HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
貴方はウェルビーイング・アイテムをいくつお持ちですか?

このテーマで今回が30ヶ月目となります。

特集: ウェルビーイング・アイテム研究編

ウェルビーイング・アイテム研究 総集編

2021年12月より「ウェルビーイング・アイテム研究」をスタートして、30回目の今回で一区切りとさせていただきます。

職域において、健康経営よりも生活実感の持てるウェルビーイングアプローチの方が進めやすく、浸透しやすいのではないか。
そしてそれが健康経営に良い影響を与えるのではないか。
という仮説のもとにウェルビーイングに寄与するファクターや、そのプロセスの特徴などを共有してきました。

紹介してきたテーマやアイテムがウェルビーイングとどう繋がっているのか、どう活用していけば良いかのヒントになるよう心がけたつもりです。
いかがだったでしょうか?

各号ごとに読者の方よりご質問をいただき、ディスカッションさせていただけたことは、我々にとって価値ある経験になると同時に、今後のウェルビーイングアプローチのヒントにもなっています。

ご意見ベスト3+1

中でも内容へのご意見が多かったのは、

  • 2023年1月「ウェルビーイング・ネイティブの理解」
  • 2023年8月「D2Cとウェルビーイング」
  • 2023年9月「ウェルビーイングは誰のものか?」+10月「全てのプロジェクトにウェルビーイングを!」


まず、一つ目の「ウェルビーイング・ネイティブ」とは我々の造語だったのですが、デジタル・ネイティブと同様にウェルビーイング感覚を生まれながら身につけている世代がいて、彼らをウェルビーイングプロジェクトのリーダーにすべきだということをメッセージしました。

「ウェルビーイング・ネイティブの理解」
https://healthbizwatch.com/column/hbw-1020


これに対して、ウェルビーイング・カルチャーの必然性にアレルギー反応を起こすであろう上層部の存在がボトルネックになっているケースが、まだまだ存在していることを知らされました。

そして、この課題に対する解決策に関しては目下模索中です。
一つ明らかなことはケースバイケースで策を講じる必要があり、万能薬や特効薬はないということです。
つまり試行錯誤中ということです。



二つ目で扱ったD2C(ダイレクトtoコンシューマー)では、顧客の合理性及び情緒的満足に寄り添った商品サービスづくりを共創していくスタイルは、ウェルビーイングづくりそのものであることを国内外5つのモデルの紹介とともに解説しました。

「D2Cとウェルビーイング」
https://healthbizwatch.com/column/hbw-1048


その中の企業BASE FOOD(完全栄養食)にハマっている若手・中堅経営者から、その理由を伺うことができました。
詳細をここで明らかにはできませんが、キーワードは食に対する価値観とビジネスライフ観の共有でした。
先に紹介したウェルビーイング・ネイティブたちが創出するビジネスモデルには、最初からウェルビーイングが組み込まれていると言えるかもしれません。



三つ目の「ウェルビーイングは誰のものか?」では、内閣府が2021年に公開したウェルビーイング・ダッシュボード(満足度・生活の質を表す指標群)を紹介しつつ、ウェルビーイングは個人と個人の結びつきの強いコミュニティ単位で活性化できるのでは、とメッセージしました。

その流れで翌月の「全てのプロジェクトにウェルビーイングを!」には、プロジェクト・ウェルビーイングの運用フォーマット案を提示しました。

「ウェルビーイングは誰のものか?」
https://healthbizwatch.com/column/hbw-1052
「全てのプロジェクトにウェルビーイングを!」
https://healthbizwatch.com/column/hbw-1056


これをきっかけに、有期性プロジェクト(期限を区切ったプロジェクト活動体)を対象としたコミュニティ・ウェルビーイング・プログラム(仮称:CWP)が生まれ、現在複数のプロジェクト実験が進行中です。

個と組織は別物

30ヶ月間の活動を通して数多くの気づきや学びがあったのですが、その中心は「個のあり方と組織のあり方」の接点(融合)の実際についてでした。
そこには絶えず下記のような葛藤がありました。

  • 組織集団の美徳と個人の価値観
  • 企業利益優先(優先順位の違い)
  • メンタルヘルスタブー
  • 過去習慣固執文化
  • 組織の空気
  • 伝統的な労働倫理

などです。
しかし、無限にあるかに思える課題もかなり明確に定義されつつあることも事実です。

大きな組織単位を対象としてウェルビーイング文化の浸透展開をゼロイチで考えるのではなく、組織内の小さなプロジェクト単位でコミュニティ・ウェルビーイングをはじめ、広めていく順序がベターだと我々は考えています。

今手掛けているプロジェクト実験で見えてくる可能性については、また報告させていただく予定です。
次回より新テーマにてビジネスコラムをスタートします。ご期待ください。


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大川へのお声掛け、問い合わせや質問などがあればこちらへ(直接届きます)。
ディスカッションも大歓迎です!
https://healthbizwatch.com/consultation?athr=12
 

健康ビジネスキーワード

「サービスLTVの決め手は初期接点接遇にあり」

サービスを提供する事業プレイヤーにとって、顧客の利用期間延伸は利益に直結する大きなファクターです。
ダイレクトに表現すると、どれだけ長くサービスを使ってもらえるかだ。

顧客側から見ると、加入(購入)したサービスを快適にメリットを感じつつ続けることは、本来の望みであり期待であるはずで、それを阻害する要因の全ては利用継続意欲を削ぐものになる。
利用プロセスで発生する顧客にとっての課題(小さい躓き)をどうやって解決するのか?

1.それらの具体策を顧客モニターなどの協力のもとにロールモデル化しているか
(具体策の実際性)

2.どのような順序で躓きが存在するか把握しているか
(把握する努力をしているか)

3.躓きの関係性が可視化されているか
(課題解決の流れのデザイン)

これら1-3の知見を初期接点接遇に注ぐことを考えることを、全てのヘルスケアサービス事業プレイヤーに提案したい。
なぜかといえば、継続利用の阻害要因の約6割は初期接点接遇で解決できる可能性があるからです。

※LTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)

今週の注目記事クリップ

[1]ルネサンス、がん特化型運動支援施設「ルネサンス運動支援センター」EIM Japanによる後援制度の日本第1号施設として認定
https://www.s-renaissance.co.jp/news/detail/?did=2146&&t=1
この後援制度は、EIM Japanが「有疾患患者に対し適切な運動環境と安全で効果的な運動プログラムを提供する運動療法施設」と認めた施設を後援するものです。(2024/05/21)

[2]エーテンラボ、横浜市と禁煙支援プログラム「みんチャレ禁煙」が連携
https://a10lab.com/press-20240522/
ICTを活用した禁煙プログラムを用いて禁煙にチャレンジする事業所を横浜市が支援します。「みんチャレ禁煙」は、産業医科大学の大和浩先生が監修する「参加しやすさ」と「高い成功率」を実現する新しい禁煙プログラムです。(2024/05/22)

[3]オムロン・LIFEM・ワコール、基礎体温測定とセルフチェックで働く女性の健康意識が向上
https://www.wacoalholdings.jp/news/2024/news20240522.html
3社が2023年10月10日より3カ月間行った、基礎体温データと法人向けフェムテックサービスを使った働く女性の健康課題改善支援に関する実証実験及びアンケート結果をお知らせします。(2024/05/22)

[4]オムロン ヘルスケア、高血圧フォーラム2024 協賛
https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2024/0523.html
高血圧フォーラムは、日本高血圧学会が主催する学術集会。今年度の高血圧フォーラムのテーマは「高血圧撲滅に向けて~基礎研究からDigital Hypertension、実臨床・多職種連携まで~」。(2024/05/23)

[5]PHRサービス事業協会、「PHR サービス事業協会」第二事業年度新規会員募集のご案内【PDF】
https://phr-s.org/pdf/20240524.pdf
https://phr-s.org/
業種を超えた130社以上の事業者が集い、我が国初のPHRサービス事業者団体としてPHRサービス産業の発展を目指します。(2024/05/24)

[6]おいしい健康とワタミ、健康維持やダイエット、糖尿病・高血圧等における食事管理にお困りの方へ向けた調理済み宅配弁当
https://corp.oishi-kenko.com/news/20240524.html
「おいしい健康」と「ワタミ」が共同開発。おいしい健康の有する1万品以上の管理栄養士レシピ、200万件以上の献立ビッグデータをもとに「本当においしく、健康志向層に好まれる食事は何か」を解析し、メニュー開発に反映。(2024/05/24)

[7]ワン・パブリッシング、ダイエット&健康情報メディア「FYTTE」恒例の「ダイエット&ヘルス大賞2024」ランキングを発表!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000807.000060318.html
美容やダイエット、健康に関心の高いFYTTEの読者ならびに、FYTTEのコアメンバーと活動しているコミュニティメンバーの投票により選ばれたイチオシの商品をランキング形式で発表しています。(2024/05/24)

[8]ユーグレナ、尿検査とAIを用いた「ユーグレナ・マイヘルス 栄養コンディションチェッカー」~法人向けに先行販売開始~(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000586.000036462.html
尿検査とAIの技術を組み合わせることで、最短2分でカラダの栄養状態を可視化できる簡易迅速尿検査サービス。ユーリア社との共同研究により、これまでに簡便な測定として実装できていなかった栄養素のうち「亜鉛」の分析が可能になりました。(2024/05/27)

[9]SBI損害保険とサプリム、[損保業界初]自動車保険の法人契約者へ睡眠障害リスク計測サービス「Sleep Doc」の無償提供を開始
https://www.sbisonpo.co.jp/company/news/2024/0527.html
お客さまは、Apple Watch等のウェアラブルデバイスで計測された睡眠時のデータ解析とセルフチェックをもとにした睡眠専門医監修のレポートにより、睡眠障害のリスクをチェックすることができます。(2024/05/27)

[10]カケハシ・イオンリテール・大塚製薬、経済産業省「PHR利活用推進等に向けたモデル実証事業」の最終報告書公開
https://www.kakehashi.life/news-post/20240527
3社による実証事業「購買活動と処方データとが紐づくPHRの活用により生活者が意識しなくとも健康維持や生活改善に向けた行動変容を促進するプラットフォームの構築」について、最終報告書が公開されました。(2024/05/27)

[11]FiT、京都銀行より6億円の資金調達を実施。累計資金調達総額は約20億円に
https://fitinc.jp/news/VDte4XJw
今回調達した資金は、FiTが掲げるヘルステックを加速すべく、注力事業の「LifeFit」直営ジムへの投資を行い、関西エリアでのフィットネスを通した健康の普及強化に活用します。(2024/05/28)

[12]世界最高のデジタルヘルス企業、日本のヘルスケアベンチャー4社が選定(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/market-240528-2
米ニュース情報誌Newsweekと世界の統計データ等を提供する独Statistaが今年初めて共同で発表したもので、ヘルスケア業界で主にデジタル製品やデジタルサービスを提供する400社の企業が世界35か国から選出された。(2024/05/28)

[13]新社会システム総合研究所、経済産業省のヘルスケア産業政策とPHR関連施策
https://www.ssk21.co.jp/S0000103.php?gpage=24335
開催日は7月18日(木)。本講演ではヘルスケア産業課における政策の全体概要を紹介した上で、PHR(Personal Health Record)関連施策を紹介します。

[14]SPORTEC実行委員会、「SPORTEC2024」開催
https://sports-st.com/
開催期間は7月16日(火)-18日(木)。スポーツに関わる民間企業はもちろん、スポーツ推進や健康づくりを進める行政責任者・担当者、協会団体との活発な商談が行われる3日間となります。

[15]ウェルネスフードジャパン実行委員会、「ウェルネスフードジャパン2024」開催
https://wfjapan.com/
開催期間は7月16日(火)-18日(木)。健康食品・機能性食品・サステナブルフード・サプリメントなど健康食品・素材を集めた『ウェルネスフードジャパン』と、健康食品開発のための素材・OEM専門展『ウェルネスフードR&D EXPO』の2つの専門展示会で構成されます。

[16]WeightWatchers、B2B体重健康サービスのためにPersonalify Healthと提携
https://mhealthwatch.jp/column/news20240524
WeightWatchersは、健康行動、服薬管理、バーチャルケアなどの体重関連のヘルスケア製品を従業員が利用できるようにするため、Virgin PulseとHealthCompが合併して設立されたPersonalify Healthとの提携を発表した。(2024/05/24)

[17]『mHealth Watch』注目ニュース:コネクテッドフィットネスはパンデミック後も漂流中
https://mhealthwatch.jp/global/news20240603
今回は米国におけるコネクテッドフィットネス(家庭用フィットネス)の現状を取り上げました。(2024/06/03)