[サービスデザインと健康の関係編]継続ドライバ解説_ゲーミフィケーションとIoTリンケージ
HealthBizWatch Authorの大川耕平です。
早いもので師走となりました。
今年は未体験が重なり、少し鍛えられたと感じているのは私だけではないはずです。
終わりよければ全てよし、十二月を充実させましょう!
特集:サービスデザインと健康の関係編
●8つの継続ドライバ
https://note.com/kouheio/n/n59dbb83e325d
さて、今回は継続ドライバ解説の最終回となり、ゲーミフィケーションとIoTリンケージを解説します。
この2つはテクノロジーが強く関与し、今後も進化が加速していく注目分野です。
ゲーミフィケーション
ゲーミフィケーションとはゲーム以外の場面でゲーム理論(楽しむ・楽しませる)を応用して目指す成果に導くことを指しますが、行動継続への遊び心ある施策アプローチです。
・ゲーム性の活用
ゲーム的要素で楽しみながら健康行動を促す施策です。
謎解き、迷路、クイズなどなどインタラクティブな仕掛けも用いた様ざまな健康行動のバリエーション化が可能です。
ゲームで遊んだことのない人はほぼいませんので大きな分母の上に展開できることになります。
・コンペティション
例えばウォーキング歩数のランキングなどは競争心を使った継続支援として極めて有効に機能し、継続者が増加すると同時に続きます。
競争はテーマごとにやり方は異なりますが、継続支援技術としては極めて有効なのは多くの人が競争心を持っているからです。
ある歩数計のサイトでは歩数データを送信し、順位が表示され競争できるサービスを運営していましたが、参加者の継続率は非常に高く、歩数がコンテンツになり自己表現にもなっていることがインタビューなどで確認できました。
ゲーム的な楽しさの提供がゲーミフィケーションということが言えるのですが、やってみると副次的な要素が見つかることも多いです。
IoTリンケージ
今やサービス事業はIoT(ICT&ビッグデータ)とのリンケージなしには顧客との継続的関係性推進はほぼ不可能です。
IoTリンケージの継続支援効果も今後どんどん広がります。
・ICT&IoT連携効果
例えば、ライフログデバイス(活動量計|歩数計|GPS|心拍|などなど)を活用した日常的なアクティビティの記録と管理から、それらが体重体組成計や血圧計と連携し健康管理に役立てることはすでに現実の世界として展開され始めています。
ここにホームヘルスの文脈で体調にあった空調コントロールや疲れ度合いに応じた入浴温度調整や日々のトラッキングデータをどこにでもポータブルに扱えるなど、様々な連携が今後生まれていくはずです。
そしてこのホームヘルスがライフログデータと連携するのも近未来です。
これらのIoT連携が健康行動継続の障壁を取り除く効果を持ちます。
このプロセスでは、成果の可視化とフィードバックが重要になります。
サービスインして行動を開始し、継続していくプロセスでは変化を自ら感じることになります。
サービスを利用することによる事前期待に対して自分はどう感じているか?変わったか?などです。
当然のことながら行動の結果に対する主観と客観が存在します。
サービスプレイヤーとして利用者に対して成果の見える化によるフィードバックはとても重要な価値を持ちます。
新しい行動を始めて今自分はどこにいるか?を見せてあげることによってその後の行動継続へつなげていくメソッドがIoTリンケージです。
どんどん便利になっていきますが、落とし穴もあります。
データが自動でレコーディングされ、連携していることが続くと当たり前になってしまい見過ごす可能性が出てきます。
適切なタイミングでそのデータの意味を意識させて行動選択してもらうサポート技術も必要になっていくはずです。
今回で8つの継続ドライバの解説は一旦終わりにしますが、継続ドライバ活用のコツは組み合わせることです。
自社サービスにあった継続ドライバセットを是非とも開発していってください。
もちろんサポートもさせていいただきます。
また、直接お問い合わせや質問などがあればこちらへ
https://healthbizwatch.com/contact
<併せてチェックしてください!>
■インセンティブ
https://healthbizwatch.com/column/hbw-905
■ヘルスコミュニケーション
https://healthbizwatch.com/column/hbw-908
■パーソナライズとモニタリングそしてナレッジ
https://healthbizwatch.com/column/hbw-912
■コミュニティ
https://healthbizwatch.com/column/hbw-916
NoteにHealthBizWatchのサブ読本的なコンテンツアーカイブを始めました。
併せて読んでいただくとさらにアイデア開発に役立つと思います。
「健康ビジネスのツボ」
https://note.com/kouheio/m/m755eecf5fc66
健康ビジネスキーワード
「Tell me your one-liner」
あなたのビジネス価値と魅力を1行で説明せよと言われたらどう対応しましょうか?
スタートアップのプレゼンテーションでよくやる技法ですが、全てのビジネスパーソンが現在取り組んでいる役割やプロジェクトに関してone-linerでプレゼンテーションできることが理想です。
それは3つの要素で表現されます。
・顧客
・課題
・解決具体策
今週の注目記事クリップ
[1]武田薬品工業とルンドベック・ジャパン、「雇用形態別うつ病患者さん調査」の結果を発表
https://www.takeda.com/ja-jp/announcements/2020/WMHD/
雇用形態別のうつ病患者さんの就労における現状と課題およびコロナ禍での影響を把握することを目的に調査を実施。雇用形態に関わらず、仕事の継続やキャリアへの影響についての不安を主な理由として、働くうつ病患者さんの53%が受診への抵抗を感じていることなどがわかった。(2020/11/18)
[2]伊藤園、「ITO EN MATCHA PROJECT」始動
https://www.itoen.co.jp/news/detail/id=25647
抹茶の研究や活用を通じて認知機能に関する課題解決に挑む。活動の第一弾として、機能性表示食品として日本初の“テアニン・茶カテキンの働きにより認知機能(注意力・判断力)の精度を高める”抹茶製品を12月7日(月)に発売。(2020/11/18)
[3]べースフード、完全栄養パンBASE BREAD メープル・シナモン新発売!
https://basefood.co.jp/news/436
新商品の発売を記念して、期間限定ポップアップカフェ「BASE BREAD BAKERY & CAFE」を、恵比寿で11月24日(火)13時よりオープン。新発売のBASE BREAD メープル・シナモンを使ったメニューを中心に、クリスマス限定メニューも提供予定。(2020/11/19)
[4]メドピア、かかりつけ薬局化支援サービス「kakari」、アプリダウンロード数が10万件を突破!
https://medpeer.co.jp/press/8629.html
2019年6月より開始した「kakari」は、「いつもの薬局を、あなたの“かかりつけ薬局“に」をテーマに、患者さんの「かかりつけ化」を支援するサービス。(2020/11/19)
[5]森永乳業とDeNAライフサイエンス、腸内細菌に関する初の日本人の網羅的ゲノム解析
https://www.morinagamilk.co.jp/release/newsentry-3520.html
今回、初めて日本人の腸内細菌に対する網羅的なヒトゲノム解析を行い、遺伝要因の影響を確認。日本人の腸内細菌は、お酒の強さや単一遺伝子疾患のような、特定の遺伝子が大きく影響しているのではなく、ゲノム全体の複数の遺伝子多型が影響することが明らかになった。(2020/11/19)
[6]電通、新型コロナウイルス日米定点生活者意識調査第9回目を実施
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/1119-010272.html
日本の生活者の感情は、すべての項目でポジティブに推移。「対処できていると感じる」「充実している」は調査開始以来初めてポジティブに転じたことなどが分かった。(2020/11/19)
[7]SOMPO未来研究所、SOMPO 未来研トピックス 2020 Vol.18
http://www.sompo-ri.co.jp/issue/topics/t202018.html
8月にAlphabet傘下のVerilyがMedical Stop Loss保険への参入を発表。Medical Stop Loss保険の市場概要・Verily社の概要を踏まえ、どのような狙い・脅威かを推測。(2020/11/20)
[8]LIXIL、住まいをしっかりと「断熱」することが、健康や大切な家族への危険から守ることを改めて実証【PDF】
https://newsrelease.lixil.co.jp/news/pdf/2020112401.pdf
https://www.lixil.co.jp/
慶應義塾大学 伊香賀研究室との共同実験をスタートし、断熱性能の違いが、血圧、心拍数、皮膚温に影響を及ぼすことを検証。(2020/11/24)
[9]エムティーアイ、「ルナルナ」誕生から20年!
https://www.mti.co.jp/?p=27433
20周年を機に、女性のヘルスケアにおいてより一層幅広く、もっと便利に利用できるサービスとして発展を目指し、「生理日の記録管理ツール」から、「女性が自分らしく生きることをエンパワメントしてくれるサービス・ブランド」へとアップデート。(2020/11/24)
[10]日本調剤・永谷園・薬日本堂、オリジナル商品「健康を考えた もち麦粥」を3社共同で開発
https://www.nicho.co.jp/corporate/newsrelease/20201124_nr1/
“ライフスタイルに取り入れやすい健康提案”をコンセプトにした「健康を考えた もち麦粥」は、日常生活で摂りにくいものを「補い」、つい摂りすぎてしまうものを「抑える」ことにこだわった。(2020/11/24)
[11]アジケ、入浴ヘルスケアブランド「Onsen*」、Amazon内にブランドページをオープン
https://ajike.co.jp/2020/11/onsen-amazon/
Onsen*は入浴剤+アプリの新しい入浴習慣を届けるブランド。入浴アプリ Onsen*は入浴をリラックス気分に導く、業界唯一の医師監修専用アプリ。疲労や睡眠のケアなど、お悩み別の入浴法をタイマーと音楽でサポートする。(2020/11/24)
[12]大東建託、健康経営を推進する「第5回朝食フォトコンテスト」を実施
https://www.kentaku.co.jp/corporate/pr/info/2020/no5_choshoku_1124.html
大東建託は、健康経営推進の一環として、今年で5回目となる朝食フォトコンテストを実施。今年は、「コロナ禍を元気にのりきる朝食」をテーマに、“免疫力アップとストレス解消におススメの朝食”の写真を従業員から募集した。(2020/11/24)
[13]健康経営会議実行委員会、健康経営会議2020
http://www.kk-kaigi.com/archives/1615
講演は12月9日(水)より録画配信。「健康経営ならびに健康寿命の延伸に向けての政策の方向性」とともに、「新型コロナ流行下における企業の健康経営の在り方」をテーマに開催。
[14]『Pokemon GO』、京都など世界4都市でリアルイベント開催へ 現地に住んでいる人が対象
https://mhealthwatch.jp/global/news20201119
スマートフォンゲーム『Pokemon GO』を運営する米Nianticは、京都など世界4都市でリアルイベント「ポケモンGO シティスポットライト」を11月22日に開催すると発表した。現地に住んでいる人を対象としたイベントとなる。(2020/11/19)
[15]調査:MITが80万件のソーシャルメディア投稿をAIで分析!メンタルヘルスの低下を検出する
https://mhealthwatch.jp/global/news20201120
MITとハーバード大学による研究チームは、オンライン上の言語表現を分析することで、メンタルヘルスの低下が特定できることを発見した。(2020/11/20)
[16]『mHealth Watch』注目ニュース:Amazon、ヘルスケアにおける展開
https://mhealthwatch.jp/global/news20201130
今回はAmazonのヘルスケアに関する取組みを紹介するニュースを2つご紹介しました。高齢者サポート、処方薬オンライン販売に関するものでした。(2020/11/30)