こんにちは、里見です。

健康ビジネスでは、継続支援も含めたサービスプロセスデザインが必要で、スポルツでは2007年から、健康行動継続支援技術のことを「継続ドライバ」と呼んで整理してきています。
今回は、「継続ドライバ」とヘルスコーチングの組み合わせに関して、解説したいと思います。

特集:ヘルスコーチングの視線編

ヘルスコーチングの可能性を探る:ヘルスコーチング×継続ドライバ

1、継続ドライバ

「継続ドライバ」は、1999年から弊社メルマガで紹介した国内海外の健康ビジネス事例から、健康行動の継続に作用する支援技術を抽出・整理したものです。

この「継続ドライバ」は、2007年に発表した時点では「継続ドライバ1.0」として10個のドライバでしたが、ICTの発展やビジネスモデルのスタンダードの進化などを考慮して2016年7月に「継続ドライバ2.0」として、8個に再編成しています。

「継続ドライバ2.0」の8個のドライバ

1、インセンティブ
ー有形の報酬
ー無形の報酬

2、ヘルスコミュニケーション
ーティーチング
ーメンタリング
ーコンシュルジュ
ーカウンセリング
ーコーチング
ーエンカレッジメント

3、ヘルスナレッジ
ー実践方法
ー気づき

4、パーソナライズ
ー自分ゴト化

5、モニタリング
ー自己効力感

6、コミュニティ
ー貢献
ーピア意識

7、ゲーミフィケーション
ーゲーム性
ーコンペティション

8、IoTリンケージ
ーICT&IoT連携効果

この「継続ドライバ」は、単独のドライバとしても成立しますが、それぞれのドライバとの組み合わせで効果を発揮するケースもあります。

ヘルスコーチングは、「継続ドライバ」の中の「ヘルスコミュニケーション」のドライバの一つとして位置づけられます。

そのため、ヘルスコーチングは他の継続ドライバと組み合わせることで、対象者の健康行動の継続に働きかけることが可能です。

その際のポイントは、ヘルスコーチングを直接的なコミュニケーション、会話と捉えるのではなく、ヘルスコーチングの要素を分解して、その要素を継続ドライバと組み合わせることです。

2、ヘルスコーチングの要素と相性が良い「継続ドライバ」

基本的に、8つのすべての継続ドライバとヘルスコーチングの要素は組み合わせることが可能です。

しかし、特に相性が良い継続ドライバとしては、以下のドライバです。

■モニタリング
■パーソナライズ
■ヘルスナレッジ

では、ヘルスコーチングの要素とどんな組み合わせが考えられるのか、継続ドライバごとに見ていきたいと思います。

3、「PDCA」 × 「モニタリング」

ヘルスコーチングではPDCAサイクルを回して具体的な行動の取り組みの加速、定着化を図って、目的や達成イメージに近づくために寄り添っていきます。

また、ヘルスコーチングにおける具体的な行動では、常に行動に目を向けて行動のメンテナンスも行っていきます。そのメンテンナスでは、単純に行動を入れ替える、差し替えるだけのアプローチだけではありません。
対象者が自ら気づき、自分で行動を決め、自らが取り組むことが基本で、自ら決めたことが自分ごと化されない限り、実際の行動につながりません。

健康行動の継続に効果的な「記録(モニタリング)」するというアクションは、健康行動を継続することと密接に関係しているため、目標、目的の達成=行動の継続=記録(モニタリング)とつながっているのです。

しかし、記録することがメインではなく、やはりその背景には「行動」が存在し、その行動を記録し見える化する時に、行動自体を振り返ってみたり、自ら行動に関しての対策や工夫を考えてみたりと「記録と見える化」することによって、自らの振り返りといったPDCAのサイクルを回していることになります。

あくまでも「行動」が中心で、「記録と見える化」はその「行動」を目標、目的の達成に向けて継続する、効果を高めるための「振り返り」のための位置づけなのです。

そのため、モニタリングという継続ドライバを使って記録と見える化を通して、PDCAのサイクルをしっかりと回すようなアプローチと組み合わせることで単純なデータの記録ではなく、対象者自身の「気づき」につながる「振り返り」に作用するのです。

4、「寄り添い」 × 「パーソナライズ」

ヘルスコーチングは、対象者に合わせた提案や情報提供はもちろん、対象者のペースに合わせたサポートなど、対象者それぞれに寄り添ったコミュニーケーションがベースになります。

その個別に寄り添ったコミュニケーションでポイントになってくるのが、「見ていてくれている」、「寄り添ってもらっている」といった信頼関係のコミュニケーションです。

すごく特殊なコミュニケーション技術、スキルが必要なわけではなく、しっかりと対象者と向き合っていることが大切です。

また、寄り添ったコミュニーケーションでは、対象者のコメント、行動をしっかりと聴いて、フィードバックするコミュニケーションが中心になります。

すごく普通と思われるかもしれませんが、対象者は、コーチから提示された情報の内容よりもフィードバックによる「見ていてくれている」、「寄り添ってもらっている」ということに価値を持ってくれたりするものです。

この「見ていてくれている」、「寄り添ってもらっている」といった感覚は、対象者のコメント、行動をそのまま伝える程度のフィードバックでも、十分「パーソナル感」は伝わるものです。

そのため、継続ドライバの「パーソナライズ(個別)」とヘルスコーチングの要素である「寄り添い」は、ヘルスコーチングのコミュニケーションでは、組み合わせることが当然とも言えます。

5、「行動の定着」 × 「ヘルスナレッジ」

「ヘルスナレッジ」そのものは、健康づくりに必要な「知識」といった意味合いになりますが、本来は「健康知識を活用できる」といった「活用」まで含んでいるものです。

そのため、継続ドライバの「ヘルスナレッジ」では、気づきを得る、知識を得る、実践のノウハウを知り実行する、成果を出し維持する、「継続ノウハウ」を知るといったプロセスまで含んでいます。

健康知識に留まらず、様々な健康情報を活用し正しく行動を選択するといった、健康行動を支えるための「知識」「活用」であり、そして実際の「健康行動」まで含めて捉えるべきです。

正しい健康知識や情報、効果的な健康情報を伝えたとしても、そのまま健康行動に落とし込めるか、継続できるかというと、そんなに簡単なものではありません。

正しい健康知識を提供し知識レベルでは向上できたとしても、なかなか健康行動に結びつかないのが、健康行動の取り組みの難しさであり、行動変容ができないポイントでもあります。

健康行動の定着化に向けては、一人ひとりの生活にフィットさせていくプロセスが大切です。
このプロセスでは、ヘルスコーチが対象者に合わせた知識や情報をカスタマイズして伝えたり、タイミングに合わせて気づきにつながるコミュニケーションで、自分ごと化していくことがポイントになります。

その情報提供は、行動のための正しい理解が目的であったり、視点を拡げるための情報であったりといった感じで、対象者の状況を見ながらパーソナライズして提供します。

そのため、継続ドライバの「パーソナライズ」といっしょに組み合わせて活用していくのがオススメです。

今回は、ヘルスコーチングの要素と特に相性の良い3つの継続ドライバとの組み合わせに関してお伝えしました。

ヘルスコーチングには具体的な要素がたくさんあり、要素をどんなタイミングでどのような意図を持って具体的に活用していくのかがポイントになってきます。

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「ラーニング・ピラミッド」

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デジタルを活用すれば全て可能です!

顧客との関係性デザインの
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今週の注目記事クリップ

[1]バスクリン、無機塩含有炭酸ガス入浴剤を用いた入浴のストレス・疲労感軽減効果
https://www.bathclin.co.jp/news/2021/0414_10583/
今回、α-ピネンを含む無機塩含有炭酸ガス入浴剤を使用した入浴が、さら湯浴と比較しストレス負荷後の唾液由来αアミラーゼ(ストレスで増加する酵素成分)の活性値を早期に減少させ、入浴後の自覚症、主観的な精神疲労、肉体疲労を軽減したことから、精神的なストレスおよび疲労感を緩和するのに有用であるものと考えられた。(2021/04/14)

[2]キリンホールディングス、ビール苦味成分「熟成ホップ由来苦味酸」による認知機能改善とストレス状態改善を、臨床試験で確認【PDF】
https://www.kirinholdings.co.jp/news/2021/0414_02.pdf
https://www.kirinholdings.co.jp/
キリン中央研究所は、順天堂大学と連携して、ビール苦味成分として知られる「熟成ホップ由来苦味酸」が、物忘れの自覚症状を有する健常中高齢者の認知機能の一部である注意力およびストレス状態を改善することを明らかにした。(2021/04/14)

[3]ライフオンプロダクツ、約37%の糖質をカットしながら加熱調理する“糖質カット炊飯器”新発売
https://lifeonproducts.co.jp/news/299362/
“サラダチキンがつくれる糖質カット炊飯器 楽しく使えるレシピブック付”は、付属パーツをセットすることで、水に溶けだした糖質が排出され、糖分をカット。毎日の食事をヘルシーに。(2021/04/14)

[4]日立社会情報サービス、生活者の一日の行動から生まれるデータを解析し課題を抽出する「ライフログデータ提供サービス」の販売を開始
https://www.hitachi-sis.co.jp/newsrelease/2021/210414.html
IoT家電・ウェアラブル・センサーを利用したサービス事業者からのデータを利用して、生活者の行動可視化・分析のできるデータ解析を提供することで、新たなニーズの発掘が可能。(2021/04/14)

[5]カゴメ、Plant Based Food ブランドを展開するスタートアップTWOと業務提携契約を締結【PDF】
https://www.kagome.co.jp/library/company/news/2021/img/2021041401.pdf
https://www.kagome.co.jp/
両社は今後、Plant Based Food の市場拡大を成長に取り込むため、双方の強みを活かした新事業や新商品の開発にむけて、本格的に検討を開始。(2021/04/14)

[6]シミックホールディングスとMONET Technologies、医療MaaSに特化した事業開発プログラム「MONET LABO『医療』」を開始
https://www.cmicgroup.com/news/20210415?cl=navi
「MONET LABO『医療』」は、MaaSの事業開発を加速するための法人向けプログラム「MONET LABO」の中で、医療MaaSの事業開発に特化したプログラムとして運営するもの。医療・ヘルスケア領域の課題を共有し、新たな事業アイデアの創出から実証実験の実施までを支援。(2021/04/15)

[7]ネクストミーツと凸版印刷、「ミートレス・エア焼肉プロジェクト」開始!
https://advanced.massmedian.co.jp/news/detail/id=8050
本プロジェクトでは、嗅覚で満足感を得ることができるという脳科学的な視点から、焼肉の香りによる満足感の実現を目指す。(2021/04/15)

[8]ヘルステック研究所、健康観察アプリ「健康日記」×京都大学生協のコラボで学生の自主的な健康観察を促進(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000062387.html
「健康日記」アプリを用いて日々の記録を管理し、その記録を自らの健康・体調管理に活用することを大学生協のネットワークを通して推奨し、学生の学生自身による健康増進・維持に繋げる。(2021/04/15)

[9]女性のヘルスリテラシーと仕事のパフォーマンス、なぜ相関する?(ウーマンズラボより)
https://womanslabo.com/category-marketing-research-210415-1
日本医療政策機構が18-49歳の働く女性2,000人を対象に実施した調査によると、ヘルスリテラシーが高い女性は仕事のパフォーマンスが高く、反対に、ヘルスリテラシーが低い女性は仕事のパフォーマンスが低いことがわかった。相関が見られるのはなぜ?(2021/04/15)

[10]おいしい健康、健康保険組合向け医療費抑制支援事業サービス「Healstep(SM)」の開発パートナーとして参画
https://corp.oishi-kenko.com/news/20210416.html
Healstep(SM)(ヘルステップ)は、健保組合の抱える課題を4つのサービスを通じてトータルサポートするサービス。(2021/04/16)

[11]手のひらサイズのAIロボットが視線や表情を解析、ハタプロが認知症予防の新サービス(日経デジタルヘルスより)
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/10133/?ST=ch_digitalhealth
ミミズク型AIロボット「ZUKKU(ズック)」を活用して無意識の動作などから認知機能を検査し、低下がみられる領域について改善策を提案。(2021/04/16)

[12]トリコ、カラダ分析からあなたに合わせた成分を配合する「FUJIMI パーソナライズプロテイン」を発売開始
http://tricot-inc.com/press/825/
「FUJIMI パーソナライズプロテイン」は、ライフスタイルに関する約20項目の設問に回答したのち、分析結果からお客様一人一人に合わせた成分をパーソナライズセレクトするプロテイン。(2021/04/16)

[13]東京大学、太陽光駆動の皮膚貼り付け型光脈波センサの開発に成功
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/foe/press/setnws_202104191426444006386686.html
開発した自己駆動型の光脈波センサは皮膚に貼り付けて非侵襲的に脈波を長期的にモニタリングすることが可能であるため、遠隔医療や日常生活の医療ケアに向けた医療補助デバイスへの応用が期待される。(2021/04/19)

[14]キユーピー、「100年人生」をすこやかに過ごすための食生活のアドバイスを「健康応援BOOK」を公開
https://www.kewpie.com/newsrelease/2021/2130/
「健康応援BOOK」は、普段の食生活を振り返るためのセルフチェックシート付の冊子。内容は、レッスン形式で、世代別(子ども・成人期・高齢期)の食生活で実践したいポイントをアイコンで示し、イラストを使って分かりやすく紹介している。(2021/04/19)

[15]ハルメク、60~74歳男女に聞いた「終活に関する意識調査」(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000034765.html
調査では、「『しておきたかったことをしておく』を『終活』と見なす割合は18.0%で、前回調査比で17.4ポイント増加」などがわかった。(2021/04/20)

[16]トータルリハビリテーション、遠隔リハビリサービス「B-BUDDY」の開発がスタート(PR TIMESより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000078413.html?fbclid=IwAR3RZQs0x1Qt-wa4tLsuDAaP1xaegixaD1iSds-lg12Svme6mgF_TyV_h_8
「B-BUDDY」は、独自開発したオンラインシステムを通じて、豊富な経験を有する専門家がリハビリ誰しもが健康不安の解消された生き生きとした生活が可能となる遠隔リハビリテーションサービス。(2021/04/23)

[17]新社会システム総合研究所、新・デジタル時代のヘルスケアビジネスの立ち上げ方
https://www.ssk21.co.jp/S0000103.php?gpage=21229
開催日は6月2日(水)。講義では、デジタル×ヘルスケアビジネスの領域で多数の事業を立ち上げて、現在も日本を代表する医療AIスタートアップを経営する講師が、オンライン診療、医療AI、デジタル医療機器(DTx)といったデジタル時代に必ず抑えておくべきテーマについて実際の企業の事例を多数取り入れて紹介。

[18]『mHealth Watch』注目ニュース:Garmin、健康づくりに役立つコンテンツを発信
https://mhealthwatch.jp/japan/news20210426-2
今回Garminが発信した『これならできる!頑張りすぎない健康3か条』は、これまでのスポーツシーンで多くの利用者を見続けてきたことがベースになっていて、それはスポーツ領域だけではなく、健康行動の取り組みはもちろん、ウェラブル機器の継続利用にも十分効果的な要素だと思います。(2021/04/26)