[ヘルスコーチングの視線編]ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチングにおける生成AIの活用(1)「ヘルスコーチングとAIの相性」
こんにちは、里見です。
ヘルスケアサービスにおいて、生成AIの活用が注目されており、実際に生成AIを取り入れたサービスが次々と提供され始めています。
今回から数回にわたり、ヘルスコーチングにおける生成AI活用の可能性と課題や役割について解説していきたいと思います。
特集:ヘルスコーチングの視線編
生成AIとヘルスコーチングの相性
ヘルスコーチングは、対象者の行動変容や目標達成を支援するために行動に焦点を当て、対象者に寄り添ったアプローチを重視するコミュニケーション手法です。
生成AIは、自然言語処理や情報生成に優れ、パーソナライズされたサポートやモチベーション維持の面で大きな可能性を持っています。
今回は、ヘルスコーチングと生成AIの相性について、以下の5つの観点から具体的に解説します。
1)個別化されたコミュニケーション
ヘルスコーチングでは、対象者の状況や目標に応じたパーソナライズされた対応が重要です。
生成AIは、対象者の状況や目標、ライフスタイルに基づき、個別化されたアドバイスや情報を生成できます。
この点で、パーソナライズされたコミュニケーションという共通の特徴を持つ両者は相性が良いと言えます。
2)モチベーション維持と行動変容のサポート
ヘルスコーチングでは、対象者のモチベーションを保ちながら、行動を習慣化するためのサポートを行います。
生成AIは、対象者の進捗やデータを基に、励ましの声がけやメッセージの送信が可能です。
また、具体的な行動提案や工夫を対象者に合わせて行うこともできます。
モチベーション維持の観点からも、生成AIはヘルスコーチングと高い親和性を持っています。
3)承認やフィードバックの対応
ヘルスコーチングでは、対象者の行動に対する承認やフィードバックが重要なポイントです。
生成AIは、24時間リアルタイムで対象者の行動に応えることが可能です。
この即時対応能力は、ヘルスコーチングが提供する「寄り添い」や「見守られている」感覚を強化し、非常に相性が良いと言えます。
4)感情への対応と心理的サポート
ヘルスコーチングは、対象者の心理的側面を重視し、小さな成功体験を通じて主体的な取り組みを促すなど、自己効力感を高めるサポートを行います。
生成AIは、対象者の感情的なトーンを分析し、適切な言葉で応答する能力を持つとされています。
また、対象者が気づいていない小さな変化や成功を見つけて伝えることも可能です。
このような感情への対応能力は、心理的なサポートを重視するヘルスコーチングとの高い親和性を持っています。
5)データの見える化とゴールの具体化、明確化
ヘルスコーチングでは、ゴールを具体化することで、目標を「自分ごと」として捉え、モチベーションを持続させることが重視されます。
また、ゴール達成に向けた進捗を多角的に捉え、変化を明確にすることも重要です。
生成AIは、対象者のデータを視覚的に整理し、それを自然言語でわかりやすく説明できます。
さらに、対象者の課題を踏まえた上で、興味を引き付けるゴールの具体化を支援することも可能です。
この能力は、ヘルスコーチングが行う「ゴール設定」や進捗の可視化を強力に補完し、相性の良さを発揮します。
ヘルスコーチングには、まだ多くのアプローチ要素があります。
それぞれを詳しく検討すれば、生成AIとのさらなる相性の良さを見つけることができるでしょう。
今回は、代表的な5つの視点をご紹介しました。
次回は、生成AIの具体的な活用シーンについて、解説してみたいと思います。
次回もぜひご期待ください。
生成AIの活用にご興味やご質問がある方、ぜひディスカッションしましょう!
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[1]2,500万ドルの新ファンドが英国のメンタルヘルススタートアップに活力を与えることを目指す(TechCrunchより)https://techcrunch.com/2024/12/12/a-new-25m-fund-aims-to-give-uk-mental-health-startups-a-shot-in-the-arm/
英国のKHP Venturesの新たなベンチャーは、特にうつ病、不安症、精神病に取り組むスタートアップ企業の支援を目的とした2,000万ポンド(2,550万ドル)の新たなファンドを調達することで、状況を改善しようと計画している。(2024/12/12) [2]Roonが1,500万ドルを調達し、「Dr. Google」の代わりに実際の医師が病気の治療法を動画で紹介
https://mhealthwatch.jp/global/news20241213
Roon社は、Google検索(一般的に「Dr. Google」と呼ばれる)やWebMD、Healthlineなどの従来のヘルスケアコンテンツサイトを、トップレベルの医療機関の医師が作成した、健康に関する何千もの健康問題に関する動画ベースのQ&Aに置き換えることを目指している。(2024/12/13) [3]フィットネススタートアップのLadderが、自社のアプリをコピーしたとしてPelotonを追及
https://mhealthwatch.jp/global/news20241217-2
フィットネス系スタートアップ企業Ladder社は、先日ベータ版を終了したPelotonの新しいアプリ「Stength+」のリリースで、Pelotonが自社の成果を盗用したと非難している。(2024/12/17) [4]リアライズ・イノベーションズ、睡眠時無呼吸症候群のリスク予測が可能なアプリをリリース
https://mhealthwatch.jp/column/news20241211
リアライズ・イノベーションズ社は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスク予測が可能なSASスクリーニングアプリを法人向けに提供開始した。(2024/12/11) [5]三生医薬、機能性表示食品の開発・届出に関するお役立ち情報を発信するサイトを開設
https://www.sunsho.co.jp/jp/information/2024/1211.shtml
業界最長の10年間に及ぶ機能性表示食品の開発サポートや、累計600件以上の受理実績で培った経験を活かして、これから新規参入を検討する企業様を対象にしたオウンドメディアを正式リリースいたしました。(2024/12/11) [6]ポーラ、「働きがい」と「幸せ」の関連性を解明
https://www.pola.co.jp/about/news/20241211-02/index.html
従業員を対象に働きがいと幸せの関連性を調査したところ、働きがいと幸せには一時的幸福(Happiness)、頻繁な幸福(Frequently Happiness)、持続的幸福(Well-being)の3段階に分類できることを明らかにしました。(2024/12/11) [7]ストーリーライン、CHOOZE COFFEE、12/12から国内初の自宅で「カフェインコントロール」できるコーヒーの定期便を提供開始
https://storyline.co.jp/news/mP2MKN9w
カフェイン量が違う「レギュラー」「ハーフ&ハーフ」「デカフェ」がバランス良く入ったカフェイン3種セット、またはカフェインフリーのデカフェセットの2パターンからコーヒーをお選びいただけます。お客様の体調管理はもちろん、睡眠の質や生産性向上をサポートします。(2024/12/12) [8]インテージヘルスケア、「健食サプリ・ヘルスケアフーズレポート2024」発刊~若年層で「健食サプリ」の利用意向が高まる。一方、「価格の高さ」が継続への障壁か~
https://www.intage-healthcare.co.jp/news/d20241212/
生活者13万人へのアンケート調査からセルフヘルスケア(生活者の健康消費・活動)に関わる市場実態をまとめた『健康食品・サプリメント+ヘルスケアフーズ+セルフヘルスケア市場実態把握レポート2024年度版』を発刊します。(2024/12/12) [9]ジョリーグッドと大塚製薬、「認知症ケア支援VR」の販売を開始!共同事業FACEDUOで
https://jollygood.co.jp/news/4576/
「認知症ケア支援VR」は、認知症の方のご家族や介護士をはじめとする介護者の方々が、認知症の方の気持ちや行動の背景を知り、具体的な対応を学ぶための、専門医監修の体験型VRトレーニングプログラムです。(2024/12/12) [10]Texas Medical Center、三井不動産、国立がん研究センターがパートナーシップを締結。「TMC Japan BioBridge/JACT Program」を開始
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/1212/index.html
TMCが医療系スタートアップの米国展開支援プログラムであるTMC Japan BioBridge/Japan-Accelerator Cancer Therapeutics and Medical Devicesを開始。日本のヘルスケアイノベーターに米国市場参入の道を提供。(2024/12/12) [11]CureApp、高血圧対策は減塩だけじゃない!高血圧学会が発表した新指標「尿ナトカリ比」とは?
https://cureapp.blogspot.com/2024/12/blog-post_12.html
2024年10月8日、日本高血圧学会は、塩分(ナトリウム)と塩分の排出に寄与するカリウム摂取のバランスをあらわす指標「尿ナトカリ比」に関する目標値と適切な評価方法を提唱するため、コンセンサスステートメントを公表しました。(2024/12/12) [12]明治、「見える化」サービス第二弾!注目の“短鎖脂肪酸”に着目した腸内タイプ別パーソナルケア「Inner Garden(インナーガーデン)」を開発(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000015904.html
「Inner Garden」はその人の腸内細菌のタイプに合わせて“短鎖脂肪酸”を効率的に生み出すことに着目したパーソナルなサービスです。腸内細菌測定により、腸内フローラを5つのタイプに分け、そのタイプに合わせた栄養源を配合した商品をお届けします。(2024/12/12) [13]キリンビバレッジ、「キリン おいしい免疫ケア」シリーズの累計販売本数が1億2千万本を突破!
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2024/1213_01.html
「キリン おいしい免疫ケア」シリーズは、キリンの独自素材「プラズマ乳酸菌」を配合した機能性表示食品。(2024/12/13) [14]issin、健康を損ない、思い出が作れなくなる「思い出こぼし」を経験した人は約6割!健康に関する後悔がある人が多くいる一方、常に健康管理を実践している人はわずか1割(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000103350.html
健康を損なうことで失われた思い出に着目し、購入者が60,000人を突破した「スマートバスマット」のユーザーなど(10代以上の男女522名)を対象に意識調査を実施。(2024/12/13) [15]ては~とホールディングス、介護・ヘルスケア領域で製品・サービス開発を支援する「Care Solution Navi」のリリースと、「ヘルスケアオープンアライアンス」参加企業募集の案内(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000040760.html
2024年度より、介護・ヘルスケア領域で新商品開発を目指す事業者に対し、専門スタッフが有するノウハウの提供や、介護現場での実証実験を伴走サポートする「Care Solution Navi(TM)」を開始しました。(2024/12/13) [16]ポラール・エレクトロ・ジャパン、生体データを企業のソリューションへ。SDK/API連携可能なフィットネストラッカー Polar 360を発表(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000015404.html
Polar 360は、使用者の心拍数やアクティビティをリアルタイムに計測でき、SDK/API連携することによって、自社開発を行う企業の独自のソリューションへ、データを連携することができます。(2024/12/16) [17]IGNITE、IGNITE YOGAがヨガとジャーナリングを組み合わせた毎年人気の「年末年始スペシャルコンテンツ」をonline studioにて配信決定!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000134.000060550.html
12/30~1/3の5日間、2024年の振り返りや新たな1年を良い形でスタートできるテーマにてお届けいたします。(2024/12/16) [18]アジアのイノベーションハブ、シンガポールが分かる「スタートアップエコシステム シンガポール」レポート(TECHBLITZより)
https://techblitz.com/report/startup-ecosystem-singapore-2024/
シンガポールのスタートアップエコシステムの概要と、その成長を支える主要プレーヤーや今注目のスタートアップをご紹介。(2024/12/16) [19]GMOインターネットグループ、国立大学法人東京大学医科学研究所「生成AIを活用した老化細胞研究」をテーマにした講演を開催
https://www.gmo.jp/info/news/92/
本講演は、東京大学医科学研究所の「国際健康医療推進社会連携研究部門」が主催する渋谷ウェルセンターで行う医療講演会の第1回目として開催されました。(2024/12/17) [20]『mHealth Watch』注目ニュース:ヤマップ、歩行距離で保険料が変わる『山歩(さんぽ)保険』
https://mhealthwatch.jp/japan/news20241223-2
今回取り上げた『山歩(さんぽ)保険』は、ハマり具合によって保険が変動するのは魅力的です。しかも、変動基準は普段使っているGPSアプリで判定してくれるのもありがたいです。わざわざ申請し直す必要がありません。(2024/12/23)
+++★デジタルヘルス解説動画(解説:渡辺、脇本)★+++
【デジタルヘルス・ビジネスの疑問解消!】
デジタルヘルスのビジネスに関わる人に役立つ情報をお届けします。
デジタルヘルス活用で収益拡大した事例紹介(4分28秒)
https://youtu.be/WMbiSO1Qprs