こんにちは、里見です。
ヘルスコーチングでは、双方向のコミュニケーションであっても、人それぞれ会話のペースが異なるため、やはりパーソナライズして会話を進めていくのが基本になります。

しかし、この「パーソナライズ」するアプローチにおいても、ヘルスコーチングとしてのポイントが存在しています。

そこで、今回は「パーソナライズ」に関して、ヘルスコーチングの視点で解説したいと思います。

特集:ヘルスコーチングの視線編

ヘルスコーチングの可能性を探る:主体性を引き出すパーソナライズアプローチ

1、寄り添い

ヘルスコーチングの基本は個別性、パーソナライズです。
対象者に合わせた提案、情報提供はもちろん、対象者のペースに合わせたサポートなど、対象者に寄り添ったパーソナライズ要素は、コミュニーケーションの中では欠かすことはできません。

ではヘルスコーチングでは、どんな会話を通してパーソナライズの寄り添いを行っていくのかというと、まず必要なアプローチとしては「見ていてくれている」、「寄り添ってもらっている」といった信頼関係のコミュニケーションです。

その中のオーソドックスなアプローチ、コミュニケーションとしては、対象者のコメント、行動をしっかりと聴いて、フィードバックするコミュニケーションになります。

すごく普通かと思われるかもしれませんが、対象者は、コーチから提示された情報の内容よりもフィードバックによる「見ていてくれている」、「寄り添ってもらっている」ということに価値を持ってくれたりするものです。

この「見ていてくれている」、「寄り添ってもらっている」といった感覚は、対象者のコメント、行動をそのまま伝える程度のフィードバックでも、十分「パーソナル感」を出すことが可能です。

フィードバックというと、「褒める」「良いことを見つける」など、それらを言葉にするのだと勘違いしがちで少々ハードルが高い印象を受けるかもしれませんが、見たままを伝えるだけでも十分「フィードバック」として受け入れられ「パーソナライズ」のコミュニケーションとして機能します。

2、パーソナライズに必要な情報

ヘルスコーチングは、一般的な「教える」「指導する」アプローチではなく、目標に向かって行動を自走できるように寄り添うところが、他のヘルスコミュニケーションのアプローチと大きく異なる点です。

そのため、対象者に合わせた継続的なコミュニケーションには、その時々の対象者の状況や反応に応じて、提供する情報やアプローチを変化させる必要があります。

しかし、その時に必要になるのが「パーソナライズ」であり、その人に向けてという個別化アプローチです。

ヘルスコーチングでは、ゴール、目標に向かって具体的な行動にフォーカスして継続的に、具体的な取り組みの会話を繰り返していきます。

その際どの情報をもとに、パーソナライズしてアプローチしていくかというと以下のような感じです。

例えば
・事前ヒアリングによる対象者のライフスタイル情報
・過去の経験取り組み
・対象者が設定したゴールや目的
・対象者がこれまでに取り組んだ行動
・対象者の取り組みの状況や結果
など

上記のような対象者の情報をベースにして、行動に着目してアプローチし対象者に合わせてコミュニケーションを行います。
この対象者の情報をベースにしたアプローチをすることで、「見てくれている」という感覚は十分伝わります。

逆に、対象者の情報から少しでも外れたことが会話の中に含まれていたりすると、対象者は違和感を持ち、一発で「見てくれていない」という感覚になってしまいます。

対象者にとって「パーソナライズ」のコミュニケーションは、自分に向けられている情報であるのが当然だと認識しています。
自分を見てくれていないコメントには敏感で、もし少しでも見てくれていないという感情を与えてしまうとコーチへの信頼が薄れ、向き合い方が変化してしまうので注意が必要です。

「パーソナライズ」のコミュニケーションは、やはり対象者に寄り添って、対象者の情報をベースに会話できるかがポイントになります。

3、選択支援のパーソナライズ

ヘルスコーチングは、寄り添う側であるヘルスコーチや専門家が主役ではなく、実際に取り組む対象者が主役のコミュニケーションです。

対象者のライフスタイルはそれぞれ異なります。
また生活習慣を変えたり、生活の中に健康行動を追加する過程では、様々なハードル、障害が立ちはだかることが通常で、そもそもスムーズにいかないものなのです。

そのため、行動へのアプローチでは「パーソナライズ」が、重要な要素になってきます。

しかし、ヘルスコーチングにおける「パーソナライズ」された行動のアプローチは、あくまでも選択支援の位置づけであり情報提供の範囲です。

行動は、正しい知識、正しい理解の上で取り組むことが重要で、ヘルスコーチングでは「選択支援」のための「情報提供」も重要な要素になってきます。

ヘルスコーチングでは、一方的な「教える、ティーチング」自体はしません。
しかし、対象者の「選択の幅」を拡げ「選択を支援」するための「情報提供」は積極的に行うのです。

この「選択の幅」を拡げ「選択を支援」するための会話のベースになるのが、「パーソナライズ」という「個別化」のアプローチです。
このアプローチを通し対象者自らが選択した「行動」の取り組みにヘルスコーチは寄り添っていくのです。

対象者自らが行動を選択するからこそ、行動、取り組みとの向き合い方が受け身ではなく主体的になって、前向きな取り組みにつながっていくのです。

「パーソナライズ」や「個別化」は、最近のヘルスケアビジネスでは注目されてきています。
しかし、「パーソナライズ」、「個別化」といっても、対象者との距離感や使い方は様々です。

ヘルスコーチングでは、対象者の行動に着目していかに継続してゴール、目標に導くかという視点で、対象者の選択支援に寄り添う中で「パーソナライズ」を活用しているのです。

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「サービス・デザインの原点」

サービスとは形のないもの。
形の無いものをつかもうとする行為は遊びがベースになっています。
サービスづくりは、遊びが原点です。
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今週の注目記事クリップ

[1]MICIN、日本ベクトン・ディッキンソン、メディカルユアーズ、オンライン服薬指導後の「非接触型・処方薬受け取り」実証実験を開始
https://micin.jp/news/3462
オンライン服薬指導実施後、患者が宅配費用の負担無く、好きな時間に処方薬を受領するための新たな方法を提示する実証実験。(2020/10/14)

[2]ビーアンドディー、NEW体験型アウトドア&スポーツSHOP「APORITO 横浜」OPEN
https://www.rizapgroup.com/news/information/20201015-01/
「APORITO」(アポリト)は、従来のスポーツショップの枠を超えた、『24時間365日、全ての人々のパフォーマンスUP』をコンセプトに、スポーツ・アウトドア・リカバリー・ヘルスケアが融合したNEW体験型ストア。横浜桜木町駅前にオープン。(2020/10/15)

[3]ライフログテクノロジー、食事・栄養指導のオンライン支援ツールに新機能追加(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000018894.html
オンライン診療や特定保健指導の指導者と対象者の負担を大幅軽減!今回は栄養士監修のもと、特定保健指導の「継続支援」に対応した新機能を追加。この新機能により、初回面談から継続支援まで一貫した特定保健指導のサポートが可能となる。(2020/10/15)

[4]経済産業省、METIジャーナル DXに取り組む優れた上場企業とは
https://meti-journal.jp/p/12259/
「DX銘柄2020」35社を選定。ビジョンや推進計画、専任の推進組織の有無や経営トップのコミットメント等、DXに関する取組状況に基づいて選定を行ったところ、DX銘柄の企業は、そうでない企業と比較して自己資本利益率(ROE)が高いことがわかった。(2020/10/19)

[5]花王、おむつ替え場面の親の言語コミュニケーションと子の社会性発達との関連を確認
https://www.kao.com/jp/corporate/news/rd/2020/20201019-001/
おむつ替え場面で親が子に対して言葉で多くコミュニケーションを取るほど、遊びの場面で測定した子の社会性指標が高いことを確認。(2020/10/19)

[6]NECソリューションイノベータ、「NEC 健康管理支援サービス」を提供開始
https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/press/20201020/index.html
本サービスは、従業員の定期健康診断結果など健康管理に関するデータを一元管理し、組織単位で健康データを分析することで、従業員の健康づくりや健康管理スタッフによる健康管理・保健指導、組織の健康課題への取り組みをサポートする。(2020/10/20)

[7]東京地下鉄とゲシピ、本格的な事業化に向けて業務提携
https://www.tokyometro.jp/news/2020/208691.html
両社は、国際都市東京から新たなeスポーツカルチャーを発信すべく東京メトロ沿線でのeスポーツジム事業の本格的な事業化に向けて業務提携。誰でも、いつでも、気軽にeスポーツに取り組める空間の提供を目指す。(2020/10/20)

[8]グンゼ、眠りの環境をサポートする「寝返りしやすいパジャマ」発売
https://www.gunze.co.jp/corporate/news/2020/10/20201020001.html
パジャマブランド「KAIMIN NAVI(カイミンナビ)」から発売。本商品は、質の高い眠りに重要とされる「寝返り」に着目し、科学的検証を重ねて生まれた特許出願済の寝返り設計を採用したパジャマ。(2020/10/20)

[9]MTG、先進のEMSオンラインジム「SIXPAD HOME GYM」始まる
https://www.mtg.gr.jp/news/detail/2020/10/article_1889.html
「SIXPAD HOME GYM」は、専用アプリをつなぐことにより、自宅にいながらライフスタイルに合わせて運動できる先進のEMSオンラインジム。自宅でわずか10分の短時間・高効率の「ハイブリッドトレーニング」が受けられる。(2020/10/20)

[10]stadiums、「7-9PARK(ナナキュウパーク)おはようパス」がスタート(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000049867.html
「7-9PARKおはようパス」は、朝7時から9時の2時間、新宿御苑でプロトレーナーによる健康プログラム。トレーニングやストレッチなどを通して、腰痛や肩こりなどビジネスパーソンに多い身体のお悩み解消方法をアドバイスする。(2020/10/20)

[11]Bodygram Japan、「Bodygram」アプリ、Apple社「ヘルスケア」Appと連携「胴囲」の項目での連携は世界初!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000044966.html
これまでApple社の「ヘルスケア」Appで、身体測定値の「胴囲」をトラッキングするにはメジャーなどで計測し、手動で入力しなければならなかったのが、「Bodygram」アプリ一つで、簡単な数値入力と写真2枚を撮影するだけで、簡単に全身の数値を入手、さらに連携させることで、簡単にトラッキングが可能となった。(2020/10/16)

[12]LOAD&ROAD、スマートティーポット「teploティーポット」、公式茶葉のサブスクリプションサービス開始(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000064189.html
「teploティーポット」は、茶葉の魅力を最大限に発揮する独自の抽出テクノロジーと、飲み手の体調や気分にあわせて最適な状態のお茶を淹れる世界初の「パーソナライズ抽出機能」を実現したスマートティーポット。(2020/10/20)

[13]新社会システム総合研究所、NTTのSmart Healthcareへの挑戦
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_20446.html
開催日は11月26日(木)。講義内容は、「NTTのSmart Healthcareの取り組み概要」「NTTがめざす世界」「リアルワールドデータを活用した全く新しい産学連携の取り組み」など。

[14]感情の変化を自動で察知して、気分を変えるスマートデバイス『Upmood Watch』
http://mhealthwatch.jp/global/news20201016
『Upmood Watch』は、心拍数、ストレスレベル、バイタリティレベル、感情などのバイオデータを収集して改善するための情報を提供するウェアラブルデバイス。(2020/10/16)

[15]眠れない夜もぐっすり!装着するだけで安眠をいざなうガジェット『Sleep I Mask』
http://mhealthwatch.jp/global/news20201020
『Sleep I Mask』は、脳科学テクノロジーを活用し、安眠につながる脳の神経伝達物質(セロトニン、メラトニン、コルチゾールなど)の分泌を促すガジェット。使い方は、1日2回、就寝前までに頭に30分間装着するだけ。(2020/10/20)

[16]『mHealth Watch』注目ニュース:大塚製薬、この時代の必須スキル“体調管理力“『全国統一 体調管理力模試』 開催!
http://mhealthwatch.jp/japan/news20201026
今回の『全国統一 体調管理力模試』では、多くの人に共通する体調管理について、まずは体調管理をサポートする乳酸菌の商品と連動させてリテラシーを提供することで関心を持ってもらいながら、正しいリテラシーの向上と商品による行動で、体調管理、体調アップをサポートしています。(2020/10/26)