[健康ビジネス・マーケティング&収益化編]商品サービスの良さは仮想現実で伝える
こんにちは、渡辺武友です。
「使ってもらわないと価値が伝わらないから売れない!」
そのように思っていることはありませんか?
でも、そんな心配はしなくても大丈夫です。
今回は商品価値以上に伝えるべきこと、お伝えしていきます。
特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編
健康ビジネスをされている方からの相談で、「モノはとてもいいんです。でも、使ってもらわないと良さが伝わらないので売れないんです」。
このようなお話しを聞くことがあります。
「健康ビジネスあるあるですね!」と思う人もいるかもしれませんね!?
でもよく考えてほしいのですが、これって健康ビジネスに限ったことでしょうか?
多くのビジネスが同じことが言えないでしょうか??
今回は、使わなくても買いたくなる、キッカケ作りについてみていきましょう。
健康効果は、実は価値としては弱い
世の中の多くのものが、使ってみてはじめてその良さを実感できます。
まさか、単行本を買うのに本屋で全部立ち読みして結末が面白いから買う人はいないと思います(極稀にいるのでしょうが一般的ではないですね)。
もちろん、お試しした上で買ってもらうものもあります。
健康商材でも、体験会やサンプルプレゼントなどがありますので活用している企業も多いです。
問題はお試しの前にあります。
それは「どうやって試してみたいと思えるようにするか?」です。
そもそも試してみたいと思ってもらわなければ、体験会もサンプルも機能しません。
例えば、ダイエット向けのサプリの場合、ユーザーとしては自分でも成果が出るかが気になるところです。
できれば自分に合ったものを選びたいと思っています。
このようにユーザーが考え、商品を探しているとき、効果の凄さを全面に訴求し、1週間分のお試しセットがもらえると伝えるとします。
もし商品を探しているユーザーが、この商品の告知だけを見て申し込んでくれるなら、純粋に1週間使ってもらい、効果を実感できたら本購入に進めばよいでしょう。
しかし、ダイエット向けのサプリは多くの選択肢がありますので、通常はどれが自分に合っていそうか比べることになります。
効果だけを強調しても、多くの競合商品も効果には自信がありますので、比べてみると、価格による差はあれど、ほとんど差がないことがわかります。
効果という、いわば基本スペックとなる部分だけでは差別化できないのです。
健康商材はこの先にユーザーを引きつけるアプローチを仕掛ける必要があるのです。
「○○しそう」と連想させることを仕掛けろ!
質問ですが、はじめて行くレストランはどうやって選びますか?
レストランからすると、味には絶対的な自信があったとします。
しかし、はじめて行くお客さんからすると味に関しては判断できません。
告知ではメッセージや写真を使うことになるなら、「美味しそう」に見える料理写真を載せるでしょう。他にも、「ゆったりと会話を楽しみながら食事できそう」なことが想定できるような、店内写真を載せたりします。
「美味しそう」、「楽しく食事できそう」。
このように「○○しそう」とお客さんに連想してもらえるよう、仮想現実を仕掛けているのです。
健康商材でも、この考え方は同じです。
ただし、健康商材で特に仮想現実でイメージをもってもらうところは、「行動継続」の部分です。
上記のようなレストランなら、一口食べて「美味しい」と感じてもらえたら、目的は達成したことになるでしょうが、健康商材は使った後の効果が目的になります。
効果を得るために1週間なり1ヶ月かかるなら、その期間は商品を使い続けてもらう必要があります。その期間がつらいと思うか、楽しいと思うかで結果まで行けるかどうかを左右します。
つまり、「つらそう」と思われたら選ばれる可能性は低くなりますが、「楽そう」や「楽しそう」と感じてもらえた方が選ばれる可能性が高まります。
このようにお客さんが、「○○しそう」と連想できるような仮想現実を用意します。
レベルに合わせた伝え方が行動につながる
ダイエットでは、よく痩せる前と後の比較写真を載せることがあります。
これだけですと、結果にフォーカスした告知になります。
例えば、何度かダイエットにチャレンジして挫折してきた人がそれを見ると、「頑張れば結果は出るんだろうけど、どうせ続かないからな」と思ってしまう可能性があります。
そこで必要なのが「○○しそう」と連想させてあげることです。
ただし、ここでも注意点があります。
それは見込み客が「ダイエットに対してどのレベルにいる人なのか?」という点です。
例えば、理想的な体型になった人は、その商品やサービスを使った成功者です。
提供側としては、商品の素晴らしさを伝えるためにも成功者を見せたくなります。
成功者の声として、その人のコメントも掲載するでしょう。
しかし、これからチャレンジする人からすると、「自分にはレベルが高すぎて無理だ」と思わせてしまうことがあります。
理想を伝えるのも大切ですが、参加してほしい見込み客のレベルに合わせた伝え方が必要になります。
例えば、提供するサービスに体験会があるなら、体験会に参加した人の声があると、体験会に参加するハードルが下がります。
体験した次は購入になるので、体験会をした後なら購入した人の声が響くのです。
特に、はじめて健康行動にお金を払ってチャレンジする場合は慎重になり、なかなか踏み出せないことがあるので、丁寧に気持ちを汲んであげましょう。
そのためには仮想現実でイメージさせてあげることです。
国際ルールを味方につける!
もしご自身のビジネスが世界基準になったらどうでしょうか?
ヘルスケアに関するある取り組みをしたいと思ったとき、日本以外の国であっても、あなたの商品サービスを選択すると言うことです。
「そんな夢物語みたいなこと、あるわけない!」と思うかもしれませんね!?
実は、このようなことが起きてしまうのです!
そのやり方は、国際規格(ISO)に自社商品サービスを組み込むことです。
今まではそのようなチャンスは訪れることがなかったのですが、現在、国の戦略として日本主導でヘルスケアに関連するISO化のためのプロジェクトが進行しています。
すでに国際会議の場で提案した1号規格が賛成多数で採択され、詳細検討に入りました。
この話し、一体どういうものなのか、気になりますよね?
日本が戦略的にISOに取り組むこと、それが自身のビジネスに活かすとはどういうことなのか、皆さんと共有したいと思います。
10月15日(金)14:45(1時間)にパシフィコ横浜で開催される
展示会「healthTECH JAPAN」 内Main Stage B
こちらでリアルセミナーを開催します。
当日はISO協議会委員長を務める浅野健一郎(社会的健康戦略研究所 代表理事)に私が皆さんを代表して質問形式で、わかりやすく解説してもらえるような場にしたいと思っています。
セミナーは事前登録の必要はありません。
展示会の来場登録だけ行ってからお越しください。
なお「healthTECH JAPAN」の会期中10月13日(水)-15日(金)の3日間、
スポルツ/社会的健康戦略研究所
にてブースも設けています。
3日とも浅野委員長と私がおりますので、セミナーに参加できない場合でもISOに関してお話しできます。
なお、個別のミーティングも行う予定ですので、個別相談の希望ありましたら事前にご連絡ください。
お問い合わせよりご希望を送ってください。
https://healthbizwatch.com/contact
すでに複数の方に、来場の連絡をいただいています。
せっかく来ていただいたのにお会いできないことのないようにしたいと思います。
それでは、ご来場お待ちしております。
健康ビジネスキーワード
「循環経済のインパクト」
循環経済(=シェアエコノミー)の肝は時間や経験も売買対象になってしまうということ。モノに留まらない価値ある全てが対象になる。
これが意味することはどれだけ学び、楽しむか?の経験も立派な資産になり得るということではないでしょうか?
今週の注目記事クリップ
[1]フォーネスライフとNECソリューションイノベータ、「フォーネスビジュアス(Fones Visuas)」のサブスクリプションモデルを提供開始
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/press/20210929/index.html
企業・団体の従業員を対象としたデジタルヘルスケアサービス。生活習慣病リスクの高い従業員など、検査や改善が必要と思われる人を対象に血液を採取し、検査日より4年以内の疾病の発症リスクを予測する検査を提供する、など。(2021/09/29)
[2]ユーグレナとジーンクエスト、遺伝子解析サービスの「祖先解析」をリニューアル
https://www.euglena.jp/news/210929/
今回のリニューアルでは、自分の祖先グループの誕生から日本に到達するまでのルートや当時の生活環境、祖先グループの各種割合などを新規追加し、自身の祖先グループの理解を深めるコンテンツの充実化を図った。(2021/09/29)
[3]ONE COMPATH、ウォーキングアプリ「aruku&」企業対抗イベント、過去最大118社参加!
https://onecompath.com/news/notice/10278/
第5弾開催後のアンケート調査では、86.2%が「1day3000」がウォーキングを継続する動機になったと回答。イベントに再び参加したいと思うかの問いでは、96.5%に参加意向があることが分かった、など。(2021/09/29)
[4]女性たちを惹きつけるコツがわかる!ヘルスケア企業の広告事例、19選(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-marketing-case-210929-1
女性たちの関心を引きつけるには商品力だけではダメで、言うまでもなく広告の吸引力も重要。発想の視点、見せ方・表現のコツが見えてくる、全19事例を紹介。(2021/09/29)
[5]セールスフォース・ドットコム、どこからでも健康と安全の確保を支援できるコネクテッド・プラットフォーム「Health Cloud 2.0」を発表(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000143.000041550.html
「Salesforce Health Cloud 2.0」は、企業や政府が従業員、顧客、コミュニティに対して健康と安全の確保を可能にするテクノロジー。(2021/09/29)
[6]大正製薬と宝島社、変化の多い社会を生きる女性の暮らしの価値観調査を実施
https://www.taisho.co.jp/company/news/2021/20210930000835.html
新しい生活様式下でのストレスが「ある」人は、30代女性で87.4%、40代女性で84.7%と圧倒的多数派。原因は「外出自粛によるもの」が最も多く、30代40代どちらも60%前後の人が回答。(2021/09/30)
[7]ニューバランス、女性ランナーのグローバルコミュニティ「Stolen Starts」を発足
https://store.newbalance.co.jp/press/2021/p-57460
「The Stolen Starts」は、世界中の様々なバックグラウンドを持つ11名の女性で構成されている。それぞれの女性が、それぞれのコミュニティで情熱を注いでいるものに対する率直な姿勢に共感し、このコミュニティの一員として選ばれた。(2021/09/30)
[8]カシオ計算機とアシックス、ウォーキング用スマートフォンアプリ「Walkmetrix(ウォークメトリックス)」をリリース
https://corp.asics.com/jp/press/article/2021-10-01
共創事業第二弾。歩数や距離などの量だけでなく、歩行スピードや歩幅などといった歩きの質も考慮した計測評価・プログラムが特徴のアプリ。質の高いウォーキングの実施をサポートする。(2021/10/01)
[9]グンゼ、乳がんなどの手術後や敏感になった肌にやさしい肌着「メディキュア」を直営2店舗で販売開始
https://www.gunze.co.jp/corporate/news/2021/10/20211001001.html
「メディキュア」は、医師、看護師、患者さまの「あったらうれしい」の声から生まれた製品。発売以来、主にインターネットやカタログを通じて販売しており、小売店での本格的な販売は今回が初めて。(2021/10/01)
[10]エムティーアイ、健康管理アプリ『CARADA』が3つの新機能を追加しリニューアル!
https://www.mti.co.jp/?p=30144
今回「目標数値提案機能」「週次レポート機能」「カスタマイズ機能」を追加。本リニューアルにより、利用者の健康情報の記録だけにとどまらず、個人に合った健康目標設定と健康活動の維持・継続を促し、心身ともに健康的な生活をサポートする。(2021/10/04)
[11]東京海上日動火災保険、アップルウォッチのヘルスデータを活用した実証実験の開始【PDF】
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/211004_01.pdf
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/
アップルウォッチを通じて疾病の予兆を検知し、ヘルスケア領域での「行動変容」を促すための新たなソリューション開発を目指す。(2021/10/04)
[12]順天堂大学、ロコモ予防のトレーニング効果を適切に得るためには栄養状態が鍵
https://www.juntendo.ac.jp/news/20211004-01.html
運動介入前の血清アルブミンレベルが低いと、トレーニング効果が適切に得られないことが判明。トレーニングの効果を適切に得るためには、栄養状態の改善が必要であることを示唆。(2021/10/04)
[13]インサイツ、令和2年度「WEB減量キャンペーン」結果を報告
https://insights.jp/news/release20211005
令和2年度は、29団体が実施し約2,600名がキャンペーンに参加。キャンペーン期間中に食・運動習慣に取り組んだ参加者は94%。開始前と終了時の前後比較で最も意識変容が見られた健康習慣は「日常生活で体を動かす」が9割増加、など。(2021/10/05)
[14]ブレインスリープ、日本のビジネスパーソンの睡眠課題を解決する企業・個人向けサービス「睡眠サポート制度」を提供開始
https://brain-sleep.com/news-info/862/
企業向けサービスとしては「睡眠偏差値(R)for Biz」を含むパッケージプラン「睡眠サポート制度」を提供。さらにビジネスパーソン個人に対して「睡眠タイプ診断」を無償で提供する。(2021/10/05)
[15]東急スポーツオアシスと大戸屋、共同開発したオリジナル定食を全国の大戸屋312店舗で販売開始
https://www.sportsoasis.co.jp/co/news/info/det924.html
大戸屋×オアシスの大好評コラボ第二弾。ダイエット中の方に向けた「ダイエット定食」2種と、筋トレ中の方に向けた「マッスル定食」2種の合計4種類を提供。(2021/10/05)
[16]スイミング用スマートゴーグル『Holoswim』はARで泳いだ距離やタイムを目の前に表示!
https://mhealthwatch.jp/global/news20210929-2
香港のスタートアップが開発した『Holoswim』を装着すると、ラップの数を頭の中で数えたり、タイムを専用の時計で測ったりしなくても自動でゴーグルに表示される。(2021/09/29)
[17]『Apple Watch』に自転車でのワークアウトやライド中の転倒を検知する新機能
https://mhealthwatch.jp/global/news20210929
Appleは、自転車に乗る『Apple Watch』ユーザー向けにデザインされたいくつかの新機能を発表。『Apple Watch』はユーザーが自転車に乗り始めたことを検知して、ワークアウトの開始を促すようになるという。(2021/09/29)
[18]『mHealth Watch』注目ニュース:ウーマンズラボ 高齢者・エイジテック市場に関わる企業が見るべきデータ
https://mhealthwatch.jp/japan/news20211011
今回注目するのは、高齢者・エイジテック市場関連の注目データと認知症への危機意識と予防意識に関するニュースです。65歳以上の認知症の有病率は、あと4年後には5人に1人になるとの推計。(2021/10/11)