こんにちは、渡辺武友です。
「今までにない斬新なモノ・コト」にチャレンジするには大きなハードルがあります。
それは、売れるまで途方も無い時間とコストがかかることです。
多くはこれが耐えられず撤退します。
今回は、その課題をワープする方法についてお伝えします!

特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編

「斬新な新規ビジネス」で収益化するために

以前、新規ビジネスをスムーズに立ち上げるためには、
「“潜在的課題を見つけ、今までにない斬新なモノ・コト”にアプローチしてはいけない!」と伝えました。
今回は、それでも「斬新な新規ビジネス」に挑戦しなければならない立場の方々に役立つ情報をお届けします!

なぜ「今までにない斬新なモノ・コト」を避けるべきか?

まずはおさらいです。
新規ビジネスでなるべく早く大きなビジネスに育てたい場合は、「潜在的課題を見つけ、今までにない斬新なモノ・コト」で検討するのはNGです。

なぜなら、そこには市場がないためです。
つまり買ってくれるお客さんがいません。

目新しいものはニュースなどで取り上げてもらえる確率は高まります。
でも、視聴者からすると「今までにない凄いモノが出てきた!」と感じてもらえることはあっても、イコール購入するかは別です。

ニュースに取り上げられればイノベーターとなる一部の人が買ってくれますが、その後、順調に売れていくかというと、ほとんどそんなことはないのが実態です。

最初はニュースに取り上げてもらえても、その後は簡単には取り上げてもらえません。
そうなったら、次はあなたの商品の素晴らしさを知ってもらう認知活動が必要になります。これがとても長く時間がかかり、大変な作業です。

そして認知されたからと、買ってくれるわけではないでしょう。
最初はタダだったら使ってもいいと思われるくらいで、購入につなげるには、さらに時間がかかるのです。

ですので、新規ビジネスを早く軌道に乗せたいなら、優先すべきは「お客さんが何にお金を払っているのか?」を軸に考えることです。

以前、メルマガでお伝えしたのは「ブームに乗ること」です。
ブームは良くも悪くも、お金を払ってでも欲しい人が多くいる市場が形成されています。
この市場をうまく活用して軌道に乗せることを考えるのが、新規ビジネスでなるべく早く大きなビジネスに育てるためには望ましいのです。

よくある新規ビジネスの考え方と罠

大手企業の新規ビジネスの立ち上げ支援をするとき、社内で求められる(上司から指示される)のが、

「競合が手掛けていない、潜在的課題を見つけ、今までにない斬新なモノ・コトを新規ビジネスとする」

このようなことを言われた経験のある新規ビジネス担当者は多いのではないでしょうか!?
どうも新規ビジネスとは、こうあるべきと思われていることが多いです。

この考え方で新規ビジネスをスタートすると、買ってくれるお客さんがいないことで苦しみます。
潜在的課題だとしても、お金を払う価値があるかどうかは別問題です。

それともう一つお伝えしておくと、もし潜在的課題で競合がいないと思ったら、ラッキー!と思って企画に入る前に、まずは“誰も手を出していない理由”があるのではないか?と、疑ってください。
ほとんどの場合、どこかの企業がチャレンジして撤退しています。
撤退すると、そのようなビジネスをしていた痕跡を消されることが多いので、気づかずに似たようなビジネスを作られることがよくあります。

何かアイデアを思いついても、ヘルスケアビジネスもそれなりに歴史がありますので、そこに関わる世界数十万人はいるヘルスケアビジネスマンの誰かが、すでに考えたり、挑んだりしている可能性があると思ってください。

それでも「今までにない斬新なモノ・コト」を売らなければならない!

「今までにない斬新なモノ・コト」のチャレンジの厳しさは伝わったと思いますが、それでも、社命である以上チャレンジしないとならない方もいるでしょう。
そんな方に、その課題をクリアするヒントをお伝えします!

ただし、条件があります。

・売れ出すまでに2、3年は必要
・その2、3年は環境整備に時間やスキルが必要

さすがに無条件で「今までにない斬新なモノ・コト」をすぐに売るのは厳しいです。
最低限の準備は必要です。(それでもかなり短いです)
ですので、新規ビジネスで1年後には収入がないと困る方は、やはりビジネスが成立している市場からスタートすることを考えましょう。

では最低限の準備とは何か?

それは
「国や国際社会の賛同を得て、当たり前の環境にする」
ことです。

とんでもないことを言い出したと思わないでください!
これ、実は世界的に使われている戦略なのです。

例えば、身近なもので考えてみましょう。

スーパーやコンビニで買い物しても、レジ袋はくれませんよね!?
レジ袋が欲しい場合は有料になっています。

でも数年前までは、当たり前にタダでくれました。

タダだったものが有料になっても、許されるのは、2020年7月にレジ袋有料化が義務付けられたためです。
これはG7にて海洋汚染問題対策として「海洋プラスチック憲章」が採択されたための取組みだからです。

単純にタダにしたくないからと有料化したのではなく、環境問題への対策の一環となれば、否定する人も多くはありません。

環境問題は社会課題として認識している。
そのためにプラスチック削減が必要なこともわかっている。
身近なものとしてレジ袋の使い捨ては止めた方がよいことも知っている。
でも買い物に行くと、ついレジ袋を貰ってしまう(罪悪感)。
だから、ルールで無料は中止する。

このような流れで伝わることができれば、多くの人が賛同してくれます(反対しない)。

「このような流れ」は、1社で仕掛けるのはとても大変です。世の中によいことでも、やり過ぎると営利目的と思われ、怪しいものにも見えます。
ですので、世論を味方にしながら、国連や日本政府が動かないといけない理由を作ることも、ビジネスでは必要な戦略となります。

進め方として、環境問題やSDGsの取組みを自社サイトやCMを使って伝えていくことも大切ですが、それだけでは国連や日本政府が動いてくれませんので、合わせて日本政府に働きかけをしていきます。

社会課題に関連したものであれば、各省庁で委員会を設けて検討していますので、それを活用するのがよいでしょう。

現在、ヘルスケア領域においてアプローチするなら、日本産業標準調査会(経済産業省・略称JISC)の取組みです。
JISCは日本唯一の国家標準機関として国際標準化に関する活動ができます。
JISCは企業からの提案を受けて活動しています。
現在、高齢社会におけるウェルビーイングに関する取組みを行っていますので、多くのヘルスケアビジネスに門戸が開いている状況なのです!

今週、オンラインイベントで紹介します!

今週の3月17日(木)、18日(金)の2日間、オンラインイベント「げんきに暮らせる未来を創る 健康まちづくりEXPO2022」が開催されます。
その中のセミナーでウェルビーイングの国際標準化に関する紹介があります。
まずはこちらを聞いていただくとイメージしやすいと思います。

「持続可能な健康社会の実現に向けたウェルビーイングの国際標準の役割」
社会的健康戦略研究所 浅野健一郎代表理事
3月18日(金)14:15~14:45

現在、日本提案によりウェルビーイングに関する国際規格(ISO)の策定が進んでいます。
本セミナーでは、これからの持続可能な社会に必要な健康社会の実現に向けた、ウェルビーイングの国際標準の役割や狙い、そして健康まちづくりやヘルスケア産業へのインパクトについて解説します。

サイト閲覧、来場登録はこちら
https://www.wellnesscity.jp/


<<出展ブースでも紹介中!>>

社会的健康戦略研究所でブースを出展していますので、そちらはすぐにでも情報閲覧可能です。
まずはブース内の紹介ビデオ、資料等をご確認ください。
気になることがあれば、遠慮せずブース内にある問い合わせからご質問ください。

社会的健康戦略研究所ブース
https://www.wellnesscity.jp/module/booth/100439/65572

ご来場、お待ちしております。

健康ビジネスキーワード

「ビジネスは問題解決」

その解決すべき問題が時代とともに変化している。
役立つ機能をいかに増やしていくのかが最大課題だった時代から、顧客にとって意味のある価値提供がビジネスパフォーマンスの基本になっていきます。
ビジネスの価値は顧客の変化量と言ってもいいかもしれません。
顧客の変化、変化の意図、その次に行きたいところ、欲求を知る術としてコミュニティが有効です。

貴社はユーザーコミュニティを運営していますか?

今週の注目記事クリップ

[1]エコナビスタ、業界初 デュアルAI睡眠センサー「ライフリズムナビ新型 SleepSensor」を開発
http://econavista.com/news/20220301_lrn-sleepsensor/
2021年より東京ガス、三菱ケミカルインフラテックと共同開発していた自己成長型睡眠センサーの新たな製品化に成功。デュアルAI採用により自己成長し続け、常にユーザーに寄り添う製品に。(2022/03/01)

[2]エムティーアイ、女性と医師をつなぐサポートツール「ルナルナ メディコ」が不妊治療などをより支援するプレミアムプランを提供
https://www.mti.co.jp/?p=31078
プレミアムプランでは「医師からの情報提供機能」「分娩予定日の算出機能」を新たに提供。これにより投薬や受診タイミングなど、医師からのより細かな指導も表示できる。(2022/03/02)

[3]編集長の眼:デジタルヘルスの新潮流、課題山積の地方がベンチャーの「ふ化装置」に(日経デジタルヘルスより)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00139/021800084/?ST=ch_digitalhealth
「課題が山積する地方にこそ、新規事業を生み出すチャンスがある」。「Healthcare Innovation Challenge in 九州 2022」のパネルディスカッション「デジタルヘルスケアビジネス成功のカギとは」で、このような議論が繰り広げられた。(2022/03/03)

[4]ベースフード、オンラインコミュニティ「BASE FOOD Labo (ベースフードラボ)」のオリジナルアプリをリリース!
https://basefood.co.jp/news/781
「BASE FOOD Labo」は、BASE FOOD継続コース会員向けオンラインコミュニティ。新商品アイデア投稿など情報交換できる場として2018年に開始し、現在約1.8万人の研究員が日々レシピ共有などの交流を行っている。(2022/03/04)

[5]日清シスコ、直近1年で食べた人は2割ーオートミールに関する実態調査ー(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000045598.html
オートミールについて全国男女12,048名にアンケートを実施。オートミール認知率は81.3%、知っているが食べたことはないという人が最も多く50.3%。食べる理由1位は「食物繊維が多い」で5割以上。(2022/03/04)

[6]スクラムスタジオ、「ウェルビーイング」をテーマにスタートアップと事業共創するグローバル・オープンイノベーション・プログラム「Well-BeingX」を開始
https://scrum.vc/ja/2022/03/07/press-release-2022-03-08/
スタートアップ募集期間は、2022年3月8日-5月31日。本プログラムのローンチに参画する大企業は4社(パートナー企業:住友生命保険、東京建物、日本たばこ産業、サポーター企業:博報堂)。(2022/03/07)

[7]亀田製菓、亀田製菓グループの美味しく健康価値のある食品事業の進化【PDF】
https://www.kamedaseika.co.jp/admin/images/news/upload/2984.pdf
https://www.kamedaseika.co.jp/
“あられ、おせんべいの製菓業”から“Better For Youの食品業”へと進化することを目指し、グループ会社のマイセンファインフード、タイナイと共に「プラントベースドフード(植物性代替肉)」「米粉パン」「お米由来の乳酸菌」のそれぞれで新たなブランドを立ち上げる。(2022/03/07)

[8]電通、ジェンダー・ギャップ問題の解決に向けた発想支援ツール「ジェンダー課題チャート」を無料公開
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0307-010501.html
第1弾として女性たちの課題を可視化し、ジェンダー・エクイティの実現に向けて、ワークショップやコンサルテーションを推進。(2022/03/07)

[9]ライフログテクノロジー、健康管理アプリ「カロミル」に「食べた分だけ調整機能」を新たに追加
https://www.calomeal.com/pressrelease/20220307.html
今回のアップデートでは、「一般料理」のメニューを選択すると構成している食材が細分化され、食材ごとに量を変更することができるようになった。これにより実際に食べた量をより正確に記録することが可能に。(2022/03/07)

[10]FiNC Technologies、「頭痛と向き合う3日間 by 頭痛ーる」の提供開始!
https://company.finc.com/news/15495
気圧の変化による体調不良が起こりそうな時間帯の確認や、痛み・服薬記録ができる気象予報士が開発した気象病対策アプリ「頭痛ーる」とのコラボプログラム。(2022/03/07)

[11]ウーマンズ、女性個室トイレから女性特有の健康問題を啓発ーバカンとウーマンズの協業を開始ー(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000059452.html
今回の提携によりトイレ個室というプライベートな空間を通して、女性特有の健康課題にフォーカスしたオリジナル動画番組「ウェルビーイングチャンネル」を「AirKnock Ads」を通して配信する。(2022/03/07)

[12]三菱地所プロパティマネジメント、まるのうち保健室「働く女性ウェルネス白書 2022」を公開(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000148.000043503.html
本年度の「まるのうち保健室」の活動の1つとして、ファムメディコと三菱地所との共催により、主に丸の内エリアで働く女性の健康実態や就労環境との関連性について疫学調査を実施。(2022/03/08)

[13]リンケージ、女性特有の健康課題を最も理解して欲しい相手は「会社の上司」ー全国の女性社員300人に聞いた「女性の健康課題」調査結果ー
https://linkage-inc.co.jp/news/%e5%a5%b3%e6%80%a7%e7%89%b9%e6%9c%89%e3%81%ae%e5%81%a5%e5%ba%b7%e8%aa%b2%e9%a1%8c%e3%82%92%e6%9c%80%e3%82%82%e7%90%86%e8%a7%a3%e3%81%97%e3%81%a6%e6%ac%b2%e3%81%97%e3%81%84%e7%9b%b8%e6%89%8b%e3%81%af/
健康課題の実態や対策すべき課題を明らかにすることを目的に“健康面の問題”や“会社への要望”などを調査。重い生理やPMSで休みたかったが、休みを取ったことはない女性が41.1%、など。(2022/03/09)

[14]テルモ、一般の方を対象とした「テルモ・メディカルセミナー」を開催
https://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20220307/1263/index.html
開催日は3月26日(土)。「体温とストレス」をテーマに、心因性発熱をはじめとして様々なストレス関連疾患の研究・診察を行っている岡先生に、体温を切り口に多忙な現代社会で心身の健康を保つためのヒントをお話しいただく。

[15]『mHealth Watch』注目ニュース:TapCloud、高リスク患者の訪問の間のケアギャップを埋めるのに役立つAI
https://mhealthwatch.jp/global/news20220314
今回紹介するTapCloudの取組みは、患者と医師をつなぐためにAIを活用しています。AIで医師の代わりをするのではなく、医師に適切につなぐために必要なツールであることを利用する患者にも理解してもらい使ってもらっています。(2022/03/14)