こんにちは、渡辺武友です。
今回も失敗しない「法人企業向け健康ビジネス」を立ち上げるポイントを紹介していきます。
けっこう重要な話しですので、読み逃しなく!

特集:健康ビジネス・マーケティング&収益化編

法人企業向けビジネスを立ち上げる2つのヒアリングポイント

健康ビジネスに限ったことではないですが、検討を始めたばかりは思い込みをしている場合が多いものです。
「法人企業向け健康ビジネス」でも多くの思い込みでスタートし、後で悩むことになります。
5/18にお届けした「法人企業向け健康ビジネスの罠」も合わせて読んでいただくと、より緊張感を持てると思います!

「法人企業向け健康ビジネスの罠」はこちら

では、思い込みを現実的なものにしていくためにはどうするか?
もっと言うと、市場価値の高い商品サービスにしていきたいものです。
そのためには、早い段階で顧客の声を聞くことです。
その際、ポイントが2つあります。
これを外すと、せっかくのヒアリングがムダになりますので、しっかりとメモを取っていくようにしてください!

“無い物ねだり”の裏を読め!

法人企業向けで顧客の声を聞くとなれば、企業の担当者になりますね。
せっかく話しを聞かせてもらったら、答えられるものを用意したいと思いますが、よく聞いていくと“無い物ねだり”されていることがあります。

例えば健康改善がテーマの場合、一番求められるのは、最も数値が悪い従業員を改善して欲しいと言うものです。
従業員の集まりを企業という1つの生命体、体であると考えれば、企業担当者からすれば、悪い部分をよくしたいと思うのは当然でしょう。
しかし視点を変えると、その論理が成立しないのがわかります。

企業としては従業員の集まりですが、その従業員は感情を持った個々の人間であるため、対象者の気持ちで考えなければなりません。
数値の悪い対象者は、そもそも健康的な生活とは程遠いことに喜びを感じているなら、健康的な運動や食事がどれだけ素晴らしいかを伝えても響かないものです。

本来ビジネスとは、お客さんの課題を解決したり、願望を達成するために商品サービスを提供します。
つまり、欲しいと思ってくれる人に、魅力を感じてもらえるものを提供するわけです。

お酒が苦手な人にビールの美味しさを伝えて買ってもらおうとするより、お酒が好きで、かつビール党の人に他社より魅力があることを伝えていった方が、購入率は遥かに伸びるわけです。

健康状態が悪い人を動かすのは、ビール嫌いにビールを毎日飲んでもらおうとするような行為なのです。

この“無い物ねだり”、担当者がわかっていて言う場合と、わからず言う場合があるので見極めが必要です。
わかって言っている担当者は、健康状態が悪い人の改善を1つの商品サービスで、いきなり解決できるとは思っていません。
健康状態が悪い人を動かすには順番があるのです。
そのような流れを踏まえた提案ができるか、こちらを品定めしていると思っていてください。

聞くべきは“やる気のある人”

顧客の声は企業担当者だけではありません。
実際に取り組む対象者となる従業員の声も重要になります。

法人企業向けに限らず、アンケートを取って、要望に答えた商品サービス、値付けをしたが思ったように売れないことがあります。
その理由は単純で、冷やかし客の声を拾っているためです!

買う気がない人の意見を聞いたものを反映したら買うかと言うと、それはないです。
タダだったら使ってもいいと思うだけです。
しかし見込み客にアンケートしていれば状況は変わります。
お金を払ってでもやりたいと思っているので、より自分が求める価値が備われば選ばない理由がなくなってきます。

従業員も同じと思って、提供する商品サービスを求めている人に選ばれるために必要なことを聞く必要があります。
やる気のない人にいくら聞いて反映したところで、モノが提供されれば、次はやらない理由を探すだけです。
それよりも、「自分に合ったものならやってもよい」と思っている従業員を見込み客と位置づけてヒアリングし、提供する商品サービスを確かなものにしていくことが重要です。

「これだと本当にやって欲しい人がやらないのでは?」
このように思うかもしれませんね!?

初動としてはこれでよいのです。
まずはやりたいと思う人を増やす。
なぜなら、やりたいと思ってくれる人の方が、やりたくない人よりも行動が継続し、よい結果を出しやすいのです。

その結果を、やりたくない人に見せて、
「アイツができたなら、自分にも出来るかも!?」
と感じさせてあげることで、“やりたくない”から“やってもいいかも”に気持ちをステップアップできるのです。

目指すべきゴールを踏まえたヒアリングを行うようにしましょう。

法人向け市場のジレンマを克服せよ!

前回に引き続き、事前に抑えておかないとならないことが多いのが、法人企業向けの市場です。
出だしでモタつくのは時間がもったいないです!
まずは短時間のセミナー&ディスカッションにて、初期課題をクリアしてください。

<<法人企業向け健康ビジネスの市場特性>>
―誰も教えない市場の実態を知り、収益化するビジネスを構築するー

少人数制 オンラインセミナー&ディスカッション

日時:6月28日(月)18:00-19:30
会場:Zoomミーティング
定員:5名(満席になり次第締め切り)

詳しくはこちらを御覧ください。
https://healthbizwatch.com/seminar/hbw-030

健康ビジネスキーワード

「コミュニティ・ビジネス」

コミュニティがビジネスのベースになっていく。
そして、そこは正解主義型アプローチが通用しない世界
まずは、マスという不特定多数対応に
効率化を求めるという価値観を捨てること
コミュニティにおける集合感性単位の理解が
ビジネスの鍵を握ります!

今週の注目記事クリップ

[1]ベースフード、シリーズ初となる完全栄養のおやつ「BASE Cookies(R)」新発売
https://basefood.co.jp/news/494
1食で1日に必要な栄養素の1/3がとれる完全栄養クッキー。たんぱく質や食物繊維、26種のビタミン・ミネラルまで、1食に必要な約30種類の栄養素がすべてとれる。「BASE Cookies(R)ココア」「BASE Cookies(R)アールグレイ」の2種。(2021/06/02)

[2]メドレー、調査:発熱患者に対するオンライン診療、9割超の医師が“有効に利用できる”と回答
https://www.medley.jp/release/20210602.html
CLINICSオンライン診療を利用する医師へアンケートを実施し、その実態や有効性について調査。その結果、発熱患者へのオンライン診療、初診や自宅療養患者へのフォローアップなど幅広くCLINICSが活用されていることがわかった、など。(2021/06/02)

[3]VIE STYLEとKDDI、エンタメに脳科学とITを組み合わせた「ブレインテック」を活用する実証実験を実施
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2021/06/02/5160.html
本実証実験は、従来、医療の分野で用いられてきた「脳波」を活用することで、感動、リラックスなどの精神状態にあわせた、より適切な映像演出の創出や、リラックス効果の向上が可能であるかを検証するために行った。(2021/06/02)

[4]フェムテック企業が1年後も生き残るために備えるべき事ーデジタルヘルスが未だに普及しない理由から考察ー(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-news-market-210602-1
ガートナー社が提唱する概念「ハイプ・サイクル」でいうと、国内のフェムテックは今「黎明期」を過ぎ「過度な期待のピーク期」に入るところ。この考えに従うなら、ここからは期待と現実とのギャップから世間の関心が失われていく「幻滅期」に入り、フェムテック業界は厳しい淘汰が始まる。(2021/06/02)

[5]新潟大学と理化学研究所、肥満が歯周病を悪化させる仕組みを解明ー腸内細菌は歯周病に影響を与えるー
https://www.niigata-u.ac.jp/news/2021/88901/
肥満者においては歯周病が悪化することが知られていたが、そのメカニズムは明らかになっていなかった。研究の結果、肥満者で明らかになっている腸内細菌の構成変化が歯周病の悪化に関わっていることが判明した。(2021/06/03)

[6]ジーンクエスト、遺伝子解析ユーザーが疾患予防のカウンセリングを受けられる体制を医療機関と構築開始
https://genequest.jp/topics/news/0/487
医療機関との提携を進めることで、ユーザーが提携先医療機関において疾患予防を目的として、医師より個別のカウンセリングをより受けやすい体制を構築することを試験的に開始する。(2021/06/04)

[7]東急スポーツオアシス、ジムを1日単位で利用できる電子チケット「OASIS 1DAY PASSPORT」販売開始
https://www.sportsoasis.co.jp/co/news/info/det870.html
入会手続き不要で、フルレンタルセット(タオルセット・Tシャツ・ハーフパンツ・シューズ・水着・スイミングキャップ)付帯のチケット。準備の手間なく、ジムを気軽に利用することができる。(2021/06/04)

[8]クラブツーリズム、アシックスと共同企画 シニアの健康づくりをサポートーシニアマーケットで異業種連携を推進ー【PDF】
https://www.club-tourism.co.jp/wp/media/2021/06/%E3%80%90FNL%E3%80%91%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B921-08_%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E5%85%B1%E5%90%8C%E4%BC%81%E7%94%BB%EF%BC%88%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%84%EF%BC%8D%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%EF%BC%89.pdf
https://www.club-tourism.co.jp/
第一弾企画は「アシックスランニングコーチが教える!明日から使えるウォーキング姿勢や正しい身体の動かし方・豊洲編」。都市型低酸素環境下トレーニング施設「ASICS Sports Complex TOKYOBAY」で、アシックススタッフから学べる。(2021/06/07)

[9]電通、国内初、IoT家電のデータを活用したマーケティングソリューション「domus optima(ドムス・オプティマ)」(β版)提供開始
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/0607-010387.html
IoT家電データから、生活者の潜在的な需要を発見し新たな顧客体験の提供を目指す。第一弾として、広告主へIoT家電データを活用した広告配信と効果検証が可能なソリューションの提供を開始する。(2021/06/07)

[10]Bodygram Japan、AIが全身24ヶ所を推定採寸する「Bodygram」スマホ写真2枚で体脂肪率や筋肉量が分かる革新的な新機能がアプリに追加!(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000044966.html
「Bodygram」が機能面及びUIを一新し、大幅なアプリアップデートを完了。各身体部位の採寸といった“外側”の身体データだけでなく、体組成という“内側”のデータさえも瞬時に測定できる革新的な機能追加を実現。(2021/06/07)

[11]グンゼ、好評の背中メッシュパジャマ「COOL PLUS」からボタニカル柄パジャマなどを新発売
https://www.gunze.co.jp/corporate/news/2021/06/20210608001.html
本商品は、汗をかきやすい背中部分の「蒸れ」を軽減するため、上衣の後身頃に吸汗速乾に優れた2層構造のドライメッシュ素材を使用。さらに上衣前身頃・袖・パンツもさらっとした肌触りで吸汗速乾加工を施した綿100%素材のパジャマ。(2021/06/08)

[12]キユーピー、2020年度「えがおの食生活研究」結果報告
https://www.kewpie.com/newsrelease/2021/2180/
20-70代の既婚女性を対象に食生活調査を実施。惣菜は「手軽さ」だけでなく「おいしさ」を求めて利用する時代へ、調理スキルの低下とともに食生活満足度も低下傾向、など。(2021/06/08)

[13]パーソル総合研究所、Well-beingな状態で働くためのテレワークのポイントと対策ーはたらく人の心の状態を2分するテレワークー
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/research/column/202106080001.html
本稿では、調査結果から見えてきた「就業者の心の状態に対するコロナ禍やテレワークの影響」「テレワークにおいてWell-beingな状態で働くためのヒント」を紹介する。(2021/06/08)

[14]パナソニック、「おいしい」でつながる食サービスをEATPICKで本格拡大
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2021/06/jn210608-3/jn210608-3.html
EATPICKを『「おいしい」でつながる食のSNS』へリニューアルし、アプリ版の提供を開始。加えて、家電と食のサブスクリプション「foodable」や、インナービューティサービス「おいしく腸活」の2つの新サービスを本格導入。(2021/06/08)

[15]バイオジェンとエーザイ、ADUHELM(TM)(アデュカヌマブ)アルツハイマー病の病理に作用する初めてかつ唯一の治療薬として米国FDAより迅速承認を取得
https://www.eisai.co.jp/news/2021/news202141.html
本迅速承認は、臨床的有用性(臨床症状の悪化抑制)の予測可能性が高いバイオマーカーであるアミロイドβプラークの減少に対するADUHELMの効果を実証した臨床試験のデータに基づくもの。(2021/06/08)

[16]アップル「iOS 15」、ヘルスケアのデータを電子カルテと連携へ(日経デジタルヘルスより)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/10554/?ST=ch_digitalhealth
米Appleは「WWDC21」を開催し、新しいOSなどについて説明。iOS 15へのアップデートにより、「ヘルスケア」アプリのデータを家族と共有したり、電子カルテと連携したりできるようになる、など。(2021/06/08)

[17]新社会システム総合研究所、リアルワールドデータを活用した健康支援サービス事業の展開
https://www.ssk21.co.jp/S0000103.php?gpage=21259
開催日は7月27日(火)。本セミナーでは「予測モデル構築/モバイルヘルス(mHealth)搭載による社会実装」を中心に、国内外の実例を交えながら紹介していく。

[18]進化を続けるスマートトイレのAI研究
https://mhealthwatch.jp/global/news20210602-2
日々の排泄物を解析して健康状態を把握する「スマートトイレ」という構想が実用化に近づいている。(2021/06/02)

[19]おでこに貼るとスムーズに眠れる?睡眠スマートデバイス『DOZZ』
https://mhealthwatch.jp/global/news20210604-2
『DOZZ』は、就寝前におでこに貼ると微弱な電流を流すことにより脳波に影響を与える。脳をリラックス状態にさせることで、スムーズな入眠をサポートしてくれるとのこと。(2021/06/04)

[20]『mHealth Watch』注目ニュース:電通、リアルな実況・解説のランニングアプリ『妄走 -MOUSOU-』と業務提携
https://mhealthwatch.jp/japan/news20210614
今回電通とMOUSOUが連携して開催したマラソン大会「大阪マラソン2020 VIRTUAL」のような、バーチャルならではの工夫、楽しませ方を提供することで、イベント=リアルだけといった概念から、今後はイベント=リアル+バーチャルのハイブリッド型へと変化していくような気がしています。(2021/06/14)