで、今までと同じようには国も組織も担っていくことができませんので、高齢者率の高い状態を視野に生活、運用を見直していくこと。
高齢者率の高い状態だからと何かを諦めるのではなく、その状態に合わせてウェルビーイングを推進していく社会を検討する必要があります。


今回発行された国際規格ISO 25554:2024は、そのような世界において、どうウェルビーイングを促進するかを検討したものとなります。

日本語にすると
「高齢化社会ー地域や企業等でウェルビーイングを推進するガイドライン」
になります。


誤解のないようお伝えすると、ウェルビーイングとはこうあるべきと定義づけたり、ウェルビーイングというワードを翻訳したものではありません。

ウェルビーイングとは、個人、組織、地域、国などそれぞれ違うものというのが、国際会議でも一致するところです。

本規格では、コミュニティ(地域や職域など)ごとに目的とするウェルビーイングな状態を、どのように実現するのかをガイドラインとして定めています。

健康経営への影響


「高齢化社会ー地域や企業等でウェルビーイングを推進するガイドライン」の中で書かれている“企業等でウェルビーイングを推進するガイドライン”は、健康経営優良法人認定に換わるものなのか?気になるところだと思います。

結論からお伝えすると、今すぐ置き換わるものではありません。
また全くの別ものでもありません。


今回の「ISOウェルビーイング」は、日本から提案したものとなります。
その背景の1つが国を挙げて取り組んできた健康経営です。
国内での健康経営の広がり、効果が評価されて、賛成多数により日本が議長国となり、ガイドラインの開発が進められました。

日本の環境、状況を踏まえて今の健康経営優良法人認定があります。
それをそのまま世界各国で採用することは難しいため、どのような国や地域でも取り組めるようにするためのガイドラインとなったのです。

ガイドラインは「健康行動はこうしないといけない」などと、詳細を指示しているものではありません。
ガイドラインは“指針、指標であり物事の判断基準”となります。

規制ではなくよりよい活用へ


では、今はガイドラインを無視してよいかというと、そんなことはありません。
ISOで発行された以上、日本もWTO加盟国のため、例え国内での活動であってもTBT協定により従わなければなりません。

今後の健康経営は、「ISOウェルビーイング」のガイドラインに則っているのかは1つの基準になりますので、ガイドラインの確認は必須となってきます。

ただし、今まで培ってきた健康経営と全く違うことではありませんのでご安心ください。
ベースはあくまで日本が取り組んできた健康経営です。
より組織がウェルビーイングな状態を目指す上で確認すべきこととなります。


健康経営を支援する企業なら、このガイドラインをいち早くチェックし、提供するサービスがガイドラインに則っていることを確認し、クライアントや提案先企業に伝えていきましょう。
いち早く取り組むことで、競合他社との差別化要素となります。

これから「ISOウェルビーイング」はガイドラインが発行されたことで、次のフェーズに進みます。
この取り組みは、国内企業にプラスに働くことを目指して推進していますので、今後の動向を注視し、ビジネスにご活用ください。

「ウェルビーイングISO」に関する解説を行います


今週1月17日(金)に開催される「ウェルビーイング カンファレンス 2025(オンライン)」にて、発行されたガイドラインについて、またウェルビーイングに取り組む事業者にとって、ISO活用によるビジネス拡大のヒントをお伝えします。

パネルディスカッションでは、私(渡辺)がモデレーターとして、皆さんがビジネス活用で知っておきたいことを質問、追求していきます。時間調整して、ぜひご視聴ください。


2025年1月17日(金)11:15-17:10
「ウェルビーイング カンファレンス 2025(オンライン)」
(主催:インフォーマ マーケッツ ジャパン 株式会社)

<オンラインセミナー>
13:00-14:00
ISO「ウェルビーイングに関するガイドライン」の紹介
講演:産業技術総合研究所 佐藤洋氏

<オンラインセミナー>
14:20-15:20
ウェルビーイングを起点としたISOのビジネス活用(バネルディスカッション)
パネラー:
社会的健康戦略研究所 浅野健一郎氏
産業技術総合研究所 佐藤洋氏
日本規格協会 水野由紀子氏
神奈川大学 中見真也氏
モデレーター:ヘルスビズウォッチ 渡辺武友

事前無料登録することで、どなたでも視聴可能です。
視聴後、気になったことを質問できる場も用意しております。

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